[最終更新日]2024年7月5日 [記事公開日]2022年9月21日
【採用代行サービスの利用メリット】特徴と費用・選び方と合わせて解説
企業の採用活動は年々複雑化し、作業量も多くなっています。現在は売り手市場となっていることや、内定承諾を確実にするために丁寧なフォローが求められているからです。それに伴い、企業は以前よりも時間をかけて採用活動をしなければなりません。その分、人員が多く必要ですし、コストも高くなってしまいます。そこで、採用活動をスリム化してコストダウンを図るために、採用代行サービスを利用する企業が増えています。このサービスの特徴とメリットを把握して、自社でも利用できるか検討してみましょう。それと同時に、サービスの選び方についても考えてみましょう。
採用代行サービスとは
採用代行サービスとは、採用活動に関する業務を外注するアウトソーシング型のサービスです。採用活動には、採用戦略の立案から始まり、採用基準策定や業務フロー設定など、多くの準備作業があります。そこから、インターンシップの実施や広報活動、応募媒体の設定、エントリー受付、書類選考、面接実施、応募者の絞り込みなどの実作業が入ります。選考が終わり次第、内定者への通知や確認作業、入社までのフォローや各種手続きなど、細かな作業が続いていきます。このように、一口に採用活動と言っても、長期間にわたり非常に多くの作業が発生するのです。
これらの作業を代行できるのが、採用代行サービスです。どこか一つだけフローを切り出して依頼することもできますし、選考などの重要な部分以外はすべて任せることもできます。それぞれの企業のニーズに合わせて外注できるのが特徴とも言えます。
具体的にどんな業務を代行するか見ていくと、まず様々な形での募集業務があります。チラシやポスターを含む広告の作成、ネット広告やSNSの運用、DMやスカウトメールの配信も可能です。さらに、エントリーシートの作成や会社説明会の企画と実施、求職者からの問い合わせ対応なども行います。
応募者が集まってからの選考業務も、ニーズに合わせた代行を行います。例えば、エントリーシートや履歴書の受付と分類、管理、筆記試験の作成や実施などです。さらに、面接の会場手配や応募者との日程調整、実際の面接の実施もサポートします。面接については、基本的に管理手配がメインとなりますが、採用担当者として評価に加わる経験豊富なスタッフを派遣することも可能です。企業側の採用担当者が少ないとか、採用活動のプロに同席してもらい、客観的かつ外部の意見を取り入れるといった理由で、こうした選考過程に加わってもらうこともあります。その後は、合否連絡や各種問い合わせ対応などの作業も実施します。
選考が終わってからも、採用代行サービスが様々な場面で活躍します。例えば、内定者を対象とした研修や詳細な会社説明、内定式の実施、内定者が情報を確認するための専用サイト運営などです。さらに、内定辞退者が出た場合に、個別に面談やヒアリングをすることもあります。
こうした採用活動における作業全般を依頼する他に、コンサルタント業務を行っている企業も多くあります。これまで多くの企業の採用活動をサポートしてきたため、豊富な経験とノウハウがあります。その専門性と知見を生かして、企業の採用戦略の分析を行います。具体的には、スケジュールや作業フローの策定、評価基準や面接などのやり方をチェックし、効率アップできる改善点を探します。また、会社を新規創業したばかりの場合や、新たな事業に対応する人材を募集するという状況では、新しく採用戦略を立案するためのノウハウを求めることもあります。こうして、企業は採用に関する豊富なノウハウをプロから吸収し、自社で効率的な採用フローを確立できるようになるわけです。
さらに、特殊なサポートを行っているサービスもあります。例えば、海外人材に強いサービスでは、留学生や海外研修生の人材紹介を行ったり、通訳を含めた選考作業をサポートしたりします。内定となった場合、入社までをスムーズに進められるよう、就労ビザの取得や住居の確保、基本的な言語研修などまで行うこともあります。このような、一般企業では手を付けるのが難しい分野まで、外注という形で代行できるのが採用代行サービスの強みと言えるでしょう。
採用代行サービスの利用メリット
このように、採用代行サービスは、採用活動に関係した様々な業務の一部、もしくは大部分を代行します。こうしたサービスを利用することによって、企業はコストカットというメリットを受けることができます。採用活動は作業量が非常に多く、時間のかかる業務です。新卒採用の場合は、入社に至るまでの期間が1年半くらい空くことも珍しくありません。さらに、内定辞退者の割合が高くなっている現在では、一つ一つの作業において応募者や内定者に丁寧なケアをしなければなりません。そのため、以前よりも採用担当に充てる人員を増やすことや、業務時間を長くする必要が出ています。この部分を採用代行サービスに外注することによって、コストダウンができるのです。
また、企業として、本来の業務に集中できるというメリットもあります。上記のように採用活動は複雑なものとなっているため、手間も労力もかかりますし、意思決定者がその業務に長時間必要となる状況が生じます。そこで、事務作業については採用代行サービスに依頼することで、業務のスリム化を図れるわけです。特に中小企業は、部署や人員を多くすることでリスクも高くなりますし、経営者の仕事量が多くなってしまいます。アウトソーシングを賢く使えば、企業自体をシンプルな体制にできますので、本来業務に充てる時間や労力を増やせるというわけです。
