[最終更新日]2023年1月20日 [記事公開日]2022年9月21日
転職後に病む原因とは?ストレスを感じた時のベストな対処法教えます
転職すると、ストレスやプレッシャーを感じる場面が増えます。誰でも新しい環境や仕事に慣れるには時間がかかるものですから、転職後にストレスを感じたからといって、それほど心配する必要はありません。ですが、ストレスが大きすぎて病んでしまうなら問題です。せっかく転職したのに、いつまでもストレスを感じる状況が続いているならば、病まないうちに対処しなければいけません。
転職後に病む理由
転職後に病む原因は、大きく分けて「職場の人間関係がうまくいかない」「新しい仕事に関係することをなかなか覚えられない」「前職のスキルや経験が活かせない」「ワークライフバランスに不満がある」の4つのパターンがあります。転職後にストレスを感じるのは当然のことです。実際、転職した人のうち、80%を超える人が転職してからストレスを抱えています。
職場の人間関係がうまくいかない
一番大きな問題になるのが人間関係かもしれません。転職サイトが実施した「転職後の悩みはなんですか?」とアンケートでは、「人間関係に悩んでいる」と答えた人の割合が一番多く、約30%に上りました。ほとんどの場合、転職先に知り合いはいません。
すでに人間関係ができあがっている職場に、新たに入っていくのは大変なものです。チームや部署に溶け込めずに、疎外感を感じてしまうこともあります。質問したり、依頼したりする相手の性格やタイミングが分からず、すべてが手探り状態です。
新しい仕事に関係することをなかなか覚えられない
転職後には、新しく仕事内容を覚えなければなりません。覚えなければいけないことには、場所所属部署や関係部署、取引先の名称、事務所類の保管などの細かいことも含まれます。専門用語が多かったり、仕事のシステムや手順が複雑だったりする場合、仕事を覚えるのが難しいかもしれません。同じ内容で2度、3度と質問しなければならないこともあり、ストレスを感じます。
前職のスキルや経験が活かせない
キャリアアップのために転職したのに、これまでのスキルや経験が思うように活かせないと焦りを感じます。他業種に転職すると、それまでの経験やスキルが十分に活かせない場合も多いです。そのため、「こんなはずでは…」と転職自体を後悔する人もいます。
真面目な人ほどプレッシャーを感じやすいものです。前職では実績を挙げていても、即戦力となることを意識しすぎて自分を追い込んでしまうこともあります。経験を活かそうと、以前のやり方に捉われて空回りし、職場の雰囲気が悪くなることもあるでしょう。
ワークライフバランスに不満がある
転職をきっかけに勤務時間が変わったり、通勤時間が増えたり、あるいは休日出勤や残業が増えてワークライフバランスが乱れることも、ストレスを感じて病む原因です。転職後はワークライフバランスが乱れると生活リズムが変わり、家族と過ごす時間が短くなる、趣味や休息に充てる時間が少なくなることもあります。睡眠時間が削られるかもしれません。その結果、ストレスがうまく発散できず、心身が十分に休めない…といった悩みを抱えることになります。
転職後に病んだ際の対処法
人間関係によるストレスに対処するには、職場になじむことが一番の対処法です。まずは挨拶を心がけてください。挨拶をされて、嫌な気分になる人はいません。挨拶はハッキリと丁寧に行いましょう。笑顔も、人間関係において重要なポイントです。
人間関係のストレスへの対処法
新しい人間関係に慣れるには、誰でもある程度時間がかかります。焦りは禁物です。聞き上手になりましょう。話を聞いてくれる人に対して、人は好感を抱きます。相手の意見に同意できないときでも、すぐに反論するのではなく、まずは相手の意見を聞いてください。
それでも、なかなか人間関係になじめず、上司や同僚と良好な関係が築けないときは、プライベートでストレスを発散するとよいです。1人で抱え込まずに、家族や友人など身近な人に相談してください。誰かに話を聞いてもらうだけで、気持ちが楽になることもあります。
