[最終更新日]2023年9月25日 [記事公開日]2021年9月10日
20代で2回目の転職は厳しい?実情と対策法を解説
「この企業は違った」「他のことにも挑戦したい」など、様々な理由から若いうちに転職を繰り返す人は多くいます。時間を無駄にしないためには良い決断であるものの、「仕事が続かない人」「すぐ辞めそう」という悪い印象を与えてしまうんじゃないかと心配していることでしょう。
では実際、20代で2回目の転職は厳しいのでしょうか。このコラムより20代の転職事情について解説していきます。
20代で2回目の転職は不利なのか?
日本と海外には様々な差がありますが、転職に対する考え方も大きく異なっています。海外では転職に対するネガティブなイメージはほとんどなく、アメリカだと同じ会社に勤め続ける年数は平均で4年ほど、イギリスだと平均で5年ほどです。人生で10回以上の転職をすることも珍しくはなく、転職を成功させる実力や、1つの会社に落ち着くことのないチャレンジ精神が高く評価されます。一方、日本では転職に対するイメージは真逆で、何回も転職する人に対して会社側はよい印象を持ちません。
日本では終身雇用制度を前提とした考え方が根強く、転職する人は我慢が足りない人というイメージを持たれやすいのが実情です。また、会社側は仕事を教えた社員が退職されては困ると考えるため、長く働いてくれそうな人を高く評価する傾向があります。もちろん、会社によって評価基準は異なりますが、全体的には転職を繰り返す人は高く評価されにくく、特に短期間で退職した経験を持つ人は会社側から警戒されやすいわけです。
転職の回数が何回以内だったらOK、何回以上はアウト、みたいな分かりやすい基準はありませんが、20代の場合は3回、30代の場合は4回から5回くらいで転職の回数が多いと会社側に判断される恐れがあります。転職成功率をまとめたデータによると、初めての転職の場合は50%から60%と成功率がかなり高いものの、2回目の転職では30%を割り込むレベルにまで数字が落ちるため、転職回数は転職を成功させるための重要な要素と考えて問題ありません。3回目以降の転職では成功率はさらに低下するため、初めてか2回目の転職でよい会社を見つけることが大事です。
20代で2回目の転職を目指す場合、基本的には転職活動で大きなマイナス評価を下されることはありません。実際、20代で2回目の転職を成功させた例は非常に多く、会社側からすれば許容範囲内です。ただし、1回目の転職後の経過によっては、2回目の転職であっても大きくつまずく恐れがあります。先に書いたように、会社側は社員の退職を嫌う傾向があり、特に短期間での退職は会社側にとって最も避けたいことです。そのため、1回目の転職先をごく短期間で辞めている人は警戒されやすく、転職を成功させることは簡単ではありません。
実際には、短期間での退職が必ずしも悪いわけではなく、会社側に問題があれば早急に見切りをつけるのも手です。入社してみて中途採用者の待遇の悪さに気づいた場合や、会社側にパワハラやセクハラといった多大な問題行動があった場合など、正当な理由があって短期間で退職したケースでは、そのことをしっかり説明すればさほど大きな問題は起こりません。
一方、人間関係などやむを得ない事情と理解されにくい理由ですぐに退職している場合は、その後の転職活動が不利になる恐れがあります。人間関係と一口に言っても、中身はそれぞれ違いますが、会社側は人間関係による退職を本人の我慢の問題と考えがちです。第三者である会社側は細かい人間関係を把握できないため悩みを想像しづらく、結果的にマイナスなイメージを持たれるケースが多めです。
また、2回目の転職で、かつ過去に会社を短期間で辞めた経験がなくても、空白期間が長いと評価が下がる恐れがあります。仕事に対する意欲が著しく低いのでは、何か問題があるからどこの会社も採用せず空白期間が長くなっているのでは、といった疑念を会社側に与えかねません。特に問題なのが、空白期間への警戒から書類選考の段階で落とされてしまう状態で、書類選考を通過できなければ面接で空白期間についての説明をすることもできません。
