[最終更新日]2023年9月25日  [記事公開日]2021年11月26日

転職前に退職するのは不利?真相と転職を成功させるための秘訣

今の仕事を続けながら新しい職場を探すのか、一度退職してから転職活動をするのか、どちらにも良い面や注意しなければならないことがあります。それぞれを比較しながら、特に先に退職した場合の注意事項や成功例について把握しておきましょう。

転職前に退職するのは不利になるのか?

転職前に退職するのは不利になるのか?

転職先を決めずに今の仕事を辞めるデメリットはいくつかあります。新しい仕事に就けるまでは収入が無くなるので、金銭面のデメリットが一番に思いつきます。しかし、これはある程度の貯金をして備えることができるので、ひとまず今の環境から離れたいという人でも、せめて少し余裕を持った生活費の確保ができるまでは現職を続けることをおすすめします。

お金に関して、これまで加入していた雇用保険や再就職に向けての活動など条件はありますが、失業手当の受給を受けることができます。これは退職時に受け取る書類を持って管轄のハローワークに行き、自分で手続きをする必要があります。さらに自己都合による退職は手当の支給までに待機期間が設けられていますが、受給資格を満たしていればそれまでの給与の50~80%の金額を一定期間受け取ることができます。

転職活動がスムーズに行かず不採用が続くことで、焦りやモチベーションが下がることもデメリットのひとつです。「早く仕事を探さなければ」と焦ってしまい、希望条件を妥協したり、少し気になることがあっても採用に繋がりそうな雰囲気があればマイナスを受け入れてしまったり、働いていないことへの不安から転職を急いでしまうのです。

そうすると入った会社が少しでも想像と違うだけで「こんなはずじゃなかった」と落胆してしまい、短期間で退職してしまうのです。特に紹介を受けるタイプの求人は、応募してみると不採用ということもあり、「相手がスカウトしてきたのに」と通常よりも落ち込みやすい傾向があります。紹介を受けるものは便利ですが、条件に合った人に大量に求人を送信しているので、あまり深く落ち込まないように気を付けましょう。

仕事を続けながら転職活動をしていると、こうした不採用の連絡が入っても今の仕事を続けることもできるという安心感があります。先に退職する場合は、こうした気持ちの整理を一人で行わないといけないのがデメリットとなりますが、時間に捕らわれずにどんどん次へ挑戦することができます。また行き詰ったと感じたときにリフレッシュなどで好きなようことに時間を使うこともできるので自分のペースで進めることができます。

転職活動が長引いて働いていない期間が長くなると面接において「空白期間にどんなことをしていたのか」と聞かれることがあります。もちろん転職活動をしていたのであればそのことを伝えますが、転職に関すること以外にも自主的に勉強をしてスキルアップに励んでいたなど前向きなことがあれば伝えましょう。また、前職で体調を崩したケースは、その療養をしていたと正直に伝えても良いです。現在は回復しており、採用になった場合に問題はないということを伝えましょう。

空白期間があるからといって、必ず不利になるとは限りません。面接をする側も、その部分をチクチクと指摘するというよりは、単純にどんなことをしてきたのかを知りたいというシンプルな疑問であることが多いです。一見マイナスに思える空白期間も、筋道が立っておりポジティブな内容であれば不利になることはありません。

それぞれを比較すると在職中に活動をするほうが金銭面や精神面の安心感があるというメリットが分かりました。しかし、仕事に支障がないようにするためプライベートを削ったり、面接の日程調整が思うように行かなかったりといったデメリットもあります。今の職場に内緒で活動をしていたのに、ふとしたきっかけで周囲に知られてしまい、転職先が決まっていないのに居心地が悪くなったというケースもあります。

退職後の場合は、今の仕事にきちんと区切りをつけてから転職活動だけに集中することができ、時には自由に行きたいところへ行ってみるなど心身のリフレッシュも可能です。また、採用後はすぐに働くことができるので、求人を出している企業にとっては、在職中で確実に辞められるか分からない人よりは採用しやすい人材です。

メリットとデメリットについては、自分がどんな風に転職活動をしたいかという考え方や心配な点に備えることで受け取り方が異なります。先に辞めることは、一般的にはデメリットが目立ちますが自分のなかできちんとした理由と備えをして決定しましょう。

先に退職し、転職を目指す際に覚悟すべきこと

先に退職し、転職を目指す際に覚悟すべきこと

職場の就業状況や人間関係によっては、とにかく現状から離脱して、心身を休めたいという人は、無理に仕事を続けながら転職活動する必要はありません。ただし、金銭的な面を重点的に必要な準備を整えてから行動しましょう。

一番大きな準備は、生活費です。一人暮らしの人は家賃や光熱費などの暮らしていくためにかかる費用と食費と予備費を最低でも3か月分は準備しましょう。実家暮らしであっても、貯金ゼロというわけにはいきません。同じく3ヵ月以上は自分一人でも過ごせる金額を用意しましょう。すぐに貯蓄を増やすのは難しいですが、たとえばボーナスの支給日まで在籍するなど目標を立てましょう。退職後は無収入になりますが、社会保障のひとつに失業手当というものがあります。これは退職後にハローワークで手続きをしますが、実際にお金が振り込まれるまでは時間がかかります。その為、仕事も収入がない状態でも数か月は暮らせる預貯金は必須です。

自分の預貯金だけではなく、税金に関する備えも必要です。住民税が給与から引かれている場合は、退職月によっては一部の支払いが残るので、納付書が届いたら自分で納めなければなりません。すぐに新しい職場に移り手続きができれば良いですが、転職活動が長引くと思わぬところで支払いが発生しますので覚えておきましょう。

