[最終更新日]2023年10月27日 [記事公開日]2022年8月29日
転職面接「いつから働けますか?」の意図と離職中・在職中の答え方
転職面接では、「いつから働けますか」と聞かれる場合がよくあります。この質問にどう答えるのが正解なのか、迷った経験がある方は多いのではないでしょうか。質問の意図を把握して、適切に答えることが面接通過のポイントです。この記事では、以下について説明いたします。
- 転職面接における「いつから働けますか?」の意図
- すでに退職している場合・在職中の場合それぞれの答え方
- NGな答え方の例
この記事を読めば、転職でよく聞かれる「いつから働けますか」の理想的な答えを理解できます。転職活動中の方は、ぜひ参考にしてください。 転職面接では「いつから働けますか」と聞かれる場合がよくあります。質問の意図や答え方がわからない方も多く、特に在職中は悩みますよね。この記事では、質問の意図や離職中・在職中それぞれの場合の答え方を解説します。転職面接の参考にしてください。
目次
転職面接における「いつから働けますか」の質問の意図
転職面接でよく聞かれるのが「いつから働けますか」の質問です。企業の採用ニーズに合わない答え方をすると、不採用になってしまう可能性もあります。適切な回答をするためには、まずはこの質問の意図を理解することが大切です。
企業と応募者の希望入社日の一致を確かめるため
企業が求める希望入社日と、応募者の希望入社日の一致を確かめるために質問していると考えられます。特に企業が採用を急いでいる場合、この質問をされることが多いです。企業がなるべく早く採用したいと考えている一方、応募者がまだ在職中で当分辞める予定がない場合は、企業のニーズにあった採用が実現しません。そのため、質問を通して企業と応募者の希望入社日が一致しているかを確認する場合が多いです。
応募者の入社意欲を確かめるため
この質問は、応募者にとって「今すぐにでも働きたい」意志をアピールできます。そのため、入社意欲を確かめるために質問される場合も多いです。希望入社日が早ければ早いほど、それだけ熱意を持って転職活動をしているのが伝わります。
転職活動の計画性を確かめるため
この質問では、応募者の転職活動の計画性を確かめられます。今すぐでなくても退職予定日が決まっているなら、応募者が計画的に転職活動を進めていたことがわかります。計画性のない転職活動は、応募者が突然辞退する可能性があるため、企業にとっては採用リスクが大きいです。
在職中の「いつから働けますか」に対する理想的な答え方
ここでは、在職中の場合の理想的な答え方を回答例とともにご紹介します。回答する際は、「入社予定日」「理由」「入社意欲」を明確に伝えると効果的です。入社可能日は早いに越したことはありませんが、引き継ぎや引越しなどの事情を考慮し、現実的な日にちを設定しましょう。
ベストな答え方は「2〜3ヶ月後」
在職中の場合は、2〜3ヶ月後と答えるのがベストです。多くの企業は、1年を3ヶ月ごとに区切って事業計画を考えています。そのため、人員配置の入れ替えや中途社員の採用といった採用計画も3ヶ月ごとに考えられていることが多いです。 また、現在の職場に退職の申し出をしたり、業務の引継ぎや有給消化を行ったりする事情を考えると2〜3ヶ月が現実的と言えます。しかし、求人によっては数日〜1ヶ月程度で入社してほしいと考えている場合もあります。その場合は条件調整が必要になりますが、可能な限り企業の採用ニーズに合わせたスケジュールで動きましょう。 以下のように、入社予定日と事情、いち早く入社したい熱意を伝え、さらに入社までの期間を短くする努力をする旨をアピールすると、好感度が高いです。 (回答例)
内定をいただいてから1ヶ月半〜2ヶ月ほどお時間をいただけると幸いです。現在プロジェクトリーダーを務めており、そちらの業務があと半月で終了いたします。終了後後任に業務を引き継ぎ、退職手続きを行うことも考慮すると、退職まで1ヶ月半ほどかかる予定です。 少しでも早く入社できるよう、内定をいただき次第すぐに上司と退職交渉を進め、入社予定日を確定いたします。しかし、御社の想定よりも長いとのことでしたら、なるべく早く入社できるよう交渉いたしますのでお申し付けください。
引越しがあるなら「3〜4ヶ月後」でもOK
転職後に引越しが必要な場合は、引っ越し準備や新居の契約などで時間がかかります。そのため、引越しを考えて3〜4ヶ月程度と回答しても問題ありません。その際は、引越しの準備が必要なため、と説明するとスムーズです。 引越し作業は、内定承諾後に進めるのがベストです。内定後でないと審査が降りない可能性もあり、さらに転職活動と並行して引越し準備を行うのはかなりの負担になってしまいます。そのため、引越しを考慮すると3〜4ヶ月後が現実的です。 ただし、企業にとっては比較的長い期間入社を待つことになります。そのため、以下のように事情と入社意欲を伝え、丁寧に回答しましょう。 (回答例)
内定をいただいてから3ヶ月ほどお時間をいただきたいです。 今すぐにでも入社し、いち早く御社に貢献したいと考えているのですが、引き継ぎや退職手続き、さらに引越しにお時間がかかると思われます。特に、内定をいただき次第引越し手続きを進めたいと考えているので、大変恐縮ですが3ヶ月ほどお時間を頂戴したいです。 内定をいただきましたら、すぐに退職日程の交渉と必要な手続きを行い、入社可能日をお伝えいたします。
離職中の「いつから働けますか」に対する理想的な答え方
離職中の場合は、即日勤務可能だと伝えるのが理想的です。今すぐにでも働きたい意志を伝え、採用担当者に熱意をアピールできます。また、企業は即戦力となる転職者なら今すぐにでも採用したいと考えている場合が多く、なるべく早く採用できる人材を優遇する企業も多いです。 実際には、企業側の条件調整や受け入れ準備などがあるため、即日勤務となる可能性は極めて低いですが、離職中なら「即日勤務可能」と答えるのが理想と言えます。 (回答例)
