[最終更新日]2023年9月27日 [記事公開日]2021年7月30日
「既卒は正社員になれないはウソ!」厳しい転職も成功できる方法教えます
既卒になってしまうと、正社員になれないという噂を聞いたことはありませんか。既卒者とは、大学や短期大学、専門学校在学中に、新卒での就職を目指して就職活動を行ったが、企業からの内定をもらえないまま、とりあえず卒業を迎えた方のことです。
その中には、あえて就職活動を行わなかった人も含まれます。中には、公務員を目指していたが就職できなかったというケースもあります。また、在学中にアルバイトが忙しくて満足のいく就職活動が出来なかった方、部活に打ち込んでいた方、単位を取得するのに忙しく就活のための時間が思うように取れなかった方、またそもそも正社員になりたいと思えなかった方もいます。
その他のケースとしては、卒業後にやりたいことがあったという人もおられることでしょう。資格取得を目指して日々勉強に励んでいた方や、バンド活動に打ち込んでいた方、また演劇やスポーツの分野で活躍したいと思ってあえて就職活動をしなかったという人もいます。文部科学省の調査によると、4年制大学の卒業者の就職率パーセンテージは76.1%です。(平成29年度時点)76.1%の就職率ということは、大まかに考えると100人の大卒者のうち、76人が新卒として企業に就職したということです。新卒として就職しなかった人のうち、就業もしておらず、進学もしなかった人の全体の割合は7.8%です。
つまり、卒業者全体のおおよそ1割弱の方が、既卒で未就業の状態であると思われます。平成29年時点のデータでは、約56万人が4年制の大学を卒業しています。約7万人の卒業生が既卒者になったと考えられるでしょう。大学院卒や、専門卒、短大卒を含めると、毎年10万人近くの既卒者がいると言えるかもしれません。
そうした方の中には、卒業後にあらためて正社員で就職したいと考えている方もおられます。既卒の就職活動にあたっては、新卒の時よりも不安を感じている方は多いようです。
「これから先ずっと正社員になれないのではないか」「求人を募集している企業がないのではないか」「既卒なので就職の際に不利になってしまうのではないか」「卒業しているのに社会人経験がないから、採用してもらえるか不安」と考えることもあるでしょう。
たしかに、既卒での就職率は、新卒での就職率に比べると低いと言えます。とはいえ、既卒でも、企業に正社員として就職することが出来ます。実際、多くの既卒者が、希望の仕事を見つけ就職し正社員として活躍しています。また、多くの企業が、既卒の就職希望者を歓迎しています。そのため、悲観的に考えないようにしましょう。面接にあたってしっかりと対策し、効果的にアピールしていきましょう。転職活動を成功させて、やりがいのある希望の仕事を見つけてみましょう。
既卒でも正社員になれる理由
既卒者でも、正社員として就職することは可能です。なぜなら、多くの既卒者が正社員になれない理由は、正しい就職活動が出来ていないことによる場合が多いからです。また、積極的に就職活動に取り組んでいない場合や、就業の意欲がそもそも低い場合も、就職を難しくさせています。
とはいえ、正しい仕方で就活に積極的に取り組むなら正社員になることが出来るでしょう。そう言える理由の一つは、既卒の就職希望者を採用したいと思っている企業は少なくないという点です。実際、転職エージェントのハタラクティブでは、フリーターや第二新卒者を含む80%以上の方が、正社員として実際に就職できています。また、転職した方の多くが、希望の分野で正社員として就職できているのです。
また、理由として挙げられる別の点は、多くの場合、学校を卒業してから3年以内であれば既卒者でも、新卒扱いとして採用する企業が増加していることが挙げられます。増加の背景として、厚生労働省が2011年に出した要請が関係しています。この要請により、卒業から3年間は、新卒の枠で応募可能とすることが企業の努力義務となりました。
そのため、卒業から3年経過していない既卒者は、新卒枠で応募できる機会が増えています。また、既卒者ならではのメリットゆえに積極的に採用している企業もあります。フレッシュな人材を、必要としているちょうどよいタイミングで欲しい企業や、就活で挫折した経験があるからこそ、頑張りに期待して採用したいという企業もあります。そうした企業の多くは、その分野では大手の会社だが、対企業の事業展開をしているため知名度が高くないといった企業や、人材採用のために多くの予算を割けない中小企業やベンチャー企業などがあります。そうした企業に、既卒者が持っている強みを活用してアピールしていきましょう。
また、アルバイトの経験しか無くても正社員として就職することは可能です。正社員を募集している企業の中には、ブランクがあっても歓迎しますといった社会人経験を問わない企業も多くみられます。とはいえ、ブランクの期間が長いと、面接の際に担当者から理由を問われるでしょう。その場合は、目標や夢のため、または資格の勉強のために就業していなかった等、明確に理由を伝えることが出来ます。面接の際は、事前にどのように説明できるか考えておきましょう。
既卒転職でうまくいかない原因
既卒の就職転職がうまくいかないのは、いくつかの原因が考えられるでしょう。まず、就職活動をする前から、既卒で正社員になるのは難しいと消極的に考えている場合があります。確かに新卒の就職率に比べると既卒の就職率は低いです。とはいえ、積極的に考えていきましょう。正しい方法で就職活動を行えば、自分らしく働ける企業を見つけることができます。
応募を重ねているが、受からない、面接に何度も落ちてしまうこともあることでしょう。たしかに、思うように進まないと落ち込んでしまい、上手くいかないのではないかと不安に思うものです。しかし、あきらめないという強い気持ちで就職活動を続けましょう。消極的な気持ちに負けず、自分なら出来るという強い気持ちをもって、取り組んでいくことが大切です。
