[最終更新日]2023年9月13日  [記事公開日]2022年7月21日

【採用担当者必見!】新卒採用の手順をどこよりもわかりやすく解説します

企業の採用担当者にとって、新卒採用はそう簡単にはいかない課題の一つです。新卒採用が思い通りになかなかうまくいかずに、悩んでいる方はいませんか?新卒採用を成功裏に進めるためには、事前準備をして、戦略をしっかり練ることが求められています。そこで重要なのは、新卒採用の流れを把握することです。基本的な手順と活用したいツールを理解すれば、自分たちの希望する人材を確保できる可能性も高まります。

新卒採用の流れと手順

新卒採用を進める前に一つ注意しておきたいのは、政府の「採用選考に関する指針」です。この中で、広報や選考など採用活動に関する手順を進めるにあたっての時期の規定が示されています。ちなみに2023年度卒業の新卒を対象にした採用の場合、広報活動は卒業・修了年度に入るすぐ前の3月1日、採用選考活動であれば卒業・修了年度内の6月1日、内定日は同じ年度の10月1日を開始日とするように求めています。新卒採用を進めるにあたって、以上の日時を頭に入れながら、スケジュールを組んでいきましょう。

この指針によると、大学3年生の3月1日が広報活動の解禁日です。しかし、多くの企業はインターンシップという形で、学生に早い段階から接触しています。雇用のミスマッチを防ぐという意味で、学生側にも企業側にもメリットがあり人気です。大学3年生の6~9月ごろまでにはインターンシップを行っている企業が多いです。これは、夏休みに入るまでにできるだけ多くの学生とコンタクトをとっておきたいからでしょう。

採用選考は6月1日から解禁のはずですが、広報が解禁される3月以降になって「面談」と銘打ち、実質的には面接試験を実施している企業も少なくありません。また、OBやOGと学生を接触させている企業も見られます。採用選考活動の解禁される6月1日の段階ではいつでも内定の出せる状況にまで持っていくのが、現在の新卒採用の相場となっています。このように短期間で選考を進めていかないと、優秀な人材を確保するのは難しいと考えておきましょう。

近年、夏休みを使ってインターンシップを始める企業が多くなってきています。インターンシップを実施するにはスケジュールの調整がどうしても必要ですし、どのように募集をかけるかもあらかじめ考えておかないといけません。夏休みにインターンシップを行うのであれば、6月ごろまでには計画策定を進める必要があります。

求人募集を出すにあたって、就職サイトの準備も欠かせません。秋口にはサイトへの準備を進めたほうがいいです。どのプランで入稿をお願いするのか、実際の原稿作成など進めましょう。一方で、採用活動で使用するツールも準備します。企業に関する資料や説明会で配るパンフレットの作成、採用情報のサイト作りの準備を進めます。各メディアが完成するまで、2~3か月程度の準備期間が必要になると考えてください。

効率的に新卒採用を行うための準備とツール

新卒採用の手順がわかったところで、どのように準備するかを考えていきましょう。

選考対象と評価基準の設計

新卒の募集を始めるにあたってまず考えなければならないことは、どのような学生層をターゲットに求人を行うかということです。多数の応募者が集まっても、全く自社にそぐわない人物ばかり集まったのでは意味がありません。まずは採用選考にあたり、どういった人物を選考対象としたいのかを決めておくことが大切です。

その次に必要な手順は、評価基準の設計です。新卒の場合、スキルだけでなく、人物像までも含めた包括的な評価を設けることが大事です。そこで、会社がどのような人物を求めるか、具体的にイメージします。そのイメージから、評価項目をピックアップしていきます。この時、能力や性格、意欲などのいくつかのカテゴリーにそれぞれ振り分けるのがおすすめです。こうすることで、特定のジャンルに評価が偏る事態を回避できるからです。

いろいろと具体的に項目を設けることは大事ですが、あまり項目が多くなると採用試験が複雑になってしまいます。すべての項目の挙がったところで、それが必須なのか、できればあったほうがいい項目なのか、優先順位をつけてください。

予算と人員の確保

そして、新卒採用を始める前の準備で欠かせないのが予算確保です。新卒採用をするにあたって、どのような経費が発生するのか、個別にどの程度費用がかかるかを検討して、総額でどのくらいの予算確保が必要かを検討します。広告費や採用ページの制作費、交通費や飲食費、必要に応じて宿泊費も必要になるでしょう。どのような費用が想定されるのか、各項目どの程度費用がかかりそうかの手順で検討するといいでしょう。

人員確保も事前準備で必要なことです。説明会やセミナーのスタッフ、面接官、書類選考を担当する社員など、それぞれ何人必要かを検討してください。この人員想定が甘いと、実際に必要な人数とずれが生じてしまい、選考活動の進捗が大幅に遅れる可能性があります。また、新卒採用は年間通じてずっと同じ人員が必要とは限りません。時期によって波があるので、早めに他部署への協力要請ができるように、コミュニケーションは密にとっておきましょう。

採用活動に用いるツールの準備

新卒採用を進めるにあたって、さまざまなツールを駆使することも大事です。


採用活動に用いるツール1:就職情報サイト

数あるツールの中でも欠かせないのが就職情報サイトです。今やほとんどの学生が就職情報サイトをチェックしていると言っても過言ではないでしょう。つまり、就職情報サイトに掲載することで、より多くの学生にアプローチできるわけです。

採用活動に用いるツール2:就活イベント

合同企業説明会などの就活イベントも、活用したいツールの中の一つです。就活生に対して企業を認知してもらったり、アピールポイントを覚えてもらったりするのにうってつけの場です。会社説明会は合同説明会の他にも、大学で行う方式やワークショップを開催するなど、さまざまなアプローチが考えられます。

