[最終更新日]2024年10月23日 [記事公開日]2021年4月13日
20代で未経験業界・業種へ転職!そんな転職を成功させる秘訣を教えます
「今の業界に違和感を感じた」「他の業種に興味が湧いた」などといった理由から新卒入社した企業を退職し、転職を目指していることでしょう。
しかし未経験の業界や業種への挑戦は不安がいっぱいでしょうし、まして新卒のように大学からのサポートはなくなりますから、余計に不安が高まっていることだと思います。
では実際、20代で未経験業界・業種への転職を目指すためにはどうすればいいのでしょうか?厳しい転職活動となるのか?
今回このコラムではそんな20代で未経験業界・業種への転職についてご紹介していきます。未経験業界・業種への転職の難しさや成功のための秘訣などをご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
20代で未経験業界や業種に転職は可能?
20代で転職をするという人が増えています。しかし、この転職が成功する人と失敗する人の割合を見ると、失敗する人が半数以上に上ると言われるようになりました。失敗した人の何割かは、何度となく転職活動を繰り返すこともあるようです。
20代の転職を考えていくと、高校卒業後に入社して4~5年働いてから転職を試みるケース、2年制の短大もしくは専門学校等を卒業して入社後2~4年働くケース、大学卒業後2~4年働くケースなどが転職のタイミングと考えられます。年齢から見ると、すべての学歴において、23歳~24歳ころが転職を考える年齢に当たると言えるでしょう。
1年目~2年目は仕事を覚えるのに夢中になります。少し仕事を覚えたころ、OJTの指導員として後輩社員を指導する立場になると、「仕事ができるようになった」と思えるようになる人が増えてきます。
ここで、人間関係の悩みが生まれるほか、仲間の栄転などの話を耳にするようになると、転職を意識するようになると考えられます。中には、年功序列の兼ね合いから、この会社では、会社が例示するロールモデルのようなキャリアパスの構築ができない、と悟ることもあるようです。
ここで、思い切って異業種転職を検討する人が見られます。これまで働いてきた業界とは全く異なる業界に転職をするのが異業種転職です。異業種転職を試みる人は「冒険をしたい、自分のキャパシティーを広げたい」といったポジティブ思考の人もいれば、「仕事ができず、自分にとってこの業界は向かないのでは」といったネガティブ思考の人もいます。
いずれの場合も、転職が難しくなると言われています。ポジティブ思考の人の場合、どのような業種が向いているのかを吟味しすぎるあまり、転機を失ってしまうパターンが見られます。また、「異業種に飛び込んで何をしたいか」といった具体的なビジョンを明らかにしていないため、「自分はここにいるべきではない」と転職後のミスマッチを感じてしまうのです。
「自分はこの業界(仕事)が向かない」というネガティブ思考の場合、不向きと感じた方向を明確にせず、会社や業界全般のせいにする人が大半です。仕事を合理化させるための工夫ができなかったなどの、いわゆる自分の経験不足をないがしろにしてしまっているパターンが考えられます。こちらの場合も、異業種に転職しても、また同じような悩みが繰り返されることでしょう。
しかし、20代の転職は「第二新卒」と言われることが多く、企業としても歓迎しています。キャリア構築がスムーズな、若いマンパワーを受け入れられることが大きな理由とされています。20代前半の第二新卒世代は、「中堅」というにはまだまだ早い状態です。当人の順応性と企業の教育がうまくマッチすれば、異業種転職でもうまくいくことが期待できます。
20代後半になると、状況が一転します。「第二新卒」とは言えなくなってしまうからです。ある程度職務経験を重ねると、国家資格の有無や実務経験の年数なども問われるようになります。また、転職を重ねている状態で20代後半というのも敬遠されがちなので、厳しい状態になるでしょう。
20代転職でおすすめな業界・業種
未経験でも、自分自身のポテンシャルを高めていける業界や業種はたくさんあります。20台の転職を成功させるためには「自分の適材適所」を見極めることにあるでしょう。そのためには自己分析が必要です。簡単そうだから、労働力不足で求められているからといった理由で、業界に飛び込むのはNGです。おすすめの業界や業種を確認した上で、自分の特性やスキルを見極めましょう。
