[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年9月2日

既卒の面接の流れとよくある質問を回答例と合わせて解説

新卒時に就活が思うようにいかず、既卒として就活に挑むあなた。その中で特に対策しておきたいのが「面接」ですよね。既卒の面接は新卒の面接と異なってきますので、対策の仕方も異なってきます。

では具体的に既卒の面接は新卒とどのように違い、どのように対策していけばいいのでしょうか。今回このコラムではそんな既卒の面接の流れとよくある質問、そして回答例を合わせてご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。

既卒面接の特徴と新卒との違い

既卒面接の特徴と新卒との違い

既卒という表現に明確な定義はありませんが、一般的には、卒業後1年から3年程度働いている人を指します。既卒の方の中には、これまで一度も面接を受けたことがない人もいます。そのため、「面接は新卒と違うのだろうか」「既卒者だと何か質問されるのではないか」と不安に思うかもしれません。新卒者と既卒者の面接に大きな違いはありませんが、質問される内容には違いがあります。

面接全体の流れは基本的に、入室、雑談、自己紹介、質問への回答など、新卒者と同じです。ただし、自己紹介では、学歴や自己PRに加えて、自分の経歴や職務上経験したことなどが問われます。また、質疑応答の際には、既卒者特有の質問をされることもあります。そのため、既卒で就職活動をする際には、面接対策をしっかりと行う必要があります。事前にしっかりと準備をしておけば、新卒者向けの面接とは異なる質問をいきなりされても、焦ることはありません。ある程度予想できる質問が多いので、自分なりの答えを用意しておきましょう。

既卒面接でチェックしていること

既卒面接でチェックしていること

既卒者の場合、新卒者として面接を受けるよりも厳しくチェックされることがあります。例えば、身だしなみは必ずチェックされます。人の印象は第一印象で決まります。いくら志望動機や自己PRが良くても、身だしなみが整っていなければ良い印象は与えられません。特に気をつけたい身だしなみは、清潔感のあるヘアスタイル、スーツやシャツにシミやシワがないこと、磨かれた靴などが気をつけるべきポイントです。面接に臨む際には、普段よりも一層きちんとした身だしなみを整えておきましょう。

既卒の面接では、マナーも注目されていますので、気をつけましょう。面接でいくら良いことを言っても、マナーがなっていなければ一発で落とされてしまいます。例えば、挨拶や自己紹介の時に声が小さすぎる、待合室で携帯電話をいじっている、居眠りをしている、しっかりと挨拶ができないなどです。些細なことで不合格にならないためにも、社会人としての最低限のマナーを守りましょう。

また、面接時の言葉遣いにも気をつけましょう。特に間違いやすいのは、丁寧語、尊敬語、謙譲語です。丁寧語とは文字通り丁寧な言葉、尊敬語とは目上の人に敬意を表して使う言葉、謙譲語とは目下の人が謙虚さを表すために使う言葉です。とはいえ、丁寧な話し方と勘違いして二重敬語にならないように気をつけましょう。例えば、「拝見させていただきました」という表現は、「拝見」と「させていただきました」の二重敬語になってしまっています。この場合、正解は「拝見いたしました」となります。これは一例ですが、他にも気をつけるべき言葉づかいはたくさんあります。面接時の言葉遣いには特に注意を払いましょう。

既卒面接でよくある質問10選

既卒面接でよくある質問10選

(1)「なぜ既卒になったのですか?」

これはとてもよくある質問です。とはいえ、「既卒になった理由」を明確にしていれば、面接官は悪い印象を持つことはないでしょう。面接では、面接官は求職者が会社にとって価値のある存在となるかどうかを見極めたいと思っています。

回答例:新卒で大手企業のみに絞って就職活動をしていましたが、なかなか内定をもらえませんでした。あの時のことを後悔しています。今回はもっと幅広い業界で就職活動をしようと思っています。

(2)「既卒で何をしてきたのか」

既卒期間にどのような活動をしてきたかは、必ず聞かれるでしょう。基本的には、応募する会社に関連しそうな活動について話すのがおすすめです。とはいえ、もし仕事に関連するスキル磨きを何もしていないのであれば、それを正直に話すしかありません。このようなマイナス要因は、必ず「反省している」「今は気持ちを切り替えている」という方向性で話しましょう。

回答例:正直にお話しますと、これといった活動をすることもなく、無意味な時間の過ごし方をしていました。貴重な既卒の時間を無駄にしてしまったことを今では後悔しています。何もしないで過ごした時間を取り戻すために、今は一生懸命働く覚悟でいます。

(3) 「なぜ既卒で正社員になろうと思ったのですか」

この質問には、フリーターではなく、正社員として働きたい理由を伝えましょう。「親に正社員になれと言われたから」「友達が働き始めたから」「お金が欲しいから」などはもちろんNGです。「責任ある正社員の立場で働きたい」「御社の仕事に興味があり、ぜひ正社員として働きたい」と言った方が印象が良くなります。

(4)「応募の動機はなんですか」

なぜその会社で働きたいのか、ということは必ず聞かれます。面接官は「なぜ当