[最終更新日]2023年10月2日  [記事公開日]2021年5月27日

転職では何社受けるべき?平均数から紐解くベストなエントリー数

すでに転職を成功させた先輩たちは、平均して何社くらい応募したのでしょうか?内定をもらうには、どれくらい選考を受ける必要があるのでしょうか?これから転職を考えている人が知りたい、転職に関する疑問を転職成功者にぶつけてみました。

転職に成功した先輩たちの傾向を知ると、どうやって転職活動にのぞめばよいか見えてきます。多すぎても、少なすぎても転職に失敗します。適切な応募数を見極める所から転職活動はスタートします。

転職でのベストなエントリー数は?平均と合わせて確認しよう

転職するのに何社受けなければいけないとか、何社までしか受けてはいけないという決まりはありません。個人で決めればよいことなのですが、効率的に転職活動をするうえで目安は知っておきたいと思います。

実際に転職できた人たちを対象にアンケートをとったところ、20代で転職した人の平均応募数は6~7社。30代では8~9社でした。年齢が上になるにつれて、応募数は増える傾向があります。というのも、応募した企業すべてで面接にまでこぎつけることは、ほぼ不可能だからです。過去に転職活動をした人たちの平均を調査すると、応募して書類選考を通過し、一時面接までいける確率は平均すると30%前後です。

さらに一時面接で合格して最終面接までいける確率は平均30%前後。そこから内定をもらえる人はほぼ半数の50%ほどでした。この結果から見ても明らかなように、希望する1社だけで内定をもらえる可能性は非常に低いのです。

納得がいく企業に転職できるように、じっくりと時間をかけて応募する企業を選び、1社ずつ全力で準備したいと思うかもしれませんが、1社だけに力を注いでしまうと、選考で落ちるたびにまたスタート地点に戻ってしまいます。これでは転職活動が長引くだけです。同時に複数の企業に応募することが安全です。

複数の企業に応募することには、リスクヘッジ以外にもメリットがあります。回数を重ねれば、書類作成や面接に慣れていき自然な受け答えができるようになりますし、面接官の聞きたいことや、企業が求職者に求めることが分かってくるという利点があります。面接や書類選考で落ちてしまっても、また次があるから頑張ろうと思えるのでモチベーションを保つことができます。

とはいえ、とにかく1社でも多く受けることが良いこととは一概には言えません。20社あるいは30社と応募数を増やせばよい条件で転職できるわけではないのです。むしろ、応募数を極端に増やすことにはデメリットがあります。あまりにもたくさんの企業に応募すると、応募書類を丁寧に作成できなかったり、準備に十分な時間をかけられないため、本来ならば内定をもらえたはずの会社に対して、十分な力を発揮できずに落ちてしまうかもしれないからです。

限られた時間や日数の中で、納得のいく転職活動をするためには、7~9社に絞って転職活動するのがおすすめです。ほとんどの人は、在職中に転職活動を始めますから、現在の業務と並行して転職活動を無理なく行うためには、10社以内に抑えるのがベターなのです。

転職で受ける企業を選ぶ際の基準

転職で受ける企業を選ぶ際の基準

「自分が働く上で何を重視したいのか」「なぜ今の会社を退社して転職したいのか」という2点を明確にすると、受ける企業を選ぶ軸ができます。転職活動における軸がしっかりしていないと、転職の目的がブレてしまいます。目的がはっきりしていれば、企業選びで失敗するリスクが低くなります。

たとえ就職できても働き始めてから後悔するというリスクを減らすこともできます。転職に成功した時点がゴールではありません。転職して実際に働いてみてはじめて、転職が成功かどうか判断できるのです。

働く環境を大切に考えている人は、社風や会社の雰囲気を重視して受ける企業を選べます。企業のサイトや採用ページを見ると社風や経営者の人柄、職場の雰囲気がある程度分かります。コミュニケーションが活発かどうか、若手の意見や現場の声を反映しているかといったことに注目して情報収集しましょう。

とはいっても会社の雰囲気などは外部からは分かりにくいですから、気になる企業があれば、直接確認するのが一番確実です。積極的に応募して面接で実際の雰囲気を確認しましょう。実際にその企業で働いている人や、かつて働いていた人とコンタクトを取って直接尋ねることができればベストです。

提供しているサービスや扱っている商品、あるいは事業内容を重視して選ぶこともできます。同じ業種でも扱っているサービスや商品、あるいはターゲットや販売方法などが違うので確認しましょう。類似商品やサービスを扱う企業の中から、自分が自信を持っておすすめできるものは何か、他社と比べて商品やサービスの勝っている点は何かといった視点でチェックすると良いでしょう。業界№1の実績、社会に役立つサービス、誰でも知っている商品など明確なポイントがあると、軸にしやすいですし、志望動機にもつながります。

プライベートを充実させるため、あるいは結婚や出産なども視野に入れて仕事を選びたい人は、ワークライフバランスを重視して企業選びをすることができます。勤務時間の長さや時間帯や有給休暇取得率など、さらに結婚や出産を控えているならば出産・育児制度はあるか、あるいは時短勤務やフレックス制度を導入しているか、リモートワークは可能かなどをチェックできるでしょう。

福利厚生や待遇面を軸にして企業を選ぶこともできます。給与や福利厚生のチェックは欠かせません。家賃補助制度や社宅の有無をチェックしたいと思う人もいるでしょう。研修制度や教育制度の有無、勤務地といったことを優先して選ぶこともできます。ただし、待遇面を過度に気にしすぎるあまり、仕事内容が合わない場合は、せっかく転職できても長続きしない可能性があるので、バランスが大切です。