◇営業職
どんな業界でも、営業のセオリーはほぼ変わりません。前職で営業を経験している人はもちろん、初めての人でも成功できる業種です。特別な資格やスキルは必要なく、業種を問わず活躍できることでしょう。
前職も営業に携わってきた人であれば、これまでの人脈からエリアを広げるほか、ニーズを見極めて別角度からアプローチをかけるといった、新しい営業方法を見出すこともできるでしょう。コミュニケーション力を持ち、人と会話をすることが好きという人やプレゼンテーションが得意という人におすすめです。
◇経理・人事・総務
業種が変わっても、経理や人事、総務の仕事などは内容的に変わりません。職種としてスキルを持っているならば、業界未経験でも転職しやすいでしょう。しかし、前職で同じ職種を経験していたとしても、転職が難しいポジションと考えられています。
長く在籍できる仕事のため、募集が少ない傾向にあります。また、経験5年以上というように、企業はスキルを求めていることも考えられます。また、会社の機密を取り扱う部署とも言え、前職の退職理由などが厳しく問われる可能性も考えられるので、注意しましょう。
◇IT/インターネット業界
インターネットスキルがないからIT業界は避けたいという人も、一度求人を探してみましょう。この業界は、ベンチャー企業やスタートアップ企業など、数多くの企業が新規参入しています。このため、新規企業に関して、経理や総務を中心に引く手あまたの現状にあります。これまでの仕事で経理や人事、総務系の仕事をしてきた人は、異業種転職も成功しやすい傾向にあります。
また、機械学習やデータ解析ができるAIエンジニアも、業界では広く求めています。工学部などでAIに関する研究や学びをしてきた人は、有利になるでしょう。
◇介護/福祉業界
異業種転職として選ばれることが多いのが、介護や福祉業界です。ビジネスマンから介護の現場というと大きな転身と言えますが、介護サービスはこれからも需要が増えますし、キャリア構築がしやすい業界なので、未経験から地位や収入の向上を目指すことができます。しかし、業務にあたっては資格が必要な世界です。転職を検討するのであれば、事前に資格取得に向けた計画を立てることも必要です。
◇建設業/不動産関連業界
復興事業の完了期、オリンピック景気の終息、そしてコロナ禍のあおりを受けて、若干衰退気味にある業界ですが、不動産に関してはタワーマンションの販売などが増えています。営業であれば、未経験から始められます。しかし、国家資格が求められる場合が多いので、注意が必要です。
体力勝負の現場作業員は未経験からでも始められますが、適性を見極める必要があります。内勤が中心となる施工管理の仕事に関しては将来的な国家資格が必要になりますが、品質管理や積算業務などは、20代からの異業種転職でも始められる業務です。
◇サービス業/飲食店関連業界
店舗接客などが中心のサービス業は、業界では人手不足の状態にあります。仕事内容などをイメージしやすく、業界未経験でも始められる業種と言えるでしょう。これまで顧客の立場だった自身がサービスする側に回った時に、仕事量のギャップに驚くかもしれません。また、飲食店の店長やエリアマネージャーといった管理職待遇での転職も、未経験者が優遇されるフィールドです。
飲食店はブラックと言われることも多いのですが、どんどん改善されています。これまで培ってきた業務上のスキルと、20代の若さと発想力で、業務改善の糸口をどんどん紡いでいけると期待されます。企画力を持った人におすすめです。
20代で未経験業界・業種への転職を成功させるための秘訣
転職の場合、セオリーとしては、同業界・同業種への転職が成功しやすいと言われています。しかし、企業によっては、退職後の就職の際は異業種・異種業界へ、といった暗黙の了解があるところも見られます。競争が激しい業界などではこの傾向にあるようです。企業秘密や情報の漏洩を防ぐといった観点もあるでしょう。
企業側は20代の転職をウェルカムとしていますが、「自分自身のキャパシティーを広げたい」というような自意識過剰なタイプや、自分の経験不足をないがしろにして会社や業種のせいにしてしまう消極的タイプは、意識を変えていかない限り、転職失敗となってしまうことでしょう。
