[最終更新日]2023年9月29日 [記事公開日]2021年6月24日
【転職活動で焦りを感じる…。】具体的な原因から紐解く焦りとの向き合い方と成功法
転職活動って何かを焦りを感じることが多いですよね。新卒の時のようにうまくいかなかったり、なかなか転職先が決まらなかったりすれば焦りを感じるのも当然です。
しかし焦りを感じた状態のままでは転職活動はうまくいきませんし、良い結果を招くこともできません。
ではそんな転職活動における焦り、どのように向き合っていけばいいのでしょうか?
今回のコラムではそんな焦りを感じる転職活動への向き合い方をご紹介します。焦りを感じる原因や焦りを感じたまま転職活動を行うリスクとともに、向き合い方・乗り越え方を解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
転職で焦りを感じる瞬間と原因
「こんなイヤな会社とはさっさとおさらばして、新天地でバリバリ働くぞ!」とはりきって転職活動を始めても、思うような結果が出ずに活動期間が長引くと、焦りを感じるようになります。
たとえばAさんの場合、新卒入社した会社の社風がどうしても合わず、2年足らずで退社し、その後就職活動をスタートしました。しかし、応募した10社のうち書類通過したのはわずか2社、その2社も面接で落とされてしまいます。気を奮い立たせて、再びこれはと思う会社に申し込むものの、半分以上は書類選考で落とされ、面接にこぎつけても内定に至らない…この繰り返しが続きます。
会社を辞めての転職活動なので収入が少なく、来月の家賃が払えないところまで追い詰められてしまいました。その瞬間、Aさんはパニックに陥り「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ…」とつぶやきながら、部屋中を転げ回ったそうです。
自分の能力に自信を持っていたBさんの場合は、転職志望先3社に応募し、全ての会社の書類審査に通過しました。3社の中でいち早く内定を獲得したのは第3志望のM社でした。第1志望と第2志望の会社からはまだ内定は出ていませんでしたが、面接で手応えを感じていたので、第3志望の会社の内定を辞退をしたのです。第1志望もほぼ合格すると確信しており、もしダメでも第2志望の会社があると楽観視していたのだそうです。
しかし、Bさんの予想はくつがえり、第1志望と第2志望の社からは不採用の通知が来ました。このときに、第3志望の内定を断ったことを深く後悔し、傲慢だった自分の馬鹿さ加減がほとほとイヤになったそうです。
それでも1か月も就職活動をすれば、すぐに転職先は決まるはず…と高をくくっていたBさんでしたが、このときの失敗がトラウマになり、その後もまた面接で落とされるのではないかと不安を感じるようになります。その結果、以前のように自信に満ちて面積に臨むことができなくなり、面接で落とされてしまいます。ついに焦りと抗うつ状態で身動きができなくなってしまい、心療内科に通院するような事態になってしまったのです。
転職は決まるまでは緊張の連続で、1日でも早く再就職先を見つけたいと誰しもが焦るものです。ネットの口コミでも見られるのですが、「若さとガッツがあれば、どこにでも就職できるはず!」という意見です。確かに、若さはそれだけで大きな武器になります。しかし、若さは裏返すと、未熟ということです。即戦力となるだけの実績がないため、不利になることもあります。
また、若いのだから他業種に転職しても、会社が一から教えてくれるはず…と考えている方も多いのではないでしょうか。確かにそのような会社も多数あります。しかし、業種や会社によっては、有資格者やある程度の経験者を歓迎するケースもあります。このような場合は、未経験者は書類選考で落とされる可能性があります。
転職活動で焦りを生じるのは、自分が思い抱いていた就活のイメージと、実際の書類審査や面接のイメージにギャップがあるからです。もっと簡単に審査に通ると思っていたのに…と転職のハードルの高さに驚く人が少なくありません。
新卒時の就職活動と異なり、転職時の就職活動は、社会人としてのビジネス活動の一環となります。たとえ20代の若者であっても、採用担当者の見る目は新卒時よりも厳しくなりがちです。それに気づかずに、何とかなるさ…と気楽に考えて入れるとつまずきます。
