[最終更新日]2023年9月25日  [記事公開日]2020年6月10日

優秀な体育会学生を採用しよう!効率的な採用方法を解説

新卒採用市場において人気の高い体育会学生。採用担当者の中でも「体育会学生は採用すべき」という共通認識があることから、多くの企業で体育会学生の採用に力を入れていると思います。

しかし、体育会学生の人口の少なさや、他の学生との生活スケジュールの違い、部活による忙しさから接触が難しいといったことから採用に苦戦する企業がたくさんあります。

実際に体育会学生の採用は他の学生とは異なりますし、体育会学生に合わせた採用スケジュールが必要になります。

では、そんな体育会学生に合わせた採用スケジュールとは何なのでしょうか?どのようにして体育会学生を採用していけばいいのか?

このコラムではそんな「体育会学生の採用」についてご紹介していきます。体育会学生を採用するために必要な準備から、ここまで新卒採用市場において重宝される「体育会学生」の採用メリットなどについて解説していきます。

実際に体育会学生の採用にはたくさんのメリットがありますし、採用すべき優秀な人材だといえます。ですから、まずは体育会学生の特性についての理解を深め、そんな優秀な人材を採用するための方法を確認していきましょう!

体育会学生を採用するメリットはたくさんある

体育会学生を採用するメリットはたくさんある

採用担当者の中で“体育会学生は採用すべき”と共通認識されていますが、一体、体育会学生の価値とは何なのでしょう。なぜここまで重宝されているのか。

ここではそんな「体育会学生」の採用メリットについて解説していきます。改めて体育会学生の価値を知り、採用を目指しましょう。

体育会学生を採用するメリットとは

    [メリット一覧]

  • 社会人としての基礎である礼儀が身についている
  • 上下関係を構築できる
  • 他社との関りを心得ている
  • コミュニケーション能力が優れている
  • 忍耐力が優れている
  • 目標を達成するための集団行動が身についている
  • チームワークを大切にできる
  • 様々な経験から学び自分で考える力、行動力が優れている
  • 「勝ち」へのこだわりが強い
  • 環境変化に強い

体育会学生は先輩、後輩といった上下関係に基づく規律によって、社会人としての基礎である礼儀が身についています。正しい敬語、言葉遣い、先輩を敬う気持ち、上下関係を構築できるなど、厳しい上下関係がある部活だからこそ身につけることができました。

また、試合や遠征などを通して部外の人との関りもあった体育会学生は、「他者との関わり方」も心得ており、コミュニケーション能力が優れています。さらに体育会学生は厳しい練習に耐える「忍耐力」も優れていることから、社会人に必要なスキルをたくさん身につけている人材だといえます。

そして体育会学生には、目標を達成するための集団行動も身についています。これは「勝利」という共通の目標のために集団で行動できる能力ということで、部活をしてきたからこそ身につけることができたスキルと言えます。そして集団行動ができるということは、チームワークも大切にできるということにもなります。

また、体育会学生は挫折経験と達成経験から学び自分で考える力、行動力も身につけており、その能力は非常に優れています。「勝つ」ことへのこだわりも強いですし、その目標の達成のための行動力を兼ね備えているのは社会人として大きな武器となるでしょう。

さらには、チームの移動やポジション変更などを経験した学生は、環境の変化にも強いといったメリットもあります。近年では環境の変化に弱い学生も多いですから、この強さは大きなメリットだといえるでしょう。

メリットから見る「体育会学生」を採用すべき理由

前述からわかるように、体育会学生には採用するメリットがたくさんあることから、積極的に採用すべきだといえます。具体的にどのような点から体育会学生を採用すべきなのか、下記より解説していきます。

  • 挫折経験がある分、壁にぶつかった時に対処できる
  • 上達のために自然とPDCAを回しており、仕事にも生かしやすい
  • 教育の手間がかからない

体育会学生は敗北、スタメンから外れる、ケガなど挫折経験を乗り越え、学び、自分で考え、行動する力を身につけました。その結果、どんな壁にぶつかっても自分の力で乗り越えることができるのです。

仕事では壁にぶつかることが多々あります。そんなときに壁を乗り超えられない学生は仕事を上手にこなせられないだけでなく、人としても成長できません。しかし、挫折経験を乗り越えた経験のある体育会学生は「成長性」に優れており、仕事での飛躍に期待が持てます

また、日々上達するために自然とPDCAを回していることから、そのまま仕事にも生かせます。これは部活をしてきたからこそ身につけられるもので、仕事においても重要なサイクルです。これらを既に身につけているという事は、即戦力として期待が持てるでしょう。

