[最終更新日]2023年10月2日  [記事公開日]2021年5月27日

スキルがない第二新卒が転職に成功するための方法

一般的に第二新卒とは、新卒で入社してから3年以内に転職を行う人のことです。そのため、高卒で就職した場合は21歳頃まで、短期大学を卒業している人なら23歳頃まで、四年制の大学を卒業後に就職した人なら25歳前後まで、大学院を卒業して就職した人なら27~30歳前後までに転職を考えていることになります。

社会人経験が浅いですし、専門的なスキルがないために転職したくても、果たして無事に転職できるのかと不安になることも…。どうすればスキルなしの第二新卒者でも、自分の希望する職種に転職できるのでしょうか。いくつかのポイントを押さえれば、第二新卒者でも転職は可能です。

スキルがない第二新卒は転職するのが難しいのか?

スキルがない第二新卒は転職するのが難しいのか?

「スキルなし」というのが、第二新卒者にとって最大のネックと考えている人が多いようです。結論から言うと、面接官は第二新卒者に対して、それほどスキルや経験を求めていません。確かに、新卒者と比べると、社会人としての基本的なマナーや仕事のノウハウなどはある程度身についているかもしれません。

しかし、第二新卒者を採用する企業側が第二新卒者に対して求めているのはスキルや経験ではなく、熱意や仕事を真面目に行う姿勢です。多くの場合、スキルはそれほど重要視されません。だからといって、ビジネスマナーも身についていないのは問題外ですが、基本的なマナーさえ身に着けていれば、転職は難しくはないのです。

むしろ、企業の多くは、社会経験が少ない分、柔軟で新しい環境に対して早く適応できると第二新卒者を好意的に受け止めています。特別なスキルや長年の経験がなくても、転職するには有利な立場なのです。そういった意味では、アルバイトから正社員への転職も十分に可能です。

第二新卒の転職で面接官がチェックしていること

第二新卒の転職で面接官がチェックしていること

中途採用を積極的に行っている企業にアンケートをとったところ「第二新卒者に求めているのは何か?」という質問に対し、大部分の企業は「熱意やポテンシャル」、次いで「意欲の高さ」を挙げました。企業は第二新卒者に対してスキルや経験を重視していないという点に注目できます。一般的に考えても3年程度では、即戦力として活躍できるほどのスキルは身につかないからです。面接官がチェックするのは、おもに次にあげる5つのポイントです。

(1)基礎的なビジネスマナーは身に着いているか

もし、面接にノーネクタイや、自由な職種だとしても派手な髪色で臨むならば、あるいは敬語一つ満足に使えないのであれば「すでに社会に出ているのに、この人は何を学んできたのか」と思われてしまうでしょう。立ち居振る舞い、身だしなみなど基本的なことを面接官は見ています。

挨拶、言葉遣い、口調に気をつけましょう。社会人としては基本的なことですが、逆にいくらスキルがあっても、基本的なビジネスマナーや礼儀が身についていなければ採用される見込みは低いでしょう。

(2)仕事に対する姿勢は真面目で熱意があるか

スキルよりも仕事に対して熱意をもってまじめに取り組むかどうかを面接官はチェックしています。しかし、熱意を伝えたいという気持ちが空回りしてしまうことが多々あるので注意が必要です。しっかりと準備した回答でこそ熱意や仕事に対する姿勢は伝わります。ただ単に「やる気があります」というだけでは熱意は伝わりません。

転職理由や志望動機を聞かれたときに、しっかりと明確に答えられるように準備しておきましょう。どれだけやる気があるか長々と話すよりも、短い言葉で答える方が効果的に伝わります。面接において志望動機や転職理由に関する質問は意欲をアピールするための項目ですから、きちんと明確な理由を答えられるかがポイントになります。志望動機が曖昧だとやる気がないとみなされます。

転職理由(退職理由)を聞かれた際に、ネガティブな理由をポジティブに伝えることは重要です。大切なのは「会社が悪い」と言わないことです。会社の悪口や不満を言ってしまうと、「環境や人のせいにする責任感のない人」ととらえかねません。転職理由が志望動機にうまくつながるように準備しましょう。

退職理由から志望動機までが一貫しているべきです。考えがブレたり、矛盾すると面接官に納得してもらえません。面接の短い時間で熱意を伝えるのは難しいものですが、反対にどんなに短い面接時間でも熱意がないと判断される可能性はあります。一瞬でも気を抜かず、誠実にアピールしてください。

(3)すぐに辞めないか

面接官としては「採用しても、すぐに辞めてしまうのではないか」と懸念するのは当然です。多少、厳しい目で見られることは珍しくありません。今度こそ長く勤めたいという姿勢をしっかりと見せてください。「退職(転職)理由」について詳しく聞かれることを予想して準備しましょう。退職理由を聞かれた時に絶対にしてはいけないことがあります。

それは「人(会社)のせいにしない」ことと「嘘をつかない」ことです。いくら周到に準備して嘘をついたとしても、面接官はその道のプロ。その場限りの嘘は見抜かれます。会社への不満は、ポジティブな内容に変換し、入社動機へとうまくつなげましょう。短所も見方を変えれば長所になるように、ネガティブな退職理由も別の捉え方をすることができます。

たとえば「残業が多い」ことが転職理由だったとします。それならば「平日に5、6時間の残業が常態化しており、休日出勤も多く、業務の効率化を図ることも難しく、業務内容が低下していることを自覚しておりました。残業を厭うわけではありませんが、ワークライフバランスの取れた職場で、自分も成長しながら仕事に励み、効率よく仕事をすることで会社に貢献できるようになりたいと思い御社に応募いたしました」などのように、志望動機へと自然につながるように回答するとよいでしょう。

