[最終更新日]2023年9月13日 [記事公開日]2022年7月22日
未経験業界・職種への転職向け志望動機ポイント【例文・NG例付き】
第二新卒や20代の若手社会人の中には、未経験業界・職種への転職を考えていて「志望動機の書き方が分からない」と悩んでいる方もいるかもしれません。未経験業界への転職を成功させるには、アピールにつながるような志望動機を考えることが大切です。
そこでこの記事では、未経験業界・職種に転職する際の志望動機のポイントを解説していきます。事務職やIT関係職など、職種別の例文・NG例も併せてご紹介します。
目次
業界未経験で転職するには志望動機が大切
これまで勤務していた業界と異なる未経験業界への転職を成功させるには、志望動機の書き方が大切です。
はじめに、業界未経験で転職する際に、なぜ志望動機の書き方が大切になるのか見ていきましょう。
業界未経験者への企業ニーズや傾向
業界未経験者が志望動機を書く際は「なぜ企業は未経験者を募集しているのか」について考えるといいでしょう。
例えば、業界未経験者を積極的に採用する理由には、業績が好調である可能性が考えられます。企業側は今後も需要が高まっていくと期待していて、早い段階から人材を育成したいという企業ニーズがあるでしょう。
また、業界未経験者に対しては、企業がイチから教育できます。業界の同業他社との差別化を図るために、他業界で得たスキルや業務経験から、新しい発想が生まれることを期待している傾向もあります。
業界未経験で転職するには志望動機が大切
企業が応募者の志望動機から確認したいことの一つに「応募者が自社で働きたいと思った理由」が挙げられます。
どんなに素晴らしい経歴やスキルがあったとしても、「なぜ未経験の業界なのに就職したいと思っているのか?」という理由が不明瞭ではアピールにつながりません。どの会社に対しても使い回しできる志望動機では、書類選考で担当者の目にとまらない可能性が高いでしょう。
そのため、これまでの会社で得たスキルや経験が、応募先の会社や業界でどのように活かせるのかについて、しっかりと分析する必要があります。たとえ業界が異なっても共通して発揮できるスキルがあれば、企業にマッチした人材として評価されるかもしれません。
未経験の業界や職種の志望動機を書くときの5つのポイント
ここからは、未経験の業界や職種への転職活動で、志望動機を書く際のポイントを5つご紹介します。
志望理由や転職の目的を明確にする
1つ目のポイントは、「志望理由や転職の目的を明確にすること」です。
採用担当者は、これまでと異なる業種・職種を選んだ理由が書かれていないと、自社の求人に合った人材かを判断できません。例えば、「新しい業種にチャレンジしようと思ったきっかけ」や、「応募の決め手となった理由」などをリストアップしておきましょう。
新しい業種に興味を持つきっかけには、プライベートで購入した商品やサービス、メディアからの情報などが挙げられます。また、応募の決め手となった理由には、経営理念をはじめ、働いている社員の声や、会社の将来性などが考えられるでしょう。
転職先で活かせる経験やスキルを盛り込む
2つ目のポイントは、「転職先で活かせる経験やスキルを盛り込むこと」です。例えば、基本的なビジネススキルやマナーが備わっていれば、新卒の場合と比べて一歩抜きんでることができます。
重要なのは、自分の経験やスキルと、企業が求めているものの共通点を見つけることです。
一見、役に立たないような経験やスキルでも、企業側からはポテンシャルが高いと見えることもあります。
まずは自分が今まで経験したことを振り返り、具体的にどのような場面で異業界・異業種でも活かせるのかをイメージすると担当者に伝わりやすくなるでしょう。
未経験業界への転職に向けて準備していることをアピール
3つ目のポイントは、「未経験業界への転職に向けて準備していることをアピールすること」です。
未経験業界に転職する場合、必要なスキルを持っていなかったとしてもアピールする手段はあります。例えば、資格取得のために勉強中であったり、業界研究を進めていたりするのはイメージアップにつながるでしょう。
