新卒紹介の利用メリット・デメリットを徹底解説！活用前に仕組みを理解しよう

新卒紹介サービスの仕組み

新卒紹介サービスでは、紹介エージェントが、希望に応じた新卒者を各企業に紹介します。成功報酬型がほとんどなので、紹介料は内定や入社と引き換えに支払います。内定の後に辞退者が出た時には、紹介料金を全額あるいは、一部返金するという会社も多いです。

新卒紹介サービスの登録者数は会社によって幅があります。また、比較的最近参入している会社もあれば、15年以上の採用実績があるところもあります。登録している学生は学部や専門が様々ですが、中には、美術系、IT系、スポーツ系などの学生を特化して紹介している会社もあります。

人材を紹介してもらうまでの流れですが、人材を紹介してほしい場合は、紹介会社の公式サイトの問い合わせのページに掲載されている方法で連絡を取ります。最初の段階はヒアリングで、企業がどんな人材を望んでいるかを、紹介会社が丁寧に聞き取ります。この時に、企業側が具体的な採用条件を話します。採用したい人材について、どんな人物なのかをできるだけ具体的に伝えます。人材紹介会社は、登録している学生とも面談を重ねているので、希望に合った登録者がいれば、すぐに紹介してもらえます。

学生が企業に興味を示せば、面接の段階になります。面接の日程調整などは紹介会社が行ってくれることが多いです。面接を受ける学生には事前に紹介会社が、企業の魅力を的確に伝えるようにサポートしてくれるので、自然とマッチング率が高くなります。大手求人ナビサイトなどで求人を掲載しているが応募者が少ない、内定辞退や内定承諾後辞退が多いなどの悩みを持った企業にオススメです。

面接後は、企業は面接の合否を紹介会社に連絡します。合否通知を迅速に送ると紹介会社との信頼関係も築くことができ、その後の紹介にも有利です。学生が就職してからは、必要に応じてフォローしてくれる会社もあります。

また、新卒紹介サービスの会社の中には、集団面接会を開催しているところも多いです。たとえば弊社ジールコミュニケーションズでは、文系・理系・体育会系など学生の専門をある程度限定したマッチングイベントを開催しています。集まる学生は、事前に身だしなみ、挨拶、コミュニケーションなどに関する研修を終えた学生ばかり。質の高い学生とオンラインあるいは対面で一度に会うことができます。

新卒紹介サービスの会社の中には、特化型の紹介サービスもあります。たとえば、クリエイターやデザイナー、あるいはイラストレーターとしての人材を採用したいと思う場合ならViViViT（ビビビット）という紹介サービス会社を利用することもできます。ViViViTは、東京都新宿区にある会社で、全国の202のクリエイティブ系の学校と連携しており、クリエイティブ職採用の支援実績は2,000社に上ります。

体育会系学生が登録しているのは、ジールコミュニケーションズです。もともと社長を始めとしてスタッフの大部分が元アスリートや体育会系の出身者で占めており、全国の体育会系学部・学科に強いコネクションを持っています。体育会系の学生は、主体性と実行力に対する意識が高いということで、スポーツ関係の業界に限らず、様々な業界の企業が利用しています。

美大芸大就活ナビは、芸術大学生、美術大学生、一般大学の美術系学部の学生に特化した求人サイトです。クリエイティブ職を希望する美大生は3,000人と非常に少ないですが、その貴重な人材を紹介しているサービスで、デザイン制作、商品企画、販促企画などのクリエイティブ系人材の採用を支援してきました。多摩美術大学、武蔵野美術大学、大阪芸術大学などの学生が登録しています。

新卒紹介サービスの利用メリット

新卒サービス紹介を利用することには様々なメリットがあります。

費用面の無駄がない

新卒紹介サービスのメリットの1つは、基本的に成功報酬型で費用面の無駄がないことです。一般に、大手の求人サイトでは、求人を掲載する際に掲載料が必要になります。もし、1人も採用できなくても掲載料の支払いは必要なので、資金が無駄になってしまう可能性もあります。一方、新卒紹介サービスは登録者が内定を承諾したか入社した時点で支払う成功報酬型になっています。また、学生が内定を辞退した場合には返金されるので無駄がありません。内定を承諾した学生の人数分のみの費用で、あらかじめ費用を計算できるというメリットもあります。

