[最終更新日]2023年9月13日 [記事公開日]2022年7月29日
「就職浪人は不利」は本当なのか?噂の真相と覆すための対策法教えます
「就職浪人になってしまいそう」あるいは「就職浪人になってしまった」という人は、今後の就活に大きな不安を抱えていることと思います。なぜなら世間では「就職浪人は就活に不利」だと言われているからです。そのため「このまま努力を続けても、もしかしたら就職できないかも」という不安がどうしても付きまといます。
このコラムではそんな就職浪人予備性や就職浪人性のために、就職浪人は本当に就活で不利なのかや、就職浪人が不利だと言われる理由、不利な状況を覆すための対策などについて解説します。
就職浪人は本当に不利なのか?
高校や大学などの学校を卒業する際、多くの人は就職活動を経て、就職先を決めます。内定を得た上で卒業式を迎えて、そのまま就職するという流れが一般的です。しかし、中には就職先を決めないまま卒業する人もいます。いわゆる「就職浪人」の状態で、理由は人それぞれですが、主に以下の要因が挙げられます。
希望していた業種ような内定を得られなかった
1つ目は、絶対に入りたかった会社や、希望していた業種の仕事の内定を得られなかったケースです。どうしても働きたい業種や職種がある場合、他の会社には就職せず、「もう1年頑張ろう」と思う方もいます。夢を叶えたいという気持ちがとても強い場合、妥協することは考えにくいでしょう。
公務員試験や国家試験に失敗した
2つ目は、公務員試験や国家試験などを受けて、合格できなかったケースです。これらの試験にはかなりの勉強が必要なので、「もう1年だけチャレンジしよう」といった気持ちになる方は少なくないでしょう。また、最終的な結果が秋や春に分かるケースがあり、民間の就職活動に間に合わない可能性もあります。
やりたいことが見つからなかった
3つ目は、やりたいことが見つからず、そのまま卒業するケースです。魅力的な会社や興味のある仕事が見つからない場合、就職活動に力が入りません。どの会社の選考を受けるか迷っている内に、締め切りを過ぎる可能性もあります。その結果、内定の獲得に間に合わず、卒業の時期が来てしまうのです。
留学していた
4つ目は、卒業前に留学して、就職活動に参加できなかったケースです。大学4年生の時に長期間留学した場合、日本で行われる選考に参加できない可能性が高いです。海外での就職を考えている場合は問題ありませんが、日本で就職したい場合、帰国が間に合わなければそのまま卒業することになります。
やむを得ない事情があった
5つ目は、やむを得ない事情です。具体的には、病気や怪我、家庭の事情などが挙げられます。休学を選ぶこともできますが、さまざまな事情から卒業せざるを得ない方もいるでしょう。
就職浪人は、一般的には「新卒よりも不利な立場」という評価を受けます。就職せずに卒業しても、就職活動を行うことは可能ですし、絶対に就職できないわけではありません。しかし、デメリットを感じることは多く、場合によっては不利になります。就職浪人の道を選ぶなら、現実をしっかりと理解しておかなければ、後悔するかもしれません。その上で、就職のために努力することが大切です。
就職浪人が不利だと言われる理由
具体的には、どのような理由で就職浪人が不利だと考えられているのでしょうか。内定を得ないまま卒業しようと考えている方は、いくつかの理由を理解した上で、進路を決める必要があります。
不利な理由1:面接官からのマイナスイメージ
1つ目は、面接官からのマイナスイメージです。日本では多くの企業が新卒一括採用を行っており、3年生や4年生から就職活動を始め、卒業までに内定をもらうパターンがほとんどです。就職浪人になる場合、その王道パターンから外れるということです。あえて他の道を選ぶことに対して、疑問を持つ面接官がいても仕方ないでしょう。
場合によっては、「計画性がない」と取られる恐れもあります。明確な理由があったとしても、空白期間が存在するだけで不信感を持たれるかもしれません。面接まで進むことができたら、理由を説明するチャンスはあります。しかし、書類選考で不採用になり、面接官と話すことすらできないリスクも考えなければいけません。
