[最終更新日]2023年9月12日  [記事公開日]2022年9月20日

新卒採用にかかる手数料はどれぐらい?サービス別料金と効率的に採用する方法

採用活動を行うのは、企業にとって大きな負担となることがあります。そのための人員や予算を確保しないといけませんし、様々な作業を長い時間をかけて行っていくことになります。今までに豊富な経験を積み上げてきたのであればノウハウも十分にあるかもしれませんが、新しい会社だとノウハウもないです。

そこで、利便性の高い新卒採用サービスを利用することを検討する企業も増えています。このサービスがどんなものなのか、どのくらいの手数料がかかるのかをチェックしてみましょう。その上で、効率よくサービスを利用する方法について確認してください。

まずは新卒採用サービスの仕組みを知ろう

まずは新卒採用サービスの仕組みを知ろう

新卒採用サービスというのは、一般的によく利用される中途採用者の採用サービスの新卒者版のものです。新卒者の中から、自社の求める人材条件に合った人を探してきて紹介してくれます。その上で、書類選考や面接などの選考活動をサポートしてくれたり、入社までの様々な手続きを代行してくれたりするサービスです。

この新卒採用サービスは、内定者が決定した時点で報酬が発生する成果型報酬制度を採っていることがほとんどです。ただし、同じ成果報酬制でも中途採用サービスとは多少仕組みが異なります。中途採用の場合は、届出制の手数料を設定しているのに対して、新卒採用サービスでは内定者の想定年収の一定割合を報酬とするのが一般的です。そのため、実際に利用する企業の募集内容によって報酬が変わってきます。

サービスを利用する流れとポイント

新卒採用サービスを利用する場合の大まかな流れとしては、まずサービス提供会社と契約をするのが最初のステップです。その際には、それぞれの会社で得意とする業種や企業規模、募集人数などがありますので、じっくりといろいろな会社を比較して、自社のニーズに合ったところを選ぶ必要があります。

サービスを利用するに当たっては、まず担当者と共に登用する人材の条件を考えていきます。採用したい部署で行われる業務について必要なスキルや能力といったものを洗い出して、評価基準を明確にすることが先決です。それに加えて、自社の社風や職場の雰囲気なども考え、求める人物像についても考えます。

単に能力があれば良いということではありませんので、会社にとって一緒に働きやすい人物を選べるようにしておくことが大切です。新卒採用サービスでは、人材紹介などはサービス側で行いますので、こうした人物像評価がきちんと共有されていないと、期待していたような人材が集まらない恐れがあります。

こうした希望と共に、募集人数や入社時期などの点を決めて伝えます。さらに、年収や勤務地、転勤の有無、昇給といった条件面についての項目を共有することも大事です。特に年収などの待遇は、学生の応募数を左右するものとなりますので、事前に良く考える必要があります。事前に年収基準などが明確に決まっていないのであれば、サービス会社にそれぞれの業種の相場などを確認してもらうとよいです。

こうして情報共有ができたら、紹介会社が学生を紹介してくれます。といっても、サービス会社はデータ上条件が合う学生を自動的に紹介するわけではありません。まず、条件に合うかどうかを確かめた後に、対象となる学生と面談をします。それにより、エントリシートに書かれている内容に間違いがないかどうか、資質や性格、熱意などの点での人物像がどうかを自分たちの目で確認するのです。

このように、新卒採用サービスでは、新卒者の内面についてもきちんと把握した状態で紹介をしてくれるのがメリットとなっています。就職支援のプロが面談とチェックを行うため、事前に一度採用面接をしているようなものです。

もちろん、この際に学生側からの要望を確認していきます。したい仕事の内容や希望年収や勤務地などの条件を聞き取ります。こうして、本当に自社に入りたいという人材だけが集まってくるわけです。その後の辞退者が少なくなり、効率的な採用活動をするための大きな助けとなります。

主なサービス内容

新卒採用サービスの最低限のサービス内容はこの紹介作業です。しかし、希望すればさらなるサポートもあります。たとえば、新卒者と企業の面接のスケジュール調整、会場手配といった採用業務の代行も可能です。さらには、エントリーシートや履歴書の取りまとめや実際の選考作業、面接の実施といったことまでしてもらうこともできます。採用活動についてのノウハウや経験がないのであれば、とても助かるサービスです。

すべてを任せなくても、一部を代行してもらう手もあります。たとえば、志望動機の確かさや志望度の強さをチェックしたり、他社選考の状況を確認したりなどを任せてもいいですし、面接の際に担当者に同席してもらい、学生の評価に役立つ質問をしてもらうなどもできます。

こうしたサポートの他に、コンサルタント業務をしているサービス会社も多いです。採用活動のスケジューリングや、効果的な広報活動のやり方、人物評価の手法などについてアドバイスを提供しています。ノウハウがあまりない場合や、近年採用がうまく行っていない会社などは、就職紹介のプロに相談することで有効な方法を見つける助けを得られることでしょう。

サービス別の新卒採用にかかる手数料

サービス別の新卒採用にかかる手数料

新卒採用サービスの手数料

こうした新卒採用サービスは、前述の通り基本的に成果報酬型の料金制度を採っています。大まかな相場としては、内定者の想定年収の25%から35%というところです。この費用は、内定承諾と引き換えに手数料として発生します。そのため、内定承諾者が出なければ、費用負担は一切かからないわけです。それだけに、サービス会社は真摯に広報活動や紹介、採用活動支援を行ってくれます。

具体的な金額で見ると、新卒者を1名採用するごとに50万円から100万円ほどかかるのが一般的です。これを見ると、かなりの金額の幅があるのですが、これは紹介を求める学生の条件や募集人数により変動します。たとえば、理系の高度な研究をしてきた学生に限定する場合、それだけ難度が高くなるため費用も高くなるわけです。

