[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年8月2日

【23卒の夏採用】夏に内定を勝ち取るための必勝法を就活のプロが教えます

本格的に暑くなりましたね!皆さんの就活事情はどうですか?

この時期になると就活市場では「夏採用」という言葉が飛び交うようになり、企業側、学生側共に構える時期ですよね。

まさに今内定がない人、これから就活を始める人は「夏採用」に向けての準備を始めているころでしょう。今年は、「新型コロナウイルスによって思うように就活ができず、夏採用に合わせて再始動する」といった人も多いと思います。

いきなりですがそんな夏採用、実は就活の中でも最も厳しい時期だといわれています。さらに23卒の夏採用は例年以上に厳しくなることが予想され、相当な覚悟と準備が必要になりそうです。

では、なぜ夏採用は他の時期よりも厳しいといわれているのでしょうか?そんな厳しい夏採用において“優良企業”はちゃんとあるのか…?

今回のコラムではそんな夏採用を控えた学生のために、「23卒の夏採用事情」についてご紹介していきます。夏採用にも優良企業はあるのか、どうすれば内定を勝ち取れるのか、そんな疑問を解消し、あなたの内定獲得のためのお手伝いをします!ぜひ最後までご覧下さい。

夏採用とは?

夏採用とは?

「今まで何もしてこなかった」「コロナで思うように就活ができなかった」「就活してたけど、うまくいかずにここまで来た」

様々な事情から夏に改めて就活を始める人はまず、この時期の就活「夏採用」についての理解を深めておく必要があります。どんな時期に夏採用が行われ、どのような仕組みなのかをしっかりと確認していきましょう。

夏採用の仕組みと特徴

夏採用とは、6月末~8月末の夏の期間に行われる選考のことです。3月から6月までは春採用、9月から11月までは秋採用、12月から卒業する3月までが冬採用と区分されます。

夏採用は春採用の後に行われるという事で、春採用に採用予定人数を集められなかった企業が補充として行うケースが多くスタートが遅い分、選考の進むペースが春採用よりも早いのが特徴です。

補充が目的ということで、採用枠が満たしている企業は夏採用には参加しませんので、春採用よりも企業数が少なくなります。また、スタートは遅いが、卒業までは時間があるということで合格ラインは春採用同様に厳しいといわれていることから、 “夏採用は厳しい”と言われています。

実際に春採用は企業数が多く、秋採用は二次募集の受付や冬まで採用活動を持ち越したくないという思いから、合格ラインが低い傾向があります。しかも夏採用は部活や研究で忙しかった学生が参戦してくる時期でもあり、体育会学生や理系学生は新卒市場において人気が高いため、ライバルとして強敵です。

このように、様々な状況を見てきても夏採用は他の時期の就活よりも厳しく、相当な覚悟と対策が必要となるでしょう。

例年とは変わった23卒の夏採用

他の時期の就活よりも厳しいといわれる夏採用ですが、23卒の夏採用は、22卒の夏採用よりはやや明るい兆しが見えます。

その理由はもちろん、「新型コロナウイルス感染症(コロナ)」の重症化率が低くなってきたことで、5月あたりから世間の警戒感が緩み始めたためです。コロナに対する警戒感が緩めば、政府の規制も緩和されますし、一般消費者の経済活動も活発になります。人々が今までコロナへの警戒から行けなかった所に行けるようになり、消費できなかったものを消費できるようになったことで、経営状態が上向いてきた企業や営業再開の目途が立ち始めた企業があるためです。

具体的に言うと23卒の夏採用では、パンデミック以降ほとんど募集のなかった航空業界、ホテル業界、旅行業界、観光業界などの、旅行関連業界が息を吹き返す可能性があります。日本ではすでに国内旅行の需要が徐々に復活しつつありましたが、6月1日からは外国からの入国受け入れ人数が倍増され、入国時のPCR検査や待機期間なども緩和されました。海外の多くの国でも同様に、5月あたりから規制が緩和されてきています。そうした入国規制緩和措置を受け、海外渡航や海外旅行者の受け入れ再開が見えてきて、旅行関連業界は来年以降も人手が必要になりそうだと見通しが立ったわけです。

