[最終更新日]2023年9月25日 [記事公開日]2021年10月28日
仕事を飛ぶのありなのか?リスクと転職に向けての流れを解説
「仕事がつらい」「職場に行きたくない」などの理由で仕事を飛ぶ人が増えています。もし仕事を飛ぶと、どのようなペナルティやリスクが発生するのでしょうか。また、仕事を飛びたい気持ちを抑えながら職場を辞めたいと考えている場合、今後どのような手順で退職から転職までを行えば良いのでしょうか。
仕事を飛ぶことのリスク
「サービス残業ばかりでつらい」「会社の人間関係にストレスを感じる」など現在勤めている会社の環境から逃れたいという想いを持っている方は多いでしょう。そんな時に取る行動としては、今の会社を辞めるために転職活動を始める、会社を辞めて一時的に休んでから転職活動をすることが一般的でしょう。今の状況を変えられない場合は会社を辞めることも仕方ありません。
しかし、問題なのは会社を辞めたいことをなかなか誰にも言い出せないことです。「もし上司に話して退職を反対されたら」「退職したいと告げた後に、退職まで会社で働くのは苦痛だ」などの想いから不満を溜め込んで、ある日、仕事を飛んでしまうことがあります。仕事を飛ぶとは、急に仕事にこなくなることです。会社に嫌気がさして突然無断欠勤をして音信不通になるケースや、体調不良を理由に1週間ほど休んでその後急に退職するケースもあります。
特に問題なのが、突然無断欠勤をして音信不通になるケースです。このように仕事を飛ぶと多くのリスクや損害が発生してしまいます。生命の危機を感じるほど追い詰められている場合を除き、なるべくならやらないほうが良いでしょう。
仕事を飛ぶと発生するリスクを事前に確認しておくことで、仕事を飛びたい気持ちを抑えることにも繋がります。一度深呼吸して冷静になり、リスクを確認しましょう。リスクがない良い状態で退職手続きを行うほうが気持ちもすっきりして、スムーズに転職活動に入れますよ。
仕事を飛ぶと色々なリスクがありますが、最初に起こるであろうことは、上司や同僚からのメールや電話が鳴り止まないことです。何回も何回も呼び出し音が鳴ります。こちらとしては仕事を飛ばしてしまった罪悪感がありますから、何度も鳴る着信音を苦痛に感じてしまいます。そのうち、全く関係ない部署の人からも電話がかかってくるため、申し訳無さが募ってしまいます。
上司や同僚としては、ある日突然会社に来なくなったのですから、病気や事故にあったのではないかという心配の気持ちから連絡してくれています。また、仕事を休んだとしても、その人の仕事は決して無くなってくれません。誰かがやる必要があるのです。そういった調整も含めて、どうするのかを確認しておきたいから連絡しているのも理由の1つです。
そして、上司や同僚からの呼び出し音を放置していたり、携帯の電源を切っていると、今度は直接上司や同僚が自宅を訪ねてきます。仕事を飛ぶ気持ちなら説得したい、または家で倒れているかもしれないので心配して訪れています。会社側としては当然の処置で、訪ねないほうが問題があるといえるでしょう。当人としては、できるならやめて欲しい行動でしょう。コンビニやスーパーに買い物に行った帰りにたまたま出くわすかもしれないため、安易に外には出られなくなってしまうからです。
上司や同僚が訪ねてきても無視していると、今度は緊急連絡先に電話されてしまいます。会社に入社する時に書類に緊急連絡先を書いたり、もしくは保証人を立てたりしましたよね。大抵の場合は親の連絡先を書くと思うので、会社から親に連絡がいきます。親に無断欠勤が続いていることが知られてしまうわけです。そして、何日も連絡が取れない場合、最悪警察に捜索願が出されます。こうなると、かなり周りに迷惑がかかってしまうことを考慮しておきましょう。
また、2週間以上会社を無断欠席していると、懲戒処分の中で1番重い、懲戒解雇処分(クビ)を受けてしまう可能性があります。厚生労働省では、2週間以上会社を正当な理由もなく無断欠勤して、会社側の出勤要請にも応じない場合は労働者を解雇できると定めています。懲戒解雇処分を受けてしまうと、退職金が出なかったり、減額されることもあるなど、かなり重い処分が下されることになります。
