[最終更新日]2023年9月11日  [記事公開日]2022年9月22日

【採用担当者必見】第二新卒の採用メリットをご紹介!優秀な人材を確保しよう

新卒入社後に転職を希望したり、短期間で退職したりする若者を「第二新卒」と呼びます。働く上での基本スキルを身に付けていることも多く、教育コストを抑えられるという採用メリットもあります。

本記事では、第二新卒の特徴や優秀な人材の採用方法を解説します。若手の人材を確保する上での参考にしてください。

第二新卒とは?

第二新卒とは?

採用市場において「第二新卒」とは、新卒で入社したものの短期間のうちに退職、または転職を希望している若者のことを指します。勤続年数については企業によって定めるところが異なりますが、おおむね新卒で入社してから3年未満としている場合が多いです。必然的に年齢は、大卒なら25歳くらいまで、高卒の場合だと21歳くらいまでが対象になります。

厚生労働省がまとめた「若年者雇用を取り巻く現状」では、第二新卒について、各企業での定義があればそれに準じ、特に定義がなければ、学校卒業後おおむね3年以内での新卒以外の人で、職務経験の有無は関係しないとされています。しかしその定義に基づくと、卒業後全く就業経験のない就職浪人やフリーターの人も含まれてしまい、採用側の視点においては利便性が良くありません。

なぜなら卒業後全く就業経験のない人は、そもそも就労意欲がないために就活そのものを行わなかった人や、どの企業にも敬遠されて1つの内定も得られなかった問題含みの人もおり、採用のリスクが高いからです。その点、短期間でも就業経験があれば、就労意欲や人柄においては大きな問題がないと考えられます。そのため採用市場においては一般的に、卒業後全く就業経験のない人を「既卒」、短期間でも就業経験のある人を「第二新卒」と呼んで、両者を区別しているわけです。

厚生労働省の調査によると、令和2年度(2020年度)の新規学卒者における就職後3年以内の離職率は、高卒で36.9%、短大等で41.4%、大卒で31.2%でした。このことからも、採用市場には第二新卒の人材が相当数いることが分かります。若手の人材確保が難しくなって生きている昨今、第二新卒は、優秀な人材の確保が期待できる新たな市場として注目を集めているのです。

第二新卒を採用するメリット

第二新卒を採用するメリット

第二新卒の採用メリットは、会社で働いた経験があるので、基本的なスキルが身についているということです。新人教育をする必要がなく、教育のためのコストを節約できます。

新人研修は、社会人としての自覚を持たせたり、ビジネス上のマナーや基本的なスキルを習得する点で、欠かせないものです。そのため新卒で入社後は、多くの企業が新人研修を行っています。産労総合研究所が実施した「2021年度 教育研修費用の実態調査」によると、2020年度に企業が正社員1人あたりに使った教育研修費用の実績は、平均24,841円だったそうです。これから先1~3年の教育研修費用の見込みについては、「かなり増加」と「やや増加」の割合が高くなっています。第二新卒の場合は、新人研修を受けさせる必要がないので、研修費をかなり節約できます。また、研修に時間をかける必要がないので、採用後すぐに業務に集中できるというのも採用メリットです。

第二新卒は20代で、前の会社で働いた年数もあまり長くないので、社風や会社の方針に柔軟に早く順応できるというメリットがあります。年齢が比較的高く前社での経験が長い人は、前の会社のやり方などに固執しがちでなかなか柔軟に対応できない人もいますが、第二新卒は、新しい会社になじむのが比較的早いです。

第二新卒は、一度就職に失敗しているので、今度は長く働きたいと考え、しっかりとした決意と目標をもっている人が多いです。即戦力になれる人は限られていますが、成長できる可能性を秘めていて、やる気もあります。

第二新卒の採用メリットは、人員不足を解消できるということも大きいです。新卒採用は売り手市場なので、新卒の募集を出しても、必要な人数を確保できないことがあります。そのような状況であれば、第二新卒に切り替えることで、人員不足を解消できるかもしれません。なぜなら第二新卒者は新卒の学生と違い、会社の知名度よりも、自分の希望するような働き方ができるかといったことの方に重きを置いているからです。ですから、知名度が低く、新卒の応募がなかった会社でも、条件が合えば第二新卒者が応募してくる可能性が十分あります。

新卒の入社は基本的に4月ですが、第二新卒は時期を問わず、必要な時にいつでも人材を採用できるというのもメリットです。また、入社まで数か月必要な新卒と違い、応募から内定、入社まで短期間で行えます。最近では、4月の忙しいタイミングで採用せず、6月や9月などの新しい期がスタートする時にあえて第二新卒を採用するという企業もあります。

優秀な第二新卒を採用する方法と見つけ方

優秀な第二新卒を採用する方法と見つけ方

優秀な第二新卒を見つけるには、第二新卒専用の合同説明会や転職フェアなどを活用すると良いでしょう。合同説明会は、複数の企業が自社の情報を提供するイベントです。新卒向けが多いですが、既卒や第二新卒向け、20代のみ対象といった、対象別の説明会もあります。