仕事を覚えられないことへの対処法
新しい仕事に関係することをなかなか覚えられないなら、メモを活用しましょう。要点や必要な手順などをメモに書いて、その日のうちに必ずメモを見返します。見返すことを前提として、分かりやすくメモを取ってください。割り当てられた仕事を書き出してリストを作り、タスクを可視化すると、自分が今、何をすべきなのかが明確になります。
何のためにこの作業をする必要があるのか、目的や仕事内容を理解していないと、仕事を覚えることはできません。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」です。転職後は分からないことが多くて当然。勇気を出して、疑問はその都度解決しましょう。
スキルや経験が活かせないことへの対処法
専門性のあるスキルや経験が活かせないとしても、それまでの業務や社会経験で身につけたポータブルスキルがあります。ポータブルスキルとは、ポータブル(持ち運びできる)スキルのことです。職種、業種にかかわらず持ち運べるスキルは、あなたの価値を上げる大きな武器になります。
たとえば、遅延やリスクを最小限にしたスケジュールを立案するスキル、タスクを予定通り遂行するスキル、得られた情報を分析して課題を設定するスキルなどがあります。これらのポータブルスキルは、経験がなければ身につかないものです。すでに持っているポータブルスキルをさらに磨くことで、ストレスを軽減できます。
仕事の進め方には、企業ごとにルールや方針があります。前職のやり方を引きずるのではなく、転職先の企業のやり方に慣れましょう。新しいやり方を試してみて、変えた方がよいと思うことがあるならば、時間をかけて改善していくのがベターです。
ワークライフバランスに対する不満への対処法
転職すると、ワークライフバランスが多かれ少なかれ変わります。残業や休日出勤などは、自分だけでは解決できません。仕事量が多くて残業や休日出勤が必要な場合は、キャパオーバーで病む前に上司や先輩に相談し、仕事量が多い旨を相談してみましょう。
残業や休日出勤が多い理由を分析してみることも大切です。もし、自分の仕事効率に問題があるならば、業務効率化を図るために何ができるか、具体的に考えてみてください。ただし、「入社前には残業はあまりないと聞いていたのに、実は残業するのが日常的になっていた」「完全週休2日制という条件だったのに、実際には隔週で土曜出勤があった」など、求人の労働条件と違う場合もあります。
求人票や面接で聞いた条件と、実際の労働内容、時間などが明らかに違う場合は、会社に申し出ましょう。改善が見られない場合は、ハローワーク求人ホットラインなどに相談するべきです。それでもワークライフバランスが取りづらく、心身を病んでしまうなら、転職を考えた方が良いかもしれません。
体調不良をきたした時は専門家に相談しよう
あまりにもストレスが大きく、体調不良が続くならば、精神科や心療内科などメンタルヘルスを扱う専門の医療機関を受診してください。症状のケアだけでなく、ストレスに対する考え方の改善や、ライフスタイルの見直し指導なども行ってくれます。「意味もなく泣けてくる」「朝起きるのがつらい」「集中力がなくなり、ケアレスミスが増えた」「何を食べても美味しくない」など、何だかわからないけど不調が続いている、以前とは違うと感じたら、迷わず医療機関を受診しましょう。
社員数が50人以上いる会社ならば、会社に産業医がいます。何科を受診すればよいか分からない場合は、産業医に相談してみるのもおすすめです。「このくらいの症状で病院に行ってもいいのか?」「みんな頑張っているのだから…」と考えてしまいがちですが、メンタル面の不調は、早めの受診が治療を成功させるポイントになります。
次の転職を決める基準と動き方
転職を決める基準
転職した後、一番ストレスを感じやすいのは、転職後1ヶ月~3ヶ月以内です。最初はなじめないと思った職場でも、3ヶ月経つとそれなりになじんできます。最初は覚えられなかった仕事も、数ヶ月経てば新しいやり方に慣れてくるはずです。ですから、まずは3ヶ月を目標にしましょう。