急な人員不足に対応可能

新卒紹介サービスを利用すると、急な人員不足に対応可能です。内定辞退や採用活動中の増員計画変更などで、急に再求人をしなければならない事態になることもありますが、一般的な求人サイトだと、掲載の申請から学生の応募、面接、採用という流れがあるので、採用までに時間がかかります。一方、新卒紹介サービスを利用すれば、すでに登録している学生の中から、採用条件に合った人材を紹介してもらうことができるので、採用までの時間を短縮することができ、急な人員不足にもすぐに対応できます。

マッチング工数を減らせる

新卒紹介サービスを利用すると、マッチング工数を減らすことができます。自社で採用活動をするとなると、書類選考や複数回の面接調整など、工数がかかり担当者の負担が大きくなります。一方で新卒紹介サービスを利用すると、過程の一部を紹介会社が代行してくれるので、採用担当者の負担も減ります。紹介会社によっては、内定後の教育まで責任を持ってくれるところもあります。

ニーズに合った人材を採用できる

新卒紹介サービスを利用すると、ニーズに合った人材を採用可能な点が挙げられます。企業はあらかじめ採用条件や必要な人材の人物像を紹介会社に伝えているので、それに沿って適切な人事を紹介してもらうことができます。幹部候補としての人材や意識の高い人材が必要なら、その旨を伝えてふさわしい人材を紹介してもらえます。また新卒紹介会社には総合タイプと特化型があるので、体育会系を採用したいとか、ITに強い人材を採用したいというのであれば、特化型の新卒紹介サービスを利用するとより的確な人材をスピーディーに確保できます。採用難易度の高い専門職、技術職の採用も可能ですし、海外進出を前提にした留学生の採用支援をしているところもあります。

求人を非公開にできる

新卒紹介サービスを利用すると、非公開の採用が可能な点もメリットのひとつです。企業としては、求人する際に非公開のほうが望ましいこともあります。一般の就職エージェントに掲載すると、企業側にとって本当に欲しいターゲットにピッタリ合わない人も応募してくる可能性があります。そうなると採用工数が増加するため、担当者の負担が増えます。また、断らないといけない人数も増えるので、企業に対してマイナスイメージを与えてしまう恐れもあります。

また、ライバル企業に採用状況を知られないようにするために非公開の採用を選んだり、求人内容が社内に知られるのを防ぐために非公開にする場合もあります。新卒紹介サービスは非公開採用が可能なので、諸事情がある企業は利用することができます。

知名度の低さをカバーできる

新卒紹介サービスを利用すれば、自社に関心がなかった学生も紹介してもらうことも可能です。従来の採用活動の場合は、知名度の低い中小企業にはなかなか人材が集まりません。新卒紹介サービスを利用すれば、キャリアアドバイザーが自社の魅力や特徴についてわかりやすく学生に伝えてくれるので、学生が以前は知らなかった、あるいは関心がなかった企業の魅力に気づき、興味を示して働いてみたいと思うようになることもあります。

学生の意向を正確に把握できる

新卒紹介サービスを利用すれば、学生の意見を正確に把握できます。従来の採用方法だと、選考後に学生の正直な意見や感想を聞くことができませんが、新卒紹介サービス会社では、学生が感じた良い点や不安な点などをエージェントが聞いて教えてくれます。入社意向度や内定辞退理由なども知ることができ、今後の採用活動の参考にすることができます。

新卒紹介サービスの利用デメリットと対策

新卒紹介サービスを利用することにはデメリットもあります。デメリットを認識し、対策を考えた上で利用する必要があります。

母集団が少ない

1つ目のデメリットは、母集団が少ないことです。現在、学生の民間企業就職希望者数は2021年の調査で45.0万人ですが、新卒紹介サービスを利用する学生は数万人です。従来の就職サイトに比べると母集団が少ないので、自分の会社に適した人材を確保できないこともあります。