即日勤務可能です。すでに離職しているため、退職交渉や手続きは必要ありません。内定をいただきましたら、すぐに入社準備を始めます。また、御社がご希望の入社日がございましたら、そちらに合わせますのでお申し付けください。いち早く御社の一員となり、貢献できるよう尽力いたしますので、よろしくお願いいたします。
「いつから働けますか」に対するNGな答え方
ここでは、「いつから働けますか」に対するNGな回答例をご紹介します。いずれの回答も、企業の採用ニーズを満たしておらず、入社意欲が伝わらないため注意が必要です。
「半年」は内定をもらえる可能性が下がる
基本的に、企業は即戦力となる人材を確保するために中途採用を行います。前述のとおり、なるべく早く採用したいと考えている企業は、早く入社できる人材を優先して採用する場合が多いです。そのため、「半年後」と答えると内定をもらえる可能性が下がる場合があります。部長や経営陣クラスなら半年ほど待ってもらえる可能性もありますが、一般的には避けた方が良い回答です。
「わからない」はNG
「引き継ぎの都合でわからない」「他社の選考次第なのでわからない」などの曖昧な回答は、自己中心的で計画性がないと判断されてしまいます。なんとなく転職活動をしているような印象を受け、入社への意志を感じられないため好ましくありません。スケジュールが未定の場合でも、目安として入社予定時期を伝えましょう。
入社可能日が決まったら電話かメールで連絡
入社可能日が確定したら、転職先に電話かメールで連絡するのがマナーです。企業も、入社可能日に合わせて受け入れ準備を進めます。そのため、入社可能日が確定したらなるべく早く連絡しましょう。 採用担当者が忙しい場合は、電話がつながらない場合も多く、口頭だと双方で認識の齟齬が生じてしまう可能性もあります。先にメールで報告し、必要に応じて電話する、など手段を使い分けるのが望ましいです。
入社可能日のメールでの報告例
ここでは、入社可能日をメールで連絡する際の文面例をご紹介します。メールでは、退職日と入社可能日を明記し、要点を簡潔に伝えましょう。 (メール文面例)
株式会社○○ 人事部 □□様 お世話になっております。〇月〇日に採用面接を受けさせていただいた〇〇です。 この度は、内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。貴社で働けることを楽しみにしております。 面接でご相談させていただいた入社予定日ですが、×月×日以降でお願いしたく存じます。 後任への引き継ぎと引っ越し準備も考慮し、退職日は×月△日と決定いたしました。そのため、入社日は×月×日以降にしていただけると幸いです。 お忙しい中恐縮ですが、日程の調整のほどよろしくお願い申し上げます。 —————————————– 署名 —————————————–
転職面接で「いつから働けますか」と聞かれない場合は不採用?
転職面接で「いつから働けますか」と聞かれなかったからといって、不採用であるとは限りません。企業が採用を急いでいない場合は、この質問をしない可能性もあります。そのため、質問されなかったから採用してもらえない、とは決めつけられません。
入社予定日に変更が生じた場合はどうする
事前に決めていた入社予定日に、何らかの事情で変更が生じる場合もあります。その場合の対処法について、文面例とともにご説明します。
基本的には予定日を遵守する
基本的には、予定日変更が生じないようにするのが前提です。企業は予定日に合わせて配属先の調整や研修などの受け入れ準備を進めています。特に、大幅な変更が生じると迷惑がかかってしまうため、予定日を遵守するよう計画的に転職活動を進めましょう。
理由を述べて謝罪とともに変更をお願いする
どうしても入社予定日に変更が生じてしまう場合は、速やかに電話やメールで変更をお願いしましょう。大切な連絡なので、メールだけで済ませるのではなく、電話でも直接連絡を入れます。連絡がつながったら、変更が生じる事情をきちんと伝え、謝罪も忘れないようにしましょう。 以下、メールの文面例です。 (メール文面例)
株式会社○○ 人事部 □□様 お世話になっております。〇月〇日に入社予定の〇〇です。 この度は、大変恐縮ながら入社予定日についてご相談があり、ご連絡差し上げました。
結論から申し上げますと、入社予定日を1週間遅い〇月〇日に調整していただくことは可能でしょうか。
プロジェクトの後任者が変更になり、急遽別の者への引継ぎが必要になりました。交渉したのですが、引き継ぎに十分な時間をとるため、退職日を1週間遅らせるよう要請がありました。それに伴い入社予定日も1週間ずらしていただけると幸いです。
誠に勝手なお願いでご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。今後入社予定日が変わる可能性はございませんので、検討していただけると幸いです。
お忙しい中お手数をおかけしてしまい非常に恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。 —————————————– 署名 —————————————–
計画的な転職準備で「いつから働けますか」に回答できるようにする
今回は、転職面接でよく聞かれる「いつから働けますか」の質問について、質問の意図と回答例、入社予定日に変更が生じた際の対処法などを解説しました。「いつから働けますか」は転職に対する熱意や計画性をアピールできる質問です。在職中に転職活動を行う際は、業務引き継ぎや退職手続きに時間がかかる事情を考慮し、計画的に転職準備を進めてください。入社可能日が未定の場合も目安の時期を伝え、確定次第速やかに連絡しましょう。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。
問い合わせから相談する