[最終更新日]2023年9月12日 [記事公開日]2022年7月29日
年収を上げたい20代必見!年収が上がる転職のやり方と交渉方法
「給与が低すぎる、年収上げたいから転職しよう」そう考えている方も多いでしょう。転職サービス会社が実施する辞職理由アンケートでも、「年収を上げたい」という理由は例年、ランキング上位に選ばれています。
とはいえ20代だと特別な手当てがつくほど職務経験はありませんから、転職によって年収を上げられるかどうか自信がない人もいるです。このコラムでは、20代が年収を上げるために転職する上で意識すべきことや、年収交渉の方法とコツについて解説しますので、転職活動の参考にしてください。
「年収を上げたい」を理由に転職はありなのか?
特に20代は給与が低いですから、ほとんどの人が収入を上げたいと考えていると思います。新型コロナウイルス感染症の影響など、周囲を取り巻く状況は不透明で経営が苦しく、昇給が期待できない職場も増えてきました。
20代の平均年収
厚生労働省が実施した「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、20~24歳の平均給与は21万2000円、25~29歳の平均給与は24万4600円でした。
20代の平均収入は25万円以下です。ここから家賃を支払い、食費や日用品を購入し、交際費などを差し引いたら、わずかなお金しか手元に残りません。貯金をするのが難しいという方も多いのではないでしょうか。このような現状では、もっと給与の高い会社に転職したいと思うのも無理はありません。
とはいえ同じ20代であっても、給与は企業規模によって異なります。企業規模別の給与水準を見ると、20~24歳の男性の場合、大企業が22万2300円、中企業は21万1600円、小企業は20万7600円となっています。女性の場合は、大企業が21万9000円、中企業が20万7900円、小企業が19万7300円でした。
25~29歳男性の場合、大企業は26万6000円、中企業は24万8000円、小企業は23万6700円です。女性は、大企業が24万4900円、中企業が23万3800円、小企業が21万6300円となっています。
20代前半も20代後半も、男性の場合は大企業が平均水準よりも高め、中企業が平均並み、小企業が平均より低めの傾向があります。また、女性は全体的に給与が低いのも特徴です。
ただし中小企業であっても、業績が安定しているところは給与水準も高く、毎年の昇給もきちんと行われるところが多いでしょう。逆に、業績が悪化しているところは給与が低い傾向にあり、昇給も期待できません。収入アップを目指すなら、今より規模の大きい企業や業績の良い会社への転職を目指す必要があります。
平均水準と自分の年収を比べて判断しよう
現在のあなたの収入は、20代の平均給与に比べて高いでしょうか、低いでしょうか。収入が不満で転職を考えている場合は、現在の収入を把握することが大切です。
もし自分の年収が平均水準よりも低く、今後の業績アップが期待できないのであれば、転職によって収入アップを見込める場合があります。
ただし給与が平均水準並みであり、今後も業績が維持・向上する見通しの企業であれば、今の企業にとどまることも検討しましょう。在籍年数によって昇給しますから、1つの企業に長く勤めることは、将来の給与アップにつながるからです。
世界的に見て、日本は給与水準が低い傾向にあります。我が国の平均給与の推移を見ると、この30年で給与水準はほとんど上がっていません。
OECDの発表によると、2020年における世界各国の平均賃金は、以下の通りです。1位はアメリカで6万9392USドル、2位はアイスランドで6万7488USドル、3位はルクセンブルグの6万5854USドルとなっています。これに対して、日本の平均給与は3万85152USドルです。1位のアメリカと比べて3万ドルも低く、世界では23位という結果でした。
2020年のGDP(国内総生産)ランキングでは世界3位となっており豊かな国として知られる日本ですが、実際は給与水準が30年前と変わらず、家計の豊かさを実感している人はそれほど多くないのが現状です。このような状況下では、収入アップを目指して転職を希望する人が多くなるのもうなずけます。
20代が年収を上げるための転職をする上で意識すべきこと
ここからは、20代が年収を上げるための転職をする上で意識すべきことについて説明します。
年収を上げたい20代はスキルを意識すべき
年収を上げるために意識すべきことは、スキルアップです。日本には終身雇用制や年功序列という長年の習慣がありますが、これらは過去の物になりつつあります。これからは年齢に関係なく、能力のある人材が求められる時代です。また、能力が評価されると、報酬アップにつながります。
年収を上げるためには、今よりも上の水準の企業に転職する必要があります。アピールできるスキルや能力がなければ、採用されるのは難しいでしょう。
