[最終更新日]2023年9月13日 [記事公開日]2022年7月22日
【2022年版】第二新卒はいつまで?定義から最新動向まで徹底解説
「第二新卒歓迎!」などと求人票に書かれていても「第二新卒って何歳まで?」「自分は対象になるの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、「第二新卒とはいつまでなのか?」の一般的な定義や、第二新卒の転職市場での動向について解説していきます。併せて、第二新卒を活かして転職するためのポイントについてもご紹介します。
目次
第二新卒とは?いつまでが第二新卒なのか解説
「第二新卒」という言葉を求人情報でよく目にしますが、そもそも第二新卒とはいつまでなのでしょうか?また、第二新卒の他にも「新卒」や「既卒」、「途中採用」など、似ている言葉を多く目にします。
ここでは、第二新卒の一般的な定義をはじめ、新卒、既卒、中途採用との意味の違いについて見ていきましょう。
一般的には「第二新卒は社会人経験3年以内」とされる
「第二新卒」は、法律などによって明確な定義をされているわけではありません。それぞれの企業によって定義が異なりますが、多くの場合は「卒業後3年以内」「社会人としての経験が3年以内の人」としているようです。
ちなみに、厚生労働省の資料で「特に定義がない場合は、学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね3年以内の者」「学校卒業後すぐに就職する新卒者は除く。また、職務経験の有無は問わない」とした調査資料があります。 (『若年者雇用を取り巻く現状』(厚生労働省))
このことからも、社会一般的に定義として「卒業後3年以内」という期間を目安にしていると考えて間違いないでしょう。また、「3年以内に初めて転職する人」に対してだけ、第二新卒という表現を使う場合もあります。
第二新卒と新卒の比較
第二新卒と比較されやすい言葉に「新卒」というものがあります。新卒とは「新規卒業者」の略称で、一般的に新卒といえば「卒業する年に就職をする人」のことを指します。
初めて就職する人が新卒、新卒後に就職した後に初めて転職を考えている人が第二新卒と区別できるでしょう。
なお、2010年に改正された「青少年雇用機会確保指針」によって、学校を卒業してから3年間は新卒枠として応募を受け付けるよう、国から主要な経済団体への要請が行われています。
このことから考えると、新卒も第二新卒も違いがないように感じますが、実際には第二新卒は一度社会に出て仕事を経験しています。新卒よりも社会を知っているという強みを活かした就職活動が今以上にしやすくなっていくかもしれません。
第二新卒と既卒の比較
次に、第二新卒と「既卒」の違いについて見てみましょう。
両者は、学校を卒業しているという点においては共通しています。では違いは何かといえば、第二新卒にはすでに就職経験がありますが、既卒は就業経験が全くないという点です。
中には、卒業後に資格取得などのために就職活動をしなかったという人もいるかもしれませんが、一般的に既卒は、就職先が決まらないまま数年が経過している人を指します。
そのため、第二新卒は卒業後に一度就業経験があるため、既卒よりもさまざまな経験を積んでいるという意味で、良い印象を与える可能性があるでしょう。
第二新卒と中途採用の比較
「中途採用」とは、新卒ではない人のことを指します。そうなると第二新卒も中途採用といえますが、一般的に第二新卒は卒業してから3年以内とされているため、経験が浅いことから中途採用とは分けて考えられます。
また、企業が中途採用者に求めるものは「即戦力」ですが、第二新卒の場合は3年程度の就職経験しかないため、企業が期待する経験や能力なども異なる傾向にあるようです。
第二新卒における近年の傾向
第二新卒に該当する方にとっては、「第二新卒がどのように見られているのか?」や「転職を成功させた方はどれくらいいるのか?」という点が気になるでしょう。
ここでは、実際のデータから、第二新卒者の近年の就職傾向をご紹介していきます。
第二新卒の動向データ
厚生労働省が2021年10月に発表した調査結果によると、2018年に卒業した学生のうち、3年以内に離職した方の割合は以下の表の通りです。
3年以内の離職率(合計) | 1年目 | 2年目 | 3年目 | |
---|---|---|---|---|
高校 | 36.90% | 16.90% | 11.90% | 8.10% |
短大など | 41.40% | 17.90% | 13.00% | 10.60% |
