[最終更新日]2023年9月12日 [記事公開日]2022年9月21日
アスリート社員を採用したい!採用の流れと心得をご紹介
これまで努力し、競技で結果を出してきたアスリートの中には、経験を活かしてコメンテーターとして活躍されている方もいます。他にもそのまま自分の競技経験を駆使してコーチをするアスリートもいます。ですが、コメンテーターのような仕事ができるのはほんの一握りしかいません。引退する年齢にもよりますが、引退してからの就職は苦労すると言われています。そのような状況を改善する方法として、近年注目を浴びているのがアスリート採用です。
アスリート社員を採用するまでの基本的な流れ
アスリート採用は、実業団スポーツのようにアスリートをアスリートとして採用するのでなく、アスリートと社員の二足の草鞋、デュアルキャリアとして採用するものです。入社したアスリート社員は基本的には他の社員と同様に業務を行いますが、並行して競技生活を続けられるよう企業側が配慮やサポートを行います。具体的なサポート内容は、休みを取りやすくしたり、勤務時間を短くしたり、金銭的な支援を行ったりなど、企業によって様々です。
アスリート社員を採用する具体的な方法としては、アスリート専門の人材紹介サービスを利用している企業が多いです。こうしたサービス会社には、デュアルキャリアを希望するアスリートが多数登録しています。サービス会社は、アスリートの求める企業像と、企業側が求めるアスリート像をそれぞれ聞き取り、マッチするアスリートと企業を引き合わせるわけです。こうした人材紹介サービスを利用する場合の流れはまず、企業側がサービス会社に問い合わせを行うことから始まります。それから求める人材に関するヒヤリングを受け、人材紹介サービスの会社と契約をします。そして条件にマッチする人材を紹介されたら。書類選考や面接を実施し、内定を出すという流れです。
そうした人材紹介サービスを使わず、自社のホームページや一般の求人サイトなどでアスリートを募集する企業もあります。ページの中では、実際にアスリート社員として入社すると、自社がアスリートに対してどんなサポートができるのかを明示する必要があります。それを見たアスリートが応募してきたら、書類選考や面接を経て、内定に至るという流れです。しかしアスリートに的を絞った広報ではないので、それだけだとアスリートが集まりにくいでしょう。アスリート採用を行っていることを広く周知するために、ホームページや求人サイトだけでなく、SNSやその他媒体での広告を打つ必要も出てきます。
アスリート社員を採用するための心得と事前準備
アスリート社員を採用するにはまず、自社としてアスリート社員をどう支援できるのか決めておく必要があります。アスリートは新記録を出すなどの明確な目標がある中でこれまでやってきました。どのアスリートもそれまでの人生の中で、恐らく競技を最優先事項として生きてきたでしょう。ですからアスリート社員になるにあたって、競技を続けやすい環境が用意されているかどうかは、非常に重要なポイントになってくるはずです。アスリート社員を迎える企業側はそれを踏まえ、アスリートにとって魅力的な支援の在り方を検討しなければなりません。勤務時間や休暇制度をどの程度優遇するのか、仕事の負担はどの程度軽減するのか、金銭面の支援や練習場所の提供といった物理的な支援を行うのかなど、アスリート社員の雇用条件を明確にしてください。
またアスリート社員を採用する上では、そのアスリートをどの部署で採用するかや、研修体制についても明確にする必要もあります。これまでの人生を競技一本で取り組んできたアスリートは、勉学よりも競技を優先してきたため、仕事をこなせるのかどうかという不安を持つことは多いようです。ですが、アスリートは礼儀正しさや粘り強さをはじめ、社会人として働く上での強みをたくさん持っています。どの部署であればその強みが活かされるのか検討し、欠けている部分を補うにはどんな研修やバックアップができるか明確にしましょう。その際には、競技引退後も続けられる仕事を用意することが大切です。それらが明確で、競技以外の部分でも支援体制が整っていると示せれば、アスリート社員の候補者を安心させ、応募者を集めることにつながります。
アスリート社員を採用する上では、一般社員の理解も不可欠です。アスリートを企業に招くということは、周囲の社員より仕事数を減らした社員が入ることになります。どの種目のアスリートかによってオン・オフシーズンが違ったり、オンシーズンになるとほとんど働けないアスリートがいたりと、種目によっても働ける条件が違ってきます。面接や契約時に企業とアスリートがよく話し合うと同時に、周囲の社員にも理解を求めることが大切です。競技と両立しやすい環境づくりをすることで、アスリート社員が入社しやすくなりますし、仕事へのモチベーションが上がって、仕事の上でも活躍しやすくなります。アスリートに合わせて企業側が変わることも必要なことになってくるでしょう。
アスリート社員を採用する具体的な方法
一つ目は、企業のホームページにアスリート社員を募集するための専用ページを作り、競技の練習や試合のためにどんなサポートができるのか、仕事と競技を両立するためにどんなサポートができるのかを、明確に打ち出すことです。このやり方だとアスリートが競技と仕事を両立しながら働け、なおかつ競技に打ち込めるか、生活できるのかというイメージがしやすいでしょう。試合前には、企業としてどのような配慮ができるのか、週に何日かは仕事の時間を短縮して、練習時間に充てることができるのかなど、募集の段階から具体的な内容を提示してください。また一方的な雇用条件の押し付けでなく、話し合い、調整できるような形が必要です。
人材紹介サービスを利用する場合は、どのようなアスリート社員を採用したいのか、求めるアスリート像をサービス会社と共有することが大切です。できるだけ詳しい人物像を共有できるほど、企業とアスリートが上手にマッチングできるようになっています。弊社「ジールコミュニケーションズ」でも、アスリート採用を支援する人材紹介サービスや体育会学生限定のマッチングイベントなどを行っています。ぜひご活用ください。
アスリートの雇用のために、トレーニングルームや食事を補助してくれる企業や住宅に関しても補助金を出してくれる企業もあるようです。アスリート手当を出してくれることもあります。アスリートにとっては、仕事の時間を練習に充てるために働く時間が減ることになりますから、アスリート手当はとても大きなサポートかもしれません。そのようなアスリートの手当の話を先に提供しておくとアスリートは安心できるでしょうし、採用後の準備をしておくと安定したデュアルキャリアという働き方ができるでしょう。
まとめ
アスリートはケガ、スランプなどの逆境に強く、諦めずに続けるメンタルや忍耐力、モチベーションがあります。またアスリートはコミュニケーション能力も高い傾向があります。アスリート社員を入社させることで、社内が活性化されるのです。会社にとって、アスリートを社員として採用することは、初めは戸惑いや準備することがあり、社を変えなければならないこともあるでしょう。そのような意味では苦労も出てくるかもしれません。ですが、アスリート社員がもたらす雰囲気、モチベーションが今後生まれ、良く変化していくことを想像すれば、アスリートを雇用することへの道はそう険しい道ではないでしょう。
アスリートの募集方法を決め、そのための準備をすることからアスリートの採用は決まってくるでしょう。アスリートの競技事情や生活事情に寄り添うことで、どのようなサポートが必要か、より適切なアイディアが浮かぶでしょう。うまくいっている企業は、アスリートを応援しようという思いを持ちつつ、募集し、サポートしています。お互いにwin winになるような雇い方を模索しながら、アスリートと話し合いながら進めていくことが大切です。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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