[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年9月7日

【例文あり】転職の面接で弱みを上手に答える方法教えます

転職活動における面接は新卒の時とは異なってきます。つまり、答える内容や対策の仕方も異なってきますので、これまで通りに面接に挑んではいけないのです。

その中でも自分の悪い面となる「弱み」の答え方には特に注意しなくてはなりません。ではそんな転職面接における「弱み」はどのように答えればいいのでしょうか。

このコラムではそんな転職の面接で弱みを上手に答える方法をご紹介していきます。悪い面だからこそ悪い印象にならないよう、正しい答え方ができるように対策していきましょう。

転職の面接で弱みを聞く意図とは

転職の面接で弱みを聞く意図とは

転職の面接で弱みを聞かれたとき、「自分の弱みを知られることで、面接官にネガティブな印象を与えるのではないか」と考える方がいるかもしれません。強みや長所をアピールしたい面接で、弱みを正直に伝えることはハードルが高いです。しかし、面接官は単に弱みの内容だけを知りたくて質問しているわけではありません。では、どのような意図があるのでしょうか。

面接で弱みを聞くことで、面接官は相手がしっかりと自己分析をしているかどうかを判断しています。自己分析をするとき、企業にアピールしたい自らの強みや長所ばかりを考えてしまいがちです。しかし、誰しも弱みや短所を持っており、強みだけでなく、弱みにも目を向けなければいけません。仕事においても、ポジティブなことばかりだけではなく、ネガティブなことにも対処する能力が求められます。よって、弱みを含めて自己分析に力を入れる必要があります。面接できちんと答えられなければ、自己分析ができていないと判断されるでしょう。

また、自分の弱みを客観的に理解したうえで、どのように改善しようとしているかということも見られます。弱みがあることは人として当たり前なので、問題ではありません。しかし、そこに向き合わず、改善するために行動していない場合は悪い印象を与える可能性があります。面接官は、弱みに気づいた過程や克服しようとしたエピソードなどを通して、転職者の人物像を知ろうとしているのです。

転職の面接で弱みを上手に答えるコツ

転職の面接で弱みを上手に答えるコツ

面接で弱みについて尋ねられたとき、答えを準備していなければ焦ります。頭が真っ白になってうまく答えられないことが不安な場合は、上手に答えるコツを理解しておきましょう。まずは、弱みを見つけるために、これまでの自分の経験や行動などを振り返る必要があります。弱点を探るため、失敗談を中心に思い出してみてください。学生時代のことであれば、部活や勉強、受験などの経験を見つめ直します。前職のことであれば、苦手だった業務や失敗してしまった内容などを振り返りましょう。

ただし、成功例から弱点が見つかることもあり得ます。たとえば、幅広い業務に対応して活躍できたという成功例があるとします。さまざまな業務に対応できることは強みでもありますが、1つの業務に集中しにくいという弱みだと考えることもできるのです。よって、失敗談が少ない場合は成功例も振り返ることが大切です。

それでも見つけられない場合は、周りの人を頼りましょう。ずっと近くで見てきた家族や友人であれば、弱みを知っているかもしれません。自分以上に理解してくれているケースも少なくないので、積極的に聞いてみてください。可能であれば、前職の同僚や上司に尋ねることをおすすめします。仕事をするうえでの弱点を教えてくれるでしょう。

次に、弱みと関連するエピソードを文字に起こします。このとき、表現方法に注意することが上手に答えるためのコツです。弱点をそのまま言葉にするのではなく、なるべくポジティブな表現に変換しましょう。

たとえば、「新しいことを始めるときに、いろいろと考えすぎてなかなか挑戦できない」ことは短所だと言えます。面接官にそのまま伝えると、単に行動力がない人だと思われるかもしれません。しかし、「心配性なので、新しいことを始めるときにはリスクとその対処法を考えすぎてしまいます」と伝えると、少し印象が変わります。リスクを想定して対処法を考えられる能力は、必ずしも悪いものではありません。仕事において、役立つシーンもたくさんあるでしょう。

他にも、さまざまな言葉をポジティブに言い換えることができます。「物事をすぐに決められない」は「慎重に行動できる」に、「マイペースでのんびりしている」は「短気ではなくおおらか」に言い換えられます。「人見知り」という短所も、「相手のことをよく見て人間関係を築き上げる」といった長所になり得るのです。短所と長所は表裏一体であることを意識して、言葉を選んでください。

さらに、エピソードと改善策についても考えておくことが重要です。その弱みに気がつくきっかけとなった出来事の内容を、簡単に説明できるように整理しましょう。最も重要なのは、短所に対してどのように改善しようと努めているかという部分です。心配性の場合は、「リスクを想定しつつも挑戦する心を忘れないようにしています」と伝えることで、向上心をアピールできます。人見知りの場合は、「相手の話を聞きながらも、自分から話しかけて心を開くことを意識しています」と言うことで、改善しようとする意志が見えてきます。

以上のポイントを心がけながら、面接に向けて準備を行いましょう。しっかりと考えて備えておけば、本番で焦ることなくスムーズに話せます。

【例文】転職の面接で弱みを答える方法

転職の面接で弱みを答える方法

面接で弱みを答えるときは、「PREP法」を意識する必要があります。PREP法とは、結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順番で文章を構成することです。それぞれの頭文字をとって、PREP法と呼ばれています。PREP法が用いられるシーンはさまざまで、面接だけでなく、プレゼンテーションや会議などでも有効な方法です。

転職の面接では、常にPREP法を意識しましょう。初めに、質問内容に対する結論を簡潔に述べます。弱みを聞かれた場合は「私の弱みは○○です」と伝えます。次に、理由を説明してください。弱みだと考えている理由を「なぜなら、□□だからです」と説明しましょう。