大学 | 31.20% | 11.60% | 11.30% | 8.30% |
調査結果を見ると、3年以内に離職している方が全体で30%以上となっています。つまり新卒者のうち、3人に1人が3年以内に離職していることになり、転職希望者の中には第二新卒者も多く含まれていることが分かります。
また、3年以内の離職者の中で特に1年目に離職している割合が多い傾向にあるため、就職後1~2年以内には離職を決めている方が多いようです。
第二新卒として転職する理由
新卒者の3人に1人が3年以内に離職していることが分かりましたが、どのような理由から転職をしようと決意したのでしょうか。
厚生労働省発表の『2019年(令和元年)雇用動向調査』には、年代別の前職を辞めた理由についての調査結果があります。
ここでは、第二新卒を仮に「20~24歳」として、その理由を見てみましょう。
20~24歳の離職理由の上位3位を見てみると「その他の理由」を除き、男女ともに1位は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」という理由で、男性17.8%、女性17.7%となっています。
次いで「職場の人間関係が好ましくなかった」という理由で、男性17.4%、女性17.6%です。3位が「給料など収入が少なかった」という理由で、男性9.3%、女性7.1%でした。
この結果を見ると、男女ともに「労働時間や休日」について不満があった方や、人間関係に悩んで離職した方が多いことが分かります。
企業からの第二新卒の採用ニーズは高い
以前は、新卒で社会人になったときに「最低3年は同じ会社で働く」という考えが一般的でした。しかし、先にご紹介したデータからも分かるように、1~3年以内に離職する方の割合は3人に1人と高くなっています。
企業にとっても、教育してもすぐに辞めてしまう新卒より、すでに教育されてきた第二新卒を雇用する方がコストの面からメリットが大きいととらえる傾向にあります。そのため、第二新卒を積極的に雇用する企業も増えていると考えていいでしょう。
第二新卒で転職する際のメリットとデメリット
第二新卒の転職には、知っておきたいメリットとデメリットがあります。
ここでは、第二新卒で転職する際の、メリットやデメリットについてご紹介します。
若いので未経験でも業種や職種を変えられるというメリット
第二新卒の大きなメリットは、まだ年齢が若いので未経験の職種にもチャレンジしやすいという点です。
中途採用者の場合、企業で指導する側の方が年齢が下になる場合もあり、年齢差が問題になる場合もあります。その点、第二新卒は年齢が若いため、指導する担当者との年齢差に問題は生じにくいといえるでしょう。
また、企業側から長い経験年数を求められることもないため、未経験でもキャリアチェンジしやすいというメリットがあります。
そのため、今の仕事では自分の能力を最大限に活かすことができないと思ったときは、早めに別の業界に進んでみるのもおすすめです。
第二新卒はこれまでの経験よりも今後の期待値で評価されるため、選考で自身の強みや意欲をしっかりアピールすれば、未経験の業種に転職することも可能なのです。
職歴に早期退職した事実が残るというデメリット
第二新卒の大きなデメリットとなるのが「早期退職をした」という事実が残ってしまうことです。早期退職したということは「次の就職先でもすぐに辞めてしまうのではないか?」という悪い印象を与えてしまう可能性があります。
面接では必ず「なぜ前の会社を辞めたのか」という理由を聞かれますので、事前対策が必要です。前向きな退職理由を話すことで良い印象に変わる可能性もありますので、できるだけポジティブな理由に変換して伝えましょう。
第二新卒を活かして転職するポイント
第二新卒にはメリットだけでなくデメリットもありますが、ネガティブな要素をポジティブにアピールできれば、企業側のニーズにマッチします。
ここからは、第二新卒を活かして転職をする際のポイントについてご紹介します。
転職する目的を明確にする
第二新卒の「早期退職者である」というデメリットを打ち消すためにも、どうして転職するのかをはっきりさせておかなければなりません。
転職する目的は面接時に聞かれやすい質問ですので「人間関係が合わなかった」などの理由で回答してしまうと、「この会社でも合わなかったら辞めるのでは?」と思われてしまうでしょう。