実際に就職活動に取り組むに当たって、まずは具体的なプランを練ることから始めましょう。そのためには、これまでの自分を振り返って長所や短所を洗い出し、次の会社では自分はどのような貢献ができるのかをきちんと考える必要があります。また、会社を辞めて就職活動をする場合は、生活費についても考えなければいけません。来月の家賃が払えない…となったら、精神的に追い詰められて、焦りで冷静な判断ができなくなるからです。
焦りを感じたまま転職活動をするリスク
焦りを抱えたままの転職活動は冷静な判断力を失いますから、転職が失敗に終わるリスクが高まります。転職活動が思うように進まないと、焦る気持ちが生じると同時に、自分への自信を失い始めます。焦りと自己否定、この2つの負の感情が、転職活動の足を引っ張るのです。
転職はやりがいのある仕事ができる、働きやすい環境、人間関係が良好、収入が上がるなど、今の会社よりも良い環境が得られてこそ成功と言えます。しかし、焦りが生じると本来の目的を見失ってしまい、「どこでもいいから、とにかく早く就職先を決めたい」と切望するようになります。
なぜ、このような気持ちになるのでしょうか。それは、早く就職先を決めないと不安でたまらないからです。この中途半端な状態がいつまでも続くと想像するだけで、つらい気持ちになります。早く決着をつけて、不安から抜け出したいという気持ちが焦りを助長するのです。
そして、焦る気持ちが「一刻も早く、どこでもいいから転職先を決めたい」という思いへとつながり、当初考えていたより条件を下げて、「条件に不満があるけれど、この会社にでも応募してみるか…」といった妥協が生まれ始めます。
転職にはある程度の妥協も必要かも知れませんが、人間関係で悩んで会社を辞めたのに、人間関係がギスギスしている会社に転職したのでは何の意味もありません。残業が多いのが不満だったのに、転職先も残業続き、しかもサービス残業ばかり…なんていうことになったら、何のために苦労をして転職したのかわかりません。このようなリスクを避けるためにも、転職に焦りは禁物なのです。
焦りと上手に向き合いながら転職活動をする方法
転職活動で焦るなといっても、なかなか難しいものです。焦る気持ちと上手に付き合いながら、前向きに転職活動を進めていきましょう。まず、焦る必要はないと自分に言い聞かせてください。失業手当が6か月間支給されることからもわかるように、就職活動の目安は6か月です。ですが、6か月以内に転職先が決まらない人も大勢います。
早ければ3か月で決まる人もいますが、およその目安として、転職には6か月程度の期間が必要だと考えましょう。ですから、数か月の転職活動で就職先が決まらなくても、決して焦る必要はありません。
1社に応募して書類選考・面接を経て、採用が決まるまでに平均で2~3か月かかるとも言われています。今日応募して明日から入社するという例は、まずありません。会社側も数か月の時間をかけて採用する人材をじっくりと決めるのです。こちらもゆったりとした気持ちを忘れないようにしましょう。
そして、これまでの就職活動を振り返ることも大切です。やみくもに活動をしても、相手の会社にうまくアピールすることはできません。再就職では企業が求める人材と、こちらが企業に求める条件がうまくマッチしていることが大切です。いくら優秀な能力の持ち主でも、企業のニーズに合わなければ採用されません。
就職活動に焦っている人によく見かけるのが、転職したいという気持ちが強すぎて、採用側の企業が「どのような人材を求めているのか」を考えることをおろそかにしているケースです。自分の気持ちばかりが先走って、企業側のニーズが見えていないのであれば、いくら面接で熱弁を振るっても面接官の気持ちには届きません。
企業が欲しがっている人材に自分がマッチしているのか、マッチしているのであれば、どのようにアピールをすればそのことがより良く伝わるのかを今一度考えてみましょう。