就職活動をしなかったのではなく、頑張った結果、内定を得られなかった場合でも、面接官はその原因を気にするでしょう。かなり人気で、倍率の高い企業ばかり受けていたなどの理由があっても、履歴書だけではその事実は伝わりません。そのため、中には「何らかの問題があるから、内定がもらえなかったのだろう」と判断する採用担当者もいても不思議ではありません。面接に進めたとしても、「受け答えやマナーに問題があるかもしれない」といった厳しい目を向けられる恐れがあります。
もちろん、就職浪人という肩書きを重視することなく、人柄やコミュニケーションを見てくれる面接官もいるでしょう。しかし、先入観を持たれる可能性があることは、理解する必要があります。
不利な理由2:社会人経験のある人と競わなければいけない
2つ目は、社会人経験のある人と競わなければいけないことです。新卒の場合、ライバルになるのも主に新卒の人たちです。社会人経験がないため、人柄ややる気、コミュニケーション能力などをアピールできます。同じラインに立っているので、差も付けやすいでしょう。
しかし、就職浪人の場合は新卒ではなく、既卒の扱いになります。既卒になると、卒業後のブランク期間の長さや企業によっては新卒向けの選考に参加できない可能性があり、その場合は既卒を対象とした中途採用の求人に応募しなければいけません。この場合、ライバルに第二新卒や転職者が含まれるケースも考えられるのです。
第二新卒とは、新卒で入社した会社を短期間で退職した人のことです。短期間でも社会人経験があり、研修などを受けているため、基本的な社会人マナーは身についているでしょう。よって、就職浪人よりも有利に転職活動を進められると言われています。
さらに、中途採用であれば、社会人経験が豊富な人も採用試験を受けるでしょう。経験豊富な転職者は、前職での実務経験や実績など、アピールできるポイントをたくさん持っています。人前で話すことにも慣れており、面接にも強いでしょう。
したがって、多くの場合、自分よりもスキルのある人と競わなければいけなくなります。また、志望している会社が中途採用を実施しているかどうかは分かりません。実施していなければ、その会社を諦める選択肢も検討せざるを得なくなるでしょう。
不利な理由3:面接対策の難しさ
3つ目は、面接対策の難しさです。新卒の就職活動でも面接はとても重要で、いろいろな対策が必要です。自己分析を行って、長所と短所を洗い出したり、志望動機を考えたりします。また、言葉にして伝えられるように練習が必要ですし、幅広い質問に答える準備も大切です。
就職浪人の場合、面接対策はより重要になると言えるでしょう。なぜなら、高確率で、就職しなかった理由を尋ねられるからです。不利になる1つ目の理由に挙げたように、就職浪人はあまり良いイメージを持たれません。浪人を選んだ理由は、面接官にとって気になるポイントでしょう。
万が一答えに詰まると、「特に理由もなく、なんとなく卒業したのだろう」と思われるかもしれません。かなり突っ込んだ質問をされることも考えられますので、「必ず聞かれる」という覚悟で、準備に力を入れることをおすすめします。
不利な理由4:焦りや孤独な就活でメンタル面がきつい
4つ目は、メンタル面です。就職活動において、メンタルは重要です。気分が沈んだ状態で面接に行くと、暗い印象を与えてしまうでしょう。自分に自信が持てなければ、受け答えもネガティブになりがちです。
就職浪人の場合、多くの方は焦りを感じます。なぜなら、同級生たちの多くは就職して、働いているからです。どうしても、「自分だけ置いていかれる」「早く内定をもらわないといけない」などの気持ちが芽生えるでしょう。既に卒業しているため、辛さを共感し合える友だちもいません。その結果、不安やストレスが大きくなり、不安定な状態で就職活動を進めることになりかねないのです。
不利な理由5:収入面の問題
5つ目は、収入面の問題です。学生の頃、アルバイトをしながらも、親からの仕送りや奨学金などを頼りに暮らしていた方は少なくないでしょう。学生という立場であれば、まだ周りの人に頼りやすいです。しかし、卒業してしまえば学生ではなくなり、自立が求められます。よって、アルバイトなどをしながら仕事を見つけないといけません。
もちろん、アルバイトであっても時給や働き方によっては暮らしていけますし、人によっては一人暮らしも可能です。しかし、一人暮らしをしながら就職活動も並行して行うことは、簡単ではありません。働きながらの場合、帰宅後や休日に企業研究や自己分析、面接準備などを行わなくてはなりません。疲れて帰った後、これらの作業に集中することは難しいでしょう。
