[最終更新日]2023年9月13日  [記事公開日]2022年6月22日

20代に多い転職理由とは?面接で聞かれた時の上手な答え方と合わせて解説

20代の社会人にも、様々な理由で転職を検討している方がいると思います。20代の場合、学生時代の就活からそれほど年月が経っておらず、就活のやり方を覚えているので、面接そのものはそれほど苦にならないはずです。

しかし、20代の転職活動で最も悩ましいのは、面接で転職理由を聞かれた時、どのように答えればよいかという問題ではないでしょうか。新卒の時には存在しなかった質問なので何をどう答えればいいかさっぱり分からない人もいますし、本音で答えることによって悪印象にならないか不安だという人も多いです。

そこでこのコラムでは、転職活動中の20代が面接で転職理由を聞かれた際、どのように答えるべきか解説します。正しい回答法を知って、転職活動を成功させましょう。

20代に多い転職理由とは?

転職したいと考える人には、それぞれその決断に至るまでの理由があります。その中でも、20代に多い転職理由は下記のようなものが多くなっています。

1つ目は人間関係のトラブルです。会社での人間関係は、上司や同僚、部下、そして取引先など多岐にわたります。そのため、人間関係にトラブルが発生してしまうと、仕事に行くのが嫌になってしまい、その環境をリセットするために転職を考えてしまうのです。特に、まだ入社して年数の浅い20代前半の方の多くは、上司との折り合いが悪いという理由で転職する方が多い傾向にあります。

2つ目は業務内容への不満です。実際に入社してみたら想像していた内容と異なる仕事だったという人や、突然の部署異動により自分の嫌いな仕事を任されるようになったという人が、業務内容を理由に転職を考えるようになります。近年は、与えられた仕事をこなしていくというよりも、自分のやりたいことを仕事にしたいという考え方が増加している傾向にあるため、こうした転職理由が若者に増えているようです。

3つ目は給料に対する不満です。お給料に関しては入社手続きの際にきちんと説明がある場合が多いですが、実際に働いてみると、その労働分に金額が見合っていないと感じる方が多くいます。特に20代前半の方は友人と会社の給料についての話になり、会社によってお給料の金額に大きな差があることを知ってしまい、転職を考えるようになってしまう方も多くいます。

4つ目は残業が多すぎるという点です。いくら残業代が出ると言っても、業務時間外の労働に関してきついと感じてしまう人は多いです。会社によっては日付が変わっても帰れないということもあります。20代の方はプライベートも充実させたいという考えを持っている方が多い傾向にあるため、そうした自分の生活を脅かす環境から抜け出したいと、転職を意識する人が増加しているようです。

5つ目は現在勤めている会社に将来性を感じないというものです。現代社会は移り変わりが激しく、時代の波についていくための努力を怠ると、現在は安定した企業であったとしてもすぐに衰退してしまいます。20代の方はそうした感覚が鋭いため、古い考え方に縛られた会社に対して将来性が感じられないと考えてしまう傾向が高くなっています。

そして6つ目はキャリアアップです。自分自身のキャリア計画が明確な人に多い転職理由で、現状の会社でのキャリアアップが望めないと判断した場合に転職を考えるようになります。このキャリアアップを理由にあげる人は、現在勤めている会社の給与形態や昇進のシステムに不満を抱いている人が多い傾向にあります。

転職理由の本音は面接で隠すべき?

転職活動の面接では、必ず転職理由が聞かれます。その際、多くの方は本音で答えるべきか、その本音を隠して建前で答えるべきか迷ってしまうでしょう。

2022年に行われたとある調査で、転職理由に関して本音で答えるか、建前で答えるかというアンケートを行ったところ、本音で答えるという方が若干上回りましたが、ほぼ半数で回答が割れました。本音で答えたほうが良いという方の理由は、後々嘘はバレてしまう、転職先の企業とのミスマッチを防止するためという意見が多く、反対に建前で答えたほうが良いという方の理由は、悪い印象を与えたくないという意見や最優先は合格することであるという意見が多く見られました。

では、実際のところ本音と建前のどちらで答えればよいのでしょうか。結論から言うと、ネガティブな印象を与えるような本音は隠すことが正解です。転職者を採用する企業側にとって、転職理由はその人を採用するかどうかを判断する重要なポイントとなります。そのため、20代の転職理由として多く見受けられる、人間関係や業務内容などのように、現在勤めている会社に対する不満を転職理由に上げる人を警戒する傾向にあります。

なぜならば、人間関係や業務内容に対する不満はどの会社でも発生しやすい問題だからです。そのため、自分の会社に新たに入社としても、同じ理由でまた転職するのではないかという疑いの眼差しでどうしても見てしまうというわけなのです。これは全ての企業に言えることですが、どの企業も新しく人材を採用するからには、長く勤務してもらい、自分たちの企業に貢献してほしいという願いをもって面接にあたります。そうした背景があるからこそ、すぐに辞めてしまいそうというレッテルを貼られてしまうような発言は可能な限り隠したほうが良いのです。

また、同様の背景から、転職者は新卒採用者と比べると、せっかく入社した会社を辞めようとしているという事実がとてもネックとなります。そのため、新卒の面接時よりも採用の判定は厳しいものとなると考えてよいでしょう。そのため、転職理由には、そのイメージを覆し、相手を納得させるだけのものを用意する必要があるのです。

それでは、転職の面接の際に言ってはいけない面接理由の具体例とその詳細を見ていきましょう。転職がなかなか成功しないという方は、もしかしたらその転職理由に問題があるかもしれません。1度自分の面接を振り返ってみて下記のような発言をしていないかチェックしてみましょう。