それらの企業はすでに23卒の春採用の募集時期には間に合いませんでしたが、これまで縮小していた事業を復活するにあたり、夏採用から募集をかけ始める企業も出てくると思われます。また、旅行関連産業が活発になればそれに伴い、これまでコロナへの警戒から客足が鈍くなっていた小売や飲食業界、対人サービス系の企業なども活発になるはずです。

もちろん緩和されたといっても規制は続いていますから、関連産業が本格的に復活するにはまだまだ時間がかかり、どれくらい夏採用を行うかは企業ごとに異なります。募集が増えるといっても、今年はまだほんの一握りでしょう。それでも23卒の夏採用では、22卒までに比べて夏採用を行う企業が増え、5月以前より募集の幅も広がると予想されます。夏採用が春に比べて厳しいことは確かですが、夏採用を受ける23卒生には、これまで諦めていた企業・業界とのラッキーな出会いがあるかもしれません。

夏採用を受ける上で覚悟すべきこと

夏採用を受ける上で覚悟すべきこと

先ほど述べたように、23卒の夏採用は22卒に比べると募集企業の数や幅が増える可能性はあります。しかし残念ながら、夏採用の選考が春に比べると厳しいことには変わりないです。

ですから、まずは夏採用のどこがどう厳しいのかを知り、どうやって乗り越えていくべきなのかを考える必要があります。ここからは夏採用を受ける上で覚悟すべきことについて解説していきますから、しっかり肝に銘じておいてください。

企業の少なさに対して就活を続けている人が多い

夏採用の選考が春に比べて厳しい理由は、企業数の少なさに対して、就活を続けている学生が多いという点です。

日本企業の大部分は春の新卒一括採用で採用活動を行っていますから、夏採用は基本的に春に埋めきれなかった採用枠の残りを募集しています。そのため当然、夏採用を行う企業数も、それらの企業が募集している採用枠も、春に比べると大幅に少ないわけです。23卒の夏採用では、22卒の夏採用よりは企業数や採用枠が多いものの、それでも春より大幅に企業数や採用枠が少ないことには変わりありません。夏採用を行う企業は春ほど簡単に見つからず、企業探しに苦労することになります。

それに対して、23卒の夏採用では例年以上に就活を続けている学生が多い見込みです。パンデミック以降、企業側はコロナの感染拡大防止の観点から、大勢の学生を自社に招いて説明会やインターンを行うといった直接的な催しを避けています。学生からすると直に会社や会社の人を目にする機会が少ないので、本当にこの企業で働きたいのかどうか確信を得にくく、就活を終わらせる決意が固まりにくいのです。そのため内定をもらった後も「他にもっと良い企業があるかも」と考え、ダラダラと就活が長引いてしまう傾向があります。

それに加えて23卒の場合は、コロナ不況への警戒感から学生の安定志向が高まり、一部の大手企業・有名企業に人気が集中していました。それでなくても大手企業・有名企業は選考倍率が高いのに、例年以上の学生数が集まったことで、極端な過当競争が生まれてしまったわけです。そのため大手企業・有名企業ばかりにエントリーしていた学生の中には、実力があるにもかかわらず、ろくろく内定を得られないまま夏を迎えてしまった人がかなりいます。その他にも、23卒の場合はパンデミック以降募集が激減していた業界に春ごろから徐々に明るい兆しが見え始めていましたから、もともとそれらの業界を志望していた人には「夏になったら募集が始まるかも」と期待し、待っていた人もいるでしょう。

そうしたことから23卒の夏採用では、22卒より募集企業や採用枠が多いにもかかわらず、就活を続ける学生数がそれ以上に多く、厳しい戦いになることが予想されます。これから夏採用に挑む23卒生は、企業探しが簡単にいかないことや、相当な高倍率の戦いになることを覚悟しておかなければならないのです。

ライバルの質が高い

夏採用では、ライバルの質が高いことを覚悟しておかなくてはなりません。具体的にあなたのライバルになる人たちの特徴(夏採用を行う人の特徴)を下記より解説していきます。

「公務員試験の手ごたえがなく、保険をかけるため」

もともと公務員を目指していたが、公務員試験の手ごたえがなく、落ちたときの保険として民間企業を受けようとしています。もともと就活の準備ができていたことや、将来を見据えて努力してきた姿勢を高く評価する企業が多く、ライバルとして強敵です。

