[最終更新日]2023年9月25日 [記事公開日]2021年10月27日
仕事を早く辞めたい人の決断方法と転職に向けた動き
今の仕事を辞めたい、仕事を辞めようと思っているが、本当に辞めて良いのか迷っている、という悩みを持っている方は少なくありません。
特に、これまでに転職活動をしたことがないという方だと、会社を辞めるにあたってどのような行動を起こせばいいのか分からず、不安な部分も多いと思います。仕事の辞め時や、退職を踏み止まっている原因、これからしなければならない準備など、今後の流れを立てられるようにご活用ください。
仕事を早く辞めたいのであればすぐにやめた方がいい!
仕事を辞めたいと思ったものの、会社に言い出しづらい、人手が足りていないので辞めると言えないなど、ずるずると退社を先延ばしにしてしまうパターンはよくあります。しかし、一度辞めたいという気持ちを持つと、その場では我慢できても、長く勤めている内にいずれ同じ心境になります。何より、不満を抱えたままでは仕事に身も入らず、やりがいもない時間を過ごしてしまうのは無駄とも言えます。その時間を使ってより良い環境への転職を考え、準備を始める方がプラスになるのではないでしょうか。
例えば、まだ入社して日が浅く、仕事に必要な知識が少ないから辞めたい、といったような理由であれば、自分自身の頑張り次第で解決ができる可能性が大きく、退職を考えるには早い場合もあります。しかし、仕事を辞めたいと思う理由に多い、給料面の問題、長時間に及ぶ残業、休暇が取れないこと、人間関係のトラブルなど、これらは自分1人ではなかなか解決できない悩みとなるので、努力をしたからといって必ず改善されるものでもありません。給料や残業時間については会社側に交渉をしなければいけませんし、本当に待遇が変わるかどうかは会社次第と言えます。そして、仕事は選べますが、人間関係というのは個人の力でそう簡単に変わるものでもないですし、実際のところ、入社するまで分からないことが殆どです。変えられない環境に対して、あれこれ悩みながら今の仕事を続けるのか、早めに切り替えて新しい環境に踏み出すか、考えてみてください。
もうひとつ、いずれ辞めるのであれば早い方が良い理由としては、一般的に転職活動は、特殊なスキルや経験を必要とする業種でもなければ、年齢を重ねるほど不利になってしまう点が挙げられます。不満があるまま仕事を長く続けて、結局辞めてしまう状況になっても、次の就職先が見つからないという問題が起きます。社会人として生活をしていく上で、一生の内、仕事に割く時間というのはとても長いものです。
だからこそ、辞めたいという気持ちを抱えたまま仕事を続けるのか、早めの行動を起こすのか、今一度考えてみるべきです。転職活動は確かに簡単なことではないですが、退職を先延ばしにすることもリスクがあることは知っておかなければいけません。もっと早く動いていたら転職の幅が広がったのに…という後悔をしないためにも、しっかり考える必要があります。
早く仕事を辞めたいのに決断できない理由
仕事を辞めたいと考えているなら、早めの行動が良いということは分かったと思いますが、実際に退職しようと考えていてもすぐに決断ができない原因に、どのようなものがあるのでしょうか。
まずは、会社に退職を言い出せない、または退職させてもらえない、というケースです。実際に、面と向かって会社を辞めたいとはなかなか言い出しづらいものです。怒られるのではないか不安、人手不足で仕事が忙しくなってしまうのではないかといった心配から、自分から言い出すことができない方や、会社側から「今辞められると困る」などと退職を引きとめられてしまう、といった場合もあるようです。
しかし、仕事の配分や人員の確保などは本来、会社側がやるべきことであって、それを理由に退職をためらう必要はありません。人員が1人減ったからといって、すぐに会社が回らなくなるようなことはまずあり得ないからです。社員には会社を辞める権利があり、原則として会社側が退職を引きとめることはできません。
どうしても退職をさせてもらえないという場合には、内容証明郵便で退職届を提出する、という手段もあります。中には、「退職にあたって違約金などが発生する」と言われたから、辞めたくても辞められないといった特殊なケースも存在するようですが、そもそも社員都合の退職に対して、違約金などを請求する契約自体が法律上禁止されているものです。なので、通常の手続きで問題ありません。ただし、最初に「何日まで」と特定の期間を定めた上での雇用契約を結んでいる場合は、期間内の退職は契約違反となり、請求が発生する場合もありますので、雇用条件の確認をしておくと確実です。
他には、会社を辞めたら次の就職先が見つかるのか不安、転職先が今より環境が良いとは限らないから決心がつかない、といった理由も挙げられます。もちろん、事前に企業の就業条件や仕事内容などをしっかり確認する必要がありますが、実際のところ、入社してみなければ本当の環境は分からないものです。しかし、不満を抱えたまま今の仕事を続けたくないのでれば、不確定なことを悩むより、自分の今後のためにも決断するべきと言えます。
先にも述べたとおり、仕事を辞める決心がつかないまま、ずるずると勤め続けた結果、本当に転職先が見つからなくなってしまうということになりかねません。転職活動に対して不安やマイナスの考えを持つ時もあるとは思いますが、転職での失敗をあれこれ心配するよりも、決断しないことのリスクを考えるほうが重要です。現状を変えられるチャンスとして、行動を起こしてみることが大切になります。
早く仕事を辞めたい人のこれからの動きと転職準備
実際に仕事を辞めるにあたってしなければいけない簡単な流れは、会社に辞める意思を伝える、退職願・退職届の提出、引継ぎ、転職活動です。