これらからもわかるように、体育会学生には社会において必要なことをすでに持ち合わせていることから、教育の手間を省くことができます。他の学生が0からスタートするのに対し、体育会学生はすでに社会へと溶け込んでいるのです。

教育には手間も時間もかかりますから、それらを省略できるのは大きなメリットだといえますし、体育会学生を採用すべき大きな理由となります。

体育会学生の特性と違いを覚えておこう

体育会学生の特性と違いを覚えておこう

体育会学生と一括りにしても、それぞれが行ってきたスポーツ、役割はよって特性が異なってきます。そのため、ただただ「体育会学生が欲しい」という理由だけで採用しても、企業が求める人材と異なる場合もありますので、体育会学生の特性と違いについてしっかりと 確認してきましょう。

部活の内容による学生の違い

  • サッカーや野球のような「チームスポーツ」
  • 柔道や格闘技のような「個人スポーツ」

体育会学生といっても、サッカーや野球などの「チームワークスポーツ」をしてきた人もいれば、柔道や格闘技などといった「個人スポーツ」をしてきた人もいます。

チームワークスポーツをしてきた人は、団体で行動することに慣れており、チームで何かを成し遂げることに長けています。会社は組織ですので、チームで行動できる能力に特化している学生は貴重でしょう。

また個人スポーツをしてきた人は、一人で考え、行動できる能力に長けています。勝利という目標のために一人で考え、一人で行動できるということは物事に対する吸収力にも長けており、個人としての成長に期待が持てます。

さらには行ってきたスポーツの中でも、サッカーや野球のように「点」を取り合うスポーツを行ってきた人、水泳やマラソンのように「タイム」を競うスポーツをしてきた人によってもタイプは異なってきます

点を取り合うスポーツを経験してきた人は点を取るという目標に対して貪欲なことから、目標に対する達成意欲が高いですし、タイムを競うスポーツを行ってきた人はタイムを縮めるために自分自身と戦える力に長けていることから、個人としての能力を伸ばしやすいです。

部活内での役割の違い

  • 部長→全体を見る能力が優れている
  • 副部長→部長を支え、下の意見を吸い上げる能力に優れている
  • その他→会計などをやっていた人は数字に強く、信頼できる

部活内での役割によっても特性が異なります。部長を務めていた人は、全体を見る能力に優れており、チームを引っ張る能力も兼ね備えています。さらに部長を務めていたという事は後輩からも信頼が厚いことがうかがえることから、部長やマネージャークラスの候補になるでしょう。

副部長を務めていた人は、部長を支え、下の意見を吸い上げる能力が優れており、両者からの信頼の厚さから、サブマネージャーや課長といった中堅管理職などに向きます。

また、部活内においてお金の管理をしていた人は数字に強く、お金の扱いを任せられるほどの信頼があることから会計などの管理職に向いているでしょう。

このように部活内の役割によってもそれぞれの特性がありますし、今後の社内におけるポジションにおいても参考にありますので、意識して学生を見極めていきましょう。

優秀な体育会学生の見極め方とは?

たいていの体育会学生はこれまでに紹介した能力を兼ね備え、優秀である場合が多いですが、だからといって全員が全員、そうとも限りません。体育会学生といっても一個人ですし、部活を真面目にしていなければこのような能力も身についていません。

採用活動においては、数いる体育会学生の中から、いかに優秀な学生を見つけられるかが大切です。そしてそんな優秀な体育会学生の見極め方は下記のとおりです。

  • 自分で自分の能力を話せるかどうか
  • 役職の有り無しによる「他人からの信頼」
  • 文武両道かどうか

優秀な体育会学生の定義は、成功体験による成長や挫折経験を乗り越えたことによって学び、考え、行動し、改善できる力を兼ね備えた学生です。たいていの体育会学生であればこのような能力を兼ね備えてはいますが、それらを“自分”で話せるかどうかが重要で、見極めの判断基準となります。

また、自薦・他薦に限らず、「役職」を持っていた人も優秀な体育会学生だといえます。なぜならどんな理由であれ、役職を持っていたという事は他人から信頼を得ていたことになるからです。人からの信頼を得られる人はどんな会社においても重宝されるでしょう。

そして最後に、部活だけでなく学業にもしっかりと取り組んでいるかどうかも見極めるポイントとなります。大学層に限らず、部活も学業も同じぐらい真剣に取り組んでいた学生は優秀な体育会学生です。

体育会学生を採用する方法と必要な準備

体育会学生を採用する方法と必要な準備

採用するメリットの多い体育会学生ですが、そんな体育会学生の採用は特殊で他の学生と違うことから“体育会学生に合わせた採用法”を理解しておかなくてはなりません。では、具体的に体育会学生の採用はどのように行えばいいのか。