「部活動や研究が忙しく、就活に時間を充てられなかった」

部活や研究が忙しくてこれまで就活を行うことができなかった人たちです。就活に出遅れているものの、絶対数が少ない上に強い精神面や粘り強さが高く評価され、新卒市場において大変評価が高いです。そのため、こちらもライバルとしては要注意です。

「内定を持っているが、さらに良い企業を探そうとしている」

もともと春から就活を行っており、内定はもらっているものの、夏採用にかけてさらに良い企業はないかと探している人です。就活準備が万全なだけでなく、就活経験も豊富なことから、ライバルとして強力です。

「なんとなくしなかった」

一般的な就活シーズンは春ですが、上記のような明確な理由はないのになんとなく就活する気になれず、その波に乗り遅れてしまう人がいます。コロナのせいで出不精になり、疲れやすくて、就活の手を止めてしまった人もいるかもしれません。基本的にこの人たちは準備不足なのでライバルとしては弱いですが、自分自身がこれに当てはまる場合には相当な覚悟が必要です。

「いい結果が出なかった」

就活はしていたものの内定ゼロ、もしくは希望の内定がもらえなかった人たちです。ほとんどの人は実力不足なのでライバルとしては弱いですが、23卒の場合は実力があるにもかかわらず、大手志向が原因で内定を得られなかった強敵もいます。自分自身がいずれかに該当する場合には、就活対策や就活軸の面で見直しが必要です。

夏採用のライバルとしては、「公務員を目指している人」「体育会系・理系の学生」「内定所持者」などが強敵となります。自分自身がこれらに当てはまる場合も、きちんと対策すればよい結果を招くことができるでしょう。

しかし、自分が「なんとなく就活しなかった」「良い結果が出なかった」に当てはまる場合は注意が必要です。なんとなく就活をしてなかった人、コロナによって自分自身で就活の手を止めてしまった人は他の学生よりも出遅れているだけでなく、就活に対する免疫もありません。また良い結果が出なかった人は、就活対策不足や企業選びの方針の間違いが疑われます。いずれにしても、厳しい夏採用を乗り越えるためには相当な覚悟が必要です。

オンライン選考と対面による選考、どちらも対策が必要

23卒の夏採用では、オンライン選考と対面による選考、どちらも対策が必要となります。23卒の春まではどちらかというとオンライン選考が主流でしたが、ここへきてコロナへの警戒感が弱くなってきたため、23卒の夏採用からは対面による選考がかなり多くなる見込みです。

コロナへの警戒感が和らいでも、オンライン選考には「移動の手間がない」「時間を作りやすい」といったメリットがあることから、完全になくなることはありません。しかし前述のように直接的な接触がないと学生が入社を決断しにくいことや、コロナ禍以来続けてきたオンライン選考中心のやり方では、企業側も学生を見極めきれない部分があるため、対面による選考を復活させる動きがあるのです。

具体的に言うと、23卒の夏採用におけるオンライン選考と対面による選考の比率は4:6くらいで、対面による選考の方が上回ると予想されます。部分的にオンライン選考を取り入れる企業も、二次面接、最終面接と選考ステップの後半になるほど、対面による選考が増えるでしょう。対面面接にはWeb面接にはなかった独特の緊張感や、独特のマナーがありますから、しっかり対策しないと好印象を与えることはできません。これまでオンライン選考対策ばかりに注力していた23卒生は、対面面接への対策を強化する必要があるわけです。

それだけでなく、夏採用の対面面接には、春採用の対面面接にはなかった夏採用ならではの対策も必要になります。それは夏の暑さへの対策と、それに伴う汗や臭い、身だしなみの崩れなどへの対策です。夏はTシャツ一枚で歩いていたって汗をかくシーズンですから、春と同じやり方では汗だくになってしまうので、夏用のスーツの購入や様々な工夫が必要です。また夏採用の場合、企業によっては「クールビズ」を指定される場合もあります。その際どのような服装が許されるのかも、きちんと把握しなければなりません。

それらの対策については後ほど詳しく解説しますので、これまで就活していた人もいていなかった人も、しっかり読んで参考にしてください。しかしそれらの対策を取っても夏が暑いという事実は変えられませんから、夏採用では春採用の時より対面面接が増えることで、いっそう体力的にきつくなるということは覚悟しておきましょう。

