[最終更新日]2023年1月20日  [記事公開日]2022年9月16日

【アスリート引退後の就活】セカンドキャリア成功を目指すうえでの不安と対処法

アスリートとしての人生を送っていた人も、年齢や怪我などが原因で現役選手として引退する時が来ます。そのままコーチなどの形でスポーツ界に留まることができる人もいれば、そうも行かない人もいるはずです。その場合、一般企業への転職をすることになります。しかし、果たしてうまく転職を果たせるのか、そもそも会社勤めができるのかという悩みを抱える人も少なくありません。どのようにしてセカンドキャリアを成功させることができるか、いくつかのポイントを考えてみましょう。

引退後のセカンドキャリアに抱く不安

引退後のセカンドキャリアに抱く不安

アスリートを引退することを考え始めた時、その後のセカンドキャリアについての不安はいろいろなものがあります。

スポーツ以外の世界へ飛び出す不安

引退後に関する不安の多くは漠然としたもので、何となく怖いとか、うまくやっていけるかどうかという心配が強く感じられるものです。その理由としては、今までスポーツ以外のことを考えてこなかったという背景が根底にあります。現在集中すべき試合や練習に明け暮れていて、将来のこと、引退した後のことを考えてきませんでした。それが急に先の人生について考えざるを得なくなって、不安感が強くなるのです。

サポートしてくれる人がいなくなる不安

もう一つの不安は、サポートしてくれる人がいなくなるというものです。アスリートにはトレーナーやコーチ、チームメイトなど周りにたくさんの人がいて、様々な面で支えてくれます。しかし、スポーツ界から離れると、こうした人がいなくなるわけです。そのため、自分一人で転職先を決めたり仕事をしていったりするということが不安になってしまう人もいます。

引退後の仕事に関する不安

自分でもできる仕事があるのか、という不安も大きいです。多くのスポーツ選手は、どこかの企業に所属しているとしても、実際に業務に携わることはあまりありません。そのため、スキルも実務経験もないので、スポーツ以外のことができないかもと考えてしまうのです。

学校を卒業してからすぐなどの若い頃であれば、すぐに新しい仕事を覚えることができますが、ある程度年齢が行っていると新しいことにチャレンジするのにも勇気がいります。このように、転職というよりも仕事そのものへの不安という面もセカンドキャリアを始める上で障害となることがあります。

精神的に耐えられるか不安

引退後のセカンドキャリアに際しては、精神的なプレッシャーを感じる人も少なくありません。というのも、今までは心から打ち込めるスポーツに集中してきて、それが引退によって終わってしまうと、一種の燃え尽き症候群のようになってしまうこともあるからです。

やる気が急になくなったり、落ち込んでしまったりします。その中でも、早く転職をして仕事をしないといけないという焦りの気持ちが強くなっていき、大きなプレッシャーとなるわけです。様々な感情が入り乱れて、ゆとりのある考え方ができなくなってくると、セカンドキャリアについてじっくりと検討したり、具体的な転職活動を始めたりするのも難しくなってしまいます。

就活に対する不安

引退してすぐにでも一般企業に転職することを決めていて、特に感情的な負担もないものの、実際にどうやって転職先を探したら良いのか分からないという、現実的な問題にぶつかる人も珍しくないです。どこを見れば企業の求人情報があるのだろうか、自分に合った転職先の見つけ方はどうするのかといった悩みを持っています。

また、そもそも一般企業への就職活動をしたことがないので、何をしたら良いのだろうという不安を持つケースも多いです。履歴書などの書類に何を書いたら良いか分からない、面接ではどんなことを聞かれるのか不安、どんな服装で行くべきなのかということから考える必要があります。やはり初めてのことというのは誰しも不安を抱くものですので、人生の中で大きな変化を迎える引退後の転職というのは悩んで当然なわけです。