資格を取得するのも有効な方法です。ただし、応募する企業に必要な資格を厳選するべきです。応募先の業種と無関係な資格では意味がありません。
そして、20代の転職では資格よりも、コミュニケーションスキルが重視されることを覚えておきましょう。コミュニケーションスキルは、どのような職種でも必須のスキルです。とはいえ、コミュニケーションと言ってもさまざまな手段があります。単に話し上手や社交的なだけでは、コミュニケーションスキルが高いとは言えません。
ビジネスで求められるのは、正しく伝える能力、しっかりと聞く能力、そして周囲の人々と協調できる能力です。面接では、これまでの仕事でコミュニケーション能力をどのように生かしてきたか、人との付き合いやチームワークから何を学んだかをアピールしましょう。
さらに20代の転職では、問題解決スキルも重要です。失敗したときや壁にぶつかったとき、しっかりと対応できる人材が求められるからです。仕事には課題解決が付き物です。現状を改善して生産性を上げることが、業績アップに直結するからです。過去にどのような問題に直面し、どのように解決したのかを、面接官にしっかりとアピールしましょう。
これらのスキルに自信が持てない方は、今からでも遅くありません。意識してスキルを伸ばす努力をしましょう。スキルを磨く努力を行い、上手なアピール方法を考えたうえで、収入アップが見込める企業を探しましょう。
年収を上げたい20代は企業選びに注意
年収アップを目指して転職先を探す場合には、広い視野を持って、多角的かつ長期的な視点から企業を選ぶことが大切です。目先の収入だけにとらわれると、後悔することもあります。高給だけにこだわるのはおすすめできません。
求人広告を見るとき、まず給与額に目が行くと思います。しかし、給与だけが収入ではありません。賞与もありますし、手当てや福利厚生もあります。給与が高くても、賞与額が少ないとトータルの年収が下がるかもしまれせん。手当が少なくて出費がかさみ、結果的に収入減になるケースもあります。手当の内訳や福利厚生の内容なども含めて、しっかりとチェックしましょう。
年収アップを目的に企業探しをする際に注意したいのが、ブラック企業の求人です。労働環境が悪く、人が定着しない企業は、高い給与額をエサに人材を集めることが多いのです。高給に引かれて入社したけれど、サービス残業や休日出勤が多くて休めない、厳しいノルマがあるといったケースも考えられます。これでは長く続けることは難しいでしょう。
逆に、給与がそれほど高くなくても、今後の収入が大きく伸びる会社もあります。企業側が20代に期待するのは、伸びしろです。このため、スキルを身につける時期となる20代の給与は低いのが大半で、経験を積み、実力をつけてきた30代、40代で、給与が上がる仕組みなとなっています。若手の伸びしろに期待する企業は、人材の育成にも熱心です。社員教育や資格取得の支援など、人材を大切にする傾向があり、働きやすい環境でスキルを伸ばせる企業が多いのも魅力です。
転職先選びでは、その企業の事業内容が自分に興味のある分野かどうか、どのような強みがある企業なのか、企業理念や社風なども見極めましょう。ホームページや求人票などに、人材に求めるスキルが紹介されていることも多いので、こちらもチェックしておきましょう。こうすることで、自分の現在のスキルと、企業側が求めるスキルにズレがないかを確認できます。企業が求める人材像を把握することは、内定を得る上で欠かせない戦略です。
20代の転職で年収交渉をする方法とコツ
ここからは、転職先から提示された年収を上げたいときの交渉術について解説します。
20代でも年収交渉は可能だが、リスクもある
転職による年収アップを狙っている場合、面接時に「給与を上げてほしい」と交渉を行うことも可能です。ただし、一方的にこちらの希望を伝えても、相手に受け入れてもらえないでしょう。自分が会社に対して、どのような貢献ができるのかを伝えることが大切です。自分のスキルや知識、実績を棚卸しして、会社の業績に貢献できる根拠を提示しなければ、相手は納得してくれません。
「前職では、○○という新商品を開発し、○○○円の売り上げを獲得した」「営業マンとして常に成績トップを維持し、社内表彰を受けた」など、年収をアップしてでも欲しい人材と思わせる根拠を示しましょう。
しかし、20代で誰もが納得するような業績を獲得している人は、ごく少数ではないでしょうか。また、面接官は自分よりも年上のケースが大半でしょう。相手から見ると、若造です。「実績が少ないにもかかわらず、年収アップの交渉をするとは身の程を知らない」と不快感を与える可能性が高いのです。
相手が納得するだけの優秀なスキルや業績がない場合は、給与交渉は避けた方が無難です。しかし、交渉が難しいからといって、諦める必要はありません。自分で交渉するのではなく、他の人にお願いすればいいのです。
年収アップの交渉は転職エージェントを活用するのがベスト!