そして、重要な点が1つ。懲戒解雇処分を受けた場合、転職活動にひびく可能性があります。懲戒解雇処分を受けると、離職票や退職証明書などの書類にその旨が記載されてしまうからです。もっともすべての転職先で書類を求められるわけではありませんが、提出するところもあると覚えておきましょう。
このように仕事を飛ぶとあらゆるリスクがあります。命の危機を感じるほど追い詰められていない場合を除き、社会人のモラルを持ってきちんとした退職手続きを取りましょう。
会社に不満がある人のこれからの動き
今の会社に不満がある場合でも、仕事を飛ぶとさまざまなリスクが発生してしまいます。しかし、このままの状況は耐えられないという方もいるでしょう。その場合は転職を考えてみましょう。転職を決意した場合にとれるケースは2つあります。今の会社に在籍しながら転職活動をするか、会社を辞めてから転職活動をするかです。
この場合、メリットとデメリットが存在します。会社に在籍しながら転職活動をするケースのメリットは、収入面での安心感があることです。会社を辞めてから転職活動をすると、無収入となるため貯金を切り崩す必要があり、どうしても収入面で焦りが生まれてきます。その結果、妥協して次の転職先を選んでしまう可能性が出てきます。会社に在籍しながら転職活動をするなら、お金の心配をする必要はありません。妥協せずに転職先を選べます。
デメリットは、会社に在籍しながら転職活動をするため、なかなか転職活動の時間を取れないことです。面接日時は平日ということが多いため、半休などを取りながら行う必要があります。
会社を辞めてから転職活動をする場合のメリットは、転職活動に余裕を持てることです。情報収集に時間がかけられるため、自分の理想の会社が見つかる可能性が高くなります。また、面接の日取りも余裕が持てるため、多くの会社に応募することができます。
一方、デメリットは、クレジットカードの発行やローンや保険などの契約がしづらくなることです。会社を辞めたことで社会的信用が落ちてしまうからです。また、ずっと書類選考や面接で落ち続けていると、モチベーションを保ちづらいのも、会社を辞めてから転職活動した場合のデメリットです。
会社を一旦辞めてから転職活動する場合の手順としては、まず直属の上司に退職の意思を伝えます。このときに重要なのは、先に部下や同僚に退職の決意を話さないことです。上司からしたら、自分を無下にされたと思われかねません。業務時間外に時間を作ってもらい自身の意思を話しましょう。就業規則に退職の意思を伝えるべき日程が記載されている場合があるため、必ず確認しておきましょう。大体退職する1か月前から2か月前くらいに伝えることが多いようです。
そして退職する1か月前になったら退職願いや退職届を提出しましょう。最低でも2週間前には提出しておいてください。その後、業務の引継ぎを行い、取引先などの挨拶回りをします。退職当日までに有給を消化して、身の回りの整理をします。ユニフォームや名札などの貸与品があれば返却しておいてください。健康保険証も失効手続きをするため返納します。必要書類を受け取ったら退職します。
その後転職活動を行いますが、詳しいスケジュールとしては、まず事前準備として自己分析から始めてみることをおすすめします。今回の仕事で何が嫌だったか、転職先に何を求めているのか、何が得意なのかを自己分析しておくと、転職先を探すうえでの指針になります。履歴書の志望動機や面接での自己アピールにも役立つはずです。
その後、情報収集して気になる企業をピックアップし、応募する先が決定したら履歴書や職務経歴書を作成します。情報収集する際は、その会社のホームページを隅から隅まで見るようにしましょう。どのような人達と働くのか、どのような活動を行っているのかが分かるため理解が深まります。選考は大体書類審査から始まり、審査を通過すると面接が行われます。集団面接→2次面接→最終面接と進むケースも多いですが、2回の面接だけで決定することもあります。