まず、退職するということを今の会社に伝えます。基本的には「退職願」といって、会社側に退職を願い出る書類を提出します。これが受理されれば次の段階に進むのですが、中には退職願を受けとってくれない会社もあるかもしれません。その場合、「退職届」を提出する方法もあります。これは「辞めさせてください」ではなく、「辞めます」という宣言の書類になります。
現在の環境が辛く、なるべく早めに仕事を辞めたいという方は、こちらを提出すると良いでしょう。会社が書類を受理してくれない、直接会社に提出ができないといった理由がある場合は、内容証明郵便で送付することも可能です。業務の引継ぎや人員の補充などを考えて、できれば1ヶ月以上前に提出しておくのが望ましいですが、民法では2週間前までに提出をすることで、問題なく退職できます。
仕事を辞めることが決定したら、引継ぎ作業や状況に応じて、有給休暇の消化をしておくとよいでしょう。会社によっては未使用の有休を買い取ってくれる場合もありますが、法律上の規定がないため、基本的には消化することが前提となります。有給消化も権利として保証されており、会社側の都合で取得させないということはできないので、遠慮せず申請をして大丈夫です。
そして、転職サイトやエージェントサービスを利用して、早めの転職活動を開始しておくことも予定に入れておきましょう。仕事を辞めたいという気持ちの時は、退職自体をゴールと考えがちです。当面、心配いらない程度の貯蓄があるのであれば問題ありませんが、勢いで仕事を辞めてしまったが、その後の見通しは立っていないという状況では、金銭的にも精神的にも不安があるでしょう。また、なるべくブランクを作らないことで、転職に有利に働く場合もあります。次の仕事が決まっているのであれば、退職までのスケジュールも立てやすくなりますし、実際に辞めた後に、転職が上手くいくだろうかという心配も必要なくなり、気持ちも楽になるはずです。
特に、転職が初めての方や、仕事をしながらではなかなか時間を作るのが難しいという方は、希望条件に合った企業を紹介してくれるエージェントサービスはおすすめです。書類作成や面接の取り付けなどもサポートしてくれるため、転職活動に使う時間を短縮できる可能性があります。退職前に次の就職先が決まっていると、慌てて転職したが故に、さらに悪い環境の職場だったという失敗を避けられますし、休職して再就職までの期間を空けないことで、年金や保険などの各種手続きを変更する手間を減らすこともできます。
転職活動を始める際には、今の仕事を辞めたいと思った理由など、現状の不満や苦手なことを整理しておくと、新しい仕事を探す際のヒントになります。何でもいいから新しい仕事を探したい、というような決め方だと、次の職場でもまた、同じような不満で辞めたいと感じてしまうかもしれないからです。給料面での問題であれば、キャリアアップで給料が上がることもありますし、同じ職種で今よりも条件の良い会社を受けてみることもできます。今の仕事が自分に合っていないと感じるのであれば、全く違う職種で探してみる、やってみたいと思っていた業界に挑戦してみるなど、原因や希望する環境を明確にしてからの転職が確実です。労働条件や業務内容など、より自分に合った会社を探してみると良いでしょう。
退職後、新しい仕事に就くまでしばらく期間が空く場合は、忘れずに健康保険や年金の変更手続きをしておく必要があります。一時的に家族の扶養に入る、国民健康保険に加入するなど、自治体の窓口で手続きを行っておくと、万が一病院にかかっても安心です。また、年金の種別変更をしないと、再就職までの間が未納期間として扱われ、将来的に受け取れる金額が減ってしまう可能性があるので、注意が必要です。
まとめ
できるだけ早く今の仕事を辞めて環境を変えたいと思っているのであれば、何はともあれ、辞めるための行動を起こす必要があります。本当に今の会社が自分に合っているのか、この先何年、何十年と勤めることができるのか、今一度考えてみてください。仕事を辞めることでのリスクは確かに存在しますが、仕事内容や待遇に不満を抱えたまま働き続けて、転職のチャンス自体を逃してしまうリスクも存在します。自分の力で変えられない問題に悩むよりも、次の行動に対して時間を使うほうがよっぽど有意義と言えます。仕事を辞めることを難しいことだと考える必要はなく、あくまでも新しい環境で働くための通過点として捉えることで、ハードルが下がるはずです。
おさらいとして、とにかく早く辞めたい人であれば退職届を、引継ぎ業務などを含め、通常の手続きを踏む場合は退職願いを提出します。原則として、会社側は社員の退職を拒否することはできないので、どうしても受理してもらえない場合には、内容証明郵便で送付する方法をとることもできます。
退職の手続きと同時に早めに転職活動を始め、現状の不満をしっかりと整理した上で、転職サイトなどを利用して、自分の希望に合った新しい職場を探しておきましょう。転職活動が初めての方や、仕事をしながら時間を作ることが難しい場合には、専門のアドバイザーが仕事の紹介や面接や手続きをサポートしてくれるエージェントサービスを利用してみると良いでしょう。
今の環境に不満があって辞めたいと感じているのであれば、我慢して続けたところで、いずれまた、辞めたいと思うことになります。年齢と共に選択肢は減っていくということを忘れずに、決断を先延ばしにして後悔しないためにも、退職と転職活動は早めの行動が大切になってきます。不満を抱えたまま今の仕事を続ける1年と、早い段階で行動を起こして新しい環境で経験を積む1年、同じ1年でもどちらがより自分のためになるのか、仕事に対する自分の気持ちとしっかり向き合って考えてみてください。
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