[最終更新日]2023年1月31日 [記事公開日]2022年7月21日
新卒人材紹介サービスの相場はどれぐらい?特徴や実績などと合わせて徹底解説
新卒採用に関して人材紹介サービスを利用する企業が増えています。しかし導入を検討する段階では、色々と不安を感じるものですよね。
このコラムでは、新卒人材紹介サービスの仕組みや利用の流れ、人材紹介手数料の相場について解説します。新卒人材紹介サービスの一覧も掲載しておきますので、参考にしてください。
新卒人材紹介サービスの仕組み
新卒人材紹介サービスは、新卒紹介会社が各企業の採用ターゲットに合った新卒の人材を紹介するサービスのことです。紹介会社は学生の登録データを保有しており、その中から企業の要望に応じて人材を紹介します。
人材紹介は、企業の採用活動を助けるものなので、派遣会社と労働者が雇用契約を結ぶ人材派遣とは異なり、求人企業と求職者が雇用関係を結びます。また、企業が人材紹介会社に支払うのは派遣費用ではなく、人材紹介手数料です。手数料は完全報酬制なので、依頼の段階では費用はかからないので導入しやすくなっています。
新卒人材紹介サービス利用の流れ
新卒人材紹介サービスを利用して採用を検討している企業は、まず必要な人材の人物像を決めて、新卒紹介会社に伝えます。採用条件があいまいだと、良い人材を紹介してもらいにくくなるので、経歴や資格などの定量的な条件はもちろん、定性的な部分も伝えます。具体的な点がよくわからない場合は、新卒紹介会社に相談しながら、自社の採用力に合った採用要件を決めていくこともできます。
新卒人材紹介サービスでは、企業がどんな人材を求めているのかをヒアリングすると同時に、登録している学生との面談も行っています。面談で学生の能力や素質を把握して、その上で適切な人材を企業に紹介します。学生がその企業を希望すれば、紹介の段階に入ります。学生は事前に企業についての情報を知った上で面接に臨むため、企業側は志望度の高い学生と出会う可能性が高くなります。新卒人材紹介会社は、学生と企業の中に入って、書類選考や面接日程の調整などもサポートしてくれます。また、内定が決まった後のフォローをしてくれる会社もあります。
面接が終わったら、企業が面接の合否を紹介会社に伝えます。合否の通知が遅い企業は紹介会社から敬遠され、今後、良い人材を紹介してもらえる可能性が低くなるので迅速な対応が必要です。また、合否通知と併せて合否の理由をフィードバックすることにより、今後の紹介の質が向上します。
なお、企業が連続して不合格にすると、人材会社は紹介の優先順位を下げる傾向にあるので、不合格が続いてしまった時には、担当者と話し合って、採用条件を見直すことができます。
新卒人材紹介サービスの種類
新卒紹介会社には、総合型と特化型の2タイプがあります。総合型はマイナビ新卒紹介やリクナビ就職エージェントなど数も多く、様々な学科や専攻の学生が登録しているので、企業側の選択肢が広がります。また、人材紹介業に関して実績が豊富なので、カウンセラーやキャリアアドバイザーの質も高いのが特徴です。そのため、企業の要望に合った人材を的確に判断して紹介することができます。
特化型の人材紹介会社は、特定の分野に特化した学生を紹介することに長けています。それで、専門的な知識や技術を持つ学生を採用したいと考えている企業に向いています。ただ、総合型に比べると事業規模が小さいので登録している学生数は少なくなっています。一方で、紹介手数料を安く設定していたり、学生に社会人マナー研修を受けさせた上で紹介するといったサービスをしているところもあります。
特化型の会社の中には、スポーツ業界に特化したMARS SPORTS AGENTやAthlete Planning、ジールコミュニケーションズなどがあります。また、美術系学生が登録している美術芸大就活ナビ、旧帝大・早慶・MARCHなどの上位校の学生を中心に紹介するtypeエージェントがあります。クリエイター・デザイナー・イラストレーター志望の学生が登録しているのはViViViTです。より効率的に専門知識や専門技術のある人材を探すには、特化型のエージェントを利用することができます。