ここで「社風や働く環境の雰囲気」「提供している商品やサービス」「ワークライフバランス」「福利厚生や待遇」の4つの軸をあげましたが、これらは一例です。自分なりの「自分が働く上で何を重視したいのか」「なぜ転職したいのか」を箇条書きにして書き出してみてください。箇条書きのリストができたら、次に優先順位を決めていきます。自分の中でどうしても譲れないことを1位にします。それが、あなたの転職にとって絶対にブレてはいけない軸となります。

転職活動を続けていく間に、企業選びに迷ったり、何のために転職するのか目的意識を見失ったりしてしまうときに、何度も見直していつも心掛けるようにしましょう。軸を決めると、志望動機や将来のビジョンなども同時に明確になるため、書類選考や面接を通過しやすくなるでしょう。

転職で上手にスケジュールを管理するコツ

転職で上手にスケジュールを管理するコツ

転職活動を効率的に行うには、スケジュール管理が必須です。まずは「転職活動を始めてから内定までの期間の目安」を定めましょう。早い人で1~3ヶ月、長くても6ヶ月以内に内定を獲得するのが一般的です。転職活動にかかる時間が長くなると、その分希望の職種・企業に転職できる可能性が低くなりますから、できるだけ短期決戦で集中して応募しましょう。

では3ヵ月で転職する場合のスケジュールを見ていきましょう。(1)最初の1週間~1.5週間は転職サービスに登録して情報収集を行います。(2)応募書類の作成及び応募に2週間をあてます。(3)面接にかける期間は4~5週間です。(4)内定をもらい入社を検討するのに1週間。(5)退職と引継ぎ、および入社準備が併せて4~5週間です。

では一つずつスケジュールを見ていきます。まず(1)「転職サービスに登録し情報収集する・1週間~1.5週間」です。このタイミングで行うのは、興味を引かれる求人情報、気になる企業や職種の情報をチェックすること。その間に自己分析をし、先述した転職の軸を決めます。

(2)「応募書類の作成及び応募・2週間」。履歴書や職務履歴を作るために、最初の1週間~1.5週間の準備期間が役に立ちます。すでに自己分析し、転職の軸を決めておけば志望動機や転職理由を明確にできるので、書類を作成しやすくなります。短期間で内定をもらうには1社ずつ受けるのではなく、複数の会社に同時に応募する必要があります。複数の企業を比較検討しながら応募しましょう。面接用のスーツやカバン、靴などもこの段階で確認しておきましょう。履歴書用の写真は多めに準備しましょう。

(3)「面接・4~5週間」ですが、同じタイミングで複数企業に応募すると、面接も同じタイミングに重なるので大変だと思うかもしれませんが、面接日程はできるだけ集中させて同時期に組むことがベターです。一次選考が書類選考、二次選考は面接の場合は、おそらく応募から1~2週間で面接になるでしょう。面接が行なわれるのは平日の日中ですから、応募してから1~2週間頃を目安にあらかじめ休暇を申請しておくことをおすすめします。面接は応募先の企業の情報を直接得られるまたとないチャンス。自分が会社に何を求めているか考えて、1社ごとに質問や聞きたいことを考えて準備しましょう。

(4)「内定をもらい入社を検討1週間」。内定がもらえたら、入社するかどうか回答期日までに返答しなければいけません。ここで注意しなければいけないことがあります。B社やC社の内定が出た後に、本命のA社の結果が分かるというケースはよくあります。このようなケースで避けたいのは、先に結果が分かるB社やC社に、回答期日を延長してもらえないかと打診することです。もし、そのようなことをすれば、B社やC社にはすぐに自分たちの会社が本命ではないということが分かり、せっかくもらえた内定を取り消されるかもしれません。もう一度、転職の軸を見直して入社するかどうか慎重に判断しましょう。

(5)「退職と引継ぎ及び入社準備・4~5週間」一般的には退職の1ヶ月~1.5ヶ月前を目安に、自分の直属の上司に退職する意向を伝えますが、会社の社内規定を事前に確認しておきましょう。スムーズに退社するために、伝え方は大切です。最初に伝えるべきは直属の上司です。上司に話す前に同僚や先輩に話してしまい、人づてに上司に伝わるという失敗は避けましょう。また、直属の上司を飛び越えて、人事や事業部門のトップに伝えるのもNG。

きちんと手順は守りましょう。すでに内定をもらっていることを伝えてもかまいませんが、会社の悪口や愚痴を退社理由にしてはいけません。スムーズに円満に退社できるように、余計な火種はまかないことです。「次の勤務先が決まっておりまして、入社日が9月1日からと決まっております。恐縮なのですが、8月末日を持ちまして退社をしたいと思っております」というふうに具体的に日にちを伝えることができます。

上司に伝え許可を得た後に退社届を提出します。「退職届はどのようにすればよろしいでしょうか」と上司に尋ねるようにしましょう。引継ぎできる後任がいない場合は、業務内容をマニュアルにまとめて、いったん上司に引き継いでもらいます。

まとめ

転職活動が始めてだと、いつから始めればよいか、どのように転職先を選べばよいか疑問です。特別な事情がない限りは、在職中に転職活動を始めましょう。自分の希望する職種や、条件に合う会社がなかなか見つからない場合もあります。すでに退社してから転職活動を始めるのでは、経済的な負担が大きくなり、余裕を持って転職活動に臨むことができません。

無職で転職活動が長引けば「就職できればどこでもいい」と思うほどに追い詰められてしまう可能性があります。在職中に転職活動を始めれば、現在の会社と比較して考えることができます。転職活動を始めるならば、まずは転職エージェントに登録し、情報収集から始めましょう。今、すぐに転職したいと思っていなくても、準備を始めておけば将来、転職するタイミングになった時に、きっと役立つことでしょう。

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