ここではそんな、体育会学生を採用する方法と採用のために必要な準備を解説していきます。「いつも通りの採用活動」では体育会学生を確保できませんので、しっかりと確認していきましょう。

体育会学生ならではの採用スケジュールを把握する

3月に情報解禁、6月面接、10月内定出しといった通常採用スケジュールでは練習や試合時期と被ってしまうため、体育会学生を採用する際には体育会学生に合わせた採用スケジュールにする必要があります。

採用したい学生によって多少異なりますが、たいていの部活は3,4月に春大会、8.9月に夏大会が開催され、夏の大会は体育会学生にとって学生生活最後の大会となることから、この時期を中心に就活の動きが変わります。

体育会学生の就活の動き方は「夏大会の前に就活を終わらせる学生」と「夏大会終了後に就活を始める学生」の2パターンに分かれ、割合は「大会前が7割」「大会後が3割」です。

これらから、体育会学生を採用するためには“夏の大会前までに内定出しができるような短期間での採用スケジュール”にするのがよいといえます。具体的には夏の大会の1,2か月前には就活を終えるように体育会学生は動き出しますから、3年の秋頃には企業側も採用の準備に取り掛かります。

3年の秋には学生と接触を持ち、書類選考を始めていきます。内定出しは遅くとも5,6月には終えていたいので、3年秋から4年春あたりを目安に面接を行い、内定を早めに出して体育会学生をがっちりと確保しておきましょう。

また、夏大会を終えてから就活を始める体育会学生に対応する際には、大会終了後すぐに採用活動をはじめ、長い時間をかけずに早めに内定を提示してあげるのとよいです。内定出しに時間がかかると学生が離れてしまう可能性がありますから、素早く見極め、内定出しをしましょう。

体育学生と接触する機会を設ける

体育会学生を採用する際には、体育会学生と接触する機会を積極的に設けるようにしてください。体育会学生の生活の中心は部活ですし、学業にも追われていることから長期インターンに参加できなかったり、企業研究に時間を充てることができません。

そのため、他の学生よりも業界や企業に関する知識が乏しく、「イメージ」だけで企業を選んでしまっている可能性もあるのです。その中で、「体育会学生は優秀だから」と企業側も勝手なイメージから知識不足の学生を採用してしまうとミスマッチを起こしかねません。

ですから、企業側は体育会学生をしっかり見極めていく必要があります。他の学生のように自分を上手に売り込めない学生を企業側が見抜くのです。

しかし前述より、体育会学生の採用スケジュールは“短期間”が良いとされていることから、採用活動(面接)の中だけでは学生を見極めきれない可能性があります。

ですから、積極的に学生と接触する機会を設けるようにしてください。1dayインターンシップや就活イベントなどを開催したり、体育会学生が多く集まるイベントに参加すれば面接以外でも体育会学生と接触でき、企業に合っている学生かどうかを見極められます。

他にも、体育会出身の社員の母校に訪れるのもよいでしょう。そこからOB訪問として学生の接触の幅を広げると効率的に採用活動が行えます。

体育会出身社員と接触を持たせる

体育会出身の社員と接触を持たせると、体育会学生が企業に対してのイメージをしやすくなり、学生の本心を見極めながら採用活動を行うことができるようになります。

繰り返しになりますが、体育会学生は部活中心の生活から他の学生のように就活へ時間を充てることができません。そのため、企業や就活に対する知識が乏しくなり、警戒するようになってしまいます。

しかし、自分と同じような境遇から就活を成功させた人と接触することで、学生も企業や就活に対する具体的なイメージがしやすくなりますし、学生も理解のある人に対して心を開きやすくなることから、より深く学生のことを見極められるようになります。

ですから、社内にいる体育会出身の社員を説明会や懇親会へと参加させ、学生に対して入社から今までのキャリアステップを話させましょう。そして学生の心を開き、自社に合う人材かどうかを見極めていきましょう。

学生の雰囲気による判断に惑わされない

体育会学生を採用する上で注意してほしいのが、学生の雰囲気による判断に惑わされないことです。

学生は、最終的な決め手として人事の人柄や社員の雰囲気、説明会中の社員同士のやりとりなど、人の雰囲気と自分とが合っているかという点から決めてしまう傾向があります。これは前述でもお話ししたように、就活に充てる時間の少なさから企業や就活への知識が乏しく、その結果“企業の中身”を見極めきれないことから、「雰囲気」で最終判断をしてしまうというわけです。

前述のように、体育会学生の採用には「学生との接触」が欠かせません。そのため、どうしてもお互いの印象にとって物事を判断しやすく、企業側においても雰囲気から学生を判断しがちです。