夏採用を行う企業の特徴と探し方

夏採用を行う企業の特徴と探し方

前述のように夏採用では春よりぐっと企業数が少なくなっていますから、春採用の時のように簡単に企業を見つけることができません。どこでもいいなら、春と同じ一般的な手段でも夏採用の募集を見かけることはあるでしょうが、自分の希望するような企業の夏採用を見つけるとなると話は別です。

そこでここからは、数少ない夏採用の企業の中から、納得のいく企業を見つけるための手段を解説します。まずは夏採用を行っている企業の特徴から見ていきましょう。

夏採用を行う企業の特徴

春に予定していた人数を集めきれなかった企業が夏採用を行う傾向があるということで、「変な企業ばかり残っているのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。夏採用を行う企業の中にも優良企業はあります。

では具体的にどのような企業が夏採用を行い、どれほど優良企業が残っているのか。下記より解説します。

「知名度の低い企業(特にBtoB企業)」

知名度の低い企業は春に学生を集めきれずに夏まで採用活動を続けます。その中でも特にBtoB企業が多いとされており、その理由はBtoB企業は私たちの普段の生活にあまり馴染みがないからです。

たとえば、自動車業界でいえば「日産」や「トヨタ」などは誰もが知っていると思いますが、その部品を作っている企業はあまり知られていません。製品に社名があっても部品部分であれば一般消費者の目に留まることはなく、馴染みがないのです。

しかし、車はこれらの部品がないと作り上げることができず、日産やトヨタもこれらがないと会社が成り立ちません。また、取引先相手が大手企業ということで業績も安定しやすいことから、実は優良企業が多いとされているのです。

「ベンチャー企業」

ベンチャー企業の多くも夏採用を行います。その最大の理由は、ベンチャー企業は常に即戦力として働ける学生を求めているからです。

ベンチャー企業は創立年数が浅いため、大手企業のような会社としての実績がありません。それにベンチャー企業は新しいサービスを展開していることから、「スキル」を重視して、“即戦力として働ける学生”を常に求めているのです。

そのため、「いい人がいればいつでもほしい」というスタンスから時期問わずに、どんな時でも優秀な学生を受け入れられるような体制を整えていることから夏採用も行っています。

「大手企業のグループ会社」

大手企業のグループ会社も夏採用を行う傾向があります。これも知名度の低さが理由で、長期にわたって採用活動を行っているのです。

知名度は低いものの、大手企業のグループ会社ということで大手企業顔負けの待遇や条件を持ち合わせている企業が多く、実は優良企業が多いとされています。

世間一般的に知られていないだけで、業界内では有名な企業なども大手企業のグループ会社である場合が多いのでチェックしてみましょう。

「採用活動を一時停止していた企業」

新型コロナによって思うように採用活動が行えず、夏採用をきっかけに再始動としている企業です。今年の就活は特にこのような理由から夏採用を行う企業が多いと予想されています。

採用活動を一時停止していた企業は、当初に決めた採用人数を確保しようとしており、大幅に採用人数の縮小などを行うことはなさそうです。

しかし、夏採用をきっかけに一時停止していた採用活動を復活しない企業はこれから再開しても大幅な採用人数の縮小が見込まれますし、場合によっては今年の採用活動が見送られる可能性もありますので、注意しておきましょう。

「通年採用している企業」

ソフトバンクやユニクロ、ヤフー、リクルートといった“通年採用”している企業も夏にエントリーすることができます。誰もが知る有名企業もありますし、いつでもエントリーできるという事から、一つの候補としてマークしておくと良いでしょう。

夏採用を行う企業は、「知名度が低い」ことで春に人を集めきれず、夏採用を行う企業が多いのが特徴です。知名度が低くても優良企業はたくさんありますので、様々な視点から企業を見てみましょう。

また前述のように、23卒ではこれまでコロナの影響で採用活動を控えていた企業が、夏から採用活動を再開する可能性もあります。しかし23卒ではそれを待っていた就活生も大勢いますから、応募者が殺到し、倍率の高さから厳しい戦いになるはずです。ですから、志望していた企業が採用活動を復活したとしても、他にもいくつか候補を見つけておくことをオススメします。

