[最終更新日]2023年9月25日 [記事公開日]2021年9月21日
【中途採用の面接対策】好印象を狙える自己紹介の答え方
転職活動はすでに社会人経験がある状態での活動となることから、新卒就活とは異なった形となります。そのため自己紹介を含む面接対策の練り直しが必要となるでしょう。
そしてまず対策すべきは自分を紹介する「自己紹介」です。一番初めの印象付けとしても重要なものとなりますので、”中途採用ならでは”の対策をしていきましょう。
「自己分析」は中途採用と新卒とで変える必要はあるのか?
就職活動で成功するためには、最大の関門とも言うべき面接で何を伝えるかが鍵を握ります。面接で面接官に答える際には、自分自身の今の立場をしっかりと伝える必要があり、相手に不信感を抱かせず、好感を抱いてもらえるような答え方を身につけることが大切です。
今の立場をしっかり伝えると話しましたが、新卒での面接と中途採用の面接とでは状況が異なるため、自己紹介をどのようにするか、内容を変えるべきかどうかで迷ってしまうかもしれません。面接で良い結果を出すためにも、その点はしっかりと理解しておくべきです。
新卒と中途採用とではどのような違いがあるのでしょうか。新卒とは基本的に社会的な経験がなく、新たに学校を卒業する人のことを指し、そのような人に対する求人を新卒求人と呼びます。アルバイトはどうなるのだろうと思うかもしれません。アルバイトも社会経験の一つの場面ですが、新卒という言葉のくくりで考えると、在学中のアルバイトについては、社会人として数えないのが一般的です。
新卒というと卒業して1年目程度という概念が一般的でしたが、国の働き方改革や社会進出に関する見方が変化しているため、卒業後3年以内は新卒者扱いとされます。卒業2年目に求職活動をする場合でも、新卒という肩書きを全面に出したとしても問題はありません。ただし、他の呼び方もあります。
卒業後一般の企業に就職し、1年程度で退職した場合についてですが、このようなケースでは第二新卒と呼ばれる言葉を使うことがあります。もちろん新卒として応募することもできますが、経歴上はすでに社会人経験を積んでいることから、第二新卒での応募という表現を使うこともできます。
中途採用というのは、先ほどの新卒者の定義から考えて、社会人として3年以上の経験がある人を指します。卒業後3年間他の企業で勤務して、新たに転職をする場合、中途採用枠での応募になります。履歴書ではすでに勤務してきた経歴を記入することで、面接官に中途採用での応募であることをアピールできます。
自己紹介を含めて、面接官に自分自身をアピールするためには、自分のことをよく知らなければいけません。そのために必要になるのが自己分析です。面接官は求職者の経歴だけでなく、スキルや対応力などに注目します。自社にとって、この人はどのような面で役立つ人材になり得るのかを総合的に判断して、採用するかどうかを決定します。
そのため、新卒での応募であれ、中途採用の応募であれ、自己分析はどうしても必要になってきます。アピールの仕方によって面接官の受け止め方が変わり、採用するべきかどうかの判断材料にします。このことを踏まえると、新卒と中途採用の面接では、それぞれ別の切り口での自己紹介が必要になってきます。
新卒であれば、なぜその企業へ応募したのか、その動機を明確にしておく必要がありますし、将来的にどのような分野での仕事をしたいと考えているか、いわゆる希望や夢を語るということも可能かもしれません。まだ社会人としての経験がないという前提で面接に臨むので、そのような自己アピールは面接官の注意を引くことになります。
中途採用の場合は、すでに社会での経験があり、企業内での仕事のプロセス、チームで企画や開発をすることの重要性、上司や部下との接し方など、これまでの経験を生かした活躍ができます。これらの経験はスキルの一つですから、面接での自己紹介の際に自分をアピールする点で、十分活用できます。