未経験の業界や業種へ転職を成功させるためには、いくつかのポイントをはっきりさせておくべきです。4つのポイントをチェックしてみましょう。
(1)業種や業界について理解する
初めに行うアクションは、業種や業界について理解を深めることです。未経験の業界や業種への転職で失敗しがちなのは、メリットやデメリットを知ることなく、「未経験者歓迎」や「初めてでもできる仕事」という言葉に踊らされてしまうことです。
裏を返せば、「経験しているから仕事の辛さがわかる」「初めてでもできる軽作業」ととらえることもできます。異業種からの転職の場合、仕事を始めてからその厳しさを知るのはNGです。もちろん、仕事の簡単さに物足りなさを感じてしまうのも失敗につながるでしょう。事前にどんな会社なのかを知るとともに、業種や業界について研究しましょう。
(2)転職先で自分のやりたいことを明確にする
「とにかく今の会社を辞められれば良い」「歓迎してくれるなら、この会社でいい」といった妥協策で転職するのは避けましょう。転職先で、どのようなことをしたいのかを考えていきましょう。もちろん、自分がやりたいことは転職先の会社でかなえることができるのかまでもセットで考えていくことが大切です。
「やりたいこと=キャリアパス」と考えるのも一案です。資格取得を目指すのか、マネージャーなどの統括責任者を目指すのかなど、明確にしていきましょう。そのためには、先に挙げた「業種や業界について理解する」ことが大切になってきます。
(3)転職後、自分がどうなっているかのビジョンを持つ
「企業研究」と「自分のやりたいことの明確化」ができたら、この企業に入社した2年後または5年後、自分がどうなっているか想像を広げます。働いて成功する姿が見えてくれば、自信をもって面接に臨みましょう。働いて成功する姿は、「企業研究」と「自分のやりたいことの明確化」が十分にできていれば、簡単に想像することができます。>
(4)転職理由は言葉にできるようにする
転職を決めた理由について、面接ではっきり伝えることが大切です。しかし、「人間関係の不和」や「業界で働くことに向いていなかった」といった理由は避けるべきです。当事者としては素直に自分の気持ちを伝えているのですが、会社を辞めたことに関して「同僚や会社のせいにしている」と受け取られがちです。
また、人間関係の不和は、大小問わず、どんな職場でもあるでしょう。面接で人間関係の不和を理由にした時、「当社で人間関係の不和に巻き込まれたらどうするか?」という質問が来たら、答えに窮するかもしれません。できるだけ、スムーズに面接を進めるため、転職理由はポジティブなものを言葉に出して伝えられるよう、考えてください。
20代で未経験業界・業種へ転職する際の注意点
20代で未経験の業界に転職する場合、適性がなければ、再び転職を検討せざるを得ない状況に陥ることでしょう。次は失敗できない正念場と受け取り、入念に準備を進めていく必要があります。自分一人で転職活動を始める人が多い状況で、どのような職場でどんな職種の求人があるのか、なかなか見つけることができないということもあるでしょう。
また、自分に対する甘えから「なぜ転職することになったのか」という向き合うべき事柄から逃げてしまうこともあるでしょう。いつの間にか「会社を辞めるために転職したい」という理由にすり替わってしまうからです。
20代前半は社交的ながらも、自分本位の部分がまだまだ見え隠れする世代です。自分自身の触れてほしくない部分を見透かされてしまえば、転職は失敗します。こういったことをなくすために、第三者の助言を得るようにしましょう。おすすめしたいのが、20代の転職に強みを持っている転職エージェントの利用です。アドバイザーと相談をしながら、適材適所の仕事ができるよう模索しましょう。また、面接の練習なども受けてもらえるので便利に使えます。
まとめ
20代の転職は、昨今の事情から難しい状態にあります。20代後半になると、さらに転職が難しくなる可能性があるでしょう。会社研究や自己分析など、自分に妥協や甘えが出てしまうこともあるので、できるだけ20代の転職に強みがある転職エージェントを介入させることをおすすめします。好条件の企業を紹介してもらえる可能性が高まる上、納得のいく面接ができる可能性も高まります。(2021年現在)
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