夏採用を行う大手企業

大手企業では夏採用を行うところが少ないですが、ゼロではありません。23卒の場合は大手志向の就活生が多いので、そちらについても以下に記載しておきます。

「23卒の夏採用を行う大手企業一覧」

  • ソニーグループ

  • 楽天グループ

  • 日本テレビ

  • フジテレビ

とはいえ大手企業の夏採用は締め切りが早いところが多く、残念ながら上記のほとんどがすでにエントリー期間を終了しているのが現実です。

その他、参考までに過去に6月以降も夏採用の募集を行っていた大手企業の一覧も掲載しておきます。

「過去に6月以降も夏採用の募集を行っていた大手企業一覧」

  • みずほフィナンシャルグループ

  • 関西テレビ

  • 日本テレビ

  • キューピー

  • NTTコミュニケーションズ

  • 大林組

  • 三菱マテリアル

  • 三菱電機

  • 名古屋鉄道

  • 損保ジャパン など

ただし、これらの夏採用は春の状況次第ですので、大手志向の高まりから大手企業に人気が集中していた春採用の状況を考えると、23卒に関しては募集が行われない可能性が高いです。実際に募集が行われるかどうかは、各社の採用情報をそれぞれ確認してください。

また、仮にそれら大手企業の夏採用があったとしても応募者が殺到し、倍率の高さから厳しい戦いになると予想されます。ですから大手企業にばかり固執せず、それ以外の企業にも広く目を向けるようにしましょう。

夏採用を行っている企業の探し方

まだまだ優良企業の多い夏採用ですが、企業数自体は少ないため、自分の満足いく企業を探しだすのは大変です。そこで、ここではそんな夏採用を行っている企業の探し方をご紹介します。

「就活総合ナビサイトの利用」

リクナビやマイナビといった就活総合ナビサイトを利用することで、夏採用をしている企業を探すことができます。この手段は春採用の時点から活用していると思いますので、そのまま継続して企業を探してみましょう。

ただし、就活総合ナビサイトだけで企業選びをしないようにしてください。ナビサイトでは人を集めるために良い部分だけしか掲載されていないため、情報不足です。ですから、下記より紹介する手段と合わせて企業を探していきましょう。

「企業説明会への参加」

企業説明会を開催しているということは夏採用を行っているということですから、企業の情報をゲットすべく、積極的に参加していきましょう。就活では誰かが決めた優良企業ではなく、“自分が納得のいく企業”へ入社することが大切ですので、自分の目で見て企業を吟味しましょう。

春ごろまではコロナの影響で多くの企業で対面による説明会が行われず、オンライン説明会が主流でしたが、現在は対面による説明会もかなり増えてきています。対面による合同説明会も22卒の3倍程度にまで復活していますので、積極的に参加してください。

「就活エージェントの利用」

夏採用で企業を見つける手段をしても最もオススメなのが「就活エージェント」の利用です。就活エージェントは夏採用を行っている企業の中から、あなたに最適な企業を紹介してくれるだけでなく、内定獲得までのサポートも行ってくれます。

さらに就活エージェント独自のパイプから、就活総合ナビサイトには掲載されていないような“優良企業”も紹介してくれるため、使わない手はありません。

もともと夏採用は他の時期よりも厳しいとされていますから、企業探しはもちろん、内定獲得までのサポートをしてくれる就活エージェントを利用しないわけにはいかないでしょう。

数少ない夏採用企業も上記のやり方から探しだすことができます。就活総合ナビサイトはもともと利用していたと思うので引き続き利用し、企業説明会にも積極的に参加して企業情報を集めましょう。

また、夏採用をきっかけに就活エージェントに頼るのもオススメです。就活エージェントを頼れば企業探しの手間が省けるだけなく、自分に合った企業の紹介も受けられるため、就活が円滑に進みます。

夏採用で納得の内定をゲットするための必勝法

夏採用で納得の内定をゲットするための必勝法

企業数が少ないのに対し、質の高いライバルの多い夏採用を勝ち抜くためには相当な対策が必要となりますし、これまでと同じやり方ではいけません。では具体的にどのように対策を行えばいいのでしょうか?

ここではそんな、厳しいといわれる夏採用で納得のいく内定を獲得するための必勝法をご紹介します。万全な対策を行い、夏採用に挑みましょう!