また、面接などの選考を受ける日は、支度や移動などで1日が終わる可能性も高いです。その結果、シフトに入れない日が多くなると、収入は減少します。ただでさえ疲れやすい時期に、収入面の不安も重なれば、よりストレスが溜まります。
一方、「生活費を稼がないといけない」と思ってアルバイトをしすぎると、就職活動が疎かになります。よって、両方のバランスをと取ることができなければ、不利な状況に陥りやすいのです。
不利な状況を覆すための対策と秘策
面接官からの印象、ライバルの存在、メンタル面など、あらゆる観点から考えて、就職浪人は不利だと言えます。だからといって、就職が絶望的になるわけではありません。なるべく不利にならないよう、対策できるかどうかがポイントになります。
対策1:企業選びを工夫する
就職浪人になってしまった人はまず、仕事探しの段階から工夫しましょう。中には、「絶対に大企業に就職したい」や「○○系の仕事以外考えられない」といった思いを持つ方もいます。強い意志や目標を持つことは大切ですが、理想に縛られすぎてもいけません。不利な状況であることを理解して、比較的就職しやすい業種や会社も視野に入れることをおすすめします。
たとえば、人手不足だと言われている業種の場合、就職しやすいかもしれません。あまり知名度の高くない中小企業も、既卒者を積極的に採用している可能性があります。業種や会社の規模にとらわれすぎず、視野を広く持つことが大事です。
なお、新卒の時に受けて不採用になった会社に、再応募する場合は注意が必要です。中には再応募できない企業もあるので、事前に確認してください。
加えて、過去に不採用という結果になったことには、何らかの理由が存在します。その理由を考えて改善しなければ、採用への道は厳しいです。とはいえ、再応募が可能であれば就職できるチャンスもゼロではありませんので、どうしても諦めきれなければチャレンジしましょう。
対策2:マイナスイメージを持たれないよう工夫する
なるべくマイナスイメージを持たれないよう、就職浪人になった理由を説明する準備も不可欠です。なんとなく卒業したことを、面接では伏せたいと思う方もいるでしょう。しかし、ごまかしたり嘘をついたりすることは、決しておすすめできません。嘘がバレたらさらに印象は悪化しますし、「バレたらどうしよう」と余計な心配をする羽目になります。
どんな理由であれ、失敗談として正直に話すことが大切です。その上で、「自分に計画性がなかったことを反省しています。この経験で学んだことを、今後の人生や仕事で活かしたい思っています。」など、なるべくポジティブな言葉で締めくくります。試験を受けていた、留学していた、病気だったなどの理由も、そのまま正直に伝えましょう。
就職浪人だからこその利点を、最大限利用することも大切です。学生の場合、授業などがあってあまり自由に動けませんが、卒業していれば、自分の時間をある程度自由に使えます。長期インターンに参加したり、資格を取るために勉強を頑張ったりしやすいです。
不利な状況を覆す秘策:就活エージェントを活用する
1人での就職活動が不安な方には、既卒者向けの支援サービスやエージェントを利用するという秘策をおすすめします。これらのサービスを利用した場合、担当者からのアドバイスを受けられるからです。アドバイスの内容は多岐にわたります。たとえば、就職活動全般に関する悩み事や疑問に答えてくれます。また、どのような働き方を目指すべきかといった、キャリアプランを立てる手伝いもしてくれるでしょう。実際に求人を紹介してもらうことも可能です。
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まとめ
就職浪人が、さまざまな理由で不利な立場に置かれやすいことは事実です。しかし、就職を諦める必要はありません。肩書き以上に自分の魅力をアピールして、それが面接官に伝われば、内定を得られるでしょう。対策に力を入れながら、志望する会社からの採用を目指し、就職活動に取り組んでください。
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