[最終更新日]2023年9月26日 [記事公開日]2021年3月1日
第二新卒の転職って厳しいの?リアルな転職活動の実態をプロが解説
新卒で入社した企業をすぐに退職したことで“第二新卒”としてこれから転職活動を行う予定だと思いますが、「第二新卒の転職活動は厳しい」という噂から不安がいっぱいなのではないでしょうか。
第二新卒ということで、「すぐに会社を辞めた人」「長続きできない人」という印象を抱かれてしまうのではないかという不安や、ブラック企業しかないんじゃないかという新卒との違いにソワソワしていることだと思います。
では実際、第二新卒の転職活動って厳しいのでしょうか?
このコラムではそんな第二新卒の厳しさについてご紹介しています。「第二新卒は厳しい」という噂の真相から、第二新卒として転職活動を行ううえで覚悟すべきこと、また転職を成功させる方法をまとめています。
第二新卒の転職活動は新卒とはガラリと状況が変わりますので、その状況変化にしっかりとついていくためにも最後までチェックしましょう。
第二新卒の転職活動は厳しい?
一般的に第二新卒の転職活動は難しいとされています。それにはいくつかの理由があります。まず、転職をするためのルートが減ってしまうということが大きな理由となります。募集を行う企業は、それぞれのニーズに応じて特定の層を求人対象とします。
たとえば、新卒者を募集する場合には、新卒者のみを対象として説明会を開いたりインターンを実施したりします。また、中途採用の場合は、何年以上の実務経験を持つ人といった条件を出して、その条件の中で求人を出します。その点で、第二新卒は対象とならないことが多く、特に第二新卒のみに求人を出すというのはかなり少ないのが現状です。そのため、転職活動をしようと思っても、そもそもの選択肢が少なくなってしまうというデメリットがあるのです。
また、求人市場の中で需要が少ないため、転職に関する情報を集めづらいという現実もあります。企業が主催する会社説明会の対象となっていないことが多いですし、出身校のキャリアセンターなどで情報収集するのが難しいという事情が見られます。
そのため、どうしても候補となる企業についての情報が不足してしまい、転職活動に必要な対策を立てたり、そもそも応募できる企業を見つけたりするのが厳しくなってしまうことがあるのです。
確かに、特に第二新卒だからと制限を設けることなく、広く応募を受け付けている企業も多くあります。しかし、その場合でも書類選考の段階で落とされてしまう可能性が高いのが実情です。そこには、第二新卒ならではの特徴があります。第二新卒とは、大学などの最終学歴が付く学校を卒業してから一度企業に就職したものの、数年以内に離職した人のことを指します。
すると、特に業務に直接役立つキャリアが身に着いていないことが多いものです。こうしたことから、卒業してから数年しか経っていないのであれば、新卒の方を選んだ方が良いと考える企業が多いわけです。もしくは、スキルを重視して採用を決めるのであれば、何年も業務に携わってきてスキルも経験も豊富な人材を、中途採用という形で雇った方が良いという結論に達するケースが多くなります。第二新卒はどちらとも言えない状態ですので、なかなか決め手に欠けてしまうという弱点があるわけです。
そして、転職活動をする際にも、第二新卒は不利な点がいくつかあります。その一つが、今まで勤めていた会社の退職理由を説明しづらいという点です。あくまでも全体的な話ではありますが、入社してすぐに離職する人の多くは、職場環境になじめなかったとか、人間関係がうまくいかなかったという、どちらかというとネガティブな理由を持つことが多い傾向にあります。
こうした理由を前面に出して面接に臨むと、採用担当者はあまり良い印象を持ちませんので、採用の可能性は低くなってしまいます。そこで、できるだけ前向きな理由を転職理由とすることになります。しかし、採用担当者は、たくさんの第二新卒者を見てきていますので、それが本当の転職理由なのかとさらに突っ込んで質問してくることが多いです。もちろん、しっかりと面接に対応できれば良いのですが、上手に答えられずに評価を下げてしまうリスクもあるわけです。
また、自分についてのアピールをするのが難しいこともあります。第二新卒者だと、すでに社会人としての歩みを始めていますので、それほど大学などの学歴を強調することはできません。かと言って、数年しかない社会人キャリアでは仕事上の経験や実績をアピールすることはできません。
