[最終更新日]2023年9月26日  [記事公開日]2021年3月1日

入社後すぐ退職?20代前半でも転職活動を成功させるために知っておくべきこと

新卒としての就活を終え、無事に入社したはずの企業もすぐに退職した人、実は結構多くいます。しかし入社後すぐの退職ということで社会人経験があまりありませんし、転職先からの評価や見え方も気になると思います。

転職といえばある程度の経験を得た人はスキルアップなどを目的に行うイメージがあると思いますが、新卒入社後すぐに退職した“20代前半”にとっては不安な転職になることでしょう。

ではやはり社会人経験もない、入社後すぐに退職してしまうような人の転職って難しいのでしょうか?

このコラムではそんな、新卒入社後すぐに退職下20代前半の転職活動についてご紹介しています。20代全体で転職活動を行う人の特徴や目的、20代前半の転職活動事情はもちろん、転職を行ううえで覚悟すべきことや成功のための秘訣をご紹介しています。

社会人経験がなく、何をアピールすればいいのかわからない。すぐに退職したことで印象が悪いんじゃないかと不安…。そんな人にこそ読んでほしいコラムです。

20代前半で転職活動をする人は結構多い

20代前半で転職活動をする人は結構多い

転職についての考え方が変わってきて、無理に同じ職場で仕事を続けるのではなく、より自分らしい働き方ができるような職場を見つけたいと思う人が増えてきています。そのため、20代前半でも新たな活躍の場を探そうとして、転職を決意するケースが多く見られます。その具体的な理由にはいろいろなものがあります。

たとえば、仕事そのものや環境に合わず精神的また体力的な負担を感じるようになったという理由が挙げられます。思っていたような業務ができず、非常にストレスを感じる仕事であったり、体力がもたなかったりすると、長く続けるのは難しいものがあります。夜勤のシフトが続く場合などは、仕事自体は良くても体のリズムが合わずにいろいろな支障を来してしまうこともありえます。

そして、人間関係が辛いという問題を抱えるケースも少なからず見られます。いわゆる体育会系の元気のある雰囲気が自分にはなじまないという人もいますし、同僚との付き合い方が精神的な負担となるということもあります。

さらには、上司の部下への扱いがひどくて毎日きつい思いをしながら仕事をしないといけないと感じている人も、現実に存在します。こうなると、オフィスに向かうのが辛くなり、うつ病などの問題に進行してしまう可能性もありえます。もちろん、社会人として人間関係を構築する努力はすべきですし、理不尽な要求に面することがあるのも事実です。しかし、自分の限界を超えてまで無理するのは危険ですので、自分を守るという意味でも転職活動を考えるのは当然と言えるでしょう。

実際に20代前半で転職活動を決意した人の口コミを見てみると、こうした理由が多いことがよく分かります。たとえば、「上司がいつも脅しつけるように、イチイチ自分のやることにケチをつけてきたり、有給を前もって取ろうとしても怒られたりして限界を感じていました。上司のせいで、周りの同僚もイライラしているようで、職場の雰囲気が最悪になっていて、精神的にかなりきつかったです。」という声があります。こうした状態では、やはり転職を考えるのは自然なことであると言えるでしょう。

他にも、待遇面での不安を感じたことが転職活動を決意した理由となっていることもあります。明らかに業務量や持っているスキルと比較して、給料基準が低いことや、同年代の他の会社の人と比べると安すぎるという事情が見られる会社も存在します。就職時に記載されていた昇給やボーナスについての条件が反映されておらず、最初言っていたことと違うという不満を持つ人も一定程度います。やはり、給料というのは自分の頑張りや能力に見合ったものでないとガッカリしてしまうものですので、明らかに低水準の給与というのは転職を考える理由となります。

福利厚生が充実してしないということも、会社を辞める原因となりえます。通勤の関係で、家賃や交通費が結構かかるのに、それを補うだけの通勤手当や住居手当が出ていないということであれば、経済的に苦しい思いをすることになりかねません。また、休みがなかなか取れないというのも問題です。本来取れるべき有給を取らせてくれなかったり、自分の都合で休みの日を指定させてくれなかったりする企業が見られます。サービス残業を強いる会社であるというのも厳しい状況にあると言えるでしょう。

こうしてみると、20代前半であっても、入社した会社に不満を覚えたり、そのままの状況でいると、精神的もしくは身体的な負担が大きくなってしまったりするケースが存在します。そうした場合では、やはり転職を考えるというのは自然な選択となるわけです。

20代前半の転職活動事情とは?