結論として言えるのは、新卒での就職活動と中途採用での転職活動には大きな違いがあるため、面接時の面接官への答え方、自己アピールの方法などは、それぞれ異なる仕方で準備するほうが有利です。中途採用であれば中途採用向けに自己分析を行い、自己紹介や自己PRに前もって取り組むようにしてください。
中途採用の面接で上手に自己分析を答えるための準備
中途採用の面接を成功に導くためには、事前の準備が欠かせません。何も準備をせずに面接に向かうと、確実に失敗してしまいます。中途採用の面接で成功を収めるためには、自己分析を行って、話したいことを整理する必要があります。
応募する企業によって面接における質問は異なりますが、面接の難易度は企業規模に比例すると言われるほど、上場企業など大手企業への転職では、高いレベルの面接対応能力が求められます。どんな質問が飛んできたとしても、それに対して的確に答えられるようにしておくなら、精神的な面での緊張感が抑えられるため、失敗しにくくなります。
面接に挑む私たちの側からすると、面接官の質問は時に意地悪く聞こえてしまうかもしれません。例えば、「スキルアップを目指したくて貴社への転職を考えました」と話そうものなら、「あなたの言っているスキルアップって一体どんなスキルのこと?」と鋭く突っ込まれてしまう可能性が高いです。他にも「スキルアップなら我が社に来なくたって、今までの職場でも十分できますよね。どうしてわざわざ今までの職場を辞めて、我が社に応募しようと思ったんですか?」と尋ねられる可能性さえあります。
ある程度キャリアを積んできた人でも、この手の質問をされるとどうやって答えたら良いか、一旦立ち止まって考えてしまうものです。もし第二新卒などそれほどキャリアを積んでいない人の場合、ただただにやけてしまうだけで何も答えられなかった、といった失敗をしてしまうことさえあります。
このような失敗を避けるためには、自己紹介で何を述べるかだけではなく、質問をされた時にどのように答えるか、変化球が飛んできた時に、うまくキャッチするにはどのような反応をしたら良いのかを事前に予測して準備することが大切です。第二新卒など、まだ年齢的にも20代前半から後半と社会経験が少ない場合、コミュニケーションスキルが原因で転職に失敗するケースが目立ちます。それを避けるための解決策をあらかじめ探っておいてください。
では、どのように準備すれば良いのでしょうか。まずは自分の長所と短所を掴んでおくようにしてください。かつての職場で人間関係がうまくいかなかった場合、何が原因だったのか、どうすれば解決できたかもしれないかを分析します。仕事が楽しくなかった場合は、なぜ楽しくないと感じたのか、元々はどのようなビジョンをもって以前の職場に就職したのかといったことも考えます。
具体的に分析してみると、なぜ自分が転職を目指したのかが見えてきます。その見えてきた情報をまとめてください。転職に至った動機がわかれば、面接官から質問されたとしても、そのことでたじろぐことなく、自分の信念を答えられるはずです。
日本人は長所をアピールするのが苦手な国民と言われます。謙遜を美徳とする人生観は確かに良いのですが、あまり自分自身を卑下ばかりしていると、自分でも長所がわからなくなってしまうことがあります。これは育ってきた家庭環境も関係しているのかもしれません。親から一度も褒められたことがない、そう話す若い人は少なくありません。実はこのような教育環境が、自分の長所を把握しにくくする障害になってきました。
どうすれば自分の長所を把握できるのでしょうか。そのためには、今までの職場でどんなことを成し遂げてきたかを思い出してみてください。例えば、プロジェクトリーダーとして勤務した経験があるとか、営業成績でトップに立ったなど、このような経験は誇れる強みです。
でも、そのような経験はこれまでしたことがないし、平凡に仕事をこなしてきただけで、長所なんて見つからない、そう考えてしまう方もいるかもしれません。そのような場合は、これまでの仕事でどのようなスキルを身につけられたかを考えてみましょう。例えば、営業でコミュニケーションスキルが磨けた、取引先との関係で相手の心を掴めるトーク術を身につけることができた、このようなスキルも長所の一つです。