未経験の場合、活かせるスキルやキャリアがないことがデメリットに見えますが、前向きな姿勢を打ち出すことで熱意が伝わりやすくなります。
積極性や適応力など社会人としての基礎力をアピール
4つ目のポイントは、「積極性や適応力など、社会人としての基礎力をアピールすること」です。
企業が業界未経験者に求めていることの一つに、「一日も早く即戦力になる人材が欲しい」という点が挙げられます。仕事に対する積極性や、新しい環境に対する適応力がある場合は、企業が求めている人物像にマッチする可能性が高いでしょう。
具体的には、「コミュニケーション能力が高い」「環境の変化やトラブルに対して柔軟性がある」などのアピールポイントを志望動機に盛り込むのがおすすめです。
前職での経験や実績を具体的な数字でアピール
5つ目のポイントは、「前職での経験や実績を具体的な数字でアピールすること」です。前職の業務を通じて経験したことは、できるだけ具体的な数字を使って説明しましょう。
例えば、営業成績の顧客獲得数や売上など、達成した数字を交えて説明すると会社への貢献度が伝わりやすくなります。数字はその人が成し遂げてきた事実を映し出すため、アピールすることで信頼性が増す可能性もあるでしょう。
応募に至った熱意を伝えることも大切ですが、数字などの具体的な事実がないと説得力に欠けてしまいます。
未経験の業界や職種の志望動機のNG例
ここまで志望動機を書く際のポイントについて説明してきましたが、志望動機に書く際に覚えておきたいNGな内容もあります。
ここからは、未経験の業界や職種へ転職を希望するときの、志望動機のNG例を4つ見ていきましょう。
抽象的で曖昧な内容になっている
1つ目のNG例は、「抽象的で曖昧な内容になっていること」です。自分が考えていることや感じていることは、具体的な言葉に変換しないと相手に伝わりません。
例えば、「貴社の経営理念に共感しました」という志望動機は、具体性がなく、採用担当者がどう判断すればいいのか分かりません。具体的に「どこが共感ポイントなのか」「なぜ共感したのか」などについて、自分の言葉で表現しましょう。
企業任せにして学ぼう、という姿勢
2つ目のNG例は、「企業任せにして学ぼう、という姿勢」です。学ぶ姿勢を伝えることは謙虚さにつながっていると考えているかもしれませんが、伝え方次第ではマイナスに影響します。
例えば、「貴社の業務を通して、知らないことを学び、自分のキャリアにプラスになる経験を積みたい」という志望動機の書き方では、企業への貢献は無視されて、自己実現だけを重視しているように聞こえてしまいます。
「自分が学んだことを○○の仕事に活かしていきたい」「これまでの○○の経験を未経験業界の貴社でも活かせる」といった、企業へ貢献する思いと併せて書くことで、企業任せではない主体性が伝わりやすくなるでしょう。
待遇面ばかり求めている
3つ目のNG例は、「待遇面ばかり求めていること」です。実際に、待遇面の良さが応募のきっかけだったとしても、それ以外に志望動機がないと、採用担当者に「同じ待遇なら他の会社でもいいのかな?」と受け止められてしまう可能性があります。
例えば、「完全週休2日制で残業がないという待遇が魅力的」「手当が充実していて、将来的にも満足した労働条件で働くことができそう」といった待遇面の魅力だけを志望動機に書いてしまうのは避けた方がいいでしょう。
企業は、売上を上げたり事業を発展させたりすることで、その結果として魅力的な待遇を整備・維持できるともいえます。待遇面だけを志望動機にすると、売上や事業発展への貢献意識が薄い人材であると判断されてしまうかもしれません。
ネガティブな転職理由になっている
4つ目のNG例は、「ネガティブな転職理由になっていること」です。
前職の待遇や人間関係が原因の転職は、採用担当者に「また同じ理由で辞めるのではないか?」という印象を与えてしまいます。転職の理由が前職の待遇や人間関係だったとしても、志望動機に書くのは控えましょう。
ネガティブな理由の場合でも、志望動機には、新しい業種にチャレンジする目的や意欲を書くことが大切です。新しい業種に興味を持ったきっかけや、経験やスキルをどのように活かしていきたいかなど、具体的な情報を志望動機に盛り込むことを意識しましょう。