そこで、「自分の能力を活かせる〇〇の仕事がしたい」「自分の〇〇を評価してもらえる会社で働きたい」など、具体的な志望理由をしっかりとアピールしましょう。まずは、何を目的に転職したいのか、今後、何を目標にするのかを自身でも見つめ直して、転職の方向性をしっかりと決めておくことが大切です。
スケジュールを立てて転職活動する
無計画に仕事を辞めてしまうと、突然収入がなくなってしまうため、生活が苦しくなってしまいます。実家暮らしの人であれば、無収入であっても生活に困ることはないかもしれませんが、無職の期間が長くなれば長いほど、転職活動にも影響が出やすくなることでしょう。
そこで、いつまでに会社を辞めるのか、内定はいつ頃もらえる予定なのかなど、転職スケジュールを具体的に立てておきましょう。
「転職活動がうまくいき、せっかく内定をもらうことができたのに今の会社を辞められない点」となると、逆に困ってしまいます。完璧な計画を立てる必要はなく、ある程度ゆとりを持たせた計画を立てるようにするといいでしょう。
ポジティブな転職理由にする
企業が第二新卒者に対して不安に思う懸念の一つは「採用後にすぐ辞めてしまうことがないか?」という点です。先にも解説しましたが、退職理由にネガティブな理由を伝えてしまうと「この会社でも気にいらないと辞めてしまいそうだ」という印象を持たれてしまうでしょう。
そのため、面接時で退職理由を聞かれたときには、「給料が安い」「残業時間が多すぎる」といったネガティブな伝え方は避けましょう。
「もっと自分の能力を活かせる職場で働きたい」「以前から〇〇のような職種を経験してみたかった」など、自分の中にあるポジティブな理由で説明できるようにするのが大切です。
強みや経験はしっかりアピールする
第二新卒の魅力は、短いながらも仕事をしてきたという「社会人経験」です。新しい職場で活かすことができそうな強みは、アピールできるように対策しておきましょう。
「自分の強みが分からない」という新卒の方がいますが、第二新卒であれば、実際に働いてきた経験から仕事で活かせる自分の強みを把握できるはずです。
また、仕事を通して得た経験も伝えられるようにしておきましょう。ビジネスマナーはもちろん、具体的な業務経験がアピールできれば、教育コストを減らしたいと考える企業側のニーズを満たすかもしれません。
転職先から内定が出るまで現職を退職しない
転職を考えている場合、できるだけ現職を退職する前に就職活動を始めましょう。なぜなら、退職後に仕事をしない期間が長くなると再就職に不利になる可能性があるためです。
働いていない期間が長くなると「仕事をせずにただ遊んでいたのではないか?」「何社も落ちてしまって転職先が決まらない人ではないか?」などとマイナスの印象を持たれてしまいます。
「会社に迷惑がかからないようにしたい」と、退職してから就職活動をしようと考えるかもしれませんが、退職してからの転職活動は、転職先が見つからないかもしれないというリスクがあることも認識しておきましょう。
条件や待遇にこだわりすぎないようにする
転職を決意する理由の上位に「待遇が悪い」というものがあります。
確かに業務内容に見合っていないと感じる職場で働き続けることは、大きなストレスになります。「同じ働くのであれば、条件の良い会社で働きたい」と考えるのも当然でしょう。
しかし、最初から好待遇の職場はそれほど多くありません。あまりにも条件や待遇にばかり気を取られてしまうと、選べる会社の選択肢が狭くなってしまうことも…。
どうしても譲れない条件はしっかりと決めておき、その他の待遇については柔軟に考えるようにしましょう。
近年の採用ニーズが高い第二新卒の強みを活かして転職しよう
第二新卒は「仕事が長続きしない」という印象を持たれていると考えがちですが、近年では新卒3年以内に離職する人の多さから、企業でも第二新卒を積極的に採用していこうという傾向があります。
新卒にはない「社会人経験がある」という強みを活かすことができれば、活躍できる企業に転職することも夢ではありません。
ただ、第二新卒者など初めての転職では、不安や分からないことがつきものです。転職活動を成功させるためには、経験豊富な転職エージェントの活用もおすすめです。
第二新卒の転職サポートの実績が豊富なエージェントなら、第二新卒の採用動向についても熟知し、最適なサポートをしてくれます。ジールコミュニケーションズでは、若手社会人向け転職サポートを無料で承っていますので、ぜひお気軽にご相談ください!
■若手転職者向けサポートの詳細はこちら!
■今すぐ無料相談を申し込む場合はこちら!
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。
問い合わせから相談する