そのためには、改めて自分の長所や短所、得意なこと不得意なことなど、自分の能力の棚卸しをして、自己分析をすることから始めるのがいいでしょう。自分を客観的に知ることで、どこをアピールすればいいのかが見えてきますし、自分がどのような仕事に向いているのか、どのようなキャリアを積んでいきたいのかも客観視できるようになります。
書類審査でおいては、志望動機や職務経歴書などは企業のニーズに合わせて内容を書き分ける方が、よりアピール度が高くなります。面接においても同様です。自己分析がしっかりとできていれば、伝えるべきことが明確になりますから、必要以上に焦ったり緊張したりすることも少なくなります。
自己分析によって自分のことをある程度把握できたら、相手の企業についての情報も集めましょう。企業のWebサイトや業界紙、社長インタビューなどの情報を集めて、志望する企業について知っておくことも重要だからです。特に、面接では自社についてある程度の知識があることを前提に話が進められますから、その会社のことをよく知らなければ、その時点で不合格が決定することも少なくありません。
事前にその企業について調べ、業界ではどのような位置づけなのか、どのような強みがあるのか、どのような課題を抱えているのかなどを理解しておくことです。また、多くの企業が自社のWebサイトに採用情報を掲載しており、そこに「自社が求める人材像」か紹介されていますから、企業側の人材ニーズを知る助けになるでしょう。
自分を知り、相手を知ることは、物事を成功させる基本です。しかし、どうすれば自己分析ができるのかわからない…という方もいるでしょう。また、企業情報や企業ニーズと、自分との接点が見つからないとか、どうしても焦る気持ちにとらわれるなどの悩みを抱える人も多いと思います。
このような不安や悩みは、自分一人で抱え込まないことです。自分だけで悩んでいると視野が狭くなり、感情がマイナス方向へと向きがちだからです。最も良い手段は、転職を成功させた友人や先輩に相談することです。自己分析の方法や面接時のコツなどをたずねてみましょう。
また、特に転職成功者でなくても、信頼できる友人や恋人、家族に今の気持ちを打ち明けるだけでも気持ちが軽くなります。人に話すことによって、現状を客観視できるからです。転職活動がうまくいかないと、頭の中は「早く就職先を決めたい」という気持ちで一杯になってしまいます。人と話すことで、頭の中をクールダウンさせることができます。
身近に良い相談相手がいなければ、転職エージェントに相談するのも一つの解決策です。友人や家族など自分のことを知っている人よりも、第三者の方が悩みを相談しやすいこともあるでしょう。プロからのアドバイスは、非常に実践的で具体的なものです。今後の行動指針として、大きなヒントになるはずです。
まずは気持ちをゆったりと持ち、6か月を目安に、転職活動のスケジュールを考えてみましょう。自己分析に1〜2か月、志望先企業の研究に2週間〜1か月、書類選考に約1か月、面接に1〜2か月程度の期間がかかります。
自己分析や志望企業のことを調べ、履歴書や職務経歴書の書き方を工夫する、面接の練習をするなど、下準備さえきちんとしておけば、何も怖がることはありません。
まとめ
転職活動では不安なことが多く、少しでも早く就職先を見つけたいと誰もが思っています。しかし、焦りに捕らわれるのは禁物です。早く転職したいと願うあまりに、条件面で妥協するなど、希望していたのとは違う会社に転職してしまう可能性が高くなるからです。
転職先に妥協して後悔しないためにも、ゆったりとした気持ちで転職活動を進めていきましょう。そして、悩みや疑問を、誰かに相談してみることです。転職成功者や信頼できる知り合い、プロの転職エージェントなどに話を聞いてもらいましょう。
そして、最後に覚えておいてほしいのが、今すぐに転職しなければあなたの人生が失敗するわけではないということです。転職活動がうまくいかずに疲れてしまったら、しばらくは活動を休止して、のんびりと気分転換するのもいいでしょう。就職活動の期間は自分のことを見つめ直し、将来について考えるのに最適です。自分のペースを考えながらスケジュールを立て、計画的に活動を進めていきましょう。
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