空白期間が存在する理由は人それぞれですが、どのような理由にしろ1年以上の空白期間があると転職活動の成功率は大きく下がり、ますます書類選考で落とされやすくなるという悪循環に突入しかねないので注意が必要です。書類選考を無事に通過できても、面接ではまず間違いなく空白期間についての説明を求められるため、しっかりと対策しないといけません。20代であっても、空白期間が長いと転職活動で不利になる可能性は高いため、退職後は早め早めに転職活動を始めるようにしてください。
20代で2回目の転職をする上で覚悟すべきこと
20代で2回目の転職をする場合、先に書いたように転職活動でマイナス評価を受けるケースはさほど多くありません。30代の場合と比べるとリスクは格段に低いものの、それでも2回目の転職というだけでマイナス評価を受ける可能性はゼロではありません。
過去に転職を成功させたのだから大丈夫だろうと楽観的に考えていると、思わぬ苦戦を強いられかねないため、年齢に関わらず気を引き締めて転職活動に臨むことが大事です。過去に短期間で退職している場合や、長めの空白期間がある場合はよりハードルが上がるため、20代であっても油断はできません。あまりにも悲観的に考える必要はないものの、自己分析や企業研究、面接対策などで手を抜いたりせず、真面目に取り組むことが転職を成功させる上で必要です。
そして、20代で2回目の転職を目指す場合、気持ちよく働けそうな会社を探すことも欠かせません。先に書いたように、日本では転職の回数が増えれば増えるほどマイナスの影響が出やすいため、2回目の転職を成功させたとしても、再び退職してしまうと次の転職活動はさらに厳しいものになります。3回目の転職を成功させるのは難しく、全く内定がもらえない、よい条件の会社が見つからずに妥協せざるを得ないなどの苦境に立たされる恐れがあるため、2回目の転職で勝負をかけるのが理想的です。
基本的に、会社の内情は入社してみないと分からないため、本当によい会社と巡り合うのは難しいものの、口コミなどをチェックしてできる限りよい会社を選びたいところです。20代だと3回目の転職はリスクが大きいものの、30代だと3回目の転職もそう珍しくはないので、ある程度の期間を置いた上で改めてよい会社を探すこともできます。しかし、20代のうちは転職のハードルが相当に上がるので、できる限り長く勤められそうな会社を探してください。
20代で2回目の転職を成功させる方法
20代で2回目の転職活動を成功させるためにまず押さえておきたいポイントは、自分自身についてくわしく知ることです。転職経験者の中にも自己分析がおろそかな人はいますが、自己分析で手を抜いてしまうとよい会社と巡り合うことはできません。特に大事なのは退職理由で、以前の職場を退職した理由を明確にしておけば、同じような失敗を繰り返さずに済みます。退職理由が1つだけの場合も、複数ある場合も、会社の何に不満を持って退職したのかを明確にしておきましょう。
定番の退職理由として給料の少なさ、仕事内容の不満、経営方針への反発、残業の多さなどが挙げられますが、退職理由はどうしても我慢できないことと言い換えられます。仕事内容に不満があって退職し転職活動を始める場合、給料が大幅にアップして残業が減ったとしても、仕事内容の不満が解消されていなければ、いずれ退職を選ぶのは目に見えているわけです。
求人票や求人広告には高収入も可能、完全週休二日制、残業なしなど人材を集めるためのアピールの言葉が並んでいますが、退職理由を自分なりに分析できていない場合、これらのフレーズに惑わされて再び失敗する恐れがあります。まずは、退職理由をしっかりと分析して、このような会社はNGだと自分なりにまとめておくことが重要です。
同じ20代でも、20代前半の転職事情と30代間近のそれには大きな差があり、20代前半で求められるのは将来性です。20代前半の場合、会社側は将来性を期待して採用に踏み切るケースが多く、スキルや実績の重要度はさほど大きくはありません。もちろん、専門的なスキルを持っている場合は積極的にアピールしていくべきですが、20代前半は際立ったところがなくても転職の成功が期待できる年代です。一方、30代手前くらいの年齢だと将来性よりも現時点での実力の重要度が増し、戦力として使えるかどうかがチェックされます。20代後半はプロジェクトのリーダーを任されることも増えてくるため、リーダーとしての経験の有無も大事なポイントです。
