[最終更新日]2023年9月13日 [記事公開日]2022年7月14日
転職したけど既に後悔…。次こそ後悔しない転職がしたい人だけご覧ください
「転職したはいいけれど、入社数日で早くも後悔している」
世の中そういう転職者は、意外と多いものです。もとの職場より良い環境を求めて転職したはずなのに、どうしてそんな状況に陥ってしまうのでしょうか。
このコラムでは、転職後すぐ後悔してしまう原因と対処法、後悔しないための転職活動のやり方などについて解説します。現在の転職に後悔し、さらなる転職を検討中の方はぜひ参考にしてください。
転職後すぐ後悔してしまう原因とは
スケジュールを立てて、念入りに情報収集をして面接に臨んだ転職活動は、ゲーム攻略のような雰囲気も相まって、前向きに行動できたことでしょう。しかし、いざ内定通知をもらい、意気揚々と転職先へ出社して間もなく、後悔の念に襲われる人も少なくないようです。
なかには、もうすぐに辞めてしまいたいと思う人や、新たな転職活動を試みる人も見られます。その理由として考えられるのは、次の3項目です。
待遇に対する不満
転職後すぐ後悔する理由としては、初めに「待遇に対する不満」が挙げられます。
求人票に記載されていた内容に納得して応募をした企業でも、実際には「待遇条件」で気持ちがそがれてしまうことがあるようです。
サービス残業の風土が根強く残っていた
面接で話を受けた以上に残業時間が多すぎた
研修制度なんて形骸化!国家試験の受験は実費負担だった
当初の転職を決めた理由として「待遇改善、収入アップ」を掲げていた場合、「残業手当などが全額もらえていた、転職前の待遇のほうがかなり良かった」というようなモヤモヤとした気持ちが生まれ、転職したことを後悔するわけです。
仕事内容に対する不満
転職後の後悔としては、「仕事内容に対する不満」が理由となる場合も多いです。
即戦力を求める声に呼応して決めた転職先だったにも関わらず、与えられた仕事がリストのピックアップやファイリングだけだった、ということもあります。営業職で入社したけれど配属先が違っていたということもあれば、希望の配属先でも事務仕事が続くといったこともあります。採用面接当時の合意内容と異なった業務内容だとしたら、転職をした意味がありません。
初めの数週間だけで状況が変化すればよいのですが、いつまでも初期研修のままで社内での立ち位置が固定してしまった場合、「こんなはずではなかった」と後悔することでしょう。何のための転職だったのか、自己嫌悪に陥ってしまうことも考えられます。時間だけがいたずらに過ぎていき、キャリアアップのタイミングを逃してしまわないか、焦燥感だけが募ってしまうのです。
職場の環境や人間関係に対する不満
転職後すぐ後悔する理由としては、職場の環境や人間関係に対する不満や後悔も挙げられます。
転職後すぐ後悔する人の中には、「年下の社員に「ヒラ社員」扱いされる」「上司がモラハラ気質だった」など、人間関係に対する後悔を持つ人も多いです。面接の際の「当社はフレンドリーな職場がウリ」「風通しが良い環境」という言葉で安心していたけれど、実際には数字や結果に追い回されてギスギスした環境だった…ということもあります。人間関係に関しては、実際に入社して時間が経過しないと見えてこない部分です。
入社の順番による力関係(社歴の長さによる序列)が残っているような古い体質の会社では、自分の後に新人が入ってこなければ、いつまで経っても朝の掃除やお茶くみの担当から逃れられないというストレスもあります。自分が入社し、年下の社員が辞めてしまったということがストレスにつながることもあります。
転職後に後悔した際の対処法
転職後に後悔が募るという心情は、転職を経験した人の多くが実感すると言われています。前職と比較してしまったり、転職に対する期待が大きすぎた結果、ギャップに襲われたり…、シチュエーションはさまざまです。転職をした後で「後悔している、失敗した」と思うようになったら、どのような対処をすべきでしょうか。
一番大切なのは「悲観しない」こと
転職後すぐ後悔したとき一番大切なのは、「悲観しない」ことです。
「後悔」「失敗」というネガティブワードも、自分のモチベーションを著しく低下させてしまいます。転職先に対してマイナスな面ばかりが目に付くようになってしまい、退職や転職を強く意識するようになるのです。なかには、家庭の事情や年齢的な問題から再度の転職は難航すると判断し、八方塞がりになってしまう人も見られます。