就活軸を明確にし、夏採用の情報にアンテナを張る

夏採用で納得の内定をゲットするためには、就活軸を明確にし、夏採用の情報にアンテナを張ることが大切です。前述のように、夏採用は基本的に春に埋まらなかった採用枠の穴埋めで行う企業が多いため、春採用のようにあらかじめ決められた余裕のあるスケジュールでは動きません。

夏採用の募集は、始まるのも突然なら終わるのも突然です。いま企業側が夏採用はやらない予定でいても、内定辞退などで大幅な欠員が出れば、急に夏採用の募集を始めることがあります。また夏採用では大抵、春のように長いエントリー期間の後に一斉に応募者全員の面接を始めるような時間のかかるやり方はせず、応募してきた人から順次面接を開始し、個別にどんどん進めていくやり方が一般的です。そのためエントリー期間の最中でも、必要な人材が確保でき次第、突然募集が打ち切られることがあります。ですから夏採用に挑む就活生は、事前に就活軸を明確にしておいて、目指す企業・業界の夏採用情報にアンテナを張っておく必要があるのです。

そのためにも夏採用に挑む人はまず、自己分析を改めて行い、就活軸を明確にしましょう。今まで就活をやっていなかった人はもちろん、やっていたけどうまくいかなかった人も必ず行ってください。今までの就活の失敗は、自己分析不足によって就活軸がブレたことが原因だと考えられます。簡単に言うと、自分が受かるはずもない相性の悪い企業ばかり受けてしまっていたわけです。夏採用は選考が進むペースが早く、個々の企業との相性をじっくりと見極めて企業選びをしている時間はありませんので、自分に合った企業を素早く見分けられるよう的確な就活軸を定め、自分の中でのゴールを明確にしなければいけません。

就活軸を定める際は、「自分がしたいこと」ではなく「自分にできること(得意なこと・向いていること)」を活かすという基準から企業を探すと良いです。したいことより自分にできることを仕事にしたほうが長続きしますし、社会人としても飛躍できます。しかもその就活軸で企業選びをすれば、自分が企業側の求める資質を持っているので、必然的に選考にも受かりやすいです。そんな企業こそが、自分に合っている企業だと言えます。23卒の場合は大手志向のせいで内定がもらえなかった就活生も多いと思いますが、これまで狭まっていた視野を広げるためにも、就活軸を見直しましょう。

もちろん夏採用の選考を受ける前には、業界・企業研究を徹底してください。企業側は、就活生の企業理解が深ければ深いほど熱意を感じます。そのように自己分析と業界・企業への理解を深めておけば、自分のアピールポイントも明確になり、高評価を得られる回答ができるようになるのです。

夏採用ならではの質問対策をする

夏採用を成功させるためには、夏採用ならではの質問への対策をすることも重要です。夏採用の面接では、春採用の時にはなかった、夏採用ならではの独特な質問を受けることが結構あります。しかもそれら夏採用ならではの質問は、対策していないと答えにくい難しい質問ばかりです。下手な回答をして評価を下げてしまわないように、きちんと対策しておく必要があります。

下記に夏採用ならではの質問例と、回答のポイントについてまとめておきますので、今後の面接対策の参考にしてください。


夏採用ならではの質問1

「どうして夏採用の選考を受けているの?」

新卒の就活シーズンは一般的に春ですから、面接官は単純に「この就活生はなぜわざわざ夏に選考を受けるのだろう」と疑問に思います。その理由によっては、働く意欲や目的意識の低い好ましくない人物、どの企業からも内定をもらえない問題のある人物ということも考えられるので、きちんと確認しておきたいのです。

【回答のポイント】

夏採用に挑む理由が何にせよ、正直に答えるようにしてください。「これまでは就活していなかった」「納得のいく内定をもらえなかった」など、答えにくい理由で夏採用に挑む就活生もいますが、嘘を吐くと深堀質問をされたときに対応できず、余計に印象が悪くなります。

ただし、つべこべ言い訳を並べたり、単純にネガティブな事情を伝えるだけ伝え、言いっぱなしにしたりするのはいけません。これまでの過ちを素直に認めたうえで、その反省に立ってどう改善に取り組んでいるのかや、今後に向けた前向きな意気込みを語ることが大切です。