また、入社後に採用時と条件が違ったことなどがあれば、その事実とともに、どのように与えられた状況下で努力したかを伝えるとネガティブな印象を最小限に抑えられるでしょう。

(4)将来へのビジョンが明確か

転職してから、どのように仕事を行うか明確なビジョンがなければ「またすぐに辞めてしまう」と面接官は考えるでしょう。また、将来へのビジョンを聞くことで、面接官はあなたのやる気や成長意欲を見極めます。

5年後、10年後にこうなっていたいというビジョンを示しましょう。転職先で専門分野に就くのであれば、プロフェッショナルになるという目標を立ててもいいですし、役職につくことを目標にすることもできるでしょう。前職とは異なる職種、仕事に就くことを希望しているならば「前職では営業をしておりましたが、将来的には研究者としてキャリアを積みたいと考えております。私の5年後のビジョンは、研究を続け、会社の利益に貢献することです。

さらに、私の後輩ができたら、自身の経験を伝えることで後輩育成にも力を注ぎ、私自身も成長できているという実感を持ちながら研究にあたることです」などのように答えてもいいでしょう。

面接で嘘をつくのはNGですが、言わない方がよいこともあります。たとえば、5年後、10年後には独立して起業したいと考えている場合は話さない方が無難でしょう。たとえ前向きなビジョンであっても、ネガティブにとらえられてしまいます。自信なげな答え方もNGです。第二新卒の場合は、少し自信過剰に思えるくらいでもいいでしょう。

(5)社風になじむか

会社の社風に合っているか面接官はチェックしています。会社としては、早く社風になじみ、活躍してほしいと願っているからです。大抵の職種において、職場での協調性や指導を素直に受け入れる姿勢は重視されます。第二新卒の場合、「協調性がないのではないか」と不安に思われてしまうこともあります。面接官の目を見て話す、はっきりと聞き取りやすい音量で話す、受け答えをスムーズにするということを心がけましょう。

協調性とは、個の利益よりも組織を優先して考えられることです。チームを組んで仕事を進める場合、大きな成果をあげるには協調性のあるメンバーを揃える必要があります。前職で周囲と協力することでプロジェクトを達成したというエピソードがあれば、面接でアピールしましょう。

営業職であれば「チームのサポートや情報共有を進めることで契約を取れた」、事務職や経理などであれば「社員がスムーズに業務を行えるよう、こまめな連絡を心掛けていた」などエピソードを基にして協調性をアピールするのがポイントです。会社の社風や、求められている人材の特性などは求人に記載されています。会社のホームページなどを参考にしてもいいでしょう。

会社や職種によって求められる特性は違います。たとえばベンチャー企業の場合は少し特殊です。仕事の基礎が確立されておらず、理念を大切にしているので、会社の理念、経営者の姿勢に共感できなければ採用は難しいかもしれません。ベンチャー企業に応募するなら、事前に社長の理念をしっかり把握しておく必要があります。社長に著書があるならば読んでおきましょう。会社のサイトや社長のSNSもしっかり確認してから面接に臨みましょう。

スキルの第二新卒の転職攻略法

スキルの第二新卒の転職攻略法

スキルなしの第二新卒者にも、希望職へ転職を可能にするための対策法はあります。ほぼスキルなしで退職してしまう第二新卒は、仕事に対する意欲をアピールできるかどうかが、転職を成功させるための大きなポイントになります。面接は採用する企業が、あなたはどんな人なのかを判断する場です。あなたの愚痴を聞く場ではありません。

転職理由や退職理由を聞かれても、会社の悪口や愚痴を言わないようにしましょう。たとえ待遇面に不満があったり、人間関係に問題があったりしてもポジティブに聞こえるように変換しましょう。将来に対するビジョンを明確にして、やる気や熱意をみせてください。面接で嘘は厳禁。どんなに上手に話したとしても、嘘は見抜かれます。嘘をついて良いイメージをもたれることは、まずないと思っていいでしょう。

いくらスキルを求められていないと言っても、前職でどのような仕事をしていたのか聞かれるでしょう。きちんと答えられなければ「これまで何をしていたのか?」と疑問に思われます。勤務年数が少ないので、目立った成果はないかもしれませんが、小さなことでかまわないので、どんな仕事をしてきたのかアピールしましょう。

社会人経験がある第二新卒だからこそ身に着けているビジネスマナーをアピールするのもおすすめです。電話対応や名刺交換、ビジネスメールなどのごく初歩的なスキルでも、採用する企業側にとっては教える時間と手間が省けますからアピールポイントになります。社会人経験があるのに、柔軟な発想を持っているというのは第二新卒ならではの強みです。

転職期間は無職になるので、履歴書には空白期間ができます。空白期間が長くなればなるほど、希望の職に就くハードルは高くなります。いろいろと悩んで行動を起こさないよりは、どんどん行動に移して早く転職を成功させる方がいいでしょう。

まとめ

第二新卒でも、ほぼスキルなしでも、この記事であげた5つのポイントを押さえれば転職は可能なはずです。とは言うものの、新卒の時に経験した就活と、第二新卒で行う転職活動には大きな違いがあるので悩むことや、不安に思うことも多いはず。内心に不安を抱えたままでは転職は成功しませんから、そんな時こそ転職エージェントを活用しましょう。

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