[最終更新日]2023年1月24日 [記事公開日]2022年8月31日
「とりあえず3年」は働くべき?新卒でも辞めてよい理由と転職時のポイントを解説
「とりあえず3年」
この言葉を一度は耳にしたことがあると思います。「とりあえず3年は働きましょう」の意味で使われますが、新卒だけど辞めたい方にとっては、悩みの種です。
この記事では、「新卒で入社したばかりの仕事がつらくて辞めたいけど、とりあえず3年は働くべき?」と悩んでいる方へ向けて、以下の4点について解説していきます。
とりあえず3年と言われている理由
とりあえず3年は働くべきか
新卒で転職するメリット
転職する際のポイント
本記事を参考に、悩みを解決しましょう!
「とりあえず3年」と言われている理由
結論、「とりあえず3年」に明確な理由はありません。
一般的には、以下のようなことが理由だと言われています。
会社の「早期離職率を下げる」ため
石の上にも三年などの「ことわざに由来」している
新卒者の採用・育成にかかる「費用を回収するまで3年かかる」から
多くの会社で退職金をもらえるのが「3年働くこと」を基準にしているから
しかし、ここまで一般的に言われるには、世間の認識も大きく影響していると考えられます。つまり、労働者が多い日本の中で「とりあえず3年は働く必要がある」と感じる方が多いということです。では、なぜ「とりあえず3年」と言われるようになったのでしょうか。考えられる理由は次の2つです。
仕事の向き不向きが3年働いて分かるから
3年未満だと転職に不利だから
これから1つずつ、詳しく見ていきましょう。
仕事の向き不向きが3年働いて分かるから
新卒で就職してからの3年間は、一般的に以下のような流れになると思います。
1年目:右も左も分からず、仕事を覚えるのに必死
2年目:仕事量が増え、責任のある仕事も少しずつ任されるようになる
3年目:一通りの仕事をこなせるようになり、独り立ちをしていく
仕事の向き不向きは「仕事の成果を出せるか」「やりがいや楽しさを見出せるか」が大切です。1・2年目では感じられない仕事のやりがいや楽しさを、3年働いて、気づく方が多いと考えられます。
しかし、1・2年目であっても、仕事をしていく中で向き不向きを感じる部分もあるため、必ずしも「とりあえず3年」働かなければ、向き不向きが分からないわけではありません。
3年未満だと転職に不利だから
会社側は基本的に、経験や実績、スキルのある方、つまり「即戦力」になる人材を求めています。新卒採用であれば、将来的なポテンシャル人材を増やすのが目的のため問題ありません。しかし、転職となれば新卒採用とは違い、「キャリア」に重点が置かれます。
働く側は、仕事経験が3年以内だと経験や実績、スキルがないとみなされやすいため「とりあえず3年」が目安になっているのです。また、3年以内で転職をしている事実が「またすぐに辞めるかもしれない」といった不信感につながる場合もあります。当然、会社側は、できるだけ長く働くであろう人材を採用したいので、3年以内の転職は不利にはたらいてしまう可能性があるのです。
しかし、新卒であっても少なからず経験やスキルを身につけられます。また、「第二新卒を採用する会社」の選択肢などもあるため、新卒での辞職が不利な要素にはなっても、転職できないわけではありません。とりあえず3年にしばられる必要はないのです。
とりあえず3年は働いてみるべき?
「とりあえず3年」、必ずしも働く必要はありません。理由は2つあります。
1つ目に「ご自身の身体が最も大切だから」です。人間関係や労働環境などの理由で精神状態に悪影響を及ぼしているのであれば、転職を第一に考えましょう。
2つ目に、3年以内の転職が不利だとは限らないからです。経験やスキルを少しでも身に付けていれば、PRポイントになります。これらがなくとも、キャリアを重視しない会社もあるため、転職先を検討すると転職が可能です。
転職するかどうかを考えるときのポイントは「仕事を辞めたい理由から考える」になります。もし、仕事を辞めたい理由が、自身で解決できる問題であれば、改善に向けて努力してみるべきです。どうしても解決できない問題であれば、転職を考えてよいと考えましょう。
新卒で転職するメリットも!