募集人数が多くなれば、効率よく紹介できるため1名当たりの手数料は減ります。そのため、実際の手数料を知るためには、サービス会社に問い合わせをしてシミュレーションをしてもらうと良いです。見積もりは無料でしてくれますので、まずは料金を確認するだけでも行ってみましょう。

他のサービスとの比較

採用活動をサポートしてくれるサービスは、今まで説明してきた新卒採用サービスだけではありません。他にも手法の異なる、いくつかのサービスがあります。それぞれにどんなサービスなのか、どのくらいの手数料がかかるのかをチェックしてみましょう。サービスごとの比較をすることで、より自社に合ったやり方を見つけられるはずです。

■ 就職サイト

気軽に利用できるのが、大手の就職サイトです。求人情報をサイトに掲載してもらい、サイト経由でエントリーを受け付けることができます。基本的には求人情報の掲載のみですので、その後の人材紹介や採用活動支援などは行われません。料金は1クルーもしくは1シーズンごとに1求人90万円からというところです。応募者数が多く、たくさんの新卒者を集めることができれば、この費用だけで抑えられますので効率的な採用ができます。ただし、現実としては、よほど企業ブランドが強いなどの売りがないと、求人サイト掲載だけでは難しいものがあります。

■ 合同会社説明会

合同会社説明会への参加も、多くの企業が行っています。展示会場に自社のブースを作り、そこで説明会をしたり個別の面談も可能です。合同で行うので多くの学生が集まり、自社のことを知らなかった人たちへの認知度向上にも役立つでしょう。また、説明会の内容によっては、その場で内定者を出すこともできます。このサービスだと、1回の参加で20万円から100万円くらいの手数料です。採用決定者の人数は関係ありませんので、人材獲得ができれば効率的と言えます。一方で、1回の説明会だけですので結果が出ないと費用負担が大きく感じられるかもしれません。

■ スカウト型サイト

求人サイトの中には、スカウト型サイトもあります。これは、学生が求人サイトに登録して自分の学歴や就職希望条件などを入力しておき、これらの情報と自社の希望とがマッチしたら、その学生にスカウトメールを送れるというものです。自動的に条件をヒットさせることもありますし、企業側が学生の自己PRを確認してスカウトできることもあります。やはり採用活動が盛んになるシーズンに登録者が増えますが、通年で利用可能なので、早めにスカウトできるのが利点です。

また、積極的に就職活動を行っている学生の登録が多いので、熱意のある新卒者を採用できるという良さもあります。このスカウト型サイトの手数料は1シーズンで30万円くらいからです。もしくは、成果報酬を採用しているサイトであれば、1名当たり10万円くらいからとなっています。コスト的には安い部類に入るサービスと言えるでしょう。

■ アウトソーシング

中には、採用活動の完全アウトソーシングを請け負っている会社もあります。つまり、企業側で求める人材についての条件を伝えた後は、すべての採用活動を代行するのです。学生への広報や説明会、面談から、書類選考や面接といったことまで行います。最終的な選考については、それぞれの企業でどこまで関与するかを決められます。場合によっては、選考自体も任せることが可能です。

こうして採用活動にかかる手間や人員の負担を最低限に抑えられます。また、ノウハウがない企業がアウトソーシングすることで、そのノウハウを吸収できるのも良い点です。アウトソーシングを依頼する場合、月額で手数料がかかるのが一般的で、月に5万円程度からとなります。

オススメ採用方法と効率的に新卒採用を行う方法

オススメ採用方法と効率的に新卒採用を行う方法

このように、いくつもの異なる採用支援サービスがありますが、おすすめなのはやはり新卒採用サービスです。たくさんの学生が登録していますので、多くの応募者の中から優秀な人材を見つけやすくなります。また、学生の紹介だけにしておくのか、それ以外のサポートを依頼するのか、自社のニーズに応じて細かく調整できるのも便利なところです。

新卒採用サービスを効率的に利用するに当たっては、サービスの選び方が肝心です。幅広い業種や学生の種類に対応したサービス会社もありますし、理系学生特化型とか薬剤師専門サービスなどの的を絞ったところもあります。もし、自社の業務において必要な人材を絞り込めるのであれば、こうした特化型のサービスを利用する方が効率的です。その方が、担当者も該当する分野における知識が深いので、話がスムーズに進みますし、登録している学生も最初から絞り込まれているからです。無駄な時間を使うことなく、スピーディーに紹介してもらえます。

また、事前の準備も効率よく新卒採用を行うために欠かせません。前もって採用活動全体のスケジュールを細かく決めておきましょう。新卒採用サービスへの依頼も含めた広報活動の開始をいつにするか、内定決定の日時はいつにするのかといった点を決めておけば、それに合わせて各作業を行っていけます。

新卒採用サービスを利用すれば、応募は自動的に確保できますので、大変なのは選考作業です。そのため、事前に人材評価基準をしっかりと定めておき、それをリスト化しておくことが大切になります。そうすれば、書類や面接における評価を公平かつ効率よく行えて、社内で揉めることが少なくなるはずです。

まとめ

採用活動を行うのは企業にとって大きな仕事で、人員や時間を奪われる元となります。そこで、新卒採用サービスを利用するのは賢いことです。このサービスは成果報酬型ですので、無駄な出費をすることなく効率よく人材を見つけて確保できます。さらにこのサービスを効率よく利用するためにも、事前の準備をしっかりとしておいてください。そうすれば、費用の面でも優秀な人材を確保できるという面でも成功できるでしょう。

弊社ジールコミュニケーションズでも、人材紹介を中心とした「新卒採用サービス」を展開しています。合同説明会やマッチングイベントもご用意していますので、お気軽にご相談ください。

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