そのため、自分自身の特性ややる気、仕事への姿勢などをアピールしかなくなってきて、どうしても自己PRの選択肢が減ってしまうことになります。それだけ、他の応募者との差を打ち出すことが難しくなって、強い印象を与える面接にならなくなる可能性があるわけです。
第二新卒として就活をする際に覚悟すべきこと
今まで見てきたように、新卒者や中途採用者に比べると、第二新卒は業界や企業によっては厳しい転職事情となることを覚悟して臨む必要があります。まず、自分が希望する企業が、そもそも第二新卒者を対象として求人を出していないかもしれないという点を理解しておくべきです。
そのため、一本釣りのように狭い範囲で転職先を探すのではなく、視野を広げて幅広く転職先候補をチェックしていくことが求められます。場合によっては、望むような企業ブランドや給料を始めとする待遇を得られないかもしれないということを前提として、企業リストを作っていくことが必要になってきます。
そして、応募を受け付けてくれる企業があったとしても、内定を得られる確率が低いということも認識して転職活動を始めた方が良いでしょう。特に求職者の状況に関わりなく求人を出している企業の元には、中途採用者や新卒者も集まりますので、キャリアの点でマイナス面を抱えた状態でスタートすることになります。
また、第二新卒者を歓迎するという企業においては、よりたくさんの第二新卒の応募者が集まりますので、競争が激しくなる可能性が高いです。自分をよりアピールできる材料を持っていないと、競争に勝つのは難しいと言えるでしょう。
実際に転職活動をする時にも、厳しさを感じることも多いでしょう。先に見たように、書類選考の段階で落とされてしまうことも多くなります。面接に進んだら、新卒者などよりも厳しく担当官から突っ込まれる可能性が高いです。特に退職理由については、自分で述べたことだけで納得してくれず、かなり細かく質問してくる採用担当者も珍しくありません。
人間関係や以前の職場における仕事の中身に本当に不満がなかったのかと確かめてきたり、志望動機がどれほど確かなものかを徹底して確認してきたりすることがあります。確かに第二新卒者の場合は、前職で何らかの不満点があったのが理由となっているケースが多いのは事実ですから、こうした厳しい面接になるということはある程度予測しておいた方が良いでしょう。
厳しい第二新卒を乗り越えるための対策法
このように、全体的に第二新卒の転職活動は厳しい状況にあるというのは事実です。そのため、しっかりとした対策を採って臨む必要があります。まず、第二新卒ならではのメリットを知り、それを前面に出せるようにします。
たとえば、すでに社会人としてスタートを切って、数年間の経験を積んでいますので、ビジネスマナーがしっかりと身に着いているということです。全体的な仕事の進め方や、上司や取引先、同僚との関係についても理解することができています。そのため、面接では今一度しっかりとビジネスマナーについてのおさらいをしておき、より良い印象を与えられるように挨拶や話の受け答えなどを注意しましょう。
また、社会人としての経験を持っているとはいえ、数年しか一つの会社に在籍していませんから、特定の企業のやり方に染まっていないというのも第二新卒の魅力です。より柔軟に新しい会社に慣れていくことができるわけです。そこで、新しく割り当てられる仕事に意欲を持って取り組み、新しい業務の進め方に積極的に合わせていくという姿勢を示すことができます。また、素直な性格というのも大きなメリットとなりますので、自分の良い面を面接などで見せられるようにしたいものです。
他にも、熱意があり仕事に対するモチベーションが高いというのも、多くの企業が第二新卒者に対して抱いている好意的な評価です。第二新卒者に見られる傾向として、今まで勤めていた会社でうまく自分の能力や資質を発揮できなかったため、転職先では頑張りたいという意欲を持っています。そこを評価して、積極的に採用したいと考えている会社も多いのです。
そこで、自分が持っている仕事への熱意や目標を気持ちを込めて説明できるようにしておくと良いです。特に、新しい会社でこんなことをしたいなど、具体的な例を挙げてやる気をアピールすることが大事です。前職での不満を漏らす必要はありませんが、今までできなかったことを伝えて、その上で新たな環境で頑張りたいという気持ちを心から語れるように、面接対策はしっかりとしておきましょう。
