[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年9月7日

ブランク(空白期間)があると転職が不利になるのか?噂の真相を解説します

転職するために入社後早々に退職したが、そこからすぐに転職には取り組まず、ブランクがある状態となってしまった今の現状。そんな状態において、「ブランク(空白期間)があると転職が不利になる」という噂に不安がいっぱいなのではないでしょうか。

実際、このウワサはどの時代においても必ず耳にしますし、気になるところだと思います。ではその噂の真相とはいったいどうなのでしょうか。

今回このコラムでは、ブランク(空白期間)があると転職が不利になるという噂の新卒について解説していきます。実情から適切な転職方法も合わせてご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

ブランク(空白期間)があると転職が不利になるのか?

ブランク(空白期間)があると転職が不利になるのか?

就職した会社を退職する理由はさまざまです。業務内容や人間関係、給与や福利厚生など、あらゆる要素が関係しています。中には、激務やパワハラといった理由から体や心の病気になってしまう人もいるでしょう。その結果、転職までに時間がかかるケースがあります。

退職してから転職活動を開始するまでにブランクがあると、多くの方は不安になるでしょう。ブランクがあることで、面接官にどのような印象を与えてしまうのか、転職活動が不利になるのではないか…このような思いを抱くかもしれません。転職において、ブランクは不利になるのでしょうか。

結論としては、ブランクの理由によって不利になるかどうかは変わります。たとえば、特に理由なく転職活動を行っていなかった場合、不利になる可能性が高いです。少し遊びたかったからといって、長期間転職活動に取り組んでいなければ、計画性がないと判断されるかもしれません。また、仕事に対するやる気がないのではないか、再就職してもすぐに辞めてしまうのではないかと思われる恐れがあります。

さらに、スキルの低下も懸念されます。一定期間会社という組織から離れることで、スキルはどうしても低下してしまうでしょう。転職したとしても感覚を戻すために時間がかかり、即戦力にならないと判断されてもおかしくはありません。

転職活動が長引きすぎた場合も、不利になる可能性があります。もちろん相性やタイミングなどの要素も関係しますが、能力が高い人はすぐに転職先が見つかる傾向にあると言えるでしょう。転職先がなかなか見つからないということは、何らかの原因があると考えられます。無意識的な先入観によって、面接官からの目が厳しくなる可能性は否定できません。

一方で、ブランクがそれほど不利にならないケースも存在します。たとえば、病気や怪我などの療養に専念していたケースです。この場合、転職活動を行えなくても仕方がありません。本人ではどうすることもできないため、療養期間があるという理由だけで悪い印象を持たれることは少ないです。自分の病気ではなく、家族の介護が必要だったようなケースも、不利にはなりにくいでしょう。

ただし、過去に病気になったということは今後再発するかもしれない、家族の介護で急に仕事を休んだり早退したりする必要があるかもしれないといった事実が、採用に影響を与える可能性は考慮しなければなりません。また、スキルアップのために勉強していたという理由も、不利になりにくいでしょう。たとえば、事務の仕事に就くために簿記の勉強をして、結果的に資格を取ったのであれば、むしろ有利に働くことが考えられます。仕事に対するやる気や熱量をアピールする材料にもなります。

なお、理由だけでなく、ブランクの長さによっても不利になるかどうかは変わるため、注意が必要です。一般的に、退職してから転職するまでに数ヶ月はかかります。情報収集や採用試験のこと、退職した会社に関する手続きなどを考えると、少なくとも1~3ヶ月程度の時間が必要です。よって、3ヶ月前後のブランクであれば面接官もそれほど違和感を抱きません。空白期間に何をしていたのかを聞かれるかもしれませんが、深掘りされることは少ないでしょう。

しかし、半年以上のブランクがあれば、疑問を持たれる可能性が高くなります。具体的にどのように過ごしていたのか、詳しく質問されてもおかしくはありません。正当な理由がある場合でも、質問に対する答えを用意しておくことをおすすめします。

ブランクがあっても不利にならないために意識すべきこと

ブランクがあっても不利にならないために意識すべきこと

どんな理由でも、長期間のブランクがあると不安になってしまいます。不利になる可能性がゼロではないと分かると、余計に気にしていまう人が多いでしょう。しかし、ブランクがあるという事実はもう変えられないため、なるべく不利にならないような意識を持つことが重要です。

まずは、不利になるかもしれないと思い込みすぎないことが大切です。特に、6ヶ月以上のブランクがある場合は心配になるでしょう。しかし、きちんと説明すれば、理解してくれる企業や今の自分を見て判断してくれる企業も存在します。よって、必要以上にネガティブにならず、自分を信じて転職活動を行いましょう。

ポジティブな考え方を意識しながら、空白期間に行ってきたことを振り返ってみてください。たとえば、資格を取るために勉強していたのであれば、どのような気持ちで頑張っていたのか、どんな計画を立てていたのかを思い出すことがポイントです。病気や怪我で療養していた、家族の介護をしていたといった理由でブランクが生まれた方も、その中で行っていたことを振り返りましょう。調子が良いときやちょっとした隙間時間ができたときに、少しでも知識を得ようと勉強していたなどの行動があれば、面接時のアピールポイントになり得ます。

やりたいことが見つからなくて転職活動をしていなかった、病気まではいかずとも心が疲弊して行動できなかったといったケースでも、諦める必要はありません。たとえば、アルバイトをしていたのであれば、少なくとも働く意志はあったことを証明できます。アルバイト先のスタッフや客とコミュニケーションを取っていたのであれば、社交性もそれほど損なわれていません。