思っていた職種に配属されなかった場合や労働条件が違う場合でも、まずは悲観することなく、「自分にできることは何か」を模索してください。必ず打開策は見つかります。思っていた仕事とかけ離れた業務についた場合は、今後どんなキャリアが積めるかを再構築していきましょう。転職経験者だからこそ、効率化に向けた指摘や改善提案ができるケースもあるはずです。
仕事に対する見方を変えていくと、社内での自分の立ち位置が大きく変わる可能性があります。自分自身の仕事に対するアプローチ方法も変わっていくでしょう。何かが変われば、「こんなはずじゃなかった」という後悔がいつしか消えているかもしれません。
「労働条件通知書」をきちんと確認する
転職の契約時には、「労働条件通知書」の確認をしっかり行うべきです。
転職の内定を受けたときに、雇用主である転職先との間で「労働条件通知書」をもらい受ける必要があります。これは、労働基準法第15条に基づく事柄です。労働契約を締結する際には、企業が労働者に対して、書面もしくは電磁的方法で労働条件を明示することが義務付けられています。
労働条件通知書には、就業に関する内容(場所や業務、雇用期間など)のほか、休憩時間や始業・就業時間などが記載されています。残業が多い、サービス残業の風土が根強く残っていると思った場合は、この「労働条件通知書」を確認しましょう。実態と通知書の内容に違いがある場合は、労働条件通知書と実際の勤務実態を証明できるものとともに、上司や専門家と相談をすることをおすすめします。
もし転職後の勤務実態が労働基準法に抵触する内容であれば、労働基準監督署へ相談することも一案です。労働条件が原因で体調を崩してしまったということがあれば、転職を検討する必要があります。
自ら改善策を模索する
人間は、自ら考え実践できる力を持っています。自ら改善策を模索することも大切です。
人間関係のトラブルに巻き込まれたり、上司のモラハラを受けたり、トイレや給湯室など職場のユーティリティの悪さが目に付いて、通勤がいやになったというケースもあります。社内に相談窓口があれば、その窓口を介して相談をすることで、解決の糸口が見つかるかもしれません。異動願を出して別の部署への移動を申し出て、状況の脱却を図ることも一案です。
職場のユーティリティについてストレスに感じるのであれば、自らが改善に乗り出しましょう。誰かが立ち上がらなければ状況は変わりません。自らが掃除をする、外部の清掃業者を入れるよう改善提案を出すなど、動いてみることです。
ネガティブな気持ちに陥る理由として、自分の立ち位置が定まらない、同僚とのコミュニケーションが取れないといった点が隠れていることがあります。周囲の人もまた、転職によって入社した人との接し方を図りかねているだけかもしれないのです。自分から何か行動を起こすことで、存在をアピールできる可能性があります。思い切って行動に移してみましょう。
また、与えられた仕事に疑問を感じている場合、同僚や上司に相談をしてみるとよいです。ただし、相談の仕方によっては高飛車な印象を与えてしまいます。「もう少しできることを広げたい」という趣旨で、前向きな相談をしてください。
自分から声を上げていかないと、「この社員は向上心がない」と判断されることがあります。振り分けたい業務がある場合、転職してきた新人よりも、気心が知れた既存社員に振り分けてしまうといったことはよくある話です。自分もできる仕事がないかをアピールしていくことで、状況が変化することもあります。相談の結果、「今の業務以外に振り分け可能な仕事がない」という状況がしばらく続いた場合には、再度の転職を検討してもよいでしょう。
後悔しないための転職のやり方
転職後に後悔することがないように、転職活動の段階で、細心の注意を払って行動する必要があります。転職活動には「スケジュールを立てて、3ヶ月以内に転職活動を終える」といった方法があります。しかし、タイムリミットばかりが気にして妥協すると、転職後に後悔の念に駆られる可能性が高まります。転職活動に入る前に心構えとして覚えておくべき事項をまとめました。
転職軸を明確にする
転職活動を始める前段階として、転職軸を決定することをおすすめします。転職軸とは、言い換えれば「転職のきっかけとなった一番の理由や動機」を指しています。
