[最終更新日]2023年9月29日 [記事公開日]2021年7月28日
第二新卒は何歳まで?新卒カードを手放した後の転職活動について知ろう
新卒入社した企業を早々に退職したことで、「第二新卒」として転職活動を行おうとしていると思いますが、そもそも第二新卒について理解をしていますか?
第二新卒とは何なのか、また第二新卒とは何歳までが該当するのか?そんな疑問を解決しないと転職活動もうまくいかないでしょう。
そんな新卒カードを手放し、「第二新卒」として転職活動を行うあなたに向けてこのコラムでは第二新卒についてまとめたものをご紹介していきます 。
第二新卒は何歳までのことを指すのか?
第二新卒に関しては、企業によってとらえ方が様々で、決まった定義はありませんが、学校を卒業後就職したものの1年未満あるいは3年以内に退職して転職を希望している人たちを指すことが多いです。第二新卒の年齢に関しても何歳までという明確な線引きはありません。たとえば、4年制大学を卒業した人が就職してから3年以内に退職すると25歳ぐらいになっており、高校を卒業してから3年以内であれば22歳ぐらいということになります。
企業によってはブランクの年数や何歳までといった目安は考えず、20代なら第二新卒とするところもあります。第二新卒に対して新卒は新規卒業者のことで、学校を卒業した同じ年に就職する人のことです。ですから新卒者には社会経験がないという点で第二新卒とは違っています。ちなみに学校を卒業してから3年以内の人で、その間就職しなかった人たちやアルバイトをしていた人たちは既卒と言われます。
第二新卒に対する企業側の印象
第二新卒者に対して企業側が抱く印象には良い印象と悪い印象両方あります。良い印象の1つは前職が短かったので変な癖がついていなくて新しい職場でもすぐに順応できるだろうということです。会社の伝統や社風、物事の進め方などは会社によって異なりますから、前職が長いと、以前のやり方に固執するとか、前職の社風と比較してなかなかなじめないということがあります。
その点、第二新卒は、比較的早く順応できると考えられるのでその点は会社側もメリットだとみなすでしょう。また、新卒と違い、短期間とはいえ会社で働いた経験があり、社会人としての基礎的な知識やマナーがある程度身についているという印象も持っています。改めて研修を受けさせる必要もないので企業にとっても教育コストを節約できるという点でいい印象を持っていると言えます。
あまりよくない印象としては、すぐにやめてしまう可能性があるという点です。前職を辞めた理由として想定されるのは、人間関係がうまくいかなかった、長時間労働や休日の少なさに不満があった、仕事が合わなかったなどです。もちろん建設的な理由で辞める人もいますが、いくつかのアンケートによるとネガティブな理由が上位に入っています。ですから、退職理由によっては、うちの会社もすぐに辞めてしまうのではないかという不安を感じさせてしまいます。また、第二新卒は前職での経験はあるとはいえ、期間が短かったため新しい職場でも即戦力としては使えないという印象を持っています。
第二新卒として転職を行ううえで覚悟すべきこと
前職での勤務期間が1年未満の場合は、短期離職や早期退職という扱いになるので、求人企業も継続的に勤務できるかどうかという点を疑問視して、採用を躊躇することがあります。短期間で何回か転職している場合にはさらに採用されるのが難しくなります。また、第二新卒の求人は新卒に比べると求人自体が少ないです。ですから、転職は容易ではないということを覚悟しておきましょう。
第二新卒歓迎として募集している企業もありますが、そのような企業の中には新卒者を確保できなかったあるいは、早期退職されてしまったことが原因で第二新卒を募集しているところもあります。よく調べないと新卒者が定着しない会社に転職することになるので、第二新卒歓迎とあっても慎重に選ぶ必要があります。
また、ビジネスマナーがしっかりと身についていないと採用に至らないかもしれません。新卒よりは教育面での手間がかからないはずだと期待されているので、ビジネスメールの書き方、名刺の交換など基本的なことを含め、マナーをしっかり身につけている必要があります。さらに、現時点で、就職を希望する会社に貢献できるようなスキルがない場合も採用されにくくなります。第二新卒はスキルよりもポテンシャルが重視されるとはいえ、やはりスキルがある人のほうが就職には有利と言えるでしょう。
また、転職後は新たな人間関係を築かなければならないということも銘記しておきましょう。以前の職場を人間関係の問題で辞めている場合は、同じことが起きないように、転職エージェントなどを利用して、企業の内情を事前に把握しておくのがいいでしょう。また、以前にうまくいかなかった原因を分析して、改善できる点に気づいたなら今後に役立てるようにします。 求人企業は、第二新卒に高いコミュニケーション能力も期待しています。コミュニケーション能力には話すことだけでなく聞く能力も関係しています。
相手の話によく耳を傾けて、相手の意向や気持ちをよく理解することが必要です。その上で、適切な言葉を選び自分の考えを伝えます。コミュニケーションは口ではなく、心から始まるものなので、思いやりや気遣いといった特質が重要です。もし、コミュニケーションスキルの点で問題があると判断されると、採用には至らないでしょう。
年収の面で言うと、一般的には第二新卒の年収は低下すると言われています。違う業界や業種に未経験で転職する場合は、特にそういえます。また、募集企業が第二新卒も新卒と同じ扱いにしていたり、年功序列の会社であったりする場合も、以前よりも収入が少なくなる可能性があります。
また、現在の会社で働くのがつら過ぎて転職先が決まる前に退職してしまうと、面接官に計画性がないと思われてしまうことがあります。早々に仕事を辞めたものの次の就職先がなかなか見つからないと経済的にも苦しくなっていきます。貯金も底をつき始めると精神的にも追い詰められて、焦って転職先を探して、就職してしまい失敗することがあります。
第二新卒として転職を成功させる方法
