[最終更新日]2023年9月19日 [記事公開日]2021年12月28日
営業がとにかくしんどいあなたへ|対処法と転職までの動きを解説
営業職がとにかくしんどい…。そう思っていませんか?
仕事がしんどいと会社にもいづらくなるでしょうし、毎日の生活もつらいものになるでしょう。そうなれば肉体的にも精神的にもダメージを受けてしまう恐れがありますので、早急に対処していきましょう。
営業がしんどい理由
世の中には事務職、管理職、研究職など様々な職種がありますが、その中でも営業職はその会社の商品やサービスを多くの人に知ってもらうために欠かせない職種です。営業職は分かりやすい成果を出すことができるため大きなやりがいを得られる一方で、多くの人と接することもありしんどいと思う機会が多いことも確かです。営業はなぜしんどいのか、その理由は5つあります。それぞれどのようなものなのでしょうか。
まず1つ目は、「ノルマによるプレッシャーがある」ということです。どんな商品やサービスを扱う営業でも、多かれ少なかれノルマが設定されています。高いノルマが設定されていれば、その数字を聞かされただけで果たして達成できるものかと途方に暮れてしまうことでしょう。ほどほどのノルマであっても、達成できなければ上司から毎日のように進捗状況を問い詰められ、進展しなければ説教されることが目に見えています。部下にプレッシャーをかけてお尻をたたくのが営業を束ねる上司の役目ですが、上司の言葉の一つひとつを重く受け止めてしまう人は必要以上にプレッシャーを感じてしんどくなってしまうのです。
ノルマに比較的寛容な営業であっても、同僚の進捗状況については気になって仕方ないものです。とくに自分が成果を出せていない時には同僚の成果を素直に喜ぶことができず、自分の器の小ささに嫌気が差してしまうこともあるのではないでしょうか。毎月コンスタントに成果を出し続けることは難しいので、うまくいかない月には「先月できたことがどうして今月はできないんだ?」と自分自身を責めてしまう人もいます。
2つ目の「精神を消耗する業務内容がある」ことは、営業ならではのことです。肉体的に体力を消耗することもしんどいですが、体力が回復すればその疲労を引きずることはありません。一方で、精神的な消耗は心のダメージとして蓄積され、長く引きずる人が多いのです。たとえば、営業でよく行われている「飛び込み」はアポイントのないお客様のところにいきなり訪問するので、「今忙しいので」「興味がないので」と言ってピシャリと断られることがほとんどです。このように頭ごなしに断られると、いくら仕事とはいえども落ち込んでしまいます。
また、リストに記載されている一番上のお客様から順番に電話をかけてアポイントを取り付ける「テレアポ」では、顔が見えないからこそ無言でいきなり電話を切られたり、「もう二度とかけてこないで!」と強い口調で言われることもあります。仕事なのでこちらも仕方なくやっていますが、テレアポをし続けていると自分自身を否定されているかのような気がしてくることも珍しくありません。このように飛び込みやテレアポという精神を消耗する業務内容が営業にはあるので、しんどくなってしまうのです。
しんどくなりやすい人には特徴があります。営業相手の気持ちを思いやれる優しい気持ちがある人ほど、「相手の迷惑になっているのではないか」「相手の貴重な時間を使ってしまっているのではないか」というように罪悪感を持ってしまうのです。精神を消耗する営業は、相手を配慮しつつも仕事という大義名分を盾にできるタフな気持ちが必要となります。
3つ目は、「自社の商品やサービスに自信を持てない」ということです。いくら商品やサービスの説明がたどたどしかったとしても、本当にその良さを感じていて心からおすすめしていれば、不思議と営業成績は伸びるものです。しかし、自分自身が自社の商品やサービスに自信を持てないでいると、営業の仕事をすること自体が自分を苦しめてしまうことになりかねません。
どういうことかというと、たとえば保険の営業をしていたとしましょう。ある商品は競合他社の方が幅広い給付条件が整っていることを知っいるのに自社の商品を販売しなければいけないと、自分自身が詐欺師になったかのような気持ちになる人もいます。最終的に選ぶのはお客様ですが、ノルマを達成するためにどうしてもこちらの都合のいいように伝えてしまうこともあることでしょう。そんな時に、精神的に追い込まれてしんどく感じてしまうのです。
4つ目の「そもそもコミュニケーション能力が低い」というのは、営業の適性に関わることです。営業は多くの人と接する仕事ですが、そのほとんどが初対面の人です。初対面の人と話す時に極度に緊張してしまうなど人見知りの性格の人は、営業の仕事をしている最中ずっとドキドキしたままです。
「営業で成功している人は、うまく話せる人なのでは?」と思っている方が多いのではないでしょうか。ところが、実際は聞き上手な人の方がより成果を上げている傾向にあります。コミュニケーション能力というのは、プレゼン力だけを指すのではありません。営業では相手がどんなことを問題と感じているのかを探り、その問題を解決する手段として自社の商品やサービスをおすすめする流れが大切なので、まずは相手の情報を聞き出さなくてはならないのです。
コミュニケーション能力が低い人は話すのが苦手だということよりも、自分本位の話しか進めることができないことの方が問題なのです。相手の情報を引き出すことができないので、頑張って話そうとしても相手のニーズと合致しない見当はずれなことばかりを話してしまい、成果を上げることができません。コミュニケーション能力は努力によって伸ばすことができますが、その過程では成果が上げられずにしんどいと思ってしまいます。
最後の5つ目は「営業に苦手意識があって売れない」というもので、当てはまる方がもっとも多いかもしれません。営業を始めて間もない頃にお客様からお叱りの言葉を受けたり、うまく話せずに恥をかいた経験をしたりすると、営業に対する苦手意識が定着しやすくなります。一度苦手意識が植えつけられると、「今回も売れないのではないか」という思いが先行して、ますます売れなくなってしまいます。