不安との向き合い方とセカンドキャリア成功のカギ

不安との向き合い方とセカンドキャリア成功のカギ

ここからは、引退後に関する不安との向き合い方と、セカンドキャリアを成功させるカギについて解説します。

自己分析をする

前述のような不安と向き合っていくためには、まず自己分析をすることが必要です。多くの場合、セカンドキャリアを始めることに不安を持っているとしても、その中身が漠然としているので、その対策法も考えることができません。そこで、自分が何に対して、なぜ不安を持っているのかを考えるようにします。上で考えたような原因に当てはまらないかを比較することで、不安の正体が見えてくるはずです。原因が分かれば、その対処の仕方も見えてきますので楽になります。

もう一つの自己分析は、自分の希望です。引退後にどんな生活を送りたいのか、どんな仕事をしたいのかを考えるようにしましょう。単に転職ができればそれで良いという考えもありますが、やはり目標や希望があった方が前向きに転職活動を行えます。企業探しをする際にも、希望があった方が候補の絞り込みがしやすいはずです。また、面接を受ける時なども、希望する仕事の会社であればそれだけ熱意がこもりますので、良い印象を与えやすくなります。

いろいろな仕事について調べてみるなどして、興味の持てる仕事がないかをチェックしてみましょう。仕方なく就職をするという気持ちと、こんな仕事がしたいという思いで転職活動に臨むのでは、明らかに意気込みや自己PRの力に差が出てきます。前向きな気持ちが持てるような自己分析をしてください。

そして、自分の良いところ、アピールポイントは何かという自己分析も大事です。アスリートが抱える不安としては、自分はスポーツしかしてこなかったので仕事ができるか心配というのが大きな割合を占めています。しかし、スポーツをしてきたことをネガティブに見るのは間違いです。スポーツに打ち込んできたからこそ培えた、良い面を発見するようにしましょう。

たとえばアスリートには、規則的な生活スタイルや体力といった強みがあります。他にも、努力を続ける精神力や本番に強い心、目標達成のために真剣に考え抜くことや、計画的に予定を組んで取り組むことなども強みです。こうした自分の良いところが見つかれば、自信を持って転職活動に取り組むことができます。また、果たして雇ってくれる会社があるだろうかという不安感を和らげることもできるはずです。

ポジティブ思考を心がける

アスリートがセカンドキャリアに挑む際は、社会人としての経験がないという不安に押しつぶされないようにしなければいけません。確かに、社会人として必要なビジネスマナーや細かな仕事のやり方は、しっかりと覚える必要があることは事実です。しかし、企業では新入社員や中途採用者に対して、研修制度を設けて教育を行っています。いきなり最初から難しい仕事を割り当ててやらせるということは、そうそうないのです。

そのため、入社したらすぐに、会社組織の中で考えるべきことや、身に着けるべきマナーなどをある程度の時間をかけて教わることができます。こうしたサポートがあるということを意識するだけで、前向きな気持ちになれるでしょう。

さらに、スポーツを通して付き合ってきた人たちからの支援がなくなるという不安についても、ポジティブな姿勢を持てます。というのも、詳しくは後述しますが、転職をする際に転職エージェントに登録することによって、企業探しをしたり面接対策をしたりする上での手厚いサポートを得られるからです。自分一人で転職活動をする必要はなく、その道のプロによるバックアップによって入社までのステップを踏んでいけば、不安を感じることはなくなります。

さらに、入社してからも、企業としてのサポート体制の恩恵にあずかれることも忘れてはいけません。仕事を教えてくれる上司や先輩がいます。また、スポーツ選手にはない福利厚生や税務上の手続き、年金や健康保険などを始めとする保障制度なども手厚いものがあります。いろいろな意味での民間企業ならではのサポートを受けられるようになりますので、安心感のあるセカンドキャリアを送っていけるでしょう。