また、就職活動がうまくいかない別の原因として、単純に就職活動に力を入れていないということが挙げられます。転職サイトのマイナビ転職によれば、大学や専門学校などに在学中、インターンシップに参加ありか、無しかで内定獲得状況に差が見られています。調査によると、インターシップに参加しなかった学生は、6割弱の割合で内定を獲得できなかったという結果がみられます。つまり、既卒者の約半数が、学生の間に就職活動に積極的に力を入れて行っていなかったと言えるでしょう。
また、やりたい仕事が見つからず、そのまま卒業してしまった場合も多くみられます。この調査から、就職活動を積極性にまた意欲的に行っている人は、内定率も高いということがわかります。既卒で正社員を目指すには、なにより積極的に活動すること、また意欲を高く持つことが重要です。
別の原因として、希望が高すぎるということが挙げられます。大企業しか受けたくない、やりたい職種しか応募したくない、500万円以上の年収の企業しか行きたくないなど要望が高すぎると就職活動は難しくなります。自分の希望を見直し妥協できる点は妥協していきましょう。
大企業ではなくても、自分のスキルを活用して働ける企業はあります。また、年収面で妥協したくないのであれば、希望の職種を見直してみることも出来るでしょう。柔軟に対応するなら、既卒でも正社員として就職できる可能性が上がっていくことでしょう。
別の原因としては、対策不足が挙げられます。正社員として採用されるまでには、まず書類選考、その後面接選考、最後に最終選考があります。これらの選考をすべて通過しなければ、正社員にはなれません。内定のためには、しっかりとした対策が不可欠と言えるでしょう。
既卒から正社員を目指す方法
既卒者が正社員を目指していくうえで、既卒者を採用している企業の情報を探すことが大切といえます。そのために、転職のエージェントや、既卒者を専門としている転職サイトがありますので、積極的に活用していきましょう。一人で情報を調べて転職活動をしていくのに不安を感じている方や、面接対策の助けがほしいという方には、とくにおすすめです。
専門のキャリアアドバイザーによる支援を受けることができ、より効果的な就職活動を行えるでしょう。また、バイトが忙しくて思うように就職活動の時間が取れない方にもおすすめです。面接の日程の調整、書類選考の必要書類の提出もかわりに行ってくれるので、予定が詰まっていても就職活動を行うことができます。
また、専門のスキルを持っていたり、得意な分野があれば、それを生かした就職活動ができます。転職のエージェントの中には、専門分野に特化しているところもあります。そうしたエージェントを活用して、身につけたスキルを活かせる仕事を探すことも出来るでしょう。就職活動の際には、いくつかの大切な点を意識して行っていきましょう。
まず、企業が何を求めているかをしっかりと把握するということです。企業にとってどんな人物が必要とされているか、採用の際にどこを重視して選んでいるかを事前に理解しておくことが大切です。そうするなら、面接の際に効果的にアピールすることが出来ます。多くの企業は、既卒者にはスキルや業務に関係する知識、また社会人経験がないことはわかっています。
そこを期待する企業は少ないでしょう。多くの場合、企業側が既卒に求めることは入社後に企業の利益のために貢献してくれるかどうかという点です。具体的には、意見に素直に耳を傾け、成長できる人材か、高い入社意欲を持ち、難しい状況でも頑張る気持ちがあるか、入社したら、自他ともに良い影響力を発揮するかといった点が求められるでしょう。自分の持っている強みや、ポテンシャル、また入社したいという熱い熱意をアピールしていきましょう。社会人としての経験がないとしても、やる気や熱意をしっかりと伝えるなら、面接の際に良い印象を残すことが出来るでしょう。
面接の際に意識できる点として、しっかりと事前準備するということが挙げられます。面接の時間は限られています。準備をしないまま面接に臨むなら、十分にこちらの伝えたいことを伝えることは出来ません。そうした事態を避けるため、志望動機や予想される質問に対して、しっかりと答えることが出来るように前もって準備しましょう。また、応募先の企業についても事前に下調べをしておきましょう。
また、面接の際に意識できる大切な点として、既卒になった理由を明確に答えられるようにしておくという点です。たいていの場合、面接担当者は新卒で就職しなかった理由を聞いてきます。就職活動をしたが、うまくいかなかったという場合は、正直に話しましょう。その際に、事実だけではなくなぜうまくいかなかったと思うか、またそれを踏まえ今どのように行動しているかも話せます。そうすることで、既卒になった事情を理解してもらいつつ、良い印象を残せるでしょう。
就職活動を在学中にしなかった場合は、理由を説明しましょう。説明が不十分だと、理由が伝わらず「やる気が無かった」、「計画的ではなかった」と判断されてしまうかもしれません。卒業後にやりたい他のことがあり、就職活動をしなかったという人は具体的に伝えましょう。資格取得や、公務員試験のため、またバンド活動、スポーツ、また演劇などの理由があることでしょう。
また、理由とともになぜ計画を変更し就職を目指しているかも一緒に伝えることができます。やりたい仕事がなかった、なんとなく気づいたら既卒になっていたという人は、反省点とこれからどうしていきたいかという点を伝えましょう。また、既卒の間に身につけたスキルや経験があれば、それをアピールできます。そうすることで、マイナスな印象で終わるのではなく、前向きな印象を残してくることができるでしょう。
まとめ
既卒者でも、正社員になることができます。実際に、今まで多くの方が既卒での就職活動を行い、内定を経て正社員として活躍しています。大切なのは、あきらめず積極的に行動していくことです。「自分なら出来る」という強い気持ちを持ちましょう。既卒ならではの強みをしっかりとアピールして、正社員を目指していきましょう。
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