[最終更新日]2023年9月29日 [記事公開日]2021年4月6日
新卒社員のよくある退職理由。20代前半での退職と転職のリアル事情
新卒入社して間もないが、転職しようかなと考えていませんか?
入社後すぐに退職するのは気が引けるかもしれませんが、実は入社後早々に退職する人は多くいます。しかし、その理由については人それぞれです。
そしてそんな退職理由、面接ではほぼ必ず聞かれますので、転職を考えた時には合わせて面接対策をする必要があります。
では具体的に20代前半はどのような理由から転職を志しているのか?また、どのように面接対策をすることができるのか?
今回のコラムではそんな20代前半の転職理由についてご紹介していきます。20代前半のリアルな転職事情や面接対策などを紹介しているので、転職を迷っている人、20代前半で転職した人の事情を知りたい人はぜひ最後までご覧ください!
新卒社員の退職理由6選
大卒の新卒社員が3年以内の退職してしまう割合は、30%に及ぶというデータがあります(「新規学卒就職者の離職状況(平成26年3月卒業者の状況)」より)。新卒社員の離職率が高い業界は、上から「宿泊・飲食、生活関連・娯楽、教育・学習支援」となっているのですが、もちろん他の業界でも早期退職者は出ています。
新卒社員が退職を選択する理由は人それぞれです。自分の理想やキャリアプランと一致しないことや、どうしても納得できないことがあれば、退職を選ぶのも社会人の権利です。特に「理想と違った」「こんなはずじゃなかった」という理由は多いようです。
理由の1つ目は、労働時間や休日への不満です。入社前には納得していたはずの労働時間や休日の日数に不満を持ち、退職を選択する人が多く見受けられます。希望していた条件で入社したものの、何らかの事情で条件と異なる環境になってしまった場合、確かに不満を持つのは当然のことでしょう。
また、入社前に提示されていた条件を最初から会社側が守るつもりがなかったというケースもあります。そのような環境では、勤務が厳しいと思ってしまうこともまた当然です。入社前にしっかり調べておく必要がある項目です。
2つ目の理由は、人間関係への不満です。人間関係はどのような社会でも気になるものですし、良好であることを望むものです。しかし、どうしても職場の人間関係に馴染めなかったり、納得できない扱いを受けてしまったりすることもあるでしょう。その環境で働き続けるのは難しいと思う状況になってしまえば、やはり退職理由となるのは無理からぬことです。上司との関係、同僚との関係、もしくは取引先の人との関係など、人間関係に不満を感じる場所は人それぞれです。
また、人間関係が悪くなる多くの原因は、コミュニケーション不足が挙げられます。社内でのコミュニケーションが不足している会社なら、このような事情で退職する人が出ても仕方のないことでしょう。
3つ目は、仕事の内容との相性が悪かったという理由です。受け持った仕事が自分の希望したものではなく、「こんなはずじゃなかった!」となる人もいます。自分で選んで入社した会社でも、望んでいた仕事以外のことばかりを割り振られてキャリアプランとのずれが生じ、退職や転職を考え始めます。退職理由として充分に有り得るものです。また、やりたかったはずなのに、実際にやってみると不得意な内容だったことにストレスを感じ、退職を選ぶこともあるでしょう。
4つ目の理由は、給料への不満です。最初は納得していたはずの給料でも、いざ社会人になってみると不満が出るような額であることが分かった、ということもあるでしょう。また、給料以上の激務を割り振られていてもそのような気持ちになるものです。
労働に対する対価として給料があるものですので、労働量と給料のバランスは仕事へのモチベーションを保つためにも非常に重要です。そのような場合、退職を選び、理想の給料がもらえる会社への転職を目指すのは当然です。
「最初に提示されていた額と実際に支払われた給与額が違っていた」ということがあれば、場合によっては法的に問題が出てしまいます。退職者に問題があるのではなく、会社に問題があるのです。ただ、社会保険や社内積み立てなどの名目で正当に引かれている金額があり、それによって実際の支給額が減ったように見えることもありますので、最初に提示された額との齟齬を感じたときには、まずその点をチェックする必要もあるでしょう。
