[最終更新日]2023年9月29日 [記事公開日]2021年6月29日
転職活動では何社応募すべき?平均応募数から紐解くベストなエントリー数
新卒の時にはたくさんの求人が集まり、数多くエントリーしたことだと思います。しかし転職の場合には新卒ほどの求人数がありませんから、エントリー数には差が生まれると思います。
ではそんな既卒におけるエントリー数ですが、どれぐらいの数が望ましいのでしょうか?
今回このコラムでは、そんな転職活動におけるベストなエントリー数について解説していきます。平均応募数からベストなエントリー数を解説します。一人でする転職活動だからこそ、できる範囲で必要な数をしっかりと把握しておきましょう。
転職活動でのエントリー事情と平均応募社数
転職活動においては、気に入った企業を見つけて応募し、書類選考や面接を通って内定をもらう、という流れで行います。1社だけに応募してそこから内定をもらえるケースは少なく、多くの場合には複数の企業へ応募して、そのうち内定をもらった会社の中からどこに就職・転職するかを決めることになります。
転職活動の最初のプロセスとなるエントリーでは、何社ぐらいに履歴書や職務経歴書を送るのが良いのでしょうか?これは、年代や求職者の経験、また持っているスキルや資格などによって異なります。年代別に見ると、20代は他の年代と比べてエントリー数は少ない傾向にあり、20代前半なら6社程度、20代後半になると7社程度が平均となっています。年代が上がるとエントリー数の平均も高くなり、30代では8社程度、40代になると10社から12社程度が平均となります。
なぜ20代のエントリー数が他の年代と比べて少ないのか、その理由はご存知ですか?それは、企業は若い人材を求めているからです。経験やスキルが高い人材なら、30代でも転職先を見つけることはそれほど難しくないでしょう。しかし、経験値やスキルの点でそれほど高くない人材が仕事探しをする場合には、やはり年齢が若いということは強みとなります。
特に20代はまだ社会人としての経験が少ないため、特定の企業カラーにはまだ染まっていないものです。企業にとっては、教育や研修をすることによって人材の育成が可能ですし、企業カラーに染めることもできるでしょう。それに、20代は育成すれば定年退職までまだまだ期間があるため、長く企業に貢献してもらえるという点でも企業から好まれる傾向があります。
それでは、20代の平均エントリー数6~7社に応募した場合、何社ぐらいから書類選考を通過したというお知らせを受けることができるのでしょうか?選考過程においては、最初に書類選考があり、その後に面接が行われます。面接の回数は1回から3回程度が平均で、これらの選考全てを通過して、初めて内定を受けることができます。
その中でも最も通過率が低いと言われているのは、最初に行われる書類選考です。書類選考においては、通過率は30%~50%程度が平均です。つまり、応募者全員が面接を受けられるというわけではなく、2~3人に1人しか面接へ進むことができないということになります。1社にしかエントリーしないと転職活動が長引きやすくなるというのは、この点からも納得できるのではないでしょうか。
ちなみに、書類選考以外の面接における通過率はどのぐらいなのでしょうか。書類選考に通過すると、面接による選考が行われます。企業によって面接が1回だけの所もあれば、2回から3回程度行うケースもあります。複数の面接が行われる場合、通過率が最も低いのは最初の面接です。
20代の場合には一次面接を通過できる確率は30%程度で、書類選考を通過する確率と大きな差がありません。最終面接まで進むと、通過率は50%程度と若干高くなります。しかし、どの選考過程でも通過率は同じくらいで、少ない求人数に対して大勢が応募するということ、その中から企業はいろいろな方法で人材を厳選しているということが分かるでしょう。
目指すべきベストな応募社数
転職活動で内定を得るためには、1社にしかエントリーしないことはハイリスクです。20代の平均を見ても6~7社程度が平均的なエントリー数となっているので、このぐらいの数は応募することになるだろうと念頭に入れておくと良いでしょう。
実際に何社へエントリーするのが自分にとってベストなのかという点は、人によって異なるでしょう。1社にしか応募しなくてもあっさり内定をゲットできる人もいれば、10社にエントリーしても内定に繋がらないケースもあります。自分がどちらのケースになるかは、自分自身の経験やスキルなど、スペックによって異なりますし、どんな企業へ応募するのかによっても変わります。転職活動をする際には、最終的に10社ぐらいへエントリーするだろうと考えて、履歴書や職務経歴書は少し多めに準備しておくことをおすすめします。
応募社数をできるだけ少なく抑えるためには、企業選びがとても大切です。高待遇の仕事や上場企業の仕事はどうしても応募者が多くなるため、競争率は高くなります。しかし、競争率が比較的低めの中小企業を狙えば、採用される確率は高くなるでしょう。少ないエントリー数で内定をもらうためには、自分が採用されやすい企業を狙って応募するのが賢明です。
それでは、平均エントリー数6~7社へ応募するとして、どんな風に応募するのが良いのでしょうか?転職活動を始めたばかりの頃なら、気に入った求人が複数同時に見つかることも少なくありません。その場合は1社だけに絞らず、気に入った求人すべてに応募するのが良いでしょう。
複数社へ同時にエントリーすることは、短期間で内定にこぎつけたい人にとっては時間短縮というメリットがあります。同時に、それぞれの企業について、面接までにリサーチをしなければいけないという労力が発生します。事前にその企業についてリサーチすることで、面接の際には的を得た質問ができます。エントリーした企業が多いからと言って、十分なリサーチをせずに面接に臨むのはNGです。そう考えると、複数社に同時エントリーすることはNGではないものの、自分でリサーチができる範囲内に抑えておくのが得策かもしれません。
