[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年8月31日

第二新卒は大手企業を狙える!?実情から紐解く転職活動

第二新卒が大手企業に就職するのは難しい。そんな風に思っていませんか?

第二新卒というわけで印象が悪く感じる人も多いでしょうし、大手企業なんて夢のまた夢、と諦めてしまっている人も多いでしょう。では実際、第二新卒に大手企業などは無謀なのでしょうか?

今回このコラムではそんな第二新卒が大手企業を狙うことは可能なのか、その新卒について実情から紐解いていきます。

第二新卒が大手企業を狙うことは可能なのか?

第二新卒が大手企業を狙うことは可能なのか?

一般的に大手企業は新卒オンリーの採用を行っていて、第二新卒だと採用してもらえないというイメージがあります。確かに、第二新卒は転職で不利になるケースもあるのですが、実際の転職市場を見てみると、第二新卒が大手企業を狙うのは必ずしも不可能ではなく、中には第二新卒が欲しいと思っている大手企業は沢山存在しています。

大手企業は新卒採用を積極的に行っていますが、昨今、採用競争が激化しているので、思ったように新卒採用の数を満たすことができていない所が多いのです。予定通りに新卒採用ができないのは中小企業のみの問題と考えがちですが、実は大手企業も新卒採用人数を確保できずに困っていることがあります。

しかも企業間取引がメインで、私たち一般人には馴染みが少ない企業の場合、業績が好調であったり、世界でトップクラスのシェアを誇っていたりする会社でも、会社の名前がメジャーではないために、思ったように新卒を確保できないことが多いのです。

目まぐるしく変化するビジネスの世界では、色々な状況変化が起こることは普通です。新卒の数は確保できたけれども、業務の拡大によりさらに人材が必要になったということもあり得ますし、新卒を確保できたけれどもすぐに離職してしまって、人材不足になってしまっている大手企業はたくさん存在しています。

企業にとって社員は血液のようなものですから、不足してしまっては会社が成り立たなくなってしまいます。人材不足を補うために、大手企業の中には積極的に採用を行っているところが多くありますから、第二新卒であっても躊躇せずに、大手企業を狙ってみることをおすすめします。

大手企業の中には、第二新卒に限らず、積極的に中途採用を行うことで、社内の活性化を図っているところもあります。このような大手を狙っていけば、スキルが少ない第二新卒という自分のスタンスを気にすることなく、積極的に応募できるでしょう。

大手メーカーはあまり中途採用に積極的でないところが多いのですが、トヨタ自動車は慢性的な人材不足という状況があるため、中途採用に積極的で、第二新卒でもウェルカムという感じです。日本を代表する大手企業ですから、採用もダイナミックであり、第二新卒という立場を気にすることはないでしょう。トヨタ自動車に入りたいと思うのであれば、自分がどのような仕事をしたいのか、採用担当者に積極的にアピールしてみることです。

中途採用の門戸が比較的広いのは、IT企業です。ヤフージャパンは2016年に新卒一括採用を撤廃して、新卒や既卒を全く考慮しない「ポテンシャル採用」を実施している革新的な企業です。ヤフージャパンに入社できる条件は30歳未満ですから、第二新卒にとって狙い目の企業と言えるでしょう。その他、サイボウズやメルカリ、サイバーエージェントなども中途採用に積極的な企業なので、第二新卒の人はチェックしておくべきです。

第二新卒が大手企業へ転職できる理由

第二新卒が大手企業へ転職できる理由

第二新卒は、中途採用の人たちと比べるとスキルや経験が少ないため、即戦力とならないので魅力がないように思われますが、実は大手企業からしてみれば、積極的に採用したいと思う存在であることも多いのです。

その理由は、フレッシュな人材でありながら、研修コストを抑えることができることです。新卒の魅力とはやはり若さ、フレッシュさであり、どんな色にも染めることができるポテンシャルを持っているところにあります。しかし、新卒は社会人経験がないために、ビジネスマナーを一から教えていかなければなりません。そのため新卒採用の場合は、その人の将来性を見込んで採用していきます。

