[最終更新日]2023年9月25日  [記事公開日]2021年9月15日

既卒は人生終了じゃない!就職事情を把握して就職を決めよう

「既卒は人生終了」そんなことを耳にしたことがありませんか?

このウワサのせいでもう就活をする気にもなれない。そう思っている人もたくさんいることでしょう。では実際、既卒は人生終了なのでしょうか。今回このコラムでは「既卒は人生終了」という噂の新卒について解説していきます。

既卒は人生終了じゃない

既卒は人生終了じゃない

学校を卒業して、正社員として就職する人はたくさんいます。とは言っても全員ではなく、中にはフリーターやアルバイトで収入を得るという選択をする人もいます。しかし、働き始めて数年するころには、有給やボーナスがもらえる正社員をうらやましく思い、毎年少しずつ昇給していく正社員として働きたいなと考える人が多くなります。

そろそろ正社員として働きたいなと思ったら、仕事探しをすればよいわけですが、正社員としての登用はなかなか簡単ではありません。実際に、既卒の正社員内定率は3割程度と言われていて、3人に1人しか内定を受け取ることはできないのです。これを人生終了レベルの最悪さだと見るか、それとも3人に1人なら、自分もその1人になれば良いのだと考えるかは、求職者次第です。

正社員として働ける確率が3割程度というのは、あくまでも平均です。自分が置かれている状況によっては、もっと高い確率で正社員として採用されるチャンスがあるかもしれません。例えば、学校を卒業してから3年以内なら、正社員として働いた経験がなくても、新卒とか第二新卒と同じようなカテゴリーで採用してくれる企業は全体の92%もあります。

新卒として採用されるためには、学校を卒業した年と同年に就職しなければいけませんし、第二新卒として応募する場合でも、正社員として働いた経歴が必要です。正社員として働く意思はあったけれど、なかなか就職先が決まらずに年が変わってしまうと、それは既卒というカテゴリーになってしまい、新卒での応募は難しくなってしまいます。

ただし、これはケースバイケースで、企業によっては「とりあえず応募してください」と応募を受け付けれくれる所もたくさんあるのです。大切なことは、自分は新卒ではないというコンプレックスや負い目を持つのではなく、とにかく企業の人事へ問い合わせて、応募させてもらえないか打診し、求人サイトのアドバイザーに相談して、自分が置かれている状況でも積極的に採用してくれそうな企業を探すことが、内定をゲットするために必要な作業です。

就職事情から紐解く既卒の実態

就職事情から紐解く既卒の実態

近年、企業は空前の人材不足に陥っています。東京商工サーチによると、企業の多くは人材不足で悩んでおり、その中の387社は、人手不足が理由で倒産という末路を迎えたという統計も出ています。企業にとって優秀な人材を確保することは重要な使命です。理想的な優秀な人材でなくても、ポテンシャルを持つ人材なら、企業内で研修や人材育成によって育てることは可能です。そのため、近年では大企業から中小企業まで、採用の枠は以前よりも大きく開かれている傾向があります。

大手企業の中には、30歳まではすべて新卒扱いで採用するという方針を打ち出す会社が増えています。これは、学校を卒業して正社員として働いた経験がない人にとっては大きなチャンスと言えます。通常なら30歳までという年齢は、高卒でも大卒でも、また大学院卒でも、卒業して新卒就職した人もいれば、すでに何回か転職した人もいるでしょう。それに、正社員として働ける企業が見つからずに、アルバイトやパート、フリーターで収入を得てきたという人もいます。そうした人たちがすべて新卒という枠で応募でき、ケースバイケースで採用されるかどうかが決まるという点は、これから正社員として働きたい人にとって大きなメリットと言えるでしょう。

そもそも、学校を卒業して正社員として働いた経験がないことは、具体的にどんな点が企業に不安材料となってしまうのでしょうか。

1つ目に考えられる点は、長続きしないのでは?という不安です。一度も正社員として働いた経験がないので、長く続くかどうかは実際に働いてみなければわかりません。正社員として働いた経験がないというと、すぐに辞めてしまうのではない、自己分析や企業分析力がなくて長続きできないのではないかと懸念されてしまうことは、少なくありません。

2つ目の不安材料は、社会人としてのマナーに対する不安です。正社員として働いた経験がある第二新卒や中途採用に関しては、基本的なビジネスマナーについては心配する必要がありません。既に新人研修を済ませているため、マナーや言葉遣い、電話対応など最低限の部分を教えることに、教育コストをかける必要がないからです。しかし、既卒は新人研修を受けたことがありません。教育コストをかけて新人研修を受けさせる必要があり、企業にとっては採用を躊躇する理由の一つとなってしまうのかもしれません。

3つ目の不安材料は、コミュニケーション力に対する不安です。企業で働くということはチームワークが必要不可欠で、そのためにコミュニケーション能力はなくてはならないスキルです。採用の段階でコミュニケーション能力が不足している人は、残念ながら内定は出にくくなってしまいます。これまで正社員として働いた経験がないことが、コミュニケーション不足に直結するわけではありませんが、正社員として働いた経験のないことが、チームワークができない人ではないか、コミュニケーション能力に問題があるのではないか、と疑われてしまうのです。卒業してから面接時まで、具体的に何に取り組んでいたのかという点を面接官に納得してもらうことができなければ、内定をゲットすることは難しいかもしれません。

既卒が就職活動を成功させる方法

既卒が就職活動を成功させる方法

既卒でも、就職活動を成功させることはできます。そのためには、新卒や第二新卒と比較して就職できる可能性は高くないということを自覚した上で、工夫しながら効率的かつ効果的な就職活動をすることが大切です。