採用活動に用いるツール3:SNS

これからの時代新卒採用で欠かせないツールになってくる可能性の高いのがSNSです。近年の学生を見てみると、メールを使ったやり取りはあまり好まないようです。それよりも、SNSのやり取りの方が気軽にできるので、積極的に活用している学生も少なくありません。SNSはいろいろな目的で活用できるのも魅力の一つです。自社認知のための情報を発信したり、採用専用のアカウントを作成したり、もしくは自社アプリと連携するなどが考えられます。

SNSをツールとして活用してほしいのは、無料で利用できるからです。就活生について深く理解できるという意味でもおすすめです。面接支援のようなフォーマルな場では、就活生もどうしても着飾った自分で臨みがちです。しかし、SNSの場合、より素の就活生について理解できます。学生が何を考えているのか、人生の中で何を大切にしているのかなど、深い情報に触れられるので、どんどん活用してください。

採用活動に用いるツール4:動画サイト

また、近年企業も積極的に導入し始めているツールに、動画があります。今ではYouTubeに公式のチャンネルを開設している企業も少なくありません。自社サイトに動画コンテンツを用いている会社も増えてきています。動画のいいところは、テキストや画像と比較して、より深く企業のことを理解できる点です。例えば、社員にインタビューをすることで、もし入社したら、どのような先輩のもとで仕事をすることになるのかをイメージできます。その他にも、「新入社員の1日を追ってみた」のような動画をあげてみるのも効果的です。自分が就職した場合にどのように働くのか、動画を見ながらシミュレーションできます。

採用活動に用いるツール5:採用管理システム

採用管理システムも、今後の新卒採用では欠かせなくなるかもしれないツールの一つです。例えば、各求人サイトを通して応募してきた求職者を一元管理できるようになります。その他に、採用サイトを制作できるようなシステムも出てきています。しかも、ただ単にサイトを制作するだけでなく、SEOなど検索サイトに掲載できるような施策まで行うシステムも出てきています。このようなシステムを導入すれば、採用担当者の業務量を軽減できます。採用活動の効率性を高められるので、導入を検討してみてください。採用管理システムの中には無料で導入できるものも見られます。コストが気になる方は、無料のシステムからお試し感覚で使ってみるのも一考です。

優秀な人材を確保するための方法

優秀な人材を確保するには、まず採用担当者の間で情報を共有することです。新卒採用の場合、これまでの職歴や実績は基準にできません。その代わりに判断材料となるのは、性格の良し悪しや意欲、資質などです。このような情報は数値化できるものではなく、どうしても採用する人間の主観が入ってしまいます。もし、採用者それぞれの自由裁量で任せるという形になると、面接官ごとに全く異なる人材を採用しかねません。そこで、最初にどのような人材を求めるか、具体的にペルソナを作り上げることが重要です。具体的に、多岐にわたって人物像を積み重ねておくと、面接官ごとの自由裁量の部分が限定され、面接官によって誰が採用されるか変わってくるような事態を回避できます。

学生相手の面接の場合、学生生活やプライベートなエピソードを交えて話をしてもらい、相手の人物像を具体的にイメージする手順で進めていくことが多いです。そこから必要に応じて突っ込んだ質問をすることで、各人の適正や資質を見抜かないといけません。ここで重要なのは、能動的か受動的か、独創的か常識的か、自己評価の高低などを見極めることです。このような学生の本質的な部分を評価して、会社の求める人物像とマッチするかを見極めていきます。

質問した時にすぐに的確な回答を簡潔に答えられるかということも、優秀な人材かどうかを見極めるためのポイントです。そのような人材は、コミュニケーションスキルに長けているからです。業種関係なく、コミュニケーションスキルのある人材は重宝します。コミュニケーションスキルはビジネスの成否を左右しますし、業務を進めるにあたっての効率性を左右する重要な要素です。1回でこちらの言わんとしていることをきちんと理解できる人と、何度も言わないと理解してくれない人とでは、業務の進捗状況も大きく変わります。面接の時に円滑なキャッチボールのできる人材を採用するといいでしょう。

面接試験の際に「○年後、あなたはどうなりたいですか?」「当社に入ったらどのようなことにチャレンジしたいですか?」といった質問を設けるのも、優秀な人材を確保するためのコツです。この質問で、将来設計を具体的に思い描いているかどうかがわかります。優秀な人材は将来のビジョンを具体的に持っているものです。そして、自分の将来的な目標を持っていることが多いです。その目標の実現のために、いつまでに何をすればいいか、キャリアパスを具体的に考えている人は、入社しても活躍する可能性が高いです。

面接の定番で、自身の長所と短所を聞く質問があります。なぜこの質問をする企業が多いのかというと、自己分析力に長けているかどうかを見極めるためです。この時、長所と短所が客観的に自分を見つめたものであるかをチェックしましょう。短所をただ答えるのではなく、それをどのように克服すべきかを考えているかまで見てください。また、会社に入ったらどのように長所を活用したいか、もしくはこんな長所のある自分を採用するとどんないいことがあるかについて言及できる就活生も、優秀な人材の可能性大です。自己PR力のある人は、プレゼン能力に長けていると考えられます。

どのような質問をすればいいか、面接官の間でコンセンサスをとっておくことも重要なポイントです。研修やセミナーなどを通じて、意識の統一を図っておきましょう。評価基準や質問内容を統一することで無駄なやり取りを省略でき、面接試験の効率性を高められます。この時、質問の禁止事項などについても前もって話し合って、情報共有することが重要です。

まとめ

優秀な人材を確保するためには、早めに新卒採用の手順を準備しておくことが大事です。現在では就活にあたって、多様なツールが出てきています。できるだけ多くの就活生とコンタクトをとるためには、できるだけ多くのツールを使うことも意識しましょう。

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