【職種別】未経験者の志望動機の例文・サンプル
ここからは、未経験者の志望動機の例文・サンプルを、職種別にご紹介します。
志望動機の書き方には「正解」があるわけではありません。自分の強みやアピールポイントが伝わるよう、例文・サンプルを参考に、自分の言葉で志望動機を検討してみましょう。
未経験から事務職へ転職する際の志望動機
事務職への転職の場合は、PCスキルやビジネスマナーはアピールポイントとなります。
ただし、未経験から事務職に転職するパターンは人気のため、担当者に響く志望動機を検討することが大切です。
■例文
前職では、事務機器を企業に提案する営業職を5年間担当しておりました。
事務機器の営業を通じて、発注や在庫管理、売上管理などを行う事務職の大変さを実感しました。同時に、商談がスムーズに進む背景には、業務の効率化やスキルアップが欠かせないと気づき、事務職への転職を決意しました。
前職ではお客様に伝わりやすい資料作成を心がけてきたため、どのような資料の反応が良かったかを把握してきました。これまで企業の業務効率の改善につながる提案をしてきた経験は、事務職にも活かせるものと考えております。
現在はWordやExcelのスキルを磨くため、MOS受験に向けて勉強中です。営業経験を活かした業務改善にも精いっぱい努めて参りますので、面接の機会をいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。
未経験から営業職へ転職する際の志望動機
営業職への転職には、コミュニケーション能力やトラブル対処能力が必須です。また、時間管理や効率化が得意な人は、強力なアピールポイントとなります。
志望動機で「自分を売り込む」ことと「何かを売り込む」という点では同じなので、志望動機の書き方で、営業職に向いているかを判断されていると考えましょう。
■例文
前職では、アパレルショップの販売を3年間経験しました。お客様のニーズを聞き、その人が魅力的に映る商品を提案することにやりがいを感じました。
店長として店舗運営を任されたことは、仕入れやレイアウトを通じて「どのように工夫したら自社の商品を欲しいとお客様に感じていただけるか」を学ぶ貴重な経験だったと感じています。
貴社の「〇〇サービス」を世の中に広めていく仕事がしたいと思い、営業職への転職を決意しました。未経験からのチャレンジですが、アパレル販売で培ったヒアリングスキルと提案力が活かせると考えています。
一日でも早く即戦力になれるように精いっぱい頑張りますので、面接の機会をいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。
未経験から販売・接客職へ転職する際の志望動機
販売・接客職への転職も、営業職と同じくコミュニケーション能力が高いと評価アップにつながりやすいでしょう。また、ビジネスマナーや気配りのできるという人柄なども、実際の業務に役立つかもしれません。
■例文
前職では、コールセンターでの業務を3年間担当しました。お客様の悩みや問題をしっかり聞き、代替案を提案する能力が磨かれました。
また、クレーム対応を通じて、物事をポジティブに変換するスキルが身についたのを実感しています。これらの経験を通じて、電話から対面の接客スキルを追求していきたいと思い、販売・接客職への転職を決意しました。
貴社のコンセプトである「〇〇」は、環境問題に貢献する素晴らしい商品だと感じています。日頃から「〇〇」を愛用しているため、多くの方に魅力を伝えていきたいと思いました。
異業種からの転職となりますが、1人でも多くのお客様に笑顔になっていただけるような接客を目指していきます。
未経験からIT系職へ転職する際の志望動機
IT系職への転職の場合は、IT業界やコンピューターに強い関心があるほど熱意が伝わりやすくなります。また、スキルや知識では経験者にかなわないため、コツコツと努力できることやトレンドに対するアンテナを張っていることをアピールしましょう。
IT業界にはさまざまな分野があるため、企業の業務内容を把握し、必要とされるスキルを押さえておくことが大切です。
■例文
