[最終更新日]2023年9月13日 [記事公開日]2022年7月14日
転職期間はどれぐらい?平均から見る理想的な転職活動期間について解説
これから転職活動を始めようと考えているならば、「転職活動の期間はどれくらいかかるのか?」が気になることでしょう。具体的に、活動に必要な期間がわからないと、長期的な予定を立てにくくなります。転職活動期間の平均的な目安と、それに伴うスケジュールの立て方を把握しておくことが大切です。
このコラムでは、転職活動にかかる平均的な期間、転職活動の流れと理想的な活動期間、転職活動を長引かせないための活動方法について解説します。今後の転職活動をスムーズに行うための参考にしてください。
転職活動の期間はどれぐらい
一般的に、転職活動にかかる期間は約3ヶ月と言われています。転職成功者へ実施したアンケートによれば、活動期間3ヶ月未満の人は約40%、3ヶ月~半年未満は約33%、6カ月以上かかった人は約27%です。よって、平均的な転職活動期間は3ヶ月~6ヶ月が目安であると考えてよいでしょう。
ただし年代によって、転職活動の期間には違いが出ます。20代で約46%、30代前半では約41%の人が転職活動3ヶ月未満なのに対して、50代になると3ヶ月以内に転職に成功した人は約28%にすぎません。年齢が上がるほど求人が少なくなり、転職活動期間は長くなる傾向があります。年齢が高い人は内定獲得まで時間がかかることを考え、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
年代だけではなく、その人のスキルやポジション、どういった状況で転職活動するか、つまり在職中に活動を始めるか、離職してから活動を始めるか、さらにモチベーションなどの要素によって、活動期間は変わります。「絶対に転職する!」と強く決意している人もいれば、「いい会社があれば転職する」くらいの温度感で活動する人もいます。どのような意識で転職活動に臨むかによって、活動期間は変わってくるでしょう。
転職活動の主な流れと理想的な活動期間
転職活動には、大きく分けて4つのステップがあります。転職活動を始める前にざっくりと、「どんなステップがあるのか」「それぞれのステップでやるべきことは何か」、さらに「それぞれのステップにどのくらいの期間かかるか」という3点を把握しましょう。これらを把握すれば、自分が転職したい時期から逆算して、いつ何をすべきか、具体的なスケジュールを立てることができ、スムーズに転職活動を進められます。
ここでのステップは、在職中に転職活動することを念頭に置いています。離職してから転職活動する場合は、活動に充てる時間が多くなるので転職活動の期間を短縮できる可能性がある半面、リスクもありますから、在職中に始めるほうがベターです。
転職活動のための事前準備
事前準備にかける時間はおよそ1~2ヶ月を目安にするといいでしょう。事前準備は大まかに分けて、「希望条件作成」「自己分析」「情報収集」という3つのステップで行います。
【希望条件作成】
まず、転職活動を始めるにあたり、自分が転職で実現したいこと、企業に求める希望条件を書き出して、リストアップします。たとえば、収入を重視する場合、具体的な年収、特別手当があるか、インセンティブ制度を求めるのかなど、自分は何を求めているのかを考えてみてください。就業環境や雇用形態、あるいは働き方を重視するなら、勤務地あるいは転勤がないことにこだわるのか、時短勤務やテレワークできることを条件とするかなど、転職先に求める条件をチェックしていきます。キャリアアップを目的とするなら、経験やスキルを活かせる、あるいは経験を積める、資格や語学を活かせる、開発や研究環境などの中から、特に重視したいのは何かを考えましょう。
あなたの希望条件が、転職活動の軸となります。軸がブレるとスケジュールがスムーズにいきません。できるだけ具体的に、自分が仕事に求めるもの、大げさに言うならば人生に求めるものは何か、転職したい目的や動機は何か、突き詰めて考えて言語化することが大切です。希望条件が整うと、自分にとっての優先事項がわかり、同時にあまり重要でないこと、どの条件を捨てられるかがわかってくるので、企業選びがしやすくなります。
【自己分析】