電話応対やお茶の出し方、名刺の渡し方、書類の作成方法など、ビジネスにおいて常識であることも、新卒の人には全てが初めてであり、学ばなければできません。それを一つずつ教えていくのが研修であり、新卒を大人数抱えている大手企業にとって、莫大なコストとなります。しかし、第二新卒であれば、たとえ前職をすぐに退職したとしても、最低限のビジネスマナーを学んでいるので、研修にかかるコストを抑えることができます。しかも、まだまだ中高年の人とは違って柔軟性があるので、どんな仕事や考え方でも素直に吸収してくれる能力があります。第二新卒が求められる理由とは、やはり研修コストの削減と柔軟性・吸収力にあるのです。

柔軟性・吸収力というのは、大手企業に限らず、中小企業であっても大きな武器となります。企業では人材が流れなくなると意識が低下してしまい、空気が滞留してしまいます。若い人が一人でも入ると、途端にフレッシュな空気が流れて社内に活気が戻りますから、企業は社内の活性化のために若い人材を確保したいのです。

また、若い人材というのは、まだスポンジのように新しいことを受け入れる素地があることが多いです。もちろん、新しいことを受け入れることができるのは何も若い人材だけではなく、若い人でも全くできない人もいれば、中高年でも積極的に新しいことに取り組める人もいます。

ただ、往々にして、若い人材の方が新しいことに取り組むハードルが低いですし、またそれを会得するスピードが早く、フットワークも軽いです。そのため、大手企業に限らず、中小企業でも若い人材、特に30歳未満の人の採用に積極的なのです。若い人材と言えば新卒と第二新卒がありますが、離職率が低いというデータも存在しています。

第二新卒は新卒で入社した会社を3年以内で退職した人を指しますが、すぐに退職してしまった経験を踏まえて、第二新卒は自分の得意・不得意を理解している人が多いです。そして、自分のキャリア形成を堅実に考えている人が多く、「今度の会社はもっと長く勤めたい」と考える傾向にあります。第二新卒はこのような考えを持った人が多いので、会社とのミスマッチが少なく、離職率が低いのです。第二新卒は長く働いてくれる可能性も高いので、大手企業からしてみれば欲しい人材に映るのです。

第二新卒を受け入れる企業の理由と特徴

第二新卒を受け入れる企業の理由と特徴

第二新卒は色々な面で可能性に溢れているため、会社からしてみれば欲しい人材ではあります。とは言え、新卒採用をメインとしている大手企業には関係がないと思いがちかもしれません。確かに、いまだに大手企業の多くは新卒採用を重視していて、第二新卒をはじめ、中途採用に積極的でないところもあります。

しかし、一部の大手企業が第二新卒を積極的に受け入れる背景には、良い人材であれば、いつでも補充していきたいという狙いがあります。今、若い人の人口が減っており、売り手市場が続いていますから、大手企業と言えども、人材の補充に苦労しています。良い人材がいてこそ、会社が回るわけですから、資金に余裕がある大手企業からしてみれば、良い人材は新卒だろうと第二新卒だろうと、既卒であろうと、採用したいのです。

日本の古い体質の企業は、あまり中途採用に積極的ではないことが多いのですが、日本のトップクラスの会社であるトヨタ自動車のように、会社の規模がメガトン級の場合は、常に人材の発掘をしていかなければなりません。国内だけでなく世界を相手に戦っている企業ですから、人材の発掘に余念がないのです。

ホームページの採用情報を見ても、世界を相手に常にトップを走っていかなくてはならない会社であるという使命感と、日本で小さくまとまるようなことはなく、常に人材を探している様子が見て取れます。