また、退職した年(1月1日から12月31日)までの間に収入を得て働いていたのであれば、自分で確定申告をする必要があります。会社の場合は年末調整といって所定の用紙を記入して代行してもらっていますが、退職後は自分で手続きが必要です。こちらもやめたタイミングによっては支払い過ぎている所得税が還付されるほか、退職金を受け取っていれば退職所得の手続きも必要になります。年内に再就職が決まらない場合は、年が明けた2月中旬ごろから確定申告の受付が始まるので忘れずに対応しましょう。

これまで会社で対応していたお金に関する手続きを自分で行うようになるので、いつどんなことが必要になるか把握して滞納しないように気を付けましょう。どうしても支払いが難しい場合は、役所にて一定期間支払い期限を延長する猶予を受けられますので、自治体のホームページなどで調べておくと安心です。

お金以外では、うまく行かないときのモチベーションの保ち方が重要です。不採用が続くことで自己評価を下げたり、焦りや投げ出したくなったりといったネガティブな気持ちが生まれます。在職中であれば転職活動を辞めて今の仕事を続けるという選択肢もありますが、すでに退職している場合はそうもいきません。こうした壁は誰でも突き当たるものですが、ある程度は覚悟が必要です。

そして、あまりにも不採用が連続する場合は、一度転職活動のスピードを緩めて、書類や志望理由などを見直したり、他のサイトを登録してアプローチを変えたり自分で切り替えていきましょう。心身が疲れていると、「とにかく採用が出たところに入る」というように焦って失敗することが多くなります。求人を見ても興味が見いだせない、転職活動へのやる気が減ってきたという時は、一度一切の活動を中断して、思い切ってどこかへ出かけたり、自由に過ごす期間を設けたり、友人など誰かと接することでその後の活動を心機一転頑張ることもできます。

自分の書類を見直したりや転職先のデータ取集などの頭を使う作業は夜よりも朝に行うなど時間を空けて対応することをオススメします。働いていないからと言って昼夜逆転でダラダラと過ごすと、その後の仕事に就いたときにこれまでとのギャップで疲れやすくなります。1日のスケジュール管理や体力作りなど自己管理は必須です。

朝に散歩するなど規則正しい生活をしていると、自然と自分の内面にもポジティブな感情を持つようになります。不採用が続いたときは自分を否定された気持ちになりますが、そうではなく「今の自分と企業の希望が合致しなかっただけ」「このタイミングではなかった」と、捉えましょう。

転職前に退職した際の転職成功法

転職前に退職した際の転職成功法

仕事を辞めてから転職をした人の中には、フリーターとして働いたことがある人や少し期間が空いてから仕事に就けた人など様々ですが、どんな活動を経て成功したのかを知ることで、自分が転職するときの参考にしましょう。

成功した人の多くは、転職サイトやエージェントなどを1つだけではなく複数登録しています。大手の転職サイトを複数登録するか、若手採用を得意とするものや業界に特化したものなど希望の条件が見つかりやすい転職サイトを利用しています。サイトが異なるとその都度、自分のプロフィールや希望条件などを入力する必要がありますが、一度ある程度ひな形として文章を作成しておけば、それをコピペするだけなのでそれほど難しくはありません。サイトごとに非公開求人や限定求人などもあるので、自分に合ったサイトを活用しましょう。特に大手サイトはそれだけ登録者も多く、求人への応募数も多いので書類選考の段階で不採用が続きやすいです。自分のやりたいことを専門的に扱っているサイトがあれば併用しましょう。

また応募したい求人が見つからないときは条件と妥協点を分けて書き出してみましょう。仕事を探すときに希望条件で検索することができます。例えば勤務時間や残業の量、業務内容や給与・休暇日数などが挙げられますが、この条件において必須の項目と妥協できる項目を分けて考えましょう。例えば、前職で毎日が残業という環境が辛かった場合、まるっきり残業なしの企業だけではなく、月末月初だけ残業があるが月の半ばは残業無しという企業も視野にいれるのです。条件は少し緩めるだけで、対象求人が増えますので、どうしても譲れないことと妥協できる部分を分けて視野を広く探すと仕事と出会う確率が上がります。

三つ目は自己分析に他人の意見も参考にすることです。20代の転職や初めての転職では、企業が求めている人材と自分のアピールポイントが合致しているかが分かりにくいものです。特に一社しか経験がないと、次の会社の社風を聞いてもピンとこないこともあります。転職サイトによってはキャリアアドバイザーといった、転職をサポートする仕事をしている人がいます。自分が学生時代に学んだこと、仕事で経験したことやスキル、興味のある仕事や絶対に嫌と思うことなどを聞き取りながら、「こんな業界やこんな仕事がありますよ」と相談に乗ってくれるのです。キャリアアドバイザーは色々な転職希望者に接しているので、仕事を探すうえでぶつかりやすい壁をきちんと理解しています。そのうえで自己アピールにアドバイスを受けたり、色々な求人を教えてくれたりするので、一人で活動をするよりも効率よく動くことができます。

まとめ

在職中に転職活動をした人と退職後に活動した人、年代によっても様々ですが、在籍中に行動したという人が多い傾向にあります。また、在籍中にサイトへ登録をして求人を見たけど応募はせず、退職してから一気に行動を始めたというケースもあります。理由があって仕事を辞めてから転職したいという人は、お金の備えや支払うものがあるということを把握し、メンタル面に関しても覚悟を持って挑みましょう。

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