転職活動でも、自己分析と情報収集は欠かせません。自己分析では自分の仕事内容を振り返って、自分のスキルや経験を把握しましょう。自分のアピールポイントは何か、自分の弱点は何か、正直に分析してください。自分がしたいことではなく、『自分ができること』を把握することに努めるのが成功のカギです。自分がしたいことを軸に考えると自分探しの旅のようになってしまい、活動が進みません。自分を商品だと思うのです。あなたは商品を企業に売り込む営業マンです。あなたという商品をどのようにアピールすれば企業に受け入れてもらえるか、あるいはどんな企業をターゲットに売り込めるか、分析してみるのです。
【情報収集】
情報収集を怠ると、せっかく入社できても、後で苦労することになりかねません。たとえば、作成した希望条件のリストで「ワークバランスを重視したい」「過度な残業や休日出勤のないホワイト企業がよい」と決めたならば、利益率が高く、参入障壁の高い企業、つまり激しい競争がなく、儲かっている企業を探せば良いことがわかります。このように、希望条件作成→自己分析→情報収集の順番で事前準備を行うのが転職成功のポイントです。
とはいっても、自分だけで情報収集するのは限界があります。ネットやメディアを活用するだけでなく、転職エージェントを利用して、転職のプロから情報を得ると良いでしょう。他にも、転職サイトや口コミサイト、東洋経済の出版している四季報などが活用できます。
応募書類の作成
応募書類を作成し、志望企業に応募する期間の目安はおよそ2週間です。作成する書類は、基本的に「履歴書」と「職務経歴書」の2種類です。この2つの書類は、内容と見られるポイントが違います。また、企業によっては、会社独自のフォーマットでエントリーシートなどを提出するよう、求められることがあります。
【履歴書】
履歴書は、「どんな経歴を歩んできたか」を企業に見られる書類です。学歴、職歴、あなたが持っている資格が企業の募集条件に合っているか、あるいはキャリアにブランクがないか等を確認されます。さらに、履歴書には写真を貼ります。見た目の第一印象となる、この写真も重要です。撮り方一つで大きく印象が変わります。写真館などで撮影することをおすすめします。
【職務経歴書】
職務経歴書は、「どんな業務をしてきたか」を見られる書類です。企業が重視するポイントは、「募集条件に合った業務経験があるか」「創意工夫して業務に取り組んできたか」などです。ですから、書き方のポイントとなるのは、「志望企業に合わせてカスタマイズして書く」ことです。企業によって、応募者に求めている条件は異なります。どんな書き方をするべきか、どんな演出方法にするべきか、企業によって異なるはずです。いくら華々しい業務実績を持っていても、企業側が求めている条件に合致していなければ、意味がありません。
ここで、事前準備の情報収集が役に立ちます。企業が求めている人物像、募集の背景などを把握しているならば、その企業が求める条件にマッチした職務経歴書を書くことができます。ですから、いくら複数の企業に応募するのに便利だからといって、テンプレートを作成して使いまわすことはやめましょう。テンプレ化された応募書類では、絶対に面接まで進むことはできません。もちろん、嘘を書くのはNGです。採用者は毎年、何百、何千という応募書類を見ています。嘘やテンプレは見抜かれると思って間違いはないでしょう。
面接
面接の準備にかける時間は4週間~5週間を目安にすると良いでしょう。書類選考を通過したら、次のステップは面接です。書類作成で自分の強み、スキル、実績などを、企業に合わせてカスタマイズして提出してあれば、それが面接で話す材料の基盤になります。
ただし転職活動の場合は、新卒の就活時以上に面接練習が重要です。新卒の就活の際には短期間に膨大な数の面接をこなすので、自然と場慣れしていきます。回数を重ねるごとに話す内容がまとまり、洗練されていくものです。しかし転職活動の場合は新卒の就活とは違い、こなす面接の数が圧倒的に少ないため、場慣れする時間がありません。そのために面接練習が必要なのです。
練習をおろそかにすると、いざ面接の段になって緊張してしまい、思ってもいないことを話してしまったり、十分に自分をアピールできなかったり、といった無残な結果になるかもしれません。必ず、本番と同じくらいのボリュームで声を出して、面接の練習をしてください。友人や家族に相手をしてもらうのもいいですし、一人で練習する場合は鏡を前にして、自分の表情を確認しながら行いましょう。