登録型は、エージェントに登録している学生の中から、企業に合った学生を紹介する会社です。多くの新卒紹介会社は、登録型です。企業が必要としている人物像や採用条件と登録している学生の情報がマッチした時に、紹介会社が学生にその企業を勧め、学生が興味を示せば、その企業に就職するためのサポートをします。
サーチ型の新卒人材紹介サービスでは、企業の要望に合った学生を、自社の保有する登録データからだけでなく、自社以外のデータもサーチして企業に紹介します。ヘッドハンターとかスカウトと呼ばれることもあります。このタイプの新卒人材紹介サービスはまだ、あまり多くありません。
新卒人材紹介サービスを利用すべき企業
新卒人材紹介サービスの特徴を考えた時に、導入が適しているのは、いつもの応募者層と異なる人材を採用したいと考えている企業や、人材を探すのが難しい職種・業種 で採用を考えている場合です。新卒人材紹介会社には豊富なデータベースとネットワークがあるため、企業は採用候補者母集団を得ることになり、豊富な人材から適切な人物を探し当てることができます。
知名度が低く人材が集まりにくい企業も、新卒人材紹介サービスの利用に向いています。一般的には学生側から企業に応募するので、知名度が低く学生が関心を持たない企業は、採用活動において不利な立場にあると言えます。新卒紹介サービスを利用すれば、経験豊富なカウンセラーやキャリアアドバイザーが企業の魅力を学生に伝えてくれるので、学生に存在と魅力を知ってもらい、学生の応募意欲を高めることができます。
また新卒採用の担当者が不足している企業で、書類選考や面接の日程調整などの対応が難しい場合にも、それらの業務を代行してくれる新卒紹介サービスの活用を検討できます。
新卒人材紹介サービスにかかる手数料の相場
新卒人材紹介サービスにかかる手数料の相場は、1名に付き100万円前後です。安いと50万円程度のところもあります。一般的に学生の数が少ない理系学生の方が、料金が高い傾向にあります。また、スポーツ系や高学歴の学生なども紹介手数料が高くなりがちです。
費用は、成果が出てから支払う成功報酬型なので、初期費用はかからず、学生が内定を承諾または入社した時点で、紹介料を支払う形になっています。万が一、学生が内定を辞退しても代金を返してもらえる場合が多いです。ですから、無駄がなく、コストパフォーマンスが非常にいいと言えます。
新卒人材紹介サービス一覧と料金・実績
(1)就職エージェントneo
料金:完全成功報酬型、文系学生:100万円(内定承諾1名につき一律)/理系学生:110万円(内定承諾1名につき一律)
就職相談実績21万件、内定支援実績4万件、累計紹介求人1万件となっています。年間18万人以上の学生が利用しており、首都圏を中心に、文系理系・上位校など幅広い学生の登録データがあります。人材提供企業は中小企業が中心で、辞退率が低いのが特徴です。
(2)リクナビ就職エージェント
料金:完全成功報酬型、100万円(1名あたり)
機械・電機、IT、化学、サービス、金融・不動産、医療等といった、幅広い業界に人材を提供しています。従業員1~100名の小規模企業から10,001名以上の大規模企業までが活用するサービスです。文系学生、理系学生、留学生等幅広く紹介しています。内定者のフォローを実施し辞退者の軽減を実現しています。
(3)マイナビ新卒紹介
料金:成果報酬型、文系学生:85万円(税抜)/理系・体育会系・海外大学留学生:100万円(税抜)
21年卒登録者数62万人以上であり、多くの非公開求人があります。幅広い専門分野の学生が登録しているだけでなく、留学生や地方の学生なども登録しています。また、インターシップ紹介や説明会動員サービスも行っています。
(4)doda新卒紹介サービス
料金:完全成功報酬型。文系90万円/理系100万円(税別)
契約企業数4,700社以上、年間支援人数2,100名以上の実績があります。教育の「ベネッセ」と就職をサポートする「パーソルキャリア」の手法を生かして高品質の人材を提供しているサービスです。首都圏・関西圏の登録者が全体の75%以上となっており、上位校や中堅校の学生、ASEAN出身外国人留学生も紹介しています。最速2週間のスピーディーな内定が可能です。
(5)キャリタス就活エージェント