とりあえず3年は働くべきと言われている中、新卒での転職にはメリットもあります。次項から1つずつ詳しく解説していきます。
心身の疲弊から解放される
最も大切なのは「ご自身の身体」です。心身の疲弊がある中、仕事を続けても、集中できないうえ、精神面に異常をきたす場合もあります。
仕事を一度、辞めてしまうと逃げ癖が付くと言われます。たしかに、何も考えずに仕事を次々と変えるとそうかもしれません。しかし、精神面に影響を及ぼすまで働き、今後のキャリアを考えて辞めるのは、「逃げ」ではなく「勇気を持った行動」になります。
「とりあえず3年は…」と、無理して仕事を続けるよりも、自身に合った仕事ができる環境で働くほうが、身体のためにも今後のキャリアを磨くうえでもよいです。もし今の仕事が、精神面に影響を及ぼしているのであれば、勇気をもって、上司に辞職を申し出ましょう。
第二新卒で採用される可能性がある
近年、第二新卒者を積極的に採用する企業が増えている傾向にあります。そういった企業のメリットは以下の通りです。
新卒採用が難しい反面、第二新卒であれば採用しやすい
ビジネスマナーなどの基本的な教育コストがかからない
前の仕事や仕事場の影響が少なく、自社になじみやすい
このようなメリットがあるため、新卒でも、第二新卒を積極的に採用している企業を選べば、採用される可能性が高くなります。
視野が広がる
転職を考えるとき、ほかにどんな仕事や業界があるのか、どんなお金の稼ぎ方ができるのかを考えるのではないでしょうか。転職活動をきっかけに、働き方の選択肢の多さに気づけることもあります。
とりあえず3年を信じ、働き続ければ、どんな選択肢があるのか考えません。その点、転職を考えるのは、視野を広げるよい機会です。世の中には、あなたが知らない仕事も数多く存在しています。
どんな選択肢があるのかを知るのは、今後のキャリアを重ねるうえで強い武器となり、転職を選択したのち「良い経験をしたな」といった考えにもなるかもしれません。このように、新卒での転職にも大きなメリットがあるのです。
転職する際のポイント
新卒での転職は、何年も同じ業界の経験がある方に比べ、不利に働くのも事実です。しかし、次のポイントを踏まえれば、転職できる可能性を高められます。
転職先の業界の分析を行う
自己分析を行い、合った仕事を選ぶ
今後のキャリアを選ぶ
一つずつポイントを押さえていきましょう。
転職先の職場や業界の分析を行う
転職する場合、同じ失敗を繰り返さないのが重要です。手順として、いくつか転職先の候補を挙げたら、その職場や業界の分析を行いましょう。分析を行わずに再就職をすると、自身のイメージと解離が生まれ、再び失敗してしまう可能性があります。
インターネットや書籍を利用して、調べられる部分は事前にリサーチしましょう。リサーチしたところ、良さそうであれば、実際に面接を受けます。面接の中で、ご自身のPRをしながら、どんな会社なのか観察・分析しましょう。もし、面接で合格しても、合わないと感じれば断れるため安心してください。
自己分析を行い、合った仕事を選ぶ
自己分析しておくと、仕事を選びやすくなり、仕事に就いたときのイメージの解離が少なく済むため、仕事が続きやすくなります。仕事の理想は「好き」と「得意」がどちらもある仕事です。しかし、なかなかそういった仕事を見つけるのは難しいでしょう。
そこで自己分析として、「好き」ではなく「好きなことを好きな理由」を考えてみてください。例えば、ゲームが好きだとして、どんなところが好きなのかを考えます。
自分で考えた戦略で、相手に勝つのが好き
コツコツ続けて強くなるのが好き
RPGの物語を読むのが好き
たとえば、上記のような理由が浮かび上がると思います。これらを仕事に向けて考えてみると、戦略を立てて成功するのが好きであれば、コンサルタントやデータアナリストのような分析と戦略が必要な仕事にやりがいを感じるかもしれません。
コツコツやるのが好きな方は、データ入力の事務仕事やものづくりの仕事が向いているかもしれません。好きなことを好きな理由を考えてみると、仕事の選択肢を増やせます。
今後のキャリアを考える
自己分析をしたうえで、今後のキャリアをしっかり考えましょう。今後のキャリアを考えるのは、目標設定となり、ご自身が行動を起こしやすくなります。どこに向かって仕事をしているのか分からなくなると、転職をしても同じような失敗を繰り返すかもしれません。
しかし、明確にやりたいことがない方も少なくないと思います。そんな方は、自己分析をもとに「なりたい自分」を考えてみましょう。たとえば、何かの分野に秀でた人物、いわゆる「スペシャリスト」になりたいのであれば、ご自身が「得意なことや極めたいことは何か」から考えてみるのです。
なりたい自分を考えると、そこから進みたいキャリアが見えてきますよ。
新卒で転職しても問題ない!
とりあえず3年は働くべきと一般的に言われていますが、新卒で転職しても問題はありません。まずは、ご自身が今の仕事を辞めたい理由から考えて、どうしても解決できず、精神面にも影響を及ぼしている場合は転職を検討しましょう。
そして、今回ご紹介した、転職する際のポイントを踏まえ、転職先をしっかり検討すれば、また新たな道が開けると思います。
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