このように、同じ20代でも会社から求められるものにはだいぶ差があるため、転職を成功させるためには年齢を踏まえた自己アピールが欠かせません。20代前半の場合は将来性が期待できて、かつ長く働いてくれそうな若手が求められているため、御社でこのような仕事をしてみたいという意欲あふれるアピールが基本です。注意点として挙げられるのは以前に勤めていた会社の扱いで、仕事に身が入らないため退職したという表現は問題です。
仕事内容に納得できない部分があり、実際に身が入っていなかったとしても、それを書いてしまっては不信感を招きます。意欲的な自己アピールをしているが些細なことでまた仕事を投げ出すのではないか、このように思われないよう、自己アピールの文面には注意しないといけません。
30代手前で転職活動を始める場合、できる限り分かりやすい形で実績を示すのが自己アピールのコツです。具体的な数字を出すことで実績をアピールするわけですが、数字だけではイメージがうまく伝わらない場合があります。商品によって売上の価値は変わってくるため、売上1,000万円という具体的な数字を出しても、それがすごいことなのかどうかが伝わらなければ自己アピールとしては不十分です。
その数字が素晴らしい価値を持っているとアピールするためには、説明を自然に盛り込むことが欠かせません。営業職としての売上の順位をアピールしたい場合、単純に順位を書くのではなく、営業職何人のうち何位だったと書くことで、実績をイメージしやすくなります。残念ながら、これといった実績がない場合はアピールをしにくいものの、その場合は社会人として働く中でどのように成長してきたかをアピールするのが有効です。これは転職活動に限った話ではありませんが、以前の自分と今の自分との違い、成長具合は自己アピールとして役立ってくれます。
これから、20代で2回目の転職を目指す場合は、転職エージェントに登録して転職のプロの力を借りるのも手です。20代の転職は比較的成功率が高いため、転職エージェントに頼らずに内定をもらうこともできます。しかし、転職エージェントには様々なメリットがあるので、20代の転職であっても積極的に利用したいところです。転職関係の不安や悩みがある場合、キャリアアドバイザーに相談することで的確なアドバイスを受けられます。
会社勤めをしているが転職を考えている、転職を検討してはいるものの具体的なプランがないなど、それぞれの悩みにあわせたアドバイスを受けられるので、転職関係の不安や悩みを抱えている場合は転職エージェントに登録するのが有効です。勤めていた会社を退職してから全く働いていない人は、空白期間によるデメリットが発生するので、キャリアアドバイザーに相談してしっかり対策を講じたいところです。
また、転職エージェントを利用する場合は、履歴書や職務経歴書を作成する際のコツも教えてもらえます。履歴書や職務経歴書の作成と同様、苦手としている人が多いのが面接ですが、模擬面接などの面接対策も転職エージェントを利用する上での大きなメリットです。転職理由、志望動機は面接でまず間違いなく尋ねられる項目ですが、自力で考えた回答に不安が残る場合はアドバイスを受けるとよいでしょう。質問に対する回答には自信があるが、緊張しやすく面接自体に不安が残る場合、模擬面接を利用することで本番に備えられます。転職エージェントは無料で利用できるので、転職を検討しているのであればぜひ登録してください。
まとめ
20代の2回目の転職は、極めてハードルが高いわけではないものの、決して油断はできません。短期間で退職することのないよう、転職エージェントを利用し自分に合った会社を見つけ、転職を成功させたいところです。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。
問い合わせから相談する