料金:初期費用無料。内定辞退、返金保証(入社後3ヶ月までの退職)。紹介手数料の詳細は問い合わせてください。
紹介企業数7,000社以上、入社決定9,500名以上の実績があります。多様な人材データベースを持ち、キャリタス就活では40万人、CFNエージェントではバイリンガル学生が約3.2万人となっています。
(6)Spring就職エージェント
料金:完全成功報酬型 紹介手数料の詳細は問い合わせてください。
20年以上の蓄積を活かした独自の集客チャネルを保有しています。全国150以上の大学と連携し、国公立から有名私立大学、短大、専門学校までを幅広く紹介しているサービスです
(7)キミスカ
料金:キミスカ年度利用プランは1,500,000円(採用人数が多い、あるいは通年採用を行っている企業向け)キミスカ5ヶ月利用プランは750,000円で、追加するには1ヶ月あたり15万円(採用活動期間が短い企業向け)
登録者数18万人以上、利用社数1,820社、そして1社あたりの学生数100人の実績があります。就活早期から登録する学生が多く、2017年度には30,000人が利用しています。提供オプションの中には各種イベントや懇親会などがあり、大手企業から中小・ベンチャーまで大小さまざまな企業が活用しています。
(8)新卒カレッジ
料金:完全成果報酬型。3か月以内に自己都合で退職になった場合、紹介手数料の一部を返金となります。紹介手数料の詳細は問い合わせてください。
「集団面接会」で、1つの企業が短時間で20名を超える就活生面接を行えます。集団面接会からは84.7%が採用されており、3,200社以上の企業採用に成功しました。入社後の定着率は91.5%(2019年2月1日から翌年の1月31日までに入社した人の3か月間)という実績があります。最短3週間での採用が可能で、日東駒専、MARCH学生が多数登録しています。
(9)Goodfind
料金:紹介手数料の詳細は問い合わせてください。
15年以上にわたる採用実績があります。人材排出機関の特別配属枠や、上場企業の経営に携わる役員との面接から選考が始まるルートを持っています。
(10)JOBRASS(ジョブラス)新卒紹介
料金:成功報酬型。就職者が自分の事情で内定を辞退した時には、紹介料金が返金される。入社後の返金規定は無し。文系:90万円/理系:100万円
2011年からサービスを開始したJOBRASSは、約70,000人の登録学生を持ち、その40%以上が上位校の学生となっています。小規模マッチングイベントや中規模合同企業説明会をはじめ、業界・研究セミナーや人事向け採用戦略セミナー、動画作成サービスを提供しています。
ただし、ハイスペックの学生を複数採用したい場合は、費用がかさみます。人材紹介サービス以外の方法も併用してバランスを見ながら活用してください。
まとめ
新卒人材紹介サービスは、まだ歴史の浅いビジネスですが、古くから人材サービスを行っている大手であれば、蓄積されたノウハウを生かしているので効果を期待できます。また、小規模の会社も学生のタイプや業種、職種を絞って差別化を図り、専門的な人材を必要とする企業に人材を紹介しています。どの人材紹介サービスを選ぶとしても、成功報酬型になっているので初期費用がかからないというメリットがあります。また、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら、適切な人材を効率的に探すことができます。こうしたサービスを上手に活用することで、採用担当者の業務の負担も軽減できるでしょう。
どの人材紹介サービスを選ぶかは各企業の事情によりますが、サービスや費用を比較検討し、自社の必要に合った、信頼できる紹介サービスを選択してください。
前述のように弊社ジールコミュニケーションズでも、新卒の人材紹介サービスを行っています。体育会系学生の紹介に強いですが、もちろん文系学生や理系学生の紹介も可能です。新卒人材紹介サービスの利用をご検討中の採用担当者の方は、ぜひ下記の「お問い合わせ」よりご相談ください。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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