求人募集を見た時に、すぐに気に入った求人が見つからないこともあります。その場合には、平均エントリー数がこのぐらいの数だからといって、無理に複数社に応募する必要はありません。まずは気に入った求人へ応募し、その後もこまめに求人情報をチェックすると良いでしょう。
応募する企業の選び際の基準
転職活動で応募する企業を選ぶ際には、いくつか意識するポイントがあります。1つ目は、求人募集が出されたら、できるだけ早いタイミングで応募するという点です。企業の求人募集は、期間限定で募集されるケースもあれば、内定者が出たらその時点で締め切りとなるケースもあります。求人募集が出されてすぐに応募すれば、自分が内定者になれる可能性が高くなります。仮にその企業が1名の求人募集を出していた場合、自分と同じようなスペックの人が内定を受け取ったら、定員になって締め切られてしまった後に自分が内定を受け取ることはできません。
気に入った求人募集を見つけたらすぐ応募できるように、転職活動を始めたら、履歴書や職務経歴書は常に準備しておきましょう。応募する企業ごとに履歴書や職務経歴書の書き方を調整する必要はあるかもしれませんが、それでもある程度準備されている履歴書と職務経歴書があれば、速やかに応募できるのではないでしょうか。
2つ目に意識するポイントは、実際にその企業で働いている自分をシミュレーションできるかどうかという点があります。条件や待遇が良いという理由で気に入ったとしても、通勤時間が長くなってしまうようなロケーションでは、内定をもらっても決断することは難しいかもしれません。
内定をもらえそうな企業だから応募してみようかなと思っても、キャリア的に満足できない仕事内容では、遅かれ早かれ、再び転職を考えることになりかねません。内定をもらう前からそんな具体的にシミュレーションをする必要はないと考える人は多いでしょう。しかし、頭の中で働いている自分をイメージしにくい企業は、働き始めてからの満足度が低くなってしまう可能性があるので、注意しましょう。
3つ目に意識したいポイントは、複数社へ同時エントリーする場合には、自分自身で対応できる範囲内で行うという点です。企業へエントリーすると、書類選考がすぐに行われます。そして、早ければ翌日、遅くても数日以内に、面接の通知を受け取ることになります。面接までに企業のリサーチができるかどうか、十分な面接対策ができるかどうかによって、採用か不採用かが決まると言えるでしょう。気に入った企業が20社あっても、面接対策が20社分できないのなら、エントリー数は少なめに抑えたほうが良いかもしれません。
4つ目に意識したいポイントは、自分がこれまでに何社エントリーしたかという点をあまり細かく管理する必要がないという点です。20代の平均エントリー数は6~7社程度ですが、自分自身のスペックやどんな企業にエントリーするかによって、内定をもらうまでにエントリーする企業の数がこれよりも多くなってしまう可能性はあるでしょう。一つ一つを細かく覚えていると、挫折感が大きくなってしまうかもしれません。失敗から何かを学ぶ姿勢はもちろん大切ですが、内定を受け取るまではできるだけ振り返らず、前だけを見て、全力で転職活動に打ち込むのがおすすめです。
上手にスケジュール管理を行おう!
転職活動においては、スケジュール管理がとても大切です。特に前職を離職してフリーターとなっている人は、できるだけスケジュール通りに転職活動を進めて内定をもらうために、スケジュールの組み方や遅れが出た時の対応策などについても考えておく必要があります。
転職活動における理想的なスケジュール作成は、新しい職場に入社する日を決めたら、そこから逆算して細かいスケジュールを作っていくという方法です。そうすることで、いつまでにエントリーを済ませなければいけないのかがわかりますし、どのぐらいのタイミングで内定を受け取ればよいのかという点が見えてきます。
スケジュールを作っておくと、気に入った求人がすぐに見つからない場合でも、自分にどのぐらいの時間的な余裕があるのかを客観的に把握できます。求人情報をチェックした時にすぐに気に入った求人が見つかれば、それは理想的です。
しかし、必ずしもすぐに見つかるわけではありません。応募する意思はあるけれど気に入った求人がなかなか見つからないと、焦りが出てくるかもしれません。そんな時スケジュールがあれば、いつまでに求人を見つけなければいけないのか、もしもそのタイミングまでに見つからなければどうすれば良いのか、という点を確認しながら転職活動ができます。
さらに、転職活動が長引くと生活に支障が出てしまうような人は、いつまでに転職できなければ就職支援サービスを利用しよう、という万が一に備えた準備も必要です。就職支援サービスでは転職のプロが仕事探しを多方向からサポートしてくれるため、効率的かつ効果的な転職活動ができます。自分1人で仕事探しをするよりも迅速に就職先が見つかる可能性が高いので、スケジュール管理にはぜひ組み込むことをおすすめします。
働きながら転職活動をしている人なら、現職の退職に関してもスケジュール管理すると良いでしょう。ただ職場を変えるだけなら退職の手続自体はそれほど多くありませんが、社員寮に入っている人等は退職に伴って引越しが必要になります。スケジュール管理では、そうした部分についても時系列に計画を立てておくことで、その時が来たら効率的な作業ができるのではないでしょうか。
まとめ
20代の転職活動では、平均エントリー数は6~7社ぐらいです。書類選考の通過率や面接の通過率は決して高くないので、気に入った企業が複数あれば、複数にエントリ―することをおすすめします。同時エントリーも可能ですが、その際には面接対策ができる範囲内に抑えておきましょう。
転職活動のスケジュール管理では、希望する入社日を決め、そこから逆算する形でいろいろなタイミングを決めていくのがおすすめです。転職先を見つけるスケジュールだけでなく、現職の退職日や引越しについてもスケジュール管理することで、どんな手続きが必要かが分かりやすくなります。
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