5つ目は、新卒に不相応な責任を負わされたというものです。これも立派な退職理由になります。いくら優秀な人材であったとしても、新卒はまだ社会の中では育成期間にすぎないものです。それを理解せず、または人手不足のためか、新卒社員に対して大きすぎる責任がともなう仕事を割り振る会社は、社内マネージメント能力に問題があります。
過剰なノルマも同様です。ノルマがある業種は数多くありますが、通常は達成を目指せる、または目標にできるようなノルマを設定するものです。もし新卒に達成不可能なノルマを強制されるのであれば、まずは調整を願い出てみると良いでしょう。それでも対応されず、努力だけを強制されるのであれば、退職もやむなしです。
6つ目は、正当な評価をされなかったという理由です。どんなに頑張って良い結果を出しても、それが評価に反映されなければ、仕事へのモチベーションが下がってしまいます。会社側に正当な評価をされていないと感じ、退職を選ぶ人もいます。
先輩社員の仕事の中には、後輩の頑張りの評価も含まれています。しかも新卒ともなれば、先輩としてよりしっかり見ておくべき存在です。努力を正当に評価せず、ないがしろにするような環境の中ではストレスも溜まることでしょう。正当な評価が得られないこともまた、立派な退職理由です。
面接でも聞かれる退職理由
退職後、転職活動で面接に臨んだとき、ほとんどの会社で退職理由を聞かれます。「プライバシーの侵害では?」と感じる人もいるかもしれませんが、実は会社側にとって重要な項目であるため、どうしても必要な質問として受け入れる必要があります。
面接で退職理由を聞かれるのは、「同じ理由でうちの会社を辞めるのではないか」「前職を辞めたのは本人に問題があったのかもしれない」「仕事に対する責任感はあるのだろうか」ということを転職希望先が知りたがっているからです。
たとえば、もしも前職を辞めた理由が給料だったとします。転職希望先では同額程度、あるいはそれ以下の給料しか予定していなかったとしたら、せっかく採用してもまたすぐに辞められてしまうと感じるでしょう。
人間関係が理由であれば、やはり自社の中の人間関係を考えます。この人は馴染めないかもしれないと思われれば、やはり採用に対して及び腰になるものです。また、稀に本人に問題があったケースもあります。質問をすることにより、本人の問題か、環境の問題かを見極めたいという意図があるのです。
仕事に対する責任感も同様です。環境の問題か、それとも本人の能力不足だったのかを知りたがるでしょう。自社の仕事をまっとうできるか、目標に対して努力できるのか、採用のときには非常に重要なポイントです。
ただ、早期離職した新卒社員に対して大きな期待をする会社はあまりないと考えられます。「社風に馴染み、責任を持って仕事をできるかどうか」ということが何よりも重要です。これが年齢を重ねた世代なら即戦力となるスキルや経験を求められるのですが、新卒社員はこれからの努力でカバーできるかどうか、いわば潜在能力、ポテンシャルが重要視されます。
そして、実際に面接で転職理由を聞かれることを前提として、事前に気を付けておきたいことがあります。まず、退職理由で嘘をつかないことです。転職希望先にできるだけ良い印象を持って欲しいがために、嘘の退職理由を言ってしまうのは良くないことです。「前職にこんな不満を持っていたと言ったら印象が悪くなるかも…」と心配せず、きちんと真実を話すことをおすすめします。
面接官は多くの転職希望者を見てきています。その誰もが「前職に不満があったから転職先を探している」ということをよく知っています。不満があったから辞めた、と言っても問題なく受け止めてくれるのです。ただ、伝え方には気を付けたほうが良いでしょう。前の会社の悪口などは口にしないほうが無難です。
面接では言わないほうが良いことを把握するのも重要です。「本当の退職理由を言う」ことは大切なのですが、「言わないほうが良い退職理由」もあります。特に、人間関係については避けたほうが良いでしょう。たとえば「先輩や同僚と気まずくなってしまって」という退職理由だったとしても、面接官が知れば「うちでも先輩や同僚と気まずくなったらどうするの?すぐ辞めるの?」と思ってしまいます。