まず1つ目は人間関係に関することです。転職理由に関して人間関係のことをあげてしまうと、ほぼ100%の確率で落ちます。なぜならば、たくさんの人間が働いている会社という場において、人間関係のトラブルが発生しないということはまずないからです。それは働きやすいとされている企業であっても例外はありません。そのため、採用する側もそうしたトラブルを減らすべく、人間関係を円滑に行うことができる人材かどうかを厳しくチェックしています。

つまり、面接で人間関係のトラブルについて触れてしまうということは、自分は人とのかかわり合いの中でトラブルを起こしやすい人間であるということを告白していることになってしまうというわけです。実際、人間関係で仕事を辞める人は、同様の理由でまた仕事を辞めるという傾向があるため、それまでどんなに好印象だったとしても、この人間関係のワードが出てきた瞬間にガクッと評価が下げられ、採用されないということは少なくありません。

2つ目はお給料に対する不満です。この給料に関する転職理由も採用担当の方にひどく敬遠されます。そもそも給与形態は会社によって異なるため、以前の会社のお給料と比較してよりお給料の高い会社を選びましたと言われても採用担当の方の心には全く響きません。あくまでそれは自分の都合であり、会社は契約の際にお給料に関して説明し了承を得た上で雇用契約を結ぶため、1度了承したものに関して不満を持つ厄介な人という印象が強くなってしまいます。

もし、自分がとても優秀で、その優秀者を採用担当の方に証明できるのであれば、現在のお給料の不当さを証明できるかもしれません。しかし、そうでない場合はただただ印象が悪くなってしまうので転職理由としては避けたほうが良いでしょう。

そして3つ目は仕事内容に関することです。話す内容によっては問題ない場合もありますが、現在務めている会社に対する業務内容の不満だけは避けた方が無難です。なぜならば、その不満の内容が転職先の業務でも発生する可能性はゼロではないからです。

基本的に、どの会社であっても自分の嫌いな仕事を任されたり、突然の人事異動で仕事を変えられたりするということは発生します。そのようなことが起こりうる可能性がある中で、不満を口にしてしまうということは、我が強く扱いにくそうな人という印象を採用担当の方に与えることにつながってしまいます。

面接で転職理由を答える際のポイント

転職の採用面接では、とにかくネガティブな印象を与えないように注意することが大切です。そのため、転職理由を答える際にはいかに今回の転職が前向きな理由であるかをアピールすることが大切になってきます。

採用担当の方にポジティブな印象を持ってもらえるような転職理由の回答法には3つのポイントを抑えておくことが大切です。1つ目はすぐに辞めてしまうのではないかというイメージを払拭することです。前述の通り、転職希望者にとってネックになるのはこの「すぐに辞めそう」というイメージです。そのため、自分はこの会社で長く働くことができますというアピールをすることがとても大切になってきます。ただし、ただ単に「長く働きたい」と伝えても説得力がありません。きちんと相手に納得させるためには、転職先の会社理念に共感しているということをアピールすることが大切になってきます。

会社にとって、会社理念をきちんと理解してくれているかどうかという点は大きな評価ポイントの1つです。なぜならば、会社理念をきちんと理解している人の離職率は低いという傾向があるからです。あなたの会社がどういう場所かきちんと理解した上で転職したいですと伝えることができれば、採用側も安心して採用を検討することができるというわけです。

2つ目はすでに転職先の業務内容にやりがいを見出していることをアピールすることです。もし、具体的にやりたい仕事があるという場合は、正直に伝えることが大切です。

ただし、前述のように現在の職場の不満を引き合いに出してはいけません。あくまで、自分がこれまで培ってきた経験を転職先で活かしていきたいという気持ちを伝えることがポイントです。採用側も、転職者にとっては新卒採用者にはない社会経験を活かした即戦力を期待しています。自分の能力をきちんとアピールし、仕事への情熱を語ることができれば、採用担当の方のあなたに対する期待値はぐんとアップするでしょう。

そして3つ目は未来のこともきちんと見据えているということをアピールする点です。転職希望者の方の多くは、まず現状の状態を変えることに必死になってしまい、その先の未来で自分がどうなりたいかということまで考えていません。

しかし、採用する側にとっては、採用した後、その人がどのように成長していくのか(どのようなキャリアを重ねたいのか)が気になります。そのため、将来自分がどのようになりたいか、どのように会社に貢献していきたいのかをきちんと伝えることができるというのはとても高評価に繋がります。

以上の3つのポイントを抑えておけば、かなり説得力のある転職理由が出来上がると思います。注意点があるとすれば、これらの3つのポイントに関しては嘘をつかないということです。この3つのポイントは、採用担当者に良い印象を持ってもらうための方便ではなく、自分自身がその会社にあっているかの確認作業でもあります。

そのため、嘘をついてまで会社理念に共感したり、自分の能力を超えたキャリア形成をしたりすることは、のちのち自分の首を締めることにつながってしまいます。せっかく転職したのに、またすぐ辞めることになってしまったら意味がありません。長く腰を据えるためにも、この3つのポイントは偽らないようにしまよう。

まとめ

転職活動において転職理由をどのように設定するかは大きなポイントになります。転職を考えるきっかけとなった本音は、多くの場合は現状に対する不満などが多いため、採用担当の方にそのまま伝えてしまうとネガティブな印象を持たれる原因となってしまいます。それを防ぐためにも、そうしたネガティブな理由は心に留めておき、ポジティブな印象を与える内容に変更することが大切です。

転職の面接の場は、愚痴大会ではなく、自分の魅力をアピールする場所です。そのためにも、目先の不満にとらわれずに、視野を広げ、この先の人生をどのようにして生きていきたいのかきちんと考えておくようにしましょう。そうすれば説得力のある言葉で、ポジティブな転職理由を伝えることができるようになるでしょう。

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