転職エージェントに登録すると、担当のキャリアアドバイザーが、さまざまなサポートを行ってくれます。そのサポートの一つに、応募先の企業との年収交渉も含まれます。
キャリアアドバイザーは、求人募集企業と、応募者との橋渡し役です。企業や業界情報にも詳しいですから、各企業の給与システムや業界の年収相場も熟知しています。年収交渉にも慣れており、企業と応募者の両者の意見を取り入れ、適切な落とし所を見極めてくれるでしょう。自分で交渉を行うと相手側に不快感を与える危険がありますが、キャリアアドバイザーが間に立てば、不快感を与える心配も無用です。
また、企業の福利厚生や手当の内容はもちろんのこと、将来どのくらいの昇給が見込めるかなど、求人票ではわからない事柄についても教えてくれます。ブラック企業を避け、ミスマッチを防ぐためにも、キャリアアドバイザーの活用はとても有効な方法です。
弊社ジールコミュニケーションズでも、20代の転職を後押しする「若手社会人向け転職サポート」を展開しています。企業紹介はもちろん選考対策や年収交渉などのサービスもすべて無料ですので、お気軽にご相談ください。
年収交渉が難しい場合もあることは知っておこう
「年収テーブル」を設けている企業などでは、キャリアアドバイザーが交渉を行っても、年収アップは難しいと考えましょう。年収テーブルとは、社員の人事評価などによって等級を決め、等級ごとに年収を決める報酬システムです。このような企業では、中途採用の応募者に対しても、年収テーブルによって年収を決めています。例外を作ると不公平になりますから、交渉には応じてくれません。
年収は、その人のスキルや能力によっても決まります。自分の能力以上の年収を要求すると、転職後に高い実績が求められます。能力以上の実績を出すには、大変な努力が必要です。周囲の期待に応えるためのプレッシャーも相当なものでしょう。そうならないためには、自分の能力を客観的に把握することが大切です。自分の能力ではどのくらいの年収が妥当なのかについても、キャリアアドバイザーに相談してみましょう。
まとめ
「年収上げたい!」その気持ちは、よく分かります。でも、20代の転職で収入アップを目指すなら、目先の給与だけで判断するのは禁物です。給与自体は上がっても、賞与や手当が少ないと、結果的に年収が下がる可能性があるからです。また、一時的に年収が上がっても、その後の年収アップが期待できない企業もあります。逆に、現状では年収は低いけれど、将来的に年収アップが期待できる企業も少なくありません。
これらの見極めは慎重に行いましょう。転職エージェントに登録すると、将来性が高く、今後も年収アップが期待できる企業を紹介してくれます。年収アップの交渉も自分で行うより、転職エージェントのキャリアアドバイザーに代行してもらった方が成功しやすいです。
収入は、いかに会社に貢献したかによって決まります。スキルを磨く努力も怠らないようにしましょう。
ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
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