第二新卒者について企業が持つ不安点としては、就職したはいいがすぐに離職してしまはないかということを挙げられます。そのため、この不安を払しょくするために、長く腰を落ち着けて働き続けたいという意欲を明確に話すと良いでしょう。そのためにも、志望動機を将来へのビジョンと結びつくものとして、聞いている人が本当に長く勤めたいと思っているのだな、と感じられるようにします。
面接では、今までの職場について聞かれることが多いはずです。その際には、できるだけネガティブな情報は話さないようにしましょう。たとえば、ブラックな職場環境であったとしても、上司の扱いの悪さなどを述べるのではなく、「チームとして、より自分を生かせる職場を求めたいという思いが生まれた。」など、ポジティブな面に目を向けた説明を心がけることが大事です。やはり、何事も前向きに物事を考えて、他の人や会社を攻撃しない人であるというのは、採用者にとって良い印象を持つ理由となります。
厳しい第二新卒だからこそプロの力を借りよう
新しい環境で自分の力を最大限発揮したいと思っているのであれば、失敗のない転職活動ができるようにすべきです。一般的には第二新卒の転職は厳しい状況にありますので、頼れるサポートはフルに活用していくことが成功のカギとなります。そこで役立つのが、転職サイトや転職エージェントなどのプロの支援です。
こうしたサービスでは、第二新卒であってもたくさんの転職先候補を持てるように、豊富な求人案件を見つけられるというメリットがあります。業務内容だけでなく、待遇や勤務地、企業ブランドなどの希望に合ったところを見つけやすくなります。
転職エージェントでは、それぞれの依頼者の学歴や希望などの情報を基に、適切な企業をマッチングしてくれます。自分一人で探すよりも、はるかに効率よく適した企業を発見できますので、時間も手間もかなり省けます。それだけ、転職に至るまでの時間を短縮できて、スムーズに職場を移れるわけです。
第二新卒の場合は、以前のように職場選びの失敗を繰り返したくないという思いが強くあるものです。そのため、転職のプロとして、より細かな情報を集めて来てくれるのはうれしいところです。表面上の情報だけでなく、社風や業務の実際、社内のコミュニケーションの様子などをチェックしてきてくれます。場合によっては、OBや現在働いている社員からコメントを集めてくれますので、社内の現実の様子をイメージするのに役立ちます。
さらに、採用の可能性を高めるためのサポートを惜しむことなく行ってくれるのも大きな助けとなります。第二新卒者ならではの魅力を生かして、効果的にアピールできるようにアドバイスしてくれるのです。同じエントリーシートでも、より印象が良い書き方を指導してくれたり、面接の際に採用担当者の目に留まるような受け答えをする流れを教えてくれたりします。さらに、応募する企業が求める人物像や社風などもリサーチしてくれますので、より効果的なアピールをするための材料を得られます。
面接に同行してくれるなどのサポートを提供してくれるサービスも存在します。安心感を持って面接に臨めますし、伝え忘れた点を補強してくれるなど実際的な援助もしてくれます。さらには、内定が決まった際には、入社日の調整や年収を始めとする待遇面での交渉を代行してくれるケースもあります。自分では言いづらい点について、プロが行ってくれるのがとても助かるところです。
まとめ
第二新卒者は、新卒者でもなく中途採用者でもないということで、採用に消極的な企業が多いのが現状です。そのため、求人情報を探すのに苦労したり、転職活動をしてもなかなか内定を決められなかったりすることがあります。
そのため、第二新卒であることゆえのハンデを意識して、ある程度厳しい転職活動になるということを覚悟することが求められます。その上で、転職エージェントなど、この道のプロの助けを得て効果的に内定を取れるようにすることが大事です。こうしたサポートがあれば、より早く自分の希望にかなった企業を見つけられますので、より充実したワークライフを始めるのに役立ちます。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。
問い合わせから相談する