無職の状態だったとしても、多くの方は仕事や将来について考えたでしょう。向いている仕事をじっくりと考える期間になったのであれば、自分によって有意義な時間だったと言えます。挫折したり傷ついたりした経験を逆手にとって、アピールポイントに変えていく意識が必要です。行動しなかった過去を悔やむことも大切ですが、それ以上に今できることしましょう。

ブランクのある転職を成功させるための秘訣

ブランクのある転職を成功させるための秘訣

ブランクがあっても、工夫や意識次第で転職を成功させられます。そのためには、面接で上手く空白期間のことを伝えられるかどうかがポイントになってきます。ブランクの理由によって異なる、最適な伝え方を知っておきましょう。

病気や怪我で療養していた場合、企業にとって重要なのは、病気や怪我が完治しているのか、再発する可能性はあるのかということです。よって、まずは完治したかどうかを伝えましょう。完治した場合は、「療養期間を経て回復しました。医師からも、通常通り働いて問題ないと言われています。」と伝えてください。一方で、完治していない場合でもその旨を伝えなければなりません。面接時に症状が軽い場合、嘘をついて隠そうと考える方がいるかもしれませんが、入社してから悪化したり再発したりすれば、嘘がばれて印象が悪くなります。トラブルになりかねないため、必ず正直に伝えてください。

その上で、病気とどのように付き合いながら働きたいと考えているのかを説明することが大切です。たとえば、「完治はしていませんが、薬を服用することで問題なく働ける状態です。」「月に△回通院する必要があり、基本的には○曜日の定時後に行こうと考えています。○曜日は残業ができない代わりに、出社を少し早めて仕事に影響しないように工夫します。」のように説明することで、面接官を安心させられます。その上で採用するかどうか決めるのは面接官ですが、嘘をついて隠すよりもよっぽど印象が良いでしょう。

家族の介護が理由の場合も、同じような説明が必要です。介護していた人の今の状態を伝えることで、入社後の働き方を想像しやすくなります。たとえば、「母親を介護するために退職しました。母親は無事に回復したため、今後は仕事に集中して取り組みます。」「ブランクがある理由は、父親の介護です。先月から介護施設へ入居しているため、仕事への影響はありません。」というように、現状と仕事への影響を明確に伝えなければいけません。

まだ介護が必要な場合は、仕事への影響度合いを正直に伝えましょう。一人で介護しているのか、他の家族やホームヘルパーの手を借りているのかなど、状況によって全く印象が変わります。なお、病気の場合と同じく、嘘をつくことだけは避けてください。スキルアップのために勉強していた場合は、勉強した結果、取得した資格を伝えましょう。向上心があると分かって印象が良くなる可能性があります。しかし、資格によってはそれほど難易度が高くないものもあり、頑張りをあまりアピールできないかもしれません。

その場合は、勉強のスケジュールや内容、取得までにかかった時間などを説明するのがおすすめです。たとえば、「毎日○時間の学習を週に△回、□ヶ月間続けました」と言うことで、継続的に取り組める力をアピールできます。「平均6ヶ月かかる資格を、4ヶ月で取得しました」と言えば、人よりも努力したことの証明になります。

さらに、取得した資格や身につけた知識を、転職先でどのように活かそうと考えているのかも伝えてください。その職業に就くために必須の資格であれば、活かす方法を考えやすいでしょう。「資格を取るまでの過程で、○○という仕事の基礎知識を身につけました。今後は基礎知識を活かして働きながら、実践によってより本質的な部分まで理解したいと考えています。」のように話すことができます。

しかし、転職先の業務内容と全く関係ない資格や勉強の場合、アピールポイントとしては薄くなります。この場合は、学習する中で身につけた能力をアピールすることが重要です。「資格取得を目標に勉強を進めるなかで、学習の優先順位や計画を考える能力を獲得しました。今後は○○の業務において、優先順位をつけながら効率よく仕事を進めたいと考えています。」のように結びつけられるでしょう。

転職活動を行っていなかったのであれば、空白期間に行ったアルバイトや自己研鑽について話すことをおすすめします。「適性のある職業について考える時間が必要だったため、アルバイトをしながら自分に向き合う時間を作りました。」などと伝えた上で、具体的な内容を説明しましょう。アルバイトの内容だけでなく、考えていた内容について理解してもらうことが重要です。結果的にどんな結論にたどり着いて、面接先の企業に入社したいと思ったのか、という志望動機に結びつけることができればスムーズです。

転職活動が長引いた場合は、その理由を話してください。たとえば、レアな職種であれば、求人数自体が少ない可能性があります。この場合、通常より時間がかかってもある程度は仕方ありません。「どうしても○○の仕事に携わりたかったため、時間がかかっても妥協せずに転職活動を続けていました。」のように伝えられます。

理由に合わせて、ブランクが生まれた理由を上手く伝えることが大切です。嘘をつかない範囲内で、できる限りポジティブな印象になる言葉遣いや表現方法を心がけましょう。

まとめ

転職までに空白期間ができてしまう理由は、人によって異なります。働くことが怖くなった、少し休みたかった、病気の療養でやむを得なかったなど、さまざまです。理由によっては転職に不利になる可能性もありますが、過去を変えることはできません。どんな理由であれ、現時点でのやる気を評価してもらえるような工夫が必要です。空白期間に行ったことや心がけたこと、得たスキルや気づいたことなどを、正直に話してください。

ただし、不必要な情報を無理に伝える必要はありません。たとえば、療養によって無職の期間があっても、質問されなければ伝える義務はありません。特に、すでに完治している場合は、健康な人と同じ状態なので、わざわざ伝える必要はないと考える人もいます。尋ねられた場合は正直に答えるといった心持ちでも問題ないでしょう。

どんな過去があっても、もう一度頑張りたいと思えたのであれば、前向きに転職活動を行うことが大事です。笑顔を忘れずに、自信を持って取り組みましょう。

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