20代前半の転職活動事情とは?

このように、20代前半であっても様々な理由で転職をする人が多くなっています。それにより転職事情が以前よりもずっとオープンで、楽になっているのは事実です。しかし、他の年代に比べると注意すべき点もありますので、そのことを留意して転職活動を始めることが肝心です。

たとえば、20代前半だと一般的には第二新卒と見られるという点です。第二新卒とは、新卒で入社をした後、3年未満で転職をする人のことを指します。年齢で言うと25歳くらいまでの人が当てはまります。とはいえ、大卒か高卒かなどによっても第二新卒の範囲は異なってきますし、受け入れ側の企業や転職サイトの定義によっても変わってきます。

どちらにしても第二新卒と見なされる場合は、他の層の求職者とは多少異なるフィルターで評価されることが多いです。そのことをしっかりと意識して転職活動をすることで、より効果的な企業選びができるようになります。まず、企業によって20代前半の転職者、もしくは第二新卒の受け入れ状況が異なるからです。第二新卒者を積極的に受け入れる割合としては、全体的に見て半々というところです。そのため、転職活動をする時には、前向きに採用をしているかをチェックすることが大事です。

その上で、受け入れる企業側がどんな目的で20代前半の転職者に注目しているかを考えるべきです。まず、第二新卒ということで、あまりスキルや実務経験には重きが置かれていません。さすがに就職して数年程度では、他の中途採用者のようなスキルを身に着けるのは難しいものがあるからです。企業側としてもそれを承知の上で募集を行っています。

こうしたことを考えると、企業側で重視しているのは、特に熱意ややる気、入社意欲の高さがあるかという点であることが分かります。単に仕事場を変えたいというだけでなく、もっと自分を役立てられる活躍の場を探しているという熱い思いを伝えることによって、転職を有利に進められるというわけです。

また、ポテンシャルの高さということも重視して採用を決めることが多い傾向にあります。採用する企業によって何を特にチェックしているかは異なりますので、応募したい会社の傾向を見ることが大事です。たとえば、単純に学歴を大事にしてフィルターにかけていることもあります。また、入社に当たっての試験や面接で、どんな素質を持っているかを細かく観察して、それを採用の決め手とすることも十分に考えられます。

そして、第二新卒は数年ではあるものの、すでに社会人としての経験を持っているという点も企業側は注目しています。基本的なビジネスマナーが身に着いていますので、いわゆる新人教育にかかる手間やコストが省けるというメリットがあるからです。

また、会社内における人間関係のルールを知っているというポイントも大事です。そのため、面接などでもうまく人との付き合いができるかどうかを重点的に確認する採用担当者が多く見られます。適度に社会経験があるものの、まだ前社に染まっていない分、柔軟に適応できるという良さも第二新卒の魅力とされています。20代前半という特殊な事情を活用して転職活動に当たるのがベターと言えるでしょう。

20代前半が転職活動をする上で覚悟すべきこと

20代前半が転職活動をする上で覚悟すべきこと

このように、20代前半は企業にとって育てやすい人材となるというメリットがある一方で、第二新卒者を積極的に採用していない、もしくは枠を制限している会社もあります。そのため、転職活動をするに当たっては、簡単には行かないことも多いということを覚悟しておく必要があります。

というのも、一度就職したもののすぐにその会社を辞めてしまったということで、長続きしない人なのではないかという見方をされてしまうことがあるからです。企業としては、少なくても正社員として採用するのであれば、できるだけ長く勤めてほしいという考えがあります。しかし、以前にそのような経歴があると、それが繰り返されるのではないかという懸念を持つわけです。

