[最終更新日]2023年1月20日 [記事公開日]2022年9月16日
働きながら転職を成功させたい!そんな人のための対策法をプロが教えます
転職成功経験者が口をそろえて言うのは、「転職活動は退職してから始めるよりも、在職中に働きながら始める方が良い」ということです。働きながら転職活動をすることにはたくさんのメリットがあります。一方で、「働きながら転職活動をするには時間が足りない」「仕事と転職活動を両立できるだろうか」と悩む人も多いようです。在職中に、どのように転職活動をすればよいのでしょうか?誰もができるような、働きながら転職活動して内定を獲得するどんな対策法があるのでしょうか?
働きながら転職活動をするメリット
働きながら転職活動をする最大のメリットは、『安定した収入があるので金銭面での不安がない』ことです。家賃または家や車のローン、光熱費や保険、通信費など、ただ生活するだけでもお金がかかりますし、転職中は面接に行く交通費なども余分にかかります。自分や家族が突然病気やケガをしたり、急な出費が必要になる可能性もゼロではありません。
会社を辞めたら失業保険を受け取れますが、自己都合退職の場合、受け取れるのはハローワークに申請してから7日間の待期期間、および2ヶ月の給付制限満了期間を経た後です。
退職後に転職活動が長引くと金銭面での不安が大きくなり、雇用条件や待遇などの面で妥協しやすくなります。自分の希望や目標よりも、目先の収入が大切に思えるからです。在職中に転職活動を始めれば、時間的には少々大変かもしれませんが、金銭面、精神面での不安がかなり軽減されるので、落ち着いて転職活動に専念できます。
『職歴にブランクができない』ことも、働きながら転職活動するうえでの大きなメリットです。ブランクの期間があると、企業からネガティブに捉えられる可能性があります。退職後のブランク期間が3ヶ月以上になると、選考の通過率が大幅に下がると言われています。ブランク期間が長い=就業意欲が低いと見られるからです。
1~2カ月なら問題ないですが、離職期間が長いと、面接で必ず「その期間何をしていましたか?」と聞かれます。「退職後に勉強して資格を取得した」など分かりやすい理由があれば問題ないですが、特に理由がなければ厳しい目で見られることを覚悟しなければなりません。
『現職に残るか、転職するか、選択肢を比較できる』ことも、働きながら転職活動をする大きなメリットです。在職中に転職活動することで、年収や雇用条件などを現職と比較して、転職するか、それとも今の会社に残るかを決めることができます。
転職を決意したものの、転職活動してみたら現職の良さに気がついて、会社に残る選択肢を取る人も少なくないです。転職する前に退職してしまったら、「今までの職場は恵まれていた」と後から気づいても、会社に戻ることはできません。転職中や転職後に後悔するリスクを避ける意味でも、転職活動は在職中に始めるべきです。
働きながら転職活動をする際の心得と事前準備
働きながら転職活動を成功させるためには、『事前に転職の軸を決め、ブレないようにする』ことが大切です。働きながらの転職活動では、実際の活動に充てられる時間が限られているので、あちらもこちらもと多くの社数を受けることができません。どのような軸で企業を選ぶか、しっかりと決めておく必要があります。
軸となるのは転職の最優先事項であり、人によって「年収が上がる」「資格を活かせる」「〇〇の分野でエキスパートになりたい」、あるいは「転勤がない」「副業にコミットできるくらいのワークライフバランス」など、さまざまです。自分の理想とする10年後、20年後の姿を思い描き、その理想の姿に近づくためには何が必要かを考えると、妥協できない『軸』が見えてきます。
転職の軸を決めたら、そこからブレてはいけません。軸さえしっかりしていれば、他のそれほど重要でない条件は切り捨てることができ、無駄に多数の企業に応募する必要はなくなります。転職したい企業の選択肢を少数に絞ってから応募できるので、時間や手間を節約できるのです。
転職の軸が決まったら、『大まかな転職スケジュールを立てる』必要があります。準備から入社までの流れは以下の通りです。
1.「自己分析」
2.「企業の情報収集」
3.「書類作成と応募」