ヤフージャパンの場合もホームページを見てみると、日本という小さな枠に収まっていない、日本だけでなく、常に世界と戦っている感じが見て取れます。特に、IT業界はいまだに超成長産業ですから、常に世界で戦えるレベルの人材が欲しいわけです。ヤフージャパンやサイボウズ、メルカリといったような大手企業であっても、人材が必要である状態は変わっていません。大手企業でしかもIT企業であれば、多くの応募者がいることは確かですが、世界レベルで戦えるような人材はなかなか補充できず、こちらも慢性的な人材不足となっています。

IT業界は日進月歩の業界であり、現状維持は衰退に繋がります。常に新しい技術を開発し、それを広めていく、定着させていく開発力とバイタリティに溢れた人材を欲しがっています。また、IT業界はフランクなイメージが強く、実際に働いている人を見ていると、金髪の人がいたり、ジーンズを穿いている人がいたりと、かなり自由なスタイルとなっています。

自身の会社のサービスをアピールするには、優れたコミュニケーション能力やアピール能力が必要であり、それに長けた人材というのも不足しています。若さやポテンシャルの高さからいうと、第二新卒は大変魅力的で、特にトヨタのようなリーディングカンパニーや、超成長産業であるIT業界は狙い目と言えるでしょう。

第二新卒が大手企業に受かるための対策法

第二新卒が大手企業に受かるための対策法

第二新卒が大手企業に受かるためには、まず面接対策が必要です。ありきたりの回答を用意するのではなく、自分なりの答えを言えるように練習しておきましょう。大切なのは志望動機で、間違っても「お給料が良いから」「大手で安定しているから」「福利厚生が良いから」という内容は言わないようにしてください。確かにこれらは大手企業の魅力ではありますが、これらの理由は他の大手企業でも言える回答だからです。

大手企業の業務内容をホームページなどで調べて、自分は入社した後どんな仕事をしたいか、そして「それを御社で行っていきたい」ということを熱く語りましょう。自分はどのように会社に貢献できるかをアピールすることが大切です。なぜこの会社を選んだのか、そして自分はどんな風に働いていきたいかというビジョンを採用担当者に語りましょう。

どんな仕事でもそうですが、コミュニケーション能力は必須です。コミュニケーション能力が低いとお客様に喜んでいただくことはできませんし、社内での活動にも支障をきたしてしまいます。特に、前述した中途採用に積極的な会社では、フレキシブルでコミュニケーション能力に長けた人材を喉から手が出るほど欲しがっています。自分のコミュニケーション能力の高さを、例を踏まえて語っておきましょう。

第二新卒の武器は、若さとビジネスマナーを習得していて研修コストを抑えられるということです。自分は何でも積極的に取り組む性格であるとか、どんなタフな仕事も休むことなく続けられる体力を持っているなど、若さをアピールできる例を2つ、3つ用意しておきましょう。また、大前提のビジネスマナーも失礼がないように、復習しておくと良いでしょう。

IT業界は第二新卒をはじめ、中途採用に積極的ですが、特にエンジニアやデータサイエンティストなど、技術系の仕事の採用に積極的です。これらの職種に応募するのであれば、視覚的に自分の実力がわかるように、ポートフォリオなどを準備しておくことをおすすめします。可能であれば、基本情報技術者試験や応用技術者試験などの資格も取得しておくと、どのようなスキルがあるか、理解してもらいやすくなるのでおすすめです。

まとめ

第二新卒は新卒で入社した会社を3年以内で退職してしまっているので、転職に不利になると思われがちです。しかし、若さがあり、すでにビジネスマナーを学んでいて研修する必要がないということで、一部の大手企業の間で欲しい人材となっています。

特に、トヨタのような世界レベルで闘う企業や、常に技術が日進月歩の状態のIT業界では中途採用に積極的であるので、第二新卒は狙い目と言えます。これらの大手企業に内定をもらうために、自分が将来どのように働きたいかというビジョンを持ち、自分がどのように会社に貢献できるかを熱く語ることができるようでなければなりません。さらに、自分のスキルをアピールできるように、ポートフォリオや資格試験取得などの準備もしておきましょう。

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