しかし、就活は「体育会学生を採用」するのではなく、「自社に合った人材を採用」することが大切ですので、体育会学生というフィルターの中身をしっかりと見極めていかなくてはなりません。

ですから、学生の雰囲気による判断や「体育会学生」というブランドに惑わされることなく、自社に合った人材なのかどうかをしっかりと見極めていきましょう。

体育会学生を最も効率的に採用する手段

体育会学生を最も効率的に採用する手段

体育会学生の採用のためには、体育会学生に合わせた採用スケジュールに、体育会学生との積極的な接触が必要となるなど、通常の採用活動とは異なった対策が必要となります。さらに体育会学生は貴重という事もあり、採用に苦戦する企業が多いです。

ここではそんな、採用が難しい体育会学生を効率的に採用するための効率的な手段をご紹介していきます。まずは主な体育会学生の採用の手段について確認していきましょう。

体育会学生の採用のための主な手段とは

体育会学生の採用の主な手段は、「学校(母校)訪問」「就活イベント開催・参加」「人材紹介」で、他にも「ナビでの呼びかけ」を行う企業もあります。

  • 学校(母校)訪問
  • 就活イベント開催・参加
  • 人材紹介
  • ナビでの呼びかけ

体育会出身の社員の母校への訪問を中心に、大学へ直接訪問し、学生に企業のアピールを行う手段です。体育会出身社員の母校の部活動から人脈を広げ、様々な部活から学生を集めていくという方法が多いです。

他にも、体育学生を集めた就活イベントの開催やイベントに参加することによって体育会学生と接触し、集客を行う方法もあります。近年ではこの「体育会学生に特化した就活イベント」が多くありますので、ぜひとも開催・参加してみてください。

また「人材紹介」から体育会学生を採用する手段もあります。総合人材紹介から体育会学生をピックアップし、紹介してもらう方法から、「体育会学生に特化した人材紹介」企業からの紹介など、充実しています。

さらに、少ないですが「就活総合ナビサイト」にて呼びかけを行う企業もあります。ピンポイントに体育学生の集客を行うのは難しいので、ナビサイトから呼びかける際は他の手段と併用しましょう。

最も効率的に手段は「人材紹介」

前述より体育学生を採用する手段をご紹介しましたが、その中で最も効率的に体育会学生を採用できる手段は「人材紹介」です。人材紹介はエージェント会社を介して企業が求める人材(学生)を紹介してもらうサービスで、効率的に企業が求める体育会学生を採用することができます。

紹介料がかかることからコストは高くなるが、ニーズに合った紹介を受けることができ、採用工数も削減できるといったメリットが多いです。さらには料金形態が「成果報酬型」である場合が多いことから、「お金をかけたのに一人も採用できなかった」といった事態を避けることもできます。

人材紹介には体育会学生を専門にサービスを行う企業だけでなく、体育会出身社員が集まった会社にて体育会学生を紹介してくれる企業などもあります。多くの社員が体育会出身という事で、企業側と学生側と両方の考えに理解があることから、より良いマッチングに期待が持てます。

エージェント会社を信頼し、関係性を良好にするとさらにより良いマッチングに期待が持てますので、まずは企業が求める人物像をしっかりと伝え、後は人材紹介会社を信頼して紹介を待ちましょう。

人材紹介の利用には確かに高いコストがかかりますが、企業のニーズに合った学生を確保でき、将来的な企業への貢献度を考えれば十分コストに見合ったサービスだといえるでしょう。

ちなみに弊社においても人材紹介に関するサービスを行っています。人材紹介から就活イベントを通して良い人材を集客できるため、「CONTACT」より、ぜひ気楽にお問い合わせください。

おわりに

体育学生はどんな企業においても重宝されますし、採用すべき人材だといえます。しかし、そんな優秀な人材だからこそ、通常通りの採用活動では確保することができません。体育会学生の採用には体育会学生に合わせた採用スケジュールが必要なのです。

また、体育学生とひとくくりにしても、それぞれタイプは異なりますし、どんな学生が自社に合っているかは企業によって異なります。ですから、体育会学生のタイプについてや、自社に必要な人材をどのように確保すればいいのかといったこともしっかりと把握しておきましょう。

そんな貴重な体育会学生も「人材紹介」に頼れば、効率的に採用することが可能です。紹介料がかかることからコストは高くなりますが、確実に求める人材を採用できることを考えれば十分コストに見合ったサービスだといえます。

弊社においても人材紹介に関する問い合わせを受け付けておりますので、ご気楽にお問い合わせください!

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