引退後の就活を成功させるための具体的な動き

引退後の就活を成功させるための具体的な動き

前述のような心構えを持って、前向きな気持ちで転職活動に臨む用意ができたら、実際に行動に出ましょう。

就活の流れとポイント

就活はかなり大雑把に言うと、まず転職先となる企業の候補を見つけるために求人情報をチェックすることから始まります。そして、条件に合う企業をピックアップして、複数の候補に絞り込むのが次のステップです。

その後、それらの企業にエントリーシートを送るなどして応募します。履歴書などの書類を別に送付することもありますし、その後のステップとして書類選考が行われることも多いです。問題がなければ、面接を受けることになりますので、企業が指定した会場もしくは会社のオフィスなどで面接を受けます。面接後1週間くらいしたら、採用の可否が通知され内定となる流れです。内定が複数の会社から来たら、そのうちの一つに絞り込んでから、最終的に入社の連絡をします。後は、入社手続きをして決められた日付に晴れて入社となるわけです。

この一連の流れの中で大事なのは、企業選びと書類選考、そして面接です。まず、これからのセカンドキャリアを決める会社を決めるには、慎重に判断する必要があります。また、入りたいと思っている会社でも、相手が採用と言ってくれなければ意味がありません。そこで、いかにして履歴書や面接で自分のことをアピールできるかが、転職活動の成功を左右します。

転職エージェントの利用がオススメ

引退後のセカンドキャリアに向けた就活にオススメなのが、転職エージェントを利用することです。上記でも多少触れていますが、転職エージェントというのは、登録者に対して求人を出している企業を紹介してくれるサービスです。そのために、専任のエージェントとかコンサルタントと言われるプロが一人一人に割り当てられて、じっくりとヒアリングをします。

今までの経歴や希望する会社の条件などを確認して、その条件に合った企業を紹介するためです。もちろん、エージェントは元アスリートだということを踏まえた上で、アスリートを歓迎している企業や実際に採用実績がある企業を選んで紹介してくれます。それだけ、採用されるチャンスが高いので安心です。

複数の候補が見つかったら、そこに書類を提出して応募します。この際にも、エージェントがサポートしてくれます。スポーツ選手としての経歴をどのように記載したら良いのか、志望動機をどんな形で書いたら印象が良くなるのかを教えてくれるのです。実際に書いた書類をチェックして添削してくれるので、提出する際には内容の質が高くなります。

その後書類選考を経て面接となりますが、やはりきちんと対策を練ってくれるので安心です。面接ではどんな服装をして、どんなマナーを示すべきなのかを細かく指導します。さらに、聞かれることが多い質問などを教えてくれるので、前もって準備できるのもメリットです。希望すれば面接をロールプレイングすることもできます。エージェントが面接担当官の役になって、どんな形で面接が進んでいくかを体験できるわけです。特に初めてこうした就職のための面接を受けるということであれば、雰囲気に慣れるためにも活用すると良いでしょう。

こうして、就職エージェントでは、自分に合った企業探しから書類提出、面接と充実した支援をしてくれます。しかも、その後もサポートを続けてくれるのです。たとえば、勤務地や給料などの条件を交渉したいと思った時に、エージェントが交渉代行をしてくれるところもあります。自分では言いづらい交渉内容も、エージェントに代行してもらえれば安心です。

他にも、入社日の日程調整を助けてくれることもあります。今まで所属していたチームや企業を辞めるための手続きや、場合によっては引っ越しのための時間が必要となるかもしれません。都合の良い入社日となるように企業と話し合いの代行をしてくれると、スムーズにセカンドキャリアをスタートできます。

まとめ

アスリートの引退後の転職というのは、多くの人にとって不安が大きいものです。しかし、自己分析をすることで、多くの不安の原因を取り除いたり実際的な解決策を見つけたりできます。また、転職エージェントに登録することで、充実したサポートを得ることも可能です。前向きな気持ちでセカンドキャリアを始められるように、こうしたことを実践してみましょう。

弊社ジールコミュニケーションズでも、引退後のセカンドキャリアを支援する「アスリート向け就職サポート」を行っています。利用は完全無料ですので、お気軽にご相談ください。

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