[最終更新日]2023年9月12日  [記事公開日]2022年9月22日

内定承諾者が少ないと悩む採用担当者必見必見!承諾率の上げ方教えます

採用試験で慎重に人材を見極め、内定を出しても辞退されることは、採用担当者にとって頭の痛い問題でしょう。内定承諾者が少ない、辞退される頻度が高い企業には、実はそれ相応の原因があります。なぜ内定承諾者が少ないのか、その原因を理解することが大事です。そのうえで、どのように対処すればいいかを検討すれば、今後内定承諾率を上げられる可能性も高まります。

内定承諾率とは?

内定承諾率とは?

内定承諾率とは、内定を出したのちに、内定者が何名承諾して入社するかの割合を指します。具体的には、内定承諾者数÷内定を出した人の総数で算出できます。内定承諾率の平均は、新卒採用か中途採用かで異なります。一般的な傾向として、新卒採用よりも中途採用の内定承諾率のほうが高くなります。

新卒採用の場合、複数の企業に応募していることがほとんどです。そのため、より条件のいいところ、本命のところに就職する傾向にあります。また、複数の企業から内定をもらえれば、残りの企業は辞退します。内定承諾率を見てみると、新卒の場合、おおむね35%程度で推移しています。

一方、中途採用の場合、内定承諾率の全体平均として75~80%が相場と見られています。新卒採用と比較して、かなり高い結果となります。これは中途採用者の場合、ピンポイントで転職したい企業を決めていることが多いからです。つまり、自分のキャリアやスキルを活かせるところに応募しますので、相思相愛の関係になりやすいことがあげられます。

ただし、業種や業界によって、内定承諾率は若干異なります。医療関係や不動産系の企業の場合、内定承諾率は高めに出やすいです。一方、IT系や運輸・物流関係の内定承諾率は、中途採用でも低い傾向にあると言われています。

内定承諾率を左右する要因の一つに、採用市場の動向があります。売り手市場と言われる、求職者よりも採用したい企業の数が多い状況になると、求職者は企業を選ぶ立場になるため、複数の企業で人材の取り合いが起こり、内定承諾率は低くなりやすいです。一方、買い手市場になると、求職者は「この内定を辞退したら次はないかもしれない…」という不安から、内定が出たら承諾するケースが多くなります。よって、内定承諾率は高くなる傾向になります。

2022年現在の求人事情を見ると、3月時点での有効求人倍率は1.22倍でした。前月と比較して0.01ポイント、前年同月比0.12ポイント上回っています。少子高齢化等の要因から、ここ数年は売り手市場の傾向が強く表れています。つまり、新卒人口が減少しているので、少ない人材を企業が取り合っている状況です。

ただし、不安定な情勢が広がっているため、今後は注意が必要です。2019年12月の有効求人倍率は1.57倍でした。2020年から始まった新型コロナウイルスの状況や世界情勢の変化などで、今後の経済状況は不透明と見られています。加えて、エネルギー問題などもありますので、企業が採用を絞るということもあり得ないとは言えません。採用担当者も、今後の景気や経済動向を注視したほうがいいでしょう。

内定承諾者が少ない理由

内定承諾者が少ない理由

内定承諾率が低いことには、いろいろな事情があります。内定承諾者が少ないと悩んでいる採用担当者の方は、自分たちの会社の場合にはどの理由が当てはまるのか、分析を進めていきましょう。

一つは、自社の魅力が求職者に伝わっていないという理由です。新卒の求職者の多くは、複数の求人に応募しています。もし複数の企業から内定が出た場合、どこに就職するかを比較検討するでしょう。どの企業に最も魅力を感じたかで、最終的に就業先を判断するはずです。もし自社の魅力が求職者に伝わっていなければ、他の企業を選ぶことも多くなるでしょう。自社の魅力を伝え切れていない、発信力に劣っている企業は、どうしても内定承諾率の低くなる傾向が見られます。

もう一つ、内定承諾率の低い企業に共通するポイントとして、対応スピードの遅さも指摘されます。仮に、2社応募している求職者がいるとします。一方は問い合わせをしたらすぐに返信が来るのに対し、もう一方はなかなか返信が来なかったとしたら、求職者はどう思うでしょう?後者に応募して入社することになっても、今後に不安が残るでしょう。対応が遅いと、「自分は必要とされていないのではないか?」と思われることもあります。電話をかけてもなかなかつながらない、メールを送っても返信が来ない、連絡なしで放ったらかしにされるといった状況は、求職者を不安にさせるものです。そのため、たとえ内定が出ても、他の企業で内定がもらえれば、辞退してしまうわけです。早く対応することで、求職者も「自分のことを真剣に考えてくれている」「必要とされている」と好意を持つでしょう。

内定承諾率の低い企業の中で多く見られるのは、応募者に対する対応の悪さです。例えば、面接のときに横柄な態度で、威圧的に接する面接官がいます。面接官や社員の印象が悪ければ、そこで働きたいという意欲は沸きにくいでしょう。その求職者が接した面接官や社員だけが、問題のある態度を取ったのかもしれません。しかし、応募者から見れば、面接官や社員の印象=会社のイメージになります。

内定承諾率を上げる方法と心得

内定承諾率を上げる方法と心得

内定承諾率を上げるために、採用担当者だけで行うことには限界があります。しかし、少しでもできることをやることで、内定承諾率のアップに貢献できるかもしれません。

まず、企業の魅力を届けることが重要です。そのために、採用ブランディングを行うべきです。企業をブランド化することで、見る人に「この会社で働いてみたい!」と思わせるための施策です。