夏採用ならではの質問2

「なぜ春の選考を受けなかったの?」

質問1に対して簡単に「就活していなかった」とだけ答えると、このような深堀質問を受ける可能性が高いです。面接官は、もしかすると働く意欲や目的意識の低い好ましくない人物かもしれないと懸念し、それを確認しようとしています。

【回答のポイント】

質問1と同様、どんな事情にせよ正直に答え、反省と前向きな姿勢を示すことが大切です。なんとなく就活しなかった人も、自分の過ちを素直に認めたうえで、その反省に立って決意を固めたことや今後に向けた意気込みを語れば、「自分の失敗を潔く認めて、そこから学べる人物」という印象を与えることができ、怠けてしまったマイナス点をプラスに変えることができます。

ただし部活動や研究、学業など企業側の理解を得られそうな事情で就活しなかった人も、「○○が忙しかったから」と言いっぱなしで、当たり前みたいな態度ではダメです。もちろんそれらの事情は「なんとなく」よりは理解を得やすいとはいえ、企業にとって就活を後回しにすることは当たり前ではありません。部活や研究に打ち込みたかったならその理由、単位の修得がままならなかったならその理由をきちんと説明し、理解を求める謙虚な姿勢を見せましょう


夏採用ならではの質問3

「今までの就活で内定は出た?」

質問1を飛ばして、いきなり内定を持っているかどうか確認する質問を受けることもあります。企業側にとっては、夏採用に応募してくる学生がこれまで就活していることが当然と考え、その前提に立ってこのような質問をしてくるわけです。せっかく内定を出しても辞退されたり、後から問題点が発覚したりすると困るので、自社への志望度や入社の可能性、他社からどう評価されているかといったことを把握しようとしています

【回答のポイント】

回答の冒頭で伝えるべきことはもちろん、現在までの内定の有無です。

そのうえで既に内定をもらっている23卒生は、なぜその内定に納得せず就活を続ける必要があるのか説明し、今受けているその企業の方が志望度が高いということを伝えてください。志望がコロコロ変わって内定辞退の可能性が高いと思われないよう、既にある内定の何に納得していなくて、今受けている企業でならその納得が得られると述べることが大切です。

今のところ内定がゼロの23卒生は正直にそれを伝えたうえで春採用の反省点を述べ、それをどのように改善し、今受けている企業を志望するに至ったのかを説明します。「他社も嫌がる大きな問題のある人物か?」「同じ失敗を繰り返す学習能力のない人物では?」と疑われないためにも、内定が得られなかった原因を明らかにしたうえで、きちんと改善を図ったという点を伝えましょう。

たくさんエントリーし、場数を踏んで経験を積む

夏採用ではライバルが強力ですから、とにかく就活力をアップすることが成功のカギとなります。そのためにはたくさんエントリーし、場数を踏んで経験を積んでいきましょう。

就活では自分をアピールし、企業にとって必要な人材だと思わせることが大切です。しかし就活は今後の人生を左右するほど重大な決断をする場なので、計り知れないほどのプレッシャーと戦っています。その中で思うように自分をアピールできないのは当たり前ですし、面接に緊張してしまうのも当然ですが、それではあなたの人生をかけた選択も報われません。せっかく準備し、選んだ企業から内定をもらうためには、そんなプレッシャーや緊張感に打ち勝たなくてはならないのです。

そのためにも、就活の場に慣れることができるよう、場数を踏んで経験を積む必要があります。もちろん経験を積むためといっても、全く興味のない企業にエントリーするのでは意味がありません。受かりたいと思っていなければプレッシャーや緊張感が出ませんし、時間の無駄です。エントリーする企業は、自分が受かりたい就活軸に当てはまる企業を選んでこそ、就活力アップへとつながります。夏採用は特に選考が進むペースが早いといわれていますから、テンポよく就活を進めていくためにも、ある程度志望度の高い企業を積極的に受けていき、就活の場に慣れるようにしましょう。

ただし前述のように夏の就活は暑いですから、いくら場数を増やしていきたいといっても無理は禁物です。特に夏から就活を始める人はつい予定をぎっしり詰めてしまいがちですが、かえって失敗を招くことになるので注意してください。1日に何社も面接を詰め込めば、後半の面接を受ける頃には汗だくで見栄えが悪くなり、体力的にも疲れて集中力が落ちているはずです。夏まで内定がないと焦ってしまうのもわかりますが、1つ1つを丁寧にこなしていかないと全てうまく行かなくなってしまいます。