前職では、介護での仕事を経験しました。介護業界は需要があるにもかかわらず、介護事業者に向けた業務ツールを使いこなせていない現状を何とかしたいと思い、IT業界への転職を決意しました。
貴社の介護事業者向けソフト「〇〇」は、介護職の働き方をサポートするパイオニア的な存在だと感じております。介護業界の人材不足を改善できる可能性も期待できることから、貴社の一員としてサービスの開発に関わりたいと思いました。
異業種からの転職となりますが、介護職の経験をツール開発に活かして、貴社事業の発展に貢献したいと考えております。
未経験から施工管理職へ転職する際の志望動機
施工管理職への転職は、柔軟性や正確性が強みになります。また、現場に関わる人とのコミュニケーションスキルも必要です。
施工開始から完成までに時間と労力が必要なため、学生時代の部活動経験などもアピールポイントとなるでしょう。
■例文
貴社を志望した理由は、「高品質な建物を低コストで施工する」という企業理念に感銘を受けたからです。
前職ではハウスメーカーでの営業を経験しましたが、購入者の安心や安全のためにサポートしていきたいという気持ちが強くなり、施工管理職への転職を決意しました。
前職で培った、トラブルに対する柔軟性や、お客様の夢を実現するために何度も現場に足を運んだ粘り強さが活かせると考えております。
また、学生時代にラグビーで鍛えた体力や、チームキャプテンを務めた際のコミュニケーション力も活かして、貴社事業に貢献したいと思います。
未経験から製造職へ転職する際の志望動機
製造業への転職は、志望した企業の理念やビジョン、歴史を理解する姿勢が大切です。
製造業は、全国に数えきれないほど存在するため、「なぜその企業なのか」を明確にする必要があります。
■例文
貴社を志望した理由は、「世の中の常識を作り出す」という企業理念に感銘を受けたからです。
子供の頃から貴社の製品が身近にあり、世代を超えて愛されている商品を世に送り出す企業の一員として貢献したいと考え、転職を決意しました。
貴社の商品の中でも、「○○」は私たち家族の生活に欠かせないものでした。
これからも貴社の商品が多くの家族の思い出を作り、人々の幸せに寄与できるように、高い目標を持って業務に邁進したいと考えております。
未経験からマーケティング職へ転職する際の志望動機
マーケティング職は、市場調査や広告宣伝、商品企画などが業務内容です。必要なスキルには、情報収集や分析力、企画力、発信力などが挙げられます。
前職でアピールできる経験があれば、積極的に志望動機に書きましょう。
■例文
私は不動産業界のプラットフォームに関わる業務を5年間経験しました。市場調査や経済動向などを把握してきたため、前職での情報収集や分析力が活かせると考えております。
今までは不動産業界の橋渡し役ができることにやりがいを感じていましたが、今後は業界全体の発信力に貢献したいと思い、転職を決意しました。
前職での経験を活かし、消費者のニーズに沿った企画や提案ができるように尽力しますので、何卒よろしくお願いいたします。
未経験から介護職へ転職する際の志望動機
介護職未経験の場合、「長く働いてくれるか」が採用基準の一つとなります。将来的にどのような人材になりたいかを添えると本気度が伝わりやすいでしょう。
また、介護職を目指そうとしたきっかけを盛り込むと、転職に至るまでの説得力が増します。
■例文
私は事務職として勤めていた際に、高齢の母に介護が必要になり、24時間365日付き添う日々が続きました。
体力的にも大変でしたが、ある時、母から感謝の言葉をもらったことで、人の役に立てることの素晴らしさを経験しました。
母への介護を通じて得た介護の知識や経験を、貴社の事業を通して社会に還元したいと考えております。
効果的な志望動機を考えて未経験業界・職種への転職を成功させよう
未経験業界への転職を成功させるには、志望動機がカギを握っています。志望動機や転職理由を明確にし、転職先で活かせるスキルや経験を、具体的なエピソードや数字を交えてしっかりアピールしましょう。
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