採用ブランディングとは、簡単に言えば「情報発信」です。情報を発信をして、自社を知ってもらい、魅力を理解してもらうことです。その施策として、採用ページを作ることや、就職説明会などのイベントに積極的に参加することなどがあげられます。大企業でなければ、まずは自分たちの会社のことについて、理解してもらうことに力を入れましょう。

そこで、近年注目されているのがSNSです。最近の若い求職者は、SNSで就活に関する情報収集を行うことが、当たり前になりつつあります。採用ブランディングするためには、ペルソナを具体的に想定することが大事です。ターゲットをどこに持ってくるか、ターゲットに刺さるアピールは何かを検討しましょう。

内定承諾率が低い会社の特徴として、連絡の遅さがあります。そこで、応募者から問い合わせがあった場合、迅速に対応するように心がけましょう。メールでも電話でも、その日のうちに対応するのが基本です。ただし、次の日が休日で、すぐに対処できない場合もあるでしょう。その場で回答できないような質問が来るかもしれません。その場合には「この場では回答できかねますので、○日に報告させていただきます」と、とりあえず返事を出しましょう。数日放置されるよりも、このように返答すれば、応募者の不安感も軽減されるはずです。

面接官や社員の対応が悪いと、応募者の入社意欲を削ぐ可能性があります。そこで、社内で応募者と遭遇した時の対応について、共有するように心がけましょう。言葉遣いは適切か、問題のある態度をとっていないか、今一度社内で共有することが大事です。

中には、圧迫面接を導入したいと考える企業もあるかもしれません。確かに、圧迫面接も一つのスタイルではあります。しかし、度が過ぎるとただのパワハラになりかねません。どこまで攻めていっていいのか、きちんと面接の前に話し合っておくことが大事です。もし、いくら指導しても面接官の態度が改まらないようであれば、面接官の交代を速やかに行いましょう。

求人募集をかけるにあたって、あまり範囲を広げすぎないようにすることも、内定承諾率を上げるためのコツです。一見、広く募集をしたほうが母集団も大きくなるので、会社の求める人材に出会えるチャンスが増えると思われがちです。しかし、現在は売り手市場が続いているため、あまりに募集の対象を広げすぎてしまうと、希望に合致しない人を採用し、ミスマッチを起こしかねません。応募者も「なんか違うな」と思って、他社に行ってしまう恐れがあります。極力無駄なステップを省き、効率性を高めるためにも、求める人材に対して、ピンポイントで募集を出すように心がけてください。

クロージングをどうするかも、採用担当者が内定承諾率を上げるためにできる対策です。内定は出したらそこでおしまい、と思っていませんか?それは大きな間違いです。内定が出て、その後しばらく放置されたら、内定者はどのように思うでしょうか?本当に大事にされているのか、期待されているのか、と不安になってしまいます。その結果、心離れが起き、内定辞退につながりかねません。内定を出した後のケアを手厚く行えるかどうか、これも内定承諾率を上げるために欠かせないことです。

内定承諾してもらうまでの期間、具体的にどのような対策をすればいいか、それは会社とコミュニケーションを密に取ることです。例えば、オファー面談という手法があります。内定を出した後に内定者を呼んで、面談を行う手法です。内定者と話をして、自社への入社を決意してもらうことが目的です。内定者が仕事をするにあたって、わからないことや気になることをどんどん質問してもらい、それに対して満足のいくまで回答しましょう。そうすれば相手も納得できますし、「ここで仕事をしてみよう」という気持ちになるでしょう。

懇親会を実施している企業も少なくありません。内定者と先輩社員が交流できる場を作れば、会社にどんな人がいるのか、入社前に具体的なイメージができます。内定者同士でいろいろな話をすることで、入社する前に打ち解けられることもメリットの一つです。

オファー面談や懇親会を開催したいけれども、なかなかそのような時間が取れないという企業もあるでしょう。その場合には、電話やメール、オンラインツールを使って代用することも可能です。しかし、相手の顔が見えないことで、逆に不安になってしまう恐れもありますから、対面以外の手法を取る際には十分配慮してください。

内定承諾率を上げるには、人材紹介会社を活用するのも有効な施策と言えます。人材紹介会社のキャリアコンサルタントに、どのような人材が欲しいかを伝えることで、その条件に合致する人材を紹介してもらえます。自分たちで人材を探さなくとも、マッチングすると思われる人材を紹介されますので、採用担当者の負担が軽減されます。もし人材紹介会社を利用するのであれば、人材紹介会社のキャリアコンサルタントとも十分にコミュニケーションを取ることが大事です。

また、人材紹介会社をどこにするのかもポイントの一つです。報酬などのコストを意識することも大事ですが、内定承諾率を上げられるよう、企業にも求職者にも寄り添うサービスを提供できる人材紹介会社に依頼しましょう。どのようなケアを行っているのか、どこまでサポートしてくれるのかなど、サービス内容を見て、好ましいところにお願いしたいものです。

まとめ

少子化が進んでいる現在、内定承諾率は基本的に低下していくと見られています。少ない労働力を多くの企業で取り合う形になるからです。いかに人材を確保するかが、今後の企業に求められる課題になるでしょう。

そのためには、求職者ファーストの姿勢が求められます。

求職者が入社するにあたって不安を抱かないように、スピーディーな対応を心がけましょう。また、求人広告を出すにあたって、「この会社で働きたい」と思えるアピールポイントを作ることも重要です。求職者からどう見られているかを意識して、採用計画を立てましょう。採用計画を策定する際には、ぜひ就活のプロであるジールコミュニケーションズまでご相談ください。

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