合同説明会や転職フェアでは、求職者に直接、自社の魅力を伝えることができるのがメリットです。自社のブースに多くの求職者が訪れるので、一度に多くの人材と接触できます。顔を合わせて話すので、欲しい人材を見極めるのも容易になります。場合によっては、その場で面接を行うこともできます。

その場で面接を行えるような転職者向けの合同説明会は、転職フェアと呼ばれることが多いです。転職フェアには、厚生労働省などの公的機関が主催するものと、民間の人材紹介会社や転職媒体などが主催するものがあります。公的機関が開催するものは、基本的に無料で出展できますが、民間企業や民間団体が主催するものは有料です。民間企業主催の転職フェアは、公的機関が開催するものほど規模は大きくないものの、業界別や希望職種別で開催されたり、女性の転職にフォーカスしたもの、勤務地を絞って開催するものなど、より対象が絞られているため、求める人物像に合致する人材と出会いやすいというメリットがあります。多数の転職フェアがあるので、出展する際には、自社の必要に合ったものを選んだ上で、適切なタイミングで出展する必要があります。

優秀な第二新卒を見つける2つ目の方法は、リファラル採用です。リファラル採用とは、社員から知り合いや友人を紹介してもらう方法のことです。仕事の細かい部分までよく理解している社員が紹介するので、自社に適した人材を見つけやすいというメリットがあります。また、求人広告を打つ必要がないので、採用コストも抑えられます。自社主催の求人セミナー、面接の日程調整などの工数やコストも削減できます。紹介してくれた社員に報奨金を出す会社もありますが、それでも求人広告などを利用して採用する場合より、はるかに低いコストで採用できます。

採用された側も、知っている社員が社内にいることで、安心して働けますし、現場の雰囲気、求められるスキル、ビジネススキームなどについて聞いているので、「こんなはずじゃなかった」というギャップも少なくなります。結果として定着率が高くなるというメリットがあります。また、明確な転職の意思を固めていないため、転職市場に出てこない人材にもアプローチできます。その大学のOBである社員が同じ大学の後輩を紹介することも多いので、社員と同じ分野の知識やスキルを持った人材を見つけやすいというメリットもあります。

リファラル採用にはメリットがたくさんありますが、基本的に紹介した社員が選考プロセスに関与することはないので、紹介された人が必ず採用されるとは限りません。その点を双方に理解しておいてもらうことは大切です。

優秀な第二新卒を見つける3つ目の方法は、転職エージェントや転職サイトの活用です。転職エージェントや転職サイトには、多くの若い世代が登録しているので、必要な人材を効率的に探すことができます。

転職エージェントや転職サイトには総合型と特化型があります。総合型の代表格は「リクナビNEXT」「doda」「マイナビ転職」などです。総合型には、新卒、第二新卒、既卒など幅広い層が登録していますが、弊社「ジールコミュニケーションズ」のように、中途採用に関しては第二新卒採用を特集していることも多いです。特化型には、ITやスポーツ系、美術系などがありますが、20代や第二新卒に特化した転職エージェントや転職サイトもあります。たとえば「就職Shop」「DYM就職」「Re就活」などです。

転職エージェントでは、キャリアアドバイザーやカウンセラーなどと呼ばれる専任の担当者が付き、企業の要望に合った人材を厳選して紹介してくれます。紹介料はエージェントや採用した人材の質によって異なりますが、年収の35%程度となるのが一般的です。一見高いように思われるかもしれませんが、転職エージェントの紹介料は採用の対価として発生する「成功報酬型」なので、無駄なランニングコストはかかりません。

一方、転職サイトであれば、採用できたかできなかったかにかかわらず、求人を掲載する段階で掲載料がかかります。掲載料は「リクナビNEXT」なら、最小原稿サイズの求人を2週間掲載した場合は18万円です。原稿情報量が多ければそれだけ料金も高くなります。「Re就活」のように、複数回の掲載をまとめて購入すると1回(4週間)の単価が安くなるというような割引をしているところもあります。

優秀な第二新卒を見つけるには、.大学のキャリアセンターと連絡を取るという方法もあります。大学のキャリアセンターは、基本的には在籍してる学生が利用していますが、3年以内に卒業した人も利用可能なので、第二新卒者が母校へ就職先の情報を求めて相談に来ることも少なくありません。そのため、前もってキャリアセンターに「第二新卒を募集しているので紹介してほしい」と伝えておくことができます。新卒採用などで、その大学とつながりがあれば、キャリアセンターを訪問してみましょう。費用は発生しません。

まとめ

第二新卒者は社会である程度の経験があり、順応性にも優れ、意欲がある人が多いので、採用メリットは大きいです。第二新卒者を探す方法も多岐に渡るので、自社にとって一番良い方法はどれかを検討して選択することができます。ただ、企業としては、またやめてしまうのではないかという懸念材料もあるのも事実です。そのため、実際に選考する時には、なぜ前職を辞めたのか自分の言葉でしっかりとした理由を話せているか、失敗を周りや環境のせいにしないで、きちんと自己分析し改善を図れる人かどうかという点も見極めて、長く働いてくれる優秀な人材を採用してください。

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