1つ目の対策方法としては、求人サイトや就職エージェントを利用して、仕事探しをするという方法があります。ただでさえオッズが低い就職活動では、独りよがりな就職活動をしていても、なかなか採用には結びつきにくいものです。就職や転職に精通したプロの意見やアドバイスをもらいながら、履歴書や職務経歴書の書き方を工夫したり、面接でどんな応答をするのがベストなのかを模索したりなど、プロと二人三脚で仕事探しをするのが得策です。

求人サイトやエージェントを利用した仕事探しには、他にもメリットがあります。それは、こうしたサイトでは事前に企業を審査していて、ブラック企業などはあらかじめ排除されているという点です。ブラック企業だと知らずに採用されると、正社員だとしても非人道的な労働環境で働くことになりますし、すぐに嫌になって退職する羽目になることは簡単に予想できます。少しでも長く働ける仕事を見つけるためには、社員を大切にするホワイト企業から内定をもらうことが必要です。

2つ目の対策方法は、頭で考えるのではなく、とにかく行動するという方法です。1社の面接を受けて、既卒であるがゆえに嫌な質問をされたとしましょう。「だからやっぱり駄目なんだ」「もう無理」「心が折れた」と落ち込んでも、内定をもらうことはできません。嫌な質問をされることは大前提として、そうした質問にも面接官を納得させられるような答えを準備しておけば、どんな質問が来ても心が折れてしまうことはありません。卒業してからこれまで自分が熱心に取り組んできたことを熱くポジティブに語り、それが今後の仕事にどんな風に生かせるのかという点も含めてプレゼンできれば、面接官もあなたを採用したくなるでしょう。

なかなか就職先が決まらない人の中には、面接を受ける前に既にあきらめてしまっている人が少なくありません。「どうせ自分は正社員経験がないから」という気分で面接に臨むと、面接官は人を見る目に関してはプロですから、そうしたマイナスのエネルギーやオーラを敏感に察知してしまいます。マイナスのオーラを出している人を採用したいという企業はありません。当然、そうした気持ちで臨んだ面接は、結果も不採用となってしまうのです。

3つ目の対策方法は、仕事探しをすることだけに専念せず、スクールに通うとか、期間限定の仕事などに取り組んで、スキルや職歴、ポテンシャルを高めるという方法もアリです。なかなか仕事が決まらないからといって、家でテレビやネットを見ていても、何のスキルも身につきません。例えば、プログラミングスクールに通いながらITスキルを高め、空いた時間を利用してアプリを開発しても良いですし、クラウドソーシングなどで案件を受注して収入につなげるという経験も決して悪くありません。

また、働いてみたいと考えている業界の期間限定の仕事に挑戦するのも良いでしょう。契約社員とか派遣社員でも良いので、その業界での経験とスキルを積むことで、正社員として働いた経験はないけれど、採用したら即戦力として働けそうだなという印象を与えることができます。

4つ目の対策方法は、自分自身の市場価値を客観的に理解するという方法です。誰でも理想は高く、将来はこんな仕事をして年収はこのぐらい欲しい、という夢を持っているでしょう。しかし、正社員として働いた経験がない人が最低でも1000万円の年収を欲しいと思っても、希望通りの条件で内定をくれる会社を見つけることは簡単ではありません。見つけたとしても、おそらくブラック企業である可能性が高いのではないでしょうか。

卒業してからどんな仕事をどんな風に取り組んできたかにかかわらず、自分の市場価値を理解して、正しい方向性で仕事探しをすれば、遅かれ早かれ、誰でも就職先を見つけることはできます。なかなか就職先が見つからないという人は、もしかしたら自分の理想が高すぎるのかもしれません。

企業で働きたいと考える人の多くは、誰もが名前を知っている、知名度の高い大企業で働きたいと思ったことがあるのではないでしょうか。しかし、そうした歴史のある大企業は、最難関大学を卒業した人でも、新卒就職できないことは少なくありません。それに、入社してからの出世争いが熾烈なため、仮に入社できても、その後の精神的なストレスは簡単に想像できるでしょう。

企業は大企業でなくても、他にたくさんあります。中小企業の中には社員ファーストの会社も多いですし、プライベートと仕事の両立を応援してくれる会社もたくさんあります。幅広い視野を持ち、たくさんの企業の雰囲気や社風をリサーチすることで、自分にはどんな企業が合っているのかが見えてくるかもしれません。

5つ目の対策方法は、己を知るという点です。どんな仕事をしたいのか分からないという人は、社会人経験がない若い人には珍しいことではありません。その中から皆、興味や関心があることを探り、自分の性格や考え方、価値観とすり合わせながら、どんな業界でどんな職負が自分に合っているのかを見つけていきます。この自己分析の作業は、まだ一度も社会で働いた経験がない新卒でも就職活動に際して行うようにアドバイスされることです。既に学校を卒業している就活生は、十分な自己分析をしておきましょう。

まとめ

学校を卒業してから正社員として就職した経験がない既卒でも、ポイントを押さえた就職活動をすれば、正社員として採用してくれる企業を見つけることは不可能ではありません。正社員として働けないと人生終了だ、と悲観的になる人は多いかもしれませんが、そうしたマイナスの気持ちのまま就職活動をしても、採用されることは至難の業です。

できるだけ効率的かつ効果的な就活を行い、速やかに内定をもらうためには、求人サイトやエージェントのサービスを利用しましょう。自分の市場価値を理解した上で、採用につながりそうな企業を見つけることが得策です。また、空いている時間を最大限に利用して、プログラミングなどのスキルを磨いて収入につなげるとか、期間限定のお仕事で業界や職種の経験を積むというのもおすすめです。

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