その後、具体例を提示します。「過去に△△という経験をしました」などと伝えることで、より説得力が増します。そして最後に、再び結論を明確化させましょう。「そのため、私の弱みは○○だと考えます」とまとめます。

以上のような順番で答えることで、面接官は話の内容を理解しやすくなります。最初に結論を伝えることで、要点を理解したうえでその後の話を聞くことができるのです。理由や具体例も添えることで、さらに理解が深まります。

また、簡潔な文章になるため、ストレスを与えません。何人もの転職者の面接をしている面接官の多くは、疲れが溜まっています。そのうえで、理解しづらい長い話をされるとどうしても印象が悪くなります。しかし、PREP法であればすんなりと理解できて、面接官に必要以上のストレスを与えずに済むのです。

さらに、面接の中での無駄な時間を省くことにもつながります。なぜなら、順序立てて説明することで1回で理解してもらえて、聞き返される回数が減るからです。時間が限られている面接では、なるべく自分の魅力をアピールすることが重要です。長所ややる気を伝えることに最大限の時間を使うために、無駄なやりとりを省くことをおすすめします。

PREP法を意識することで、物事を順序立てて考える癖を身につけることもできます。一度自分の中で情報を整理しなければ、上手に伝えられません。PREP法で説明できるようになれば、自然と思考力も鍛えられます。順序立てて考えられる能力は、面接だけでなく、転職後の仕事でも大いに役立つため、今のうちに身につけておきましょう。

では、具体的な答え方や例文を考えてみましょう。たとえば、心配性が弱みであるケースを取り上げた場合、以下のように答えられます。私の弱みは、心配性でリスクを考えすぎてしまうことです。心配性であることが自らの弱みだと考えている理由となっている出来事は、同僚から「もう少し柔軟に考えて行動してみればどうか」と言われたことです。この言葉をきっかけに気づくことができました。

過去には、リスクを意識しすぎて新しいプロジェクトになかなか着手できなかったことがありました。一歩を踏み出すことができなくて、チームメンバーに迷惑をかけたと反省しています。よって、私の弱みは心配性であることだと考えています。そこで、現在はリスクを考慮しながらも一歩踏み出し、物事を成功させる行動を意識するようになりました。そのために、2つのことを重視しています。

1つ目は、想定できるトラブルとその対処法をあらかじめ考えておくことです。対処法を考えておくことで安心感を得られ、以前よりも前向きに挑戦できるようになりました。

2つ目は、一人で考え込まず、仲間に頼ることです。一人で考え込んでしまうと、リスクやトラブルなどのネガティブな側面ばかり見てしまいます。そのため、なるべく自分以外の人からも意見をもらうようにしています。こうすることで、共に助け合える仲間がいることを理解できて、新しいプロジェクトにも積極的に取り組めるようになりました。自分の弱点を伝えるときには、弱点の内容よりも、改善策やその後の変化などをアピールできるように説明しましょう。

転職の面接で弱みを答えるうえで注意すべきこと

転職の面接で弱みを答えるうえで注意すべきこと

面接で弱みを答えるとき、言わない方がいいことがいくつかあります。1つ目は、「私に弱みはありません」と答えることです。弱点が1つもない人はいません。よって、弱みはないと答えることで、自分を客観的に見ることができない人物だと捉えられます。自己認識が甘いことこそが弱みだと思われても仕方ありません。質問から逃げているようなマイナスイメージもついてしまいます。

自分を良く見せようとするあまり、このように答えることはやめましょう。弱点を答えたからといって、それだけですぐに評価が落ちることはないので安心してください。

2つ目は、社会人として致命的な弱点を話すことです。たとえば、「約束を守ることができません」「いつも待ち合わせ時間に遅れてしまいます」といった内容は、マイナス評価にしかつながりません。このような弱点を面接で話すこと自体にも不信感を持たれるでしょう。よって、いくら頑張ってもポジティブに言い換えられないようなことは言わないようにしてください。

3つ目は、強みと弱みが矛盾しないように意識することです。一般的な面接では、弱みだけでなく強みについても質問されます。そこで、それぞれの内容の整合性について注意する必要があります。たとえば、長所を聞かれたときに「人と話すことが得意です」と答えたとします。その後、短所を聞かれたときに「コミュニケーション能力が不足しています」と答えると、矛盾が発生します。このように、はっきりと矛盾している内容を答えてしまう人はほとんどいないでしょう。

しかし、言葉選びによっては面接官から矛盾していると判断されることがあるため、慎重に話す必要があります。たとえば、「私の長所はあらゆることに挑戦するところです」と言った後に、「私の短所は心配性で思慮深く考えすぎるところです」と言うと、人間性が定まりません。どちらが本当の性格なのだろうという疑問を持たれる恐れがあるため、長所と短所はセットで考えるようにしましょう。できれば、友人や家族などに話して、客観的に判断してもらうことをおすすめします。

まとめ

転職の面接において、自分の弱みを的確に説明することはとても重要です。弱みを説明することで、自分の性格や適性などを客観的に理解しているかどうかを伝えられます。また、改善策を答えることで、物事の短所を長所に変える努力ができる人物であることもアピールできます。

自らの弱点を考えることは簡単ではありませんが、目を背けずに過去の失敗を振り返ってみましょう。簡単ではないからこそ、事前の準備が欠かせません。周りにいる親しい人たちにも手伝ってもらいながら、ある程度文章を考えておくことをおすすめします。心配な場合は、暗記できるまで練習しましょう。

面接官に正しく伝わるように、表現方法にこだわることも大切です。慎重に言葉を選びながら、PREP法を意識して文章を組み立ててください。短所を長所として伝えられるような工夫をして、面接に臨みましょう!

ジールコミュニケーションズお問い合わせ

ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。

問い合わせから相談する