4.「面接と選考」
5.「内定獲得」
6.「退職手続きと引継ぎ」
上記の流れで転職活動を行いますので、それぞれのプロセスにどのくらいの時間がかけるかを大まかに決め、転職したい時期に合わせて活動を始めるべきです。早い人ならば3ヶ月以内、長い人だと準備に時間をかけて、1年から1年半かけて転職する人もいます。現職とのスケジュール調整をし、面接の期間が繁忙期と重ならないようにするとよいです。
『退職のタイミングを作る』ために、在籍中にやるべきことをやっておきましょう。いざ転職活動を始めたいと思っても、辞めるタイミングが分からないという人は少なくありません。特に責任ある立場についていると、辞めるベストなタイミングが分からなくなるものです。自分の関わるプロジェクトや主業務の切れ目を把握しておいてください。
自分の退職を見越し、後任をあらかじめ育てておくことも大切です。そうすればスムーズに引継ぎができます。転職間近になったら、新規プロジェクトへの参加を控えましょう。くれぐれも繁忙期や後任が決まらないうちに退職して迷惑をかけることがないようにしたいものです。「どうせ退職するのだから」と思うかもしれませんが、案外世界は狭いもの。会社にかけた迷惑が、将来自分にかえってくる可能性もあります。
働きながら転職活動をする心構えとしては、『仕事のモチベーションをキープする』ことも大切です。退職を考えるほどですから、それでなくても仕事へのモチベーションはあまり高くないと思います。ましてや転職活動をしながらだと、現職の仕事に対するモチベーションはどんどん低下していくことでしょう。
面接が始まると、会社を休んだり早退したりする機会が増え、仕事との距離ができます。このような状況の中で、モチベーションを保つことは非常に難しいことです。しかし、「立つ鳥跡を濁さず」と心得て、社会人として最後まで責任を持って、与えられた仕事をこなすようにしてください。
働きながらの転職活動を成功させる方法
時間を有効活用する
働きながらの転職活動には、時間的な制約が付き物です。そのため『時間を有効活用する』ことが、成功の秘訣となります。いろいろな求人サイトを見て比較したくなりますが、情報が多ければいいわけではありません。たくさんの求人サイトに登録すれば、情報を見るだけでも相当な時間がかかります。
志望する業種や企業がすでに決まっているならば、その業界、業種に強い求人サイトに絞って登録しましょう。その分野に強い求人サイトが見つからない場合は、求人数の多い大手の求人サイトに絞って、1つか2つのサイトに登録するとよいです。自分のスキルや強みを判断する際は、転職サイトの診断ツールを利用すると、準備を効率的に進められます。また、できるだけ多くの企業に応募したいと思うかもしれませんが、自分の転職の軸に合った企業3~5社に限定して準備に時間をかける方が、転職の成功率が上がるのでおすすめです。
転職エージェントを利用する
『転職エージェントを利用する』ことは、転職を成功させる一番の近道となります。転職エージェントは、無料で転職活動をサポートしてくれるサービスです。大手転職エージェントには、登録者や求人企業数、採用決定数が圧倒的に多い「リクルートエージェント」、特に20代に人気のある「マイナビエージェント」、エンジニアの掲載職種数が多い「type」、女性のサポートが手厚いと評判の「パソナ」、幅広い業種・職種の求人を保有する「doda(デューダ)」、若手の転職を強力にサポートしてくれる「ジールコミュニケーションズ」などがあります。
日本全国に、転職エージェントは約2万社あります。これは、国内のファミリーマートの件数とほぼ同じです。それぞれ会社ごとに特徴が違うので、希望する業種や転職の軸に合わせた転職エージェントを選びましょう。専任の担当者が、あなたの転職の軸とスキルや経験を踏まえて、マッチする企業を提案してくれます。また、面倒な面接の日程調整や面接対策、給料や入社日などの交渉を行ってくれるのもメリットです。働きながら転職活動するうえで、転職エージェントはベストであり、マストな存在になります。