売れている人はどのようなことを意識しているのか、自分と比べてみましょう。「元気よく挨拶する」「相手の目を見て笑顔で話す」など、営業のテクニック以前の部分においても改善できるところが見つかるのではないでしょうか。苦手意識を持ったまま「どうせ売れない」と卑屈になって営業していても、しんどさが助長されるだけです。少しでも自分に自信が持てるように、少しずつ改善していきましょう。
営業がしんどい時の対処法
営業していればラッキーな案件が舞い込むこともあれば、いくら頑張ってもまったく売れずに不調が続く時もあります。成果が上げられずしんどい時には、どのように対処すればいいのでしょうか。おすすめしたい対処法には次の3つあります。
まず1つ目は、「なぜ売れないのかを突き詰めて考える」ということです。同僚全員が売れていないなら商品やサービスに問題がありますが、そうでないなら営業方法のどこかを改善すれば必ず売れるようになります。手っ取り早いのは、成果を上げている同僚の営業手法を真似することです。できることなら営業同行させてもらい、どんな風にお客様と接しているのか実際に目で見てみましょう。営業同行が難しいなら、営業先と仮定したロープレを見せてもらい、少しでも技術を盗みましょう。
また、自分のやり方にも良いところと悪いところがあるので、自己分析をすることも大切です。アポイントを取れる確率は高くてお客様の元にお伺いさせてもらえるのに商談が進むと断られてしまうという場合は、お客様のニーズを掴み切れていない、あるいは意思決定者をおざなりにしている可能性があります。ひとつひとつの手順を丁寧に押さえていくことで、成果は必ずついてきます。
営業相手を自分の得意とする相手に絞るのもひとつの手です。もちろん幅広い相手に対して営業できるようになるのが望ましいのは言うまでもありません。しかし、これまでの成果を分析すると「同性の方が信頼関係を築きやすかった」「複数の営業相手の方がニーズを把握できた」などの傾向があるのではないでしょうか。得意とする相手から成果を得るのは、しんどさを脱却する近道となります。今の状況を改善できるように、営業スキルを磨くだけでなく営業相手の選定を行うという発想の転換をするのもおすすめです。
このように成果が出ずにしんどい時はそのままがむしゃらに営業を続けるのではなく、一度立ち止まってなぜ売れないのかを突き詰めて考え、売れるようになる方法を身に着けましょう。ただし、人は常に成長し続けているので、今のやり方ではまた売れなくなる時が来てしまいます。そのため、定期的に考え直して新たな行動に移しましょう。
次に2つ目は、「思い切って気持ちをリフレッシュさせる」ということです。真面目な人であればあるほど仕事に真剣に取り組んでいます。それはとてもいいことなのですが、お客様からすると誠実そうな印象を受ける一方で、堅苦しいと感じていることも少なくありません。成果が上げられずにしんどい時には思い切って気分転換しましょう。
「美味しいグルメを食べる」「好きな映画を見る」など、人によってリフレッシュ方法はさまざまです。しんどいことを忘れられるようなとっておきの方法で気分転換をしてみましょう。おすすめはスーパー銭湯に行くことです。手足を伸ばして大きな湯船に浸かって体中ポカポカに温まったら気持ちが前向きに切り替わり、「もしかしたらこうしてみればうまくいかも」というようなアイディアがひらめくかもしれません。
思い詰めるとしんどさに押しつぶされそうになるので、適度にストレスを発散しながら営業に向き合いましょう。気持ちをリフレッシュさせる方法をいくつか持っていることで、自分の精神状態をコントロールしやすくなります。
最後に3つ目は「転職を検討する」ということで、これは最終手段となります。「営業がしんどくてたまらない」「もうこれ以上やりたくない」と思うのなら、転職を検討しましょう。嫌々働いていてもお客様にはその気持ちが伝わって成果を上げられません。それならきっぱりと転職することを決意して、新しいキャリアビジョンを描く方が自分自身のためになります。
とくに営業のしんどさを原因とする胃の痛みや不眠などのストレス性の症状がある場合は、自分自身の体を労わることを優先することが大切です。営業以外でどんなことが自分に向いているのかを考えるために、自己分析や情報収集を徹底しましょう。
転職を決めた時の動きと成功法
転職することを決めたら、どのように動けばいいのでしょうか。転職を成功させるためには、何よりも辞めるタイミングが大切です。今の会社を辞めてから転職に専念したいと考える方は多いですが、転職を成功させている人は転職先を決めてから辞めています。なぜなら、先に辞めてしまうと給料が途絶えて転職を急がざるを得なくなり、理想の条件ではない会社に決めてしまう可能性があるからです。
次の会社では長く勤められることを目指して、転職は妥協しないようにしましょう。そのために自己分析と情報収集を徹底し、理想の条件と合致する会社を探すことが大切です。転職先が決まってから現在勤めている会社に退職する旨を伝え、円満退職してから新しい会社に勤め出すようにしましょう。
まとめ
営業がしんどいと感じる理由は人によって違いますが、ノルマによるプレッシャーがあることや営業に対する苦手意識があることが挙げられます。営業スキルは努力すれば伸ばすことができるので、売れなくてしんどい時にはなぜ売れないのかその理由を突き詰めて考えてみましょう。どうしても営業が辛い人は転職をおすすめします。転職の際には、今の会社を辞めるタイミングが大切です。働き続けながら情報収集を徹底して、長く働くことができる転職先が決まってから辞めるようにしましょう。
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