第二新卒として転職を成功させるためには、まず、自分が本当にやりたい仕事は何なのか、どんな自分になりたいのかといった点を明確にすることです。明確なビジョンがなく今の職場が嫌だからという理由だけだと、転職してもまた、その職場が嫌になる可能性が高いです。
また、自分は得意ではないと思っていたが前職で褒められたことなどがあるかもしれません。仕事の経験を通して仕事に対する考え方が変わったということもあるでしょう。そうしたことも総合的に考えて、自分はこれから何をしたいのか、どうなりたいのかということをしっかりとイメージすることが大切です。
転職活動がだらだらと長引かないように転職活動の計画を立てることも必要です。期限を決めていないと、もっといい仕事があるのではとなかなか決められなくなります。それで、もし、在職中であれば、就業規則を見ていつまでに退職願を提出しなければならないかを確認します。ほとんどの場合、退職希望日の1~3か月前となっていますが、会社によって違うので必ずチェックしましょう。確認が終わったら引継ぎのスケジュール、転職先への入社希望日を決めていきます。離職中であれば、具合的な日付を決めてそれまでに就職すると目標を決めることができます。
働きたい会社を決めるときには、自分の希望全てをかなえてくれる会社はないので、これだけは絶対に譲歩できないという条件を2~3個決めておきます。そうすると選択肢がおのずと狭くなって、だらだらと就職活動をすることを避けられます。希望の企業が決まったら、面接に備えて前職の退職理由をどう説明するかを考えておきます。たとえ、人間関係がうまくいかなくてやめたとしても、それをそのまま行ってしまうと、周りと強調してやっていく能力や問題解決能力を疑われてしまいます。
また、人間関係の問題はどの会社でも起きることなので、うちの会社に来たとしてもまた、同じ問題で辞めてしまうかもしれないと判断される可能性が高いです。ですから、たとえばもっとチーワークを重視して働きたいと思ったなどポジティブな表現を考えておく必要があります。
転職や再就職の際には、履歴書と職務経歴書の準備もします。履歴書は住所や連絡先・経歴や資格などを記したもので、職務経歴書は今までの仕事の内容、仕事での実績、身に着けているスキルなどをアピールするための書類です。履歴書はある程度書くことが決まっているので、問題なく書けると思いますが、職務経歴書はどのように書けばいいかわからないことが多いものです。ポイントは、求人企業の側に立って書き進めることです。ですから、企業がどんな人材を求めているか確認し、それに沿った自分のアピールポイントを選びます。
職務経歴書にはこれまでの経験や今後の目標をできるだけ具体的に書きます。簡潔さ読みやすさを意識して、実績やスキルを効果的にアピールしましょう。もし、スキルや経験の面で特に書けるものがないと感じるときには、ポテンシャルをアピールできます。第二新卒が経験面では不足しているのはわかっているので、企業は応募者が仕事に積極的に取り組む姿勢があるか、考え方や人柄が社風にマッチしているかなどを見ています。そうしたことを念頭に置いて自分自身のポテンシャルをアピールしていきましょう。
複数の企業に応募する場合は、企業ごとに職務経歴書の書き方を考えます。経歴は同じですが、企業に合わせて強調するところを変えて書くことができます。いちいち考えるのが面倒で使いまわしをしたくなるかもしれませんが、そうすると書類選考で落ちてしまう可能性があるので、企業ごとに丁寧に考えて書きましょう。また、自己PRは大事ですが、書き方によっては周りに配慮できない人と思われてしまうこともあります。ですから、積極性と合わせて協調性もあるという点が伝わるように書くのがベストです。
面接の準備としては、協調性、自分のポテンシャル、勤務経験から身に着けたことなどを話せるように準備しましょう。協調性に関しては、前職で上司や同僚と協力してどんなことを成し遂げたかといった具体的なエピソードを準備しておくことができます。ポテンシャルについては、向上心がある、チャレンジ精神があるといった点を強調できます。勤務経験について話すときは、前職で身に着けたスキルがこの会社でどのように生かせるかといった点も話せるように考えておきます。
面接では今後のキャリアプランについて聞かれることもあります。キャリアプランは、今後自分がどんなキャリアを歩みたいかを考えその目標に到達するための計画を立てることです。例えば、将来は経営企画部で働きたいのであれば、どのくらいの期間でその目標を達成したいのか、達成するためにどんなステップを踏むか、どんなスキルを習得するかということを考えます。また、なぜそれを目標とするのか、その仕事を通してどんな自分になりたいのかといったことも明確にします。
キャリアプランの中にはライフプランも含めるといいです。結婚や出産、その他環境の変化に合わせてどんな働き方をしたいかを考えます。また、キャリアプランを考える際には、企業研究を行って、その企業の事業計画と一致したものであるようにします。キャリアプランがしっかりとしていれば、企業に志望動機がしっかりしていると感じさせることができます。
また、企業は、就職希望者が短期間働いただけで辞めてしまう人かどうかを見極めるためにも、キャリアプランを尋ねます。ですから、聞かれた時にきちんと答えられるように準備しておきましょう。その他には前向きな志望動機、ネガティブさを感じさせない前職の退職理由の言い方も考えておきます。さらに、第二新卒はビジネスマナーが身についていることが期待されますから、面接当日には、時間に遅れないようにし、言葉遣いや服装や身だしなみ、振舞にも気を付けましょう。
まとめ
第二新卒の求人は新卒に比べると少ないとはいえ、積極的に採用する企業も増えています。転職や再就職に際してはなぜその企業で働きたいのか、将来の自分はどうなっていたいのかという点を十分考えるようにしましょう。第二新卒であるが故の難しさもありますが、周到な計画と準備によって転職や再就職を成功させることができるでしょう。
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