企業は1社1社特性や求める人物像が異なるため、1社ごとに入念な対策が不可欠です。それなのに予定を詰めすぎてしまうと1つ1つの準備の質が下がり、回答の質も下がってしまって「質の低い回答=準備不足=熱意が足りない」と評価され、内定を遠ざけます。たくさん場数を踏んで就活に慣れることは大切ですが、1つ1つの準備を万全にできるような、無理のないペースで進めてください。

夏の暑さと身だしなみの対策も忘れずに!

23卒の夏採用を成功させるためには、夏の暑さに対する対策も必須です。前述のように23卒の夏採用からは、対面面接がかなり増えてくると予想されます。ところが夏の就活は、春と違って非常に暑いです。面接会場に着いたら暑さでバテバテのうえ、化粧ははげ落ち、頭はボサボサ、スーツは汗臭いというのでは、受かるものも受かりません。夏採用に挑むのなら、まずは夏採用に適した服装をする必要があります。

世の中の会社員はクールビズファッションですが、基本的に就活生にはクールビズが適用されません。真夏の面接でも、これまで通り「上下スーツ+長袖シャツ+ネクタイ着用」が基本の就活スタイルです。春採用に向けてスーツを購入した就活生のスーツはたいてい厚手のウール素材ですが、夏には夏用の、もっと薄手で涼しい素材のスーツがあります。少しお金はかかりますが、夏採用に挑むつもりならぜひ購入したいところです。

それでも夏の炎天下にスーツで歩いていては汗だくになってしまいますから、移動中はジャケットを脱いでおくようにします。会場の最寄り駅に着いたら汗拭きシートなどで汗と臭いの対策をし、ジャケットやネクタイを着用して、化粧・髪型などの身だしなみも整えてから会場へ向かいましょう。移動中できるだけ汗をかかないように、市販の冷感スプレーや小型扇風機なども活用すると良いです。

ただし現地に就くと、企業側から「暑いからジャケットを脱いでいいですよ」などと言われる場合があります。ジャケットを脱いでも問題ないよう、ジャケットの中もきちんと身なりと整えておく必要があります。中のシャツは汗ジミの目立ちにくい白または極薄い色を選び、肌や下着が透けないように肌着も着用してください。いくら暑くても、半袖シャツや素足・短い靴下などはNGです。

また夏採用の選考では、案内状に「クールビズでお越しください」と記載されていることもあります。夏採用でも就活生は上下スーツ+長袖シャツ+ネクタイ着用が基本ですが、企業から「クールビズでお越しください」と言われているなら、それに従うのが正解です。ただし”クールビズ”の許容範囲は企業ごとに異なるので、就活生のクールビズは「ノージャケット・ノーネクタイ」のみに留めるとともに、いつでも身に付けられるよう念のためそれらをカバンに入れて持って行くことをオススメします。

おわりに

夏採用の就活は、他の時期より確実に厳しいです。23卒の場合はこれまでコロナの影響から採用活動を中止していた企業の募集が夏採用から復活する可能性もありますが、それでも春よりずっと企業数が少ないことに変わりはありません。募集期間も短いことを考えると、企業探しは大変です。事前にしっかり就活軸を明確にし、志望業界の夏採用情報にアンテナを張っておくことが大切です。

それだけでなく夏採用は強力なライバルがたくさんいますから、相当な覚悟と対策が必要です。夏採用ならではの難しい質問対策も不可欠となります。徹底した自己分析と業界・企業研究を行い、場数を踏んで面接経験を積んでください。ただし夏採用の就活では”暑さ”も強敵なので、その対策も忘れずに行いましょう。

もし、万全に準備しても「なかなか良い企業を見つけられない」「夏採用ならではの面接対策がうまくいかない」という場合は、ぜひとも弊社までお問い合わせください。弊社ジールコミュニケーションズでは、企業紹介と就活生の就活対策をお手伝いする無料サービス「個別面談サポート」を展開しています。夏採用は企業探しも対策も大変ですから、私たちプロと一緒に効率よく就活を進めていきましょう。

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