そして応募する会社の数についてですが、大体1社だけ応募して、落ちたらまた1社だけ受けるというやり方ではなく、複数社応募している方が多いです。1社ずつ受けていたら、転職活動により時間が取られるため、応募する際は、複数社平行して行うようにしましょう。
仕事に対する不安があるときは転職エージェントに頼ろう
「面接が上手くいくか不安」「採用されやすい履歴書や自己アピール文はどう書けばいいの」「転職先で馴染めるか不安」など仕事や転職活動に不安がある方は、転職エージェントを頼ってみましょう。転職活動を行うにあたって不安を感じる方は多いです。転職でおなじみの「リクナビネクスト」が実施したアンケートでは、67.8%の人が転職活動に何かしらの不安を感じていることが分かりました。その中での転職活動で不安に思うことの第1位が「年収や待遇面など希望条件とおりの会社に転職できるのか」ということでした。
転職を決意する理由の1つとして年収やボーナスなどの金銭面に重きをおいている人も多いでしょう。今の会社の給料に不満を持って転職しようと思っているのに、給料が上がらないのでは意味がありません。また、休日出勤や年間残業時間、休日の取りやすさなども重要になってきます。しかし、「本当に希望条件に合う転職先はあるのか」「良い条件を提示している会社は人気が殺到して倍率が高いのではないか」などと不安になるようです。
転職エージェントなら、紙面やネット上に公開されている一般求人だけでなく、紙面やネット上には載らない非公開求人や、その転職エージェントだけが扱っている独占求人にも応募することが可能です。応募できる先が増えるだけでなく、非公開求人や独占求人は一般の人の目には触れないため、一般求人よりも応募する人の数は少ない傾向にあります。採用される枠を奪い合うライバルが少ないということが転職エージェントを利用する場合のメリットでしょう。
さらに転職エージェントなら、転職先と待遇や賃金について交渉してもらえます。通常、待遇や賃金については自分からはなかなか交渉しづらいものでしょう。こちらは採用される側なので、もし希望条件を言ったら不興を買って落とされてしまうと思い尻込みしてしまいます。このような交渉を任せられるのも転職エージェントの利点です。
また、転職エージェントは、転職サイトとは違い転職に関することなら、どんな相談にものってくれます。転職活動は、新卒時と同じく採用されるか分からない見えない道を進んでいくことになります。新卒時と違うのは、周りに同じ条件下で仕事を探す仲間がいないことです。
一緒に転職活動している仲間がいなければ、同じ悩みを共有したり、「ここはこうした方が良い」などの意見を交わす機会が持てません。家族や友人に転職活動の相談をするのも心強いでしょうが、「転職活動の相談をしたのに逆に退職を止められた」「相談にのってもらえるが、専門的な知識がないためアドバイスにならなかった」などといったことになりやすいです。転職エージェントなら、転職のプロなので専門的な知識から的確なアドバイスが返ってくるはずです。
すぐに転職する予定がないときでも相談にのってもらえるので、「そもそも転職した方が良いのか相談したい」という方にもおすすめです。専任の担当者がつくこともあるので、親身になってサポートして欲しいという方にぴったりです。
まとめ
仕事を飛ぶと親に連絡されるだけでなく、捜索願が出されたり、懲戒解雇処分になるリスクがあります。懲戒解雇処分を受けると、退職金を減らされたり、次の転職先にひびく可能性があるため、できるなら仕事は飛ばないほうが良いでしょう。きちんと退職手続きを踏んで転職活動を行いましょう。転職活動に不安を感じるなら転職エージェントの活用をおすすめします。
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