面接では主に、自己紹介→職務経歴書を基に自己PR→志望理由を聞かれる→転職理由を聞かれる→聞きたいことはないか確認される、といった流れで進みます。想定される質問を書き出し、事前に準備して練習しておけば、失敗することはありません。
内定承諾と退職手続き
内定承諾、退職手続きにかける期間は2週間~2ヶ月程度が平均です。内定を獲得したら、転職先の企業から指定された期日までに承諾し、現在勤務している会社の退職手続きを行います。
【内定承諾】
内定をもらったら、そこでもう一度、内定をくれた会社が自分が希望する転職の条件にマッチしているかを確認します。内定をもらったからといって、必ず入社しなければならない義務はありません。改めて内定を承諾するかどうかを冷静に考え、承諾すると決めたら、給与と入社日について間違いがないように確認します。もし、この段階で複数の企業から内定をもらっているならば、その結果をもとにして入社条件を交渉することも可能です。とはいっても、お金の話はデリケートなので、「これから就職する会社に言い出しづらい…」と思う人もいることでしょう。そんなときは転職エージェントの担当者に要望を伝え、代わりに交渉してもらいましょう。
【退職手続き】
退職手続きには意外と時間がかかります。円満に退職し、有休を消化するには、できれば2ヶ月確保できるとベターです。退職手続きが直前になってしまっても、法的には2週間前までに伝えれば問題ありません。ですが、早めに伝えるほうがベターなので、できれば余裕を持って伝えましょう。2ヶ月あれば、上司に後任を決めてもらい、引き継ぎを行い、有休休暇を消化することができます。
転職活動を長引かせないための活動方法
焦って転職活動することはありませんが、慎重に進めつつ、それほど時間をかけずに転職できるほうが、ストレスが少なくて済みます。転職活動を効率よく進めるためには、3つのポイントがあります。
転職活動期間を長引かせないポイント1:『転職に求めることを明確にする』
1つ目のポイントは、『転職に求めることを明確にする』ことです。転職に求めること、希望条件を決めることは、転職活動の柱になります。この柱がブレると、転職は成功しません。自分が企業に求める条件をしっかり整理しましょう。重視したいのは収入でしょうか。ワークスタイルでしょうか。職場環境でしょうか。それともキャリアを積むことでしょうか。求める条件によって、応募する企業が決まります。自分の条件があやふやで、ただ単に「今の会社から逃げたい」「環境を変えたい」というだけでは、せっかく転職できても、また同じような問題を抱えることになりかねません。
転職活動期間を長引かせないポイント2:『スケジュールを作成する』
2つ目のポイントは『スケジュールを作成する』ことです。必ずしもスケジュール通りに活動が進むとは言えませんが、「いつまでにこのステップを終わらせる」「このステップにはこのくらいの期間をかける」というスケジュールがあれば、いつまでもダラダラと転職活動を続ける危険を避けられます。
転職活動期間を長引かせないポイント3:『転職エージェントを利用する』
ポイントの3つ目は『転職エージェントを利用する』です。自分一人で転職活動に臨むよりも、転職のプロにサポートしてもらうほうが成功する確率が高くなります。情報収集の面でも、専属のアドバイザーが力になってくれます。応募書類の書き方や面接対策までサポートしてくれるので、ありがたい存在です。無料で活用できるうえ、可能性が広がるので、利用しない手はありません。
まとめ
転職活動にかける時間は3ヶ月~6カ月が平均だと言われています。それぞれのステップにかける期間は、事前準備1~2ヶ月、応募書類を作成2週間、面接の準備にかける時間は4週間~5週間、退職準備などに2週間~2ヶ月です。
ただし現職の仕事をこなしながら転職活動の準備を進め、自分の条件に合った企業を探し出すのは大変ですし、面接練習も友人知人を相手にしたのでは緊張感が出ません。効率的に転職活動を行い、転職期間を短縮するなら、転職エージェントを利用するのがオススメです。弊社ジールコミュニケーションズでも、転職活動を支援する無料サービス「中途・若手社会人向け転職サポート」を展開していますので、ぜひご相談ください。
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