さらなるメリットとしては、採用する人材の質が向上するという点が挙げられます。優秀な人材を採用するためには、まず広報活動の質と量を向上させ、自社の魅力を発信しなければなりません。その上で、より多くの応募者を集め、母集団を大きくすることが求められます。その後も、適正な人物評価をして、優秀な人材を見極めることが必要です。内定が出た後も辞退者を減らし、人材を他社に奪われないようにすべきです。これらのことを企業がすべて行っていくのは非常に難しいです。しかし、採用代行サービスであれば、幅広く広報活動を行ったり、人材紹介サービスと連携したりして、質の高い人材をピンポイントで集められます。採用過程についても、豊富なノウハウを生かした人材の見極めができます。さらに、内定者へのきめ細やかなフォローをして、内定辞退率を減少させますので、人材の囲い込みがしやすいのです。結果的に、企業の人材の層を厚くすることができ、より強い経営力を持てるのです。
採用に関するノウハウの吸収ができるというメリットもあります。採用代行サービスは、採用のプロですから、同じように面接日程調整やエントリーシート作成をする場合でも、無駄なく最短時間で作業を終えられる調整をします。また、人材の見極めも客観的で納得できる評価を行います。企業が、採用代行サービスのやり方を観察することによって、そのノウハウを学び、将来的に自社で行う採用活動に生かすことができます。もしくは、サービスのコンサルティングを利用して、直接的にノウハウを教えてもらうという方法もあります。
採用代行サービスを利用すべき企業と選び方
このように、たくさんのメリットがありますので、採用代行サービス利用を検討している企業は多いです。しかし、実際に利用することでメリットのある企業と、メリットが生かせない企業もあります。そのため、まずは自社として本当にアウトソーシングした方が良いのかを考えましょう。
いろいろな要素がありますが、採用代行サービスを利用すべき企業としては、そもそも採用担当の部署がない、もしくは非常に小さいところが挙げられます。今まで特定のルートから新卒を数名だけ採用したり、年によっては採用しなかったりという企業だと、採用担当の専属がいないことも多いです。しかし、企業体制の強化などで採用枠を広げたり、急な欠員のための補充採用が生じたりした場合、わざわざ採用担当の人員を雇うことは大きなコストとなります。また、他の部署のスタッフを採用活動に充ててしまうと、本来業務がおろそかになります。そこで、単発での採用を可能とする採用代行サービスのメリットが生かされるわけです。
また、起業したてのベンチャー企業や、これまでほとんど新規採用をしてこなかった中小企業なども、採用代行サービスを利用するメリットが大きいです。採用活動についてのノウハウがありませんので、何をしたら良いか分からないという経営者も少なくありません。また、採用活動に力を入れてこなかったので、自社の認知度が低くて応募者が集まりづらいという問題もあります。そこで、採用のプロである採用代行サービスに頼るわけです。
採用枠が状況によって毎年変わる企業も、採用代行サービスを使うと良いでしょう。採用人数が少ない場合、作業量も少なくて済みますので、自社内だけで完結できます。しかし、採用枠が大きくなると、対応するだけの人員が自社でまかなえないかもしれません。そこで、面接会場手配や日程調整、エントリーシート受付などの事務的な作業だけでもアウトソーシングすれば、かなり効率よく業務が遂行できます。無駄なく採用活動を行うことで、コストカットにも期待できるでしょう。
新規事業展開などによって、急に人材登用が増えるという時にも、採用代行サービスは大きな助けとなります。こうしたケースでは、業務の拡大は1年もしくは2年程度で終わりますので、採用活動の業務量もその期間だけ増加します。この短期間のために、社内人事を変更したり、新たなスタッフを雇ったりするのは大きなコストがかかります。そこで、1年のみの契約ということで、採用代行サービスを利用すると無駄がありません。
このように、採用代行サービスを利用すべき企業としては、単発での利用をする、採用ノウハウが少ないといった傾向を持つところが挙げられます。そして、実際に利用すると決めてからも、検討すべきことがあります。それは、サービスを提供している会社が多くあり、その中からどこを選んだらよいかという点です。
結論から言うと、大手だからといった理由で選ぶのではなく、自社のニーズに合ったサービスかで判断することが大事です。たとえば、1回だけの利用で面接会場手配や日程調整といった事務作業の代行だけを依頼するのであれば、さほど専門的なノウハウがなくてもできます。それならコスト重視で、安い料金を設定しているサービスに頼った方が効率的です。一方で、ノウハウの吸収までを考えていて、採用フローの大半を依頼する予定であれば、実績が豊富でコンサル業務も行っているサービスの方が良いでしょう。
重視したいもう一つのポイントは料金です。採用代行サービスは、基本的に期間ごとの委託制度を採っています。そのため、料金は月額という形で発生します。そして、サービスと委託内容によって、かなり金額が変わってくるのです。例えば、求人情報掲載についての媒体管理などは、月に5万円から70万円などかなり幅があります。自社で、サービスをどこまで依頼するかを決めたら、そのサービスでどのくらいの料金がかかるか、見積もりを取ってもらうことが大事です。複数の会社で比較して、よりコストダウンにつながるところを選びましょう。
まとめ
採用代行サービスは、採用フローに関係する実務作業のアウトソーシングです。本来業務に集中したり、コストダウンを図ったりできるメリットがありますので、積極的に利用を検討しましょう。同時に、複数の会社を比較し、費用やサービスの質を見て選ぶことが大事です。弊社ジールコミュニケーションズの採用サービスも、検討対象に入れてみてはいかかでしょうか。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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参考:採用代行サービス(RPO)おすすめ7選を比較紹介!費用相場や依頼できる内容、注意点などを合わせて紹介 – Utilly(ユーティリー)