[最終更新日]2023年9月12日  [記事公開日]2022年9月20日

【採用担当者必見】体育会学生採用のコツをプロが徹底解説!

企業の採用担当者が、できるだけ優秀な人材を採用したいと考えるのは当然です。しかし少子化が進む昨今、新卒の採用を主に考えるのであれば、できるだけ優秀な学生が入社してくれるよう、さまざまな工夫が不可欠です。

長引くコロナ禍の影響で、大規模な企業説明会を行うには細心の注意を払う必要がありますので、オンラインのリクルート活動も併用しながら、効果的な採用活動を行っていくことが大切です。特に、人気のある体育会学生を採用したい企業であれば、その点も考慮しながら、採用戦略を立てていく必要があります。

体育会学生には採用メリットが多い

体育会学生には採用メリットが多い

体育会学生を採用するメリットとしては、上下関係が厳しい中で過ごしてきた経験から礼儀正しく、滑舌よくハキハキと話し、しかも活力にあふれた学生が多いという傾向が挙げられます。こういった資質は、どれも社会人として求められる基本的な部分です。そのため体育会の学生は、入社後どの部署に配属されたとしても、スムーズに現場に馴染むことができます。新人研修の際、ビジネスマナーには特に力を入れる企業も多いのですが、体育会学生は入社前からその資質の大部分をすでに備えているわけです。

体育会学生の多くは、上司や先輩に対して素直な態度で接することができ、コミュニケーション能力も高い傾向があります。一般的に、職場の人間関係に問題が出てくると、そのことに悩まされ、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいがちです。しかし挨拶をきちんと行い、礼儀正しく人に接することができる体育会学生が職場に加わることで、心地の良い人間関係を築ける可能性が高まります。

そして、なんといっても体育会学生には、学生生活の中にあふれる多くの誘惑にも負けず、部活動の中で経験するさまざまな困難を乗り越えてきた精神面の強さと体力があります。試合で負けた時には落ち込むこともあったでしょうが、どこに問題があったかを考え、次に勝つために戦略を立てながら、目的に向かって前向きに努力し続けてきたという経験があるのです。

このメンタリティの強さ、問題解決能力、戦略を立てるという資質は、ビジネスにおいても間違いなく有用です。そのため採用市場においては、他の学生に比べて、体育会学生の人気が非常に高くなっています。

体育会学生採用のコツと心得

体育会学生採用のコツと心得

体育会学生と他の学生の大きな違いは、就職活動のスタート時期です。一般の学生が早くから就職活動を行っているのに比べ、大学4年になるまで部活動に没頭している体育会学生は、圧倒的に準備期間が少ないと言えます。しかし体育会学生は、採用試験まで進む企業の数が他の学生よりも少ないため、採用試験に臨む1社1社に対する思い入れが強いです。このため、採用試験や面接における本気度が高い学生が多いという特徴があります。

自社の社風が体育会系であるという企業は、体育会の社員を多く抱えていることでしょう。そうした企業では、社員が後輩を紹介するリファラル採用を積極的に実施することがコツとなります。大学や部活動によってはOB会や縦の繋がりが強いところも多く、部活でお世話になった先輩が入社している企業であれば自分にも合うだろうと考え、体育会学生の獲得が比較的容易になるからです。

リファラル採用において重要なことは、その社員がモチベーションを高く保ちながら仕事をしているのかという点です。社員自身が楽しんで仕事をできていない状況下であれば、大切な後輩に入社を積極的に勧めたいと考えられません。社員が会社に対して愛着を持ち、互いに信頼関係を持って働く環境ができていれば、部活動の後輩だけでなく、転職活動を行っているような知人にも声がけをしてくれます。リファラル採用で体育会学生を採用する際には、特にこの点に気をつけておく必要があります。

社員が就活生と話をする時には、良い点ばかりを並べ立てるのではなく、「時にはこんな問題があったけれども、チームでこのように解決してきた」「こうした苦労があるが、報われた時には達成感が味わえた」といったリアリティのある話をすることも、体育会学生採用には効果があります。体育会学生の闘争本能を刺激できるような話題があれば、さらに効果的です。OB/OG訪問などでそうした話を語ってもらうためにも、体育会学生に対する採用活動では、社員の協力を得ながら行うことがコツとなります。

また、採用において非常に重要となるのが、クロージングです。優秀な学生に内定を出したにもかかわらず、内定辞退をされることは残念ながら起こり得ます。優秀な体育会学生は競合他社も欲しがる人材であるため、他社からも多く内定をもらう可能性が高いのです。人事担当者にとってはこれまでの努力が水の泡となる、落胆すべき状況です。しかし、自社に先輩がいる体育会学生の場合は、内定をもらったら入社するのかどうか、具体的な返答を聞き出しやすくなります。内定者の本音を探り、自社への関心を喚起して、入社の確約を取れるという点においても、既存の体育会社員をうまく活用することが、体育会学生を採用するコツなのです。

体育会学生を採用するための準備と具体的な動き

体育会学生を採用するための準備と具体的な動き

採用ブランディングを行う

昨今、採用ブランディングという言葉が聞かれるようになってきました。採用ブランディングとは、採用を成功させるために自社をブランド化する活動のことです。具体的には、自社にどんな企業イメージを持たせたいかを明確にし、そのイメージに合わせて情報を発信していくことで、自社に合う人材の確保を目指します。

程度の差こそあれ、どの企業も少なからず、コロナ禍の影響を受けているはずです。これからの時代を生き残る企業になるコツは、自社の魅力をしっかり見せられるブランド力だと言っても過言ではありません。不景気の時代でも生き残る企業になるためには、良い人材を確保し続ける必要があるのです。

