体育会学生にオススメな企業とは？その理由と受かり方を合わせて解説

体育会学生を好む企業の特徴と理由

体育会学生を好んで採用したいと考える企業は、体育会っぽい企業文化を持つ企業だと言えます。大きな特徴は3つあり、体育会学生にとってはどれも馴染みのあるものでしょう。

1つ目の特徴としては上下関係が厳しい点が挙げられます。部活動においては、1年でも先輩であれば先輩の言うことは絶対であり、後輩は掃除や球拾いなどの雑用をするのが当たり前という雰囲気があったことでしょう。そういった体育会の気質は社会人になったからといってすぐに変わるようなものではなく、体育会系の企業であれば当然、その気質が受け継がれています。

社風として先輩に対しては挨拶、礼儀を大切にする雰囲気があり、時には後輩は先輩からの無茶振りに応えるような文化があるのも事実です。そういった雰囲気の中でずっと過ごしてきた体育学生にとってはそれが苦にならないため、体育会学生が多く就職し、そのような社風が受け継がれていることが多いのです。

2つ目の特徴としては気合や根性が重視される点です。体育会系の企業においては効率よく、要領よく仕事をこなすよりも、気合や根性で量をこなすことが評価される場合もあります。営業職であれば100件や200件といった数の電話をかけ、アポイントメントを取り、1軒1軒取引先を回るような地道な努力を行う仕事ぶりが評価につながるのです。また、休日を削って接待ゴルフに出かけたり、社内外のイベントのお手伝いなどに駆り出されたりも多く、そういったことも仕事の一環として捉えられる気合や根性がある人材が評価される傾向にあります。

3つ目の特徴は飲み会が多い点です。終業後に先輩や顧客から「よし！今から飲みに行くぞ！」と言われたら、絶対に断らずに「はい！」と元気よく返事をして飲みに行くのが当たり前、というような雰囲気があり、その回数も一般の企業よりも多いと言えます。たとえ体質的にお酒が飲めないとしても、そういった場所に行くことが仕事の一部であるような気質の企業が少なからずあるのです。

中学、高校、大学とバリバリ部活動をやって来た学生には、これら3つの特徴は学生の時から慣れ親しんでいる雰囲気なので、気合と根性で乗り切れるでしょう。そういった気質が自分には合っていると感じている人には、体育会系の企業に就職することをオススメします。

しかし、体育会学生とは真逆の気質を持った学生がいきなりこういった社風の企業に就職しても、馴染んでいくことはなかなか難しいかもしれません。もちろん、体育会系学生でも風通しの良い社風の企業への就職を希望しているような場合には、この3つの特徴が評価される体育会系企業への就職はオススメできません。自分自身が希望する業界の中でも社風が異なる企業がいくつもありますので、採用試験を受ける前にチェックしておくと良いでしょう。

体育会学生を求める企業の見つけ方

気合も根性もあり、体力に自信のある体育会学生を求める企業に就職したい場合には、そういった企業をリストアップし、就職活動の準備をしていく必要があります。しかし、業界を絞り、聞いたことのある社名の会社を選んだとしても、その企業が体育会系なのかどうなのかはわかりにくい場合がほとんどです。その場合には、OpenWorkというサイトを利用すると良いでしょう。

OpenWorkとは各企業について社員や元社員からの口コミが掲載されている、就職や転職のための総合サイトです。職種から求人を探したり、総合評価ランキングが確認できたりするため、就職活動を行うにあたって企業のリストアップに非常に役に立つサイトだと言えます。基本利用料金は無料であるにも関わらず、企業研究にも役立つ情報を知ることができるので、新卒の就活生も多く利用しています。

体育会学生を好む企業を見つけるためには、評価ランキングの項目から、職種ごとに社員の士気が高い企業をリストアップしていきます。その後フリーワードで「チームワーク」のようなキーワードを入力して検索し、組織体制や企業文化などの欄をチェックしていくことで体育会学生を求める企業を見つけられる可能性が高くなります。

すでに就職を希望する業界が決まっており、企業の社風がわからないという場合にも、企業ごとに社員の口コミがありますので、じっくりと情報収集をすることをオススメします。いくら体育会学生が好まれる企業に就職したいとはいえ、成果至上主義のような企業は性格的に合わないと感じる学生もいるかもしれません。また、体育会とは真逆の文系の人が体育会系気質の人ばかりの企業に入ると、性格的に合わないと感じることもあるでしょう。

OpenWorkの企業情報を確認できる画面の右下には、似たような企業、関連企業がラインナップされています。その欄も確認しておくことで、さらに採用試験を受ける企業をリストに加える企業を増やすことができます。いずれにせよ、同業界の企業一覧などは非常にわかりやすく、業界ごとにランキング形式で検索できるため、就活生にとって非常にメリットのあるサイトだと言えるでしょう。

体育会学生を好む企業の受かり方

一般的にスマートなイメージがあるような業界でも、日系企業には未だ根性論がまかり通っていることも多く、体育会気質な企業の割合が多いと言えるでしょう。そんな企業が求める人材とは、仕事上における多少の理不尽さにも耐えられるような、メンタリティーの強い体育会学生が好まれる傾向にあります。