普段の仕事で自分自身の長所についてそこまで考えたことはないかもしれませんが、転職をする際には、いかに自分自身を持っているかをアピールすることになります。そのためにも自分の長所やスキルを明確にして、面接官に伝えられるようにしましょう。
好印象を狙える自己分析の伝え方
事前の準備を済ませ、いざ面接!となると、前日は緊張して眠れなくなるかもしれません。話し下手なので、うまく準備したことが話せるだろうか、と心配してしまうことでしょう。もし心配で夜も眠れなくなってしまったら、どうしたら良いのでしょうか。心配になるのは自分一人だけではありません。面接に臨む他の人も同じです。ですから、心配するのは正常なことなのです。
正常なことだと言われても、緊張するのは防げません。できれば、面接当日落ち着いて答えられるようにしたいものです。そこで積極的に活用したいのが、「PREP法」と呼ばれる方法です。PREP法を理解しておくことで、面接当日、自分の準備してきたことを十分に発揮することができます。
PREP法とは何かを理解しておきましょう。PREPとは、POINT(要点、結論)、REASEN(理由)、EXAMPLE(例)、POINT(要点、結論)のそれぞれの単語の頭文字から取られた言葉です。PREP法は世界的に確立された、プレゼンなどでの文章を書くための方法を指します。流れとしては、最初の段階で話の要点もしくは結論を話し、続いて結論に至る理由を話し、理由を裏付ける例を紹介し、最後にもう一度、要点を繰り返して強調することから成り立っています。
最初に結論もしくは話の要点を簡潔に伝えることにはどのような利点があるのでしょうか。心理学の分野でも明らかになっていますが、一般的に人の集中力というのはそれほど長くは持ちません。話が長くなればなるほど、聴衆は飽きてしまいます。これを防ぐためには、相手の心を掴むための最初の僅かな時間で、話の結論を伝えることで相手を話に引き込み、相手に対してインパクトを与えることなのです。
PREP法はプレゼンテーションにおける王道ともいうべき文章構成方法ですが、この利点は面接にも生かすことができます。つまり、最初の段階で結論を伝えることで、面接官の注目を集め、話の土俵に相手を乗せるのです。「あなたはなぜ我が社に応募したのですか?」という問いに対する、具体的な事例を見てみましょう。話の発展方法がわかります。
通勤で毎朝、貴社の看板を見ていましたが、貴社のキャッチフレーズである「チャレンジ精神が大切」という言葉に魅力を感じていました。(P:結論)
貴社の新たなことへ取り組もうとする発想は、新たな時代のニーズを掴んだ非常に柔軟な考え方であると感じました。これまでの職場では上司の考えが絶対とされていたため、個人の意見が尊重されず、チャレンジ精神とは程遠い環境だったからです。(R:理由)
事前の説明会で、社員の方々が生き生きと仕事をしている姿を拝見し、上司部下の垣根を超えて新たなことに取り組もうとする精神がみなぎっているのがわかり、私もそれに共感しました。(E:事例)
貴社で働くことができれば、チャレンジ精神を胸に自分自身を確実に成長させることができると確信しています。(P:結論)
このように、結論から最終的な結論に至るまで、簡潔かつ的を得たアピールをすることで、相手に自分自身を強く印象付けることができます。
まとめ
中途採用の面接で成功するためには、新卒の時のような面接対策では成功するのは難しいです。中途採用の成功の鍵を握るのが、事前の準備と相手に好印象を与えるアピールの仕方を学ぶことです。そのためには、客観的に自分の長所や短所を掴み、PREP法を活用して面接のための準備を整えることが必要です。事前の準備を綿密に行っておけば、面接官に好印象を与えることができるだけでなく、面接当日に緊張のあまり失敗してしまうということを極力避けることができます。
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