そのための準備段階として、まずは採用戦略の全体像をチェックしていきましょう。企業経営とは、半永久的に、成長、維持し続けることを目標とします。遠い未来までを見据えてその目標を実現するために、自社の目指すべき姿を言語化したものが企業理念です。しかし企業理念は往々にして抽象的なものが多く、具体的でないことから、多くの体育会学生を含む就活生にとって、わかりにくいものであるとも言えます。

採用ブランディングでは、抽象的な企業理念を誰が見てもわかるようにするため、10年後のビジネスビジョン、中期経営計画のミッションを掲げ、言語化していくことがコツです。未来像が具体的に描けない企業には、誰も入社したがりません。これらのビジョンを明確にすることで、企業の未来像が就活生にもイメージしやすくなり、結果的に体育会学生の採用へとつながってくるのです。

採用サイトでブランドイメージと採用情報を発信する

体育会学生の採用を目指すには次に、採用サイトを作ることが必要となってきます。採用サイトを作る際には、自社のブランディングができているかどうかに気をつけながら構築していくのがコツです。企業の採用担当者であっても、なかなか自社の強みがわからないということが少なくありません。自社の特徴を把握するために、社内アンケートをとることをオススメします。雇用形態、年代、性別、職種、入社歴とともに、自社への入社を決めた理由などを記入してもらうと良いです。さらに、自社を友人にPRする際に伝える内容、現在の仕事に対するモチベーションについても聞くことができれば、なお良いでしょう。

それらのアンケートを基に、採用サイトに働く社員のポジティブな生の声を載せることで、求職者に向けて企業の雰囲気を届けることができます。社内で部活動などがある場合は、その情報も採用サイトの中で発信していけば、体育会学生は社会人になっても部活に参加できる点にも興味を持ってくれるはずです。

自社求人サイトの内容を充実させるコツは、採用に関して差別化できる魅力・福利厚生をサイトに打ち出すことです。そのためには他社の求人を参考に、競合企業がどのような内容や条件で求人しているのかを分析していきましょう。

求職者にとって、給与はどのくらいになるのかは気になるところです。競合社の最低賃金、最高賃金がどのくらいになるのかということも調査しておく必要があります。そして、自社はどの位置にあるのかによって、自社の情報の見せ方を考えるのです。

また、どれだけ休みが取れるのかといった点も、多くの求職者が知っておきたい情報です。採用に合わせて年間休日数を変更するのは難しいですので、競合他社の休日日数と比較しながら、有給の取りやすさやシフトの融通の利きやすさ、または福利厚生などについて、優位性を打ち出してください。企業の魅力を見せる工夫が大切です。

採用サイトが出来上がったら、そのサイトがどれくらい見られているのかを確認するために、ヒートマップを活用しましょう。ヒートマップとは、サイト上でどのページがどれほど見られているのかを色分けできるツールです。ページ内でユーザーがどのようなことに興味を示し、どのように見ていたかがわかる便利なツールで、これらを知ることで求職者の反応を可視化し、改善点を発見できます。無料で使用できるミエルカ(MIERUCA.)というプラットフォームがありますので、ヒートマップのツールを利用するのにぜひ取り入れてみてください。

採用サイトの中には、求人に対する応募ができるエントリーフォームも設置しておきます。エントリーフォームは、できるだけ最適化しておくことが大切です。記入欄が多いと、面倒になって応募を断念する就活生が出てきます。名前、連絡先以外の情報は履歴書と内容が重なる部分が多いので、採用試験や面接時に確認することも可能です。エントリーフォームの段階では、手間を省いてシンプルに応募できる形を取るのがコツと言えます。

SNSも活用する

自社サイトのみならず、Instagram、Facebookなど、SNSを利用しての情報発信も、同時に継続して行っていきましょう。オフラインでの就職説明会も大切ですが、体育会学生を採用したいと思って開催しているにもかかわらず、部活動の予定と重なっていたために参加できなかった、ということも起こり得ます。SNSなどを利用したオンラインでの求人活動ならば、忙しい体育会学生を含む全ての就活生に対して、いつでもスマホで確認できる情報を提供できます。

さらに、現場で働いている社員の声を届けるコンテンツを作ることをオススメします。会社の雰囲気がひと目でわかる写真、動画などが良いです。撮影した動画を採用サイトに組み込み、イベントを開催したらその様子をSNSに投稿して、情報発信を続けてください。採用サイトと連携させることで、自社採用サイトを見にきてくれた就活生に対し、こんな雰囲気の会社なのだな、というイメージを視覚的に伝えていくことができます。定期的に情報を更新しながら、反響の高い採用サイトを作るよう心がけましょう。

まとめ

長引く不況や経済不安が続く中、企業によっては採用を見送るという判断を余儀なくされることもあるでしょう。しかし、安定した長期的な経営を行うためには、優秀な人材の獲得は不可欠です。特に体育会学生の採用には、先輩後輩といった人脈の活用が重要になります。今は不景気だからと採用を見送り、いったん縁が切れてしまうと、いざ景気が回復した頃に採用活動を再開しようとしても、難しい状況になる可能性が高いです。

採用活動は一朝一夕で行えるようなものではなく、人事担当者だけで行えることにも限界があります。社内のコミュニケーションを円滑に行い、魅力ある企業作りのため、全社員が一丸となって取り組んでいけるような環境づくりも大切です。働きがいがある企業に、元気な体育会学生を多く採用し、企業がさらに成長していけるような採用活動を目指してください。 

もし上記のような活動で採用が難しい場合には、体育会学生に特化した人材紹介サービスを利用するという手もあります。弊社「ジールコミュニケーションズ」でも、体育会学生に特化した人材紹介サービスやマッチングイベントを行っていますので、お気軽にご相談ください。

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