体育会学生は就職活動の期間が一般の学生よりも短く、十分な準備ができない可能性があるため、志望する業界を絞る必要があります。業界を絞って就職活動をすることで、言葉は悪いですが、志望動機などを使い回しが可能です。企業訪問をする際にでも、新しく入手しないといけない情報が少なくて済むため、限りある時間を有効活用することができます。

全く行きたい業界のイメージが湧かない人は、自分のキャラクターに合っている業界を選ぶようにしましょう。まずはしっかりと自己分析を行った後、自分は明るいキャラクターだと感じるのであれば、商社や広告代理店業界などを選ぶと良いでしょう。細かいことをしっかりやれる性格であれば銀行、協調性が高いのであればメーカーなど、自分が何をしている時に集中力を発揮できるのかを強くイメージし、志望する業界を決めることが大切です。

マスコミ系、新聞社、テレビ、音楽、映画などのエンターテイメントの業界は勤務時間が不規則であり、激務であることで知られています。そのため、採用試験で同レベルの評価が出ている学生が数人いれば、「体力には絶対の自信があります！」と面接の時にPRしていた体育会学生は非常に有利だと言えます。

商社は華やかなイメージがありますが、接待がある場合が多く、仕事内容の大まかなイメージは究極の御用聞きであるとも言えます。クライアントとクライアントを結びつけ、そこでうまくビジネスにつなげていくためには、間に入る商社の人間がうまく立ち回る必要があります。ビジネスのセンスだけでなく、人間力が問われる部分であり、クライアント企業の機嫌を損ねないために、楽しませるような接待をすることが多くなるのです。この接待が多いことは、飲み会が多いという体育会の特徴にも通じるものであり、人付き合い、接待が苦にならない体育会学生は受かりやすいでしょう。

営業職も、体育会学生が好まれる傾向が強くあります。ハウスメーカーや保険の営業、不動産関連、証券会社なども、体育会学生を多く採用しています。礼儀正しく、気合と根性のある人材は、営業職では人当たりも良く、少々のことがあってもへこたれずに結果を出していけるという強みになります。採用面接の際にその部分を全面的にアピールできれば、内定を獲得する確率は非常に高くなると言えます。

また、年収が高いことで知られる、医薬品メーカーの営業であるMR職も、体育会系の人材を多く採用しています。新薬が出るたびに薬品の知識を日々更新していかなくてはいけないため、努力家で、根性のある体育会学生が受かりやすいのです。営業努力だけではなく、医者や医療従事者に向けて医療薬品の説明を行う必要が多いことから、人当たりの良さに加えて、プレゼンテーション能力も必要となります。大変な仕事ではありますが、高い年収を希望するのであれば、チャレンジしてみる価値のある業界と言えます。

もちろん、体育会特有の強みである先輩とのコネクションがあれば、先輩からの支援をフル活用できるよう、早めにOB、OG訪問に行くことも大切です。先輩からリアルな職場事情を聞けるという機会は非常に貴重な体験であることは言うまでもなく、同じ部活動で一緒に汗を流した先輩後輩の間柄でしか聞けないような話もしてくれるかもしれません。貴重なアドバイスをもらった際には、礼儀正しくお礼を述べることを忘れないようにしましょう。

採用試験を受ける業界、企業が決まったら、後は丁寧に作成したESを準備し、面接に向けて自己PRと志望動機を自分の言葉で考えます。体育会の強みをアピールし、ポジティブに気合と根性、そして体力には自信があることを必ず面接官に伝えましょう。

ただし、正直でまっすぐな性格が自分の長所であると考えたとしても、実は負けず嫌いで、試合に負けた時にはしばらく落ち込んでしまうなどといった弱みは、特に話す必要がないでしょう。変にプライドが高いなどといった部分もあまり良い印象にはならないため、伝える必要はありません。部活以外のことをあまり知らないとしても馬鹿正直に話すようなことはせず、時事問題にも答えられるように、時間があれば世界情勢や経済ニュースなどにも目を通すようにしましょう。

誰もがこうすれば内定をもらえる、採用試験に受かるというような絶対的な方法はありません。しかし、業界を絞り、自分の資質を生かして、これまでの経験が活かせるような業界を選んで就職活動を行うことで、採用試験に受かる確率はぐんと上がります。準備期間がたとえ短くても、集中力と根性で頑張って内定を勝ち取ってください。

まとめ

体育会学生は礼儀正しく、話ぶりが爽やかで、好印象であるという世間的なイメージがあります。そこに素直で理屈っぽくなく、指示されたことに対して従順に従う印象が加われば、採用試験の面接でかなり良い印象を与えることができます。

体育会系の企業では、仕事をする上に根性論を振りかざし、時間の拘束が長いなど、体力、気合がないと続かないような仕事を任されることも出てくるかもしれません。いくら体育会系企業に就職したいと考えていても、これを仕事の延長として受け入れられるのか、そこに理不尽な思いを感じて無理だと思うのかによって、選ぶ企業は大きく異なってくることでしょう。社風や企業体制などを調べた上で、志望する企業を選びましょう。

面接で少々失敗するようなことがあっても凹んでしまわず、自分の資質を思いっきり生かせる企業がきっとあると信じて、就職活動に励んでください。どうしてもそこに就職したいという熱意を持って、採用試験に臨むことが大切です。

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