対策として行えるのは、母集団の拡大をすることです。新卒紹介サービスの他に、合同説明会、インターシップなどを併用することで、会社にとって本当に必要な人材を探して採用することができます。合同説明会は、多くの企業が一堂に会して会社説明会をするもので、会場は小規模のものから数万人が来場するものまで様々です。いずれにしても、短時間で多くの就職希望者と接触することが可能です。

インターンシップは、大学3年生を対象に就業体験をしてもらうもので、夏や冬の休暇の時期に1日から数日間実施します。インターンシップ専門の求人情報サイトなどから募集し、面接して、現場で仕事体験をしてもらいます。インターンシップでは、課題解決型のグループワークなども行えます。

この他にSNSでの発信、自社HPのリニューアル、採用パンフレットの刷新など、母集団を増やす方法はいくつかありますが、何もかもやろうとすると採用担当者の負担が増えるので、バランスを保つことも大切です。

採用コストの問題

また、採用コストが高い点が2つ目に挙げられます。新卒紹介サービスでは、一部の業務を代行してもらえるので、工数が減りますが、手数料の中に代行の分も上乗せされているので、採用コストは高めになります。また、理系か文系の違い、大学のレベルによっても紹介手数料が異なり、ハイスペックの学生であれば、1人150万円程になることもあります。

対策としては、採用人数が少ない場合に新卒紹介サービスを利用し、採用人数が多い場合は従来の就職サイトを活用するというふうに使い分けるのがいいでしょう。

キャリアアドバイザーに依存してしまう

3つ目は、キャリアアドバイザーの質に依存してしまう場合がある点です。新卒紹介サービスでは、キャリアアドバイザーが間に立ってサポートしますが、キャリアアドバイザーの経験や能力によっては、企業が求める人物像とマッチした人材を紹介してもらえないということもあります。また、必要以上にたくさんの人材を紹介されたり、複数のキャリアアドバイザーとの情報共有や日程調整などの業務が増えることもあります。

対策としては、実績のある経験豊富な新卒紹介サービスを利用することです。また、ヒアリングの際には、人材要件をはっきりと伝えて、キャリアアドバイザーに明確に理解してもらうことも大切です。仕事の内容や福利厚生だけでなく、会社の雰囲気や社員の特徴なども説明した上で、どんな人材が必要なのかを話しましょう。紹介会社であれば初期費用は掛からないので、一度に複数社利用しても費用の負担が増えることはありませんが、手当たり次第に利用してしまうと、採用担当者の業務が増えてしまうことになるので、厳選した数社を利用するようにしましょう。

まとめ

新卒紹介サービスは使い方次第で非常に有用なサービスになります。採用担当者の負担を軽減できますし、自社にとって本当に必要な人材を効率的に探すことができます。総合型の会社だけでなく特化型の会社もあるので、上手に利用すれば、優秀な人材を短期間で探して採用することができます。

自社で採用活動するよりもメリットが多いですが、デメリットもあるのも事実です。費用面を考慮することも必要ですし、失敗しないためには、実績のある信頼できる紹介会社を選ぶことが大切です。依頼した後は、キャリアアドバイザーと十分にコミュニケーションを取りましょう。アドバイザー任せにしないことも大切です。

どんなサービスにも、メリットもあればデメリットもあるものです。新卒紹介サービスも例外ではありません。メリットとデメリットを比較検討した上で、自社の採用活動にプラスになる方法で活用してください。

前述のように弊社ジールコミュニケーションズでも、企業様の採用活動をお手伝いする新卒紹介サービスを行っています。新卒紹介サービスの導入を検討中、サービス内容や費用の面についてもっと詳しくお知りになりたい方は、下記の「お問い合わせ」からお気軽にご相談ください。

ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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