ただし転職エージェントに、ただ登録すれば自動的に良い企業に転職できるわけではありません。十分に活用するためには、『転職エージェントと良い関係を築く』ことが必要です。以下の2つのテクニックで、エージェントと良好な関係を築き、転職活動をスムーズに進めることができます。
■ テクニック1:礼儀正しく振る舞う
1つ目のテクニックは、エージェントに対しても礼儀正しく振る舞うことです。転職エージェントに報酬を払うのは、求職者ではなく企業ですから、転職エージェントにとって求職者は「お客様」ではありません。求職者の資質を見抜き、企業にとってプラスとなる人材を紹介するのが、転職エージェントの役割です。
ですから、転職エージェントに対して上から目線で物を言ったり、面談をすっぽかしたりするような横柄で失礼な人は、良い企業を紹介してもらえなくなります。そういう求職者は、エージェントにとっての「お客様」である企業に、自信を持ってオススメできる人材に見えないからです。エージェントも人間ですから、印象の良い人に対しては良い企業を紹介するだけでなく、手厚いサポートをしてくれます。
■ テクニック2:積極的に自己開示する
2つ目のテクニックは、積極的に自己開示することです。担当エージェントに、転職の理由や条件の希望、他に受けている企業などを正直に伝えましょう。あまり自己開示しない人に対しては、エージェントもどんな企業を紹介すればよいのか分かりませんから、ミスマッチが起こりやすくなりますし、エージェントとの信頼関係も築けないです。
もちろん、担当エージェントと接してみて、相手が信頼できないと感じたら、自分の方からフェードアウトしてかまいません。ですが、信頼でき、味方になってくれるエージェントに対しては、積極的に自己開示してください。
転職活動を周囲に気づかれないようにする
『転職活動を周囲に気づかれない』ように努めることも、働きながら転職を成功させるカギの1つです。正式に退職意思を表明する前に、転職活動していることが上司や同僚にバレてしまうと、引き留められたり、反対されたりする可能性があります。反対されないとしても、会社に居づらくなるでしょう。
有休取得の際には「私用のため」とすればよく、転職活動について報告する必要はありません。もし、有休を取得するために理由を伝えなければならない場合は、「役所の手続き」「病院の予約」「遠方の実家で用事がある」、あるいは「マンションの配線工事の立ち合い」などの不可避の理由や、「家庭の事情」など詮索しづらい理由をつけて、切り抜ける人もいるようです。
「転職活動は秘密裡に」とは言っても、当然、家族は別です。家族の理解がなければ転職活動をスムーズに行えませんので、家族とはよく相談の上で転職活動を始めましょう。事後報告はトラブルのもとになりますから特に配偶者への相談、報告は忘れずに。
会社のパソコンで求人サイトを見るとか、TwitterやInstagramに転職活動していることや採用結果をつぶやくのはNGです。SNSは誰が見ているか分かりません。在職中の会社関係者だけでなく、応募先からチェックされる場合もあります。会社や上司への悪口や愚痴を書くのも当然NGです。
まとめ
働きながら転職活動を始めることには、『収入面での不安がない』『職歴にブランクができない』『現職に残るか転職するか比較して検討できる』という3つのメリットがあることについて説明しました。 最大のポイントは転職の軸を決め、そこからブレないようにすることです。転職活動の軸を決めれば転職でのミスマッチを避けられます。限られた時間を有効活用するのが働きながら転職活動するポイント。転職エージェントを利用すると、かなり効率的に転職活動ができます。 めでたく内定を獲得したらスムーズに退職できるように、退職するタイミングを考え、事前に後任を育てる努力をし、会社に迷惑がかからないようにするとよいです。そのためには数カ月から1年という長いスパンで段階的に準備することが必要でしょう。働きながら転職活動するのは時間的にも体力的にも大変ですが、その分、リスクが減り、成功率が上がります。この記事を参考に転職活動の第一歩を踏み出してみてください。ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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