会社側の多くは長く安定して働いてくれる人を採用したいと考えているため、不安要素を感じる回答をすればマイナス評価に繋がります。また、どんな会社でも人間関係の軽いこじれは起こります。その対応能力がないのでは?社会人としてコミュニケーション能力が足りていないのでは?と思われることにも繋がるでしょう。
とは言え、本当の退職理由を言うことは大切です。どうしても人間関係について話をするなら、言い方を考えて伝えると良いでしょう。もしも「人間関係が悪化して業務の連絡を交わすこともストレスになった、仕事の連携がうまくいかなくなった」という理由であれば、「業務上、個人で解決することが増え、チームプレーを重視する自分にとってはもどかしい環境でした」と言い換えるなど、相応しい伝え方を選べれば悪い印象を避けられます。
前職での不満を面接官に伝えるときは、具体的な説明が望ましいでしょう。たとえば「休みが少なすぎた」ということであれば、「毎週○日働いていた、改善を願い出たが受け入れてもらえなかった」という言い方が適しています。
ここで重要なのは「毎週○日」という具体性と、「改善を願い出た」という行動力のアピールです。具体的な日にちによって、面接官は「それなら不満を持っても当然だ、転職したくなるだろう」と理解できます。同時に、改善を願い出たという事実は「自分の要求を伝える行動力を持っている人なのだな」と、前向きな印象を与えることに繋がります。
不満を伝えつつも前向きなアピールができることは、面接において効果的な方法です。退職理由を言うのはどうしてもとまどいがある、という人もいるかもしれませんが、伝え方次第で自分に有利な材料にすることもできるのです。とまどいを捨て、事前シミュレーションすることをおすすめします。
20代前半の転職事情と難しさとは?
新卒入社1年目を含め、20代前半の人が転職をするのには「経験が少ないから採用してくれないかも」という心配がつきまといがちです。しかし、最近では第二新卒を積極的に採用している会社も多く、自社の条件とキャリアビジョンが一致する人材ならぜひ来て欲しいというケースも増えています。
とは言え、決して楽観して良いわけでもなく、業種によっては早期離職者をあまり歓迎していないこともあります。どちらかと言えば「未経験者歓迎」という業種を探すと良い結果に繋がる可能性が高くなるでしょう。営業やサービス業など、人手が足りない業種は狙い目です。
未経験者を歓迎しているわけではないものの、スキルを持っているなど、大きな可能性を感じられる人材であれば欲しいという企業もあります。必要なスキルを転職前に獲得するのも良い方法です。
自分のキャリアプランを実現するための転職活動には、それなりのコツと努力が必要です。自分1人では数ある企業の中から転職先を探し、面接にこぎつけるだけでも大変でしょう。また、効果的な面接方法も分かりにくいものです。大学のときに経験した就職活動ですが、第二新卒や20代前半に必要な求職・面接テクニックはまた別のものだと言えるでしょう。企業が新卒と第二新卒以降に求めているものが違うからです。
可能なら大学の先輩、大学の学生課にヘルプを求められる年齢ですが、タイミングによってはうまくいかないこともあるでしょう。それをカバーするのが転職サイトや転職エージェントです。今や多くの転職希望者が転職サイト・転職エージェントを使っています。無料のこともあれば有料のこともありますが、どちらも担当のコンサルタントがしっかりとしたサポートをしてくれます。
「早期離職者の転職活動は世間的に不利かな」と不安を感じてしまいがちな20代前半にも、人生のキャリアビジョンに適した求人を紹介してくれます。また、転職サイトや転職エージェントには、各企業が多くの求人を出しています。中には一般的な募集をしていない案件もありますので、1度登録してみることをおすすめします。
まとめ
新卒や20代前半の転職は、業種によっては難しいと言えます。しかし、業種の選び方によっては多くの求人がありますし、スキルアップすることによってさらに求人幅を広げることも可能です。転職の際には厳しさだけに注目して落ち込まず、自分のキャリアプランを実現できるよう、前向きな気持ちで転職活動を行いましょう。転職サイトや転職エージェントなど、サポートしてくれる存在を活用することも大切です。
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