3ヶ月以上経っても状況が変わらず、心身ともにストレスの影響を受けているならば、転職を考える方が良いかもしれません。ストレスがたまると、自律神経の働きやホルモンバランスが影響を受けます。不眠や食欲不振、気分の落ち込みとなって現れる人もいますし、自律神経の乱れにより免疫力が落ちて、風邪を引きやすくなったり、蕁麻疹が出たりなど、体調を崩す人も多いです。
女性の場合は、生理不順や冷え、肌荒れなどが起こりやすくなります。胃潰瘍、過敏性腸症候群、うつ病や摂食障害、あるいはパニック障害などストレスが原因となる心身の病気にかかることも珍しくありません。
日本人はとかく、我慢するのが美徳と考える節がありますが、病んでしまっては仕事どころではないです。心身に深刻な問題を抱える前に、上手に対処してストレスを軽減しましょう。それができないならば、再び転職して環境を変える方が良いです。
転職に向けた動き方
再転職を考えるときは、リスクも考えておく必要があります。転職活動は、実際のところ大変です。お金も時間もかかりますし、転職をマイナスと捉える企業もあります。そのようなリスクもありますが、最近では即戦力採用を重視する企業が増えている傾向があるので、再転職=デメリットとは限りません。社会人経験と専門的なスキルが身についていることをアピールすることが、2回目の転職のカギです。
そのため、まったく未経験の業種への転職は難しくなります。前職と同業か、関連のある職種への転職がおすすめです。未経験業種への転職を希望する際は、志望動機、自己PRを入念に準備する必要があります。スキルが不足する分、ポテンシャルの高さをアピールしなければなりません。さらに、前職との共通点を探し、未経験でも活かせる強みを見つけてアピールすることが大切です。
転職活動を始める前に、転職活動の流れをつかんでおきましょう。転職に必要なステップ、それぞれのステップにかかるザックリとした期間が分かれば、そこから逆算して転職活動を始めることができます。ここでポイントとなるのは、病むほどつらい職場でも「早まって退職してはいけない」ということです。離職期間が長くなると「働く意欲がない」と判断されるため、転職は難しくなります。在職中に転職活動を始めることこそが、再転職を成功させるポイントです。
再転職活動の流れとしては、以下のような5つのステップを踏むことになります。
(1)事前準備(自己分析と企業の情報収集)
(2)志望企業に応募書類の送付
(3)面接
(4)内定獲得
(5)退職手続き
それぞれのステップにかかる大まかな期間は、事前準備に1ヶ月~2ヶ月、応募書類を送り面接を受けるのに1ヶ月~2ヶ月、内定を獲得して退職手続きを完了するまで1ヶ月半~2ヶ月、平均して合計3ヶ月半~6ヶ月必要です。再転職活動は仕事をしながらの活動になるため、就活のように比較的自由に時間を作れるわけではありませんから、ある程度時間がかかります。スムーズに転職活動を進めるため、転職サイトや転職エージェントを活用すると良いでしょう。
まとめ
転職後は、新しい職場の人間関係、仕事がなかなか覚えられない、前職のスキルや経験が活かせない、ワークライフバランスに不満があるなど、様々な原因でストレスを感じます。仕事に慣れていけば自然と解消される問題もありますが、ストレスに対処できず、病んでしまうケースも少なくありません。心身の健康を崩す前に対処しましょう。
不調が続く場合は無理をせず、精神科や心療内科など、メンタル系の医療機関を受診してください。いきなり精神科や心療内科に行くことに躊躇している人は、会社の産業医に相談してみるとよいです。
仕事や職場の環境に慣れていくことでストレスが軽減される可能性はありますが、転職後の環境や仕事内容が合わず、ストレスを解消できない人もいます。疲れが取れない、朝起きるのがつらい、ケアレスミスを繰り返すなど、転職後何ヶ月経っても改善が見られないならば、無理をせずに、新たに自分に合った企業を探すことも考えましょう。
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