さらに、人間関係を作るのが苦手なのではないかという推測をされてしまう可能性もあります。というのも、前述している通り、20代前半で前職を辞めている人の多くは、何かしらの人間関係のトラブルを抱えているからです。会社という組織の中にあって、同僚とうまくやっていくことや、上司の指示にしっかりと従ってチームとして業務を遂行していくことは欠かせない要素です。その点で、人間関係構築が難しいのではないかという見方をされると、採用担当者の目は厳しくなると言えます。

単純に、人気の高い企業だと就職希望者が多くて競争が厳しいということもよくあります。会社によって採用の基準は異なりますが、たいていは新卒者を求めると同時に、すでにスキルと実務経験を持っている即戦力である中途採用者を優先する傾向があります。第二新卒者は、中途半端な立ち位置にあると見る向きもありますので、たくさんの応募者がいる状況ではなかなかその隙間を縫って採用を勝ち取るのは難しくなります。

このように、20代前半の場合、転職に当たってはメリットもデメリットもあり、企業によって見方が異なるということを覚えておくことが大事です。会社によっては、第二新卒についてのこだわりが全くなかったり、むしろ歓迎したりするところもあります。しかし、全体的には積極的に採用を考えているところは少ない傾向がありますので、転職の厳しさを意識して活動することが大事です。

20代前半が転職活動を成功させる方法

20代前半が転職活動を成功させる方法

こうして見てきたように、20代前半の転職というのは厳しい状況も覚悟して行う必要があります。その上で、まず入社したいと考えている会社で、何をしたいと思っているのかをはっきりさせることが求められます。そして、それを面接などではっきりと、熱意を込めてアピールできるようにするべきです。今まで考えてきたように、第二新卒者の魅力はやる気と熱意です。

そのため、自分の中で、新しい会社でこんなことに取り組みたいという強い気持ちを持つことで、それをアピールしやすくなるのです。また、前職で失敗したような勤め先のミスマッチという事態を避けられますので、長く勤められるというのもうれしい点です。

また、面接対策をしっかりと行うことも欠かせない対策となります。第二新卒者に対しては、辞めた理由を中心に質問してくることが多いです。もちろん嘘を言ってはいけませんが、できるだけ前向きな理由を前面に出して話せるように、その内容と話し方を用意しておくと良いでしょう。「○○が合わなかった。」というネガティブな理由を話すのではなく、「新たにこんなことをしたいから転職を決めた。」という将来につながる理由を語ることが大事なのです。

さらに、それぞれの企業が求めている人物像については、しっかりと事前にリサーチしておくことがポイントです。その上で、その人物像に自分がマッチするということを、具体的な点を取り上げながら説明できるようにしておきます。それだけでも、よく準備して面接に臨んでいてやる気があるというアピールになりますし、社風に合った働きができるということを示せるわけです。同時に、きんとしたビジネスマナーを示すことを意識しましょう。

第二新卒者は、ある程度社会人経験を積んでいるということがメリットですので、そこを生かした転職活動をすることが大事だからです。ちょっとした挨拶の仕方や話し方にも、こうした経験というのは現れるものですので、面接対策をしっかりと練っておきましょう。

全体的な点としては、ダラダラと転職活動を続けるのではなく、できるだけ短期間で決められるようにすることも重要です。第二新卒の場合は、前職を辞めてから次の会社に入るまでの期間が長くなればなるほど、採用の確率は下がってしまいます。採用担当者としても、何があったのだろう?と疑問に思ってしまいますし、就職することに前向きでないのかと考えてしまうことがあるからです。退社したらすぐに新たな転職活動に移ることが大事です。

まとめ

20代前半の転職のメリットは、数年間であっても社会人としての経験を積んでいるため、基本的なビジネスマナーや企業活動における人間関係の保ち方を理解していることです。そして、企業としては、やる気と熱意があることや、将来役立つポテンシャルを持っているということに注目して採用を決める傾向があります。

実際には、他の層に比べると簡単に採用を決めるのは難しいことを覚悟しておくべきですが、20代前半ならではのメリットを前面に出して、積極的に自己PRをして採用を勝ち取れるようにしましょう。

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