会社に求める待遇:収入アップや残業の少なさ
自分が追い求める働き方:ワークライフバランスやキャリア構築
チャンスを活かせる職場環境:志望業種や職種、仕事へのアプローチの仕方
【転職軸を決める際に考慮するポイント】
転職によってかなえたいことを、「待遇」「働き方」「職場環境」それぞれの項目に分けて、書き出してみましょう。些細なことでも構いません。わがままだと思えることも書き出してください。それらを軸にすると、「自分はどんな職場でどんな働き方をしたいか」が浮き彫りとなります。これが転職軸の基本的な考え方です。
もし、漠然と「転職したい、今の会社を辞めたい」という気持ちだけで転職を検討している場合は、転職自体が失敗する可能性が高いです。そんなときは、キャリアの棚卸しをおすすめします。自分はどんな資格を持っているか、どんな職種で働いてきたか、過去の職歴の洗い出しを行うことで「これからの働き方」が見えてくるでしょう。
企業研究を十分行う
また、単純に企業のネームバリューで企業を選ぶことや、「タイムリーに中途採用枠があったから」といった理由で面接に臨むことは避けたいものです。新卒採用の就職活動と同様、企業の情報を集め、研究することをおすすめします。
社名、設立年、資本金などの基本情報
業種、業態のほか主な取引先企業など
実際に働いている人の声など
【企業研究で参考にすべきポイント】
転職志望先の企業情報を集めることで、会社自体の健康度がわかります。自分が希望する職種での将来性やキャリア形成のモデルも描けることでしょう。とくに、転職エージェントを利用した際の「非公開求人」をチェックする場合や、「企業側からのスカウトオファー」に応える場合、企業情報の収集は必要不可欠です。
実際に働いている人の声は拾いにくいこともありますが、転職系の情報サイトに、実際にその企業へ転職した人や過去に在籍していた人の口コミ情報が掲載されていることがあります。情報の信ぴょう性が高くない場合もあるものの、情報が多いほど「その企業は注目度が高い」という、簡単な判断材料にはなるでしょう。
転職エージェントを利用する
後悔のない転職にしたい場合、見識がある第三者の意見は欠かせません。転職エージェントを利用してサポートを受けながら、自分自身の希望をかなえてくれる転職先を模索するのがベストです。
アドバイザーが在籍する転職エージェントを利用すれば、カウンセリングの中で、コーチングによる「転職軸の引き出し」ができます。また、自分の興味関心やスキルに見合った企業を非公開求人の中から紹介してもらうことも可能です。
転職エージェントでは、面接対策や入社日、待遇面などの交渉代行もしてくれます。自分自身にとって少しでも良い条件で転職を決めたい、名が知れた大きな企業で働きたいという場合には、ぜひとも登録するべきです。
転職エージェントを利用すれば、自分の時間を使って転職活動がしやすくなります。WEB完結の転職先探しも可能なので、現在の職場で働きながら、転職のタイミングをうかがうこともできるでしょう。
弊社ジールコミュニケーションズでも、プロのキャリアプランナーがマンツーマンで転職を支援する無料サービス「中途・若手社会人向け転職サポート」を展開していますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
転職してから後悔しないために、転職希望者が行うべきことなどをまとめました。「待遇」「働き方」「職場環境」について、それぞれ後悔が付きまとうことが多いものです。自分の理想と企業の提示内容とを事前にすり合わせていく必要があります。
そのためには、転職軸を定めて自分の転職に対するビジョンを膨らませていきましょう。また、企業の研究を入念に行い、数年後の自分のキャリアをかなえられる職場であるかも検討していくことが大切です。
なかには、転職をしたいけれど、どこから始めたらよいかわからない、第三者の意見が欲しいという場合もあるでしょう。とくに、期限を決めて転職活動を始める場合には、サポートがあると心強いのではないでしょうか。後悔がない転職となるよう、転職エージェントの登録も一案です。アドバイザーの意見をもらいながら、転職後も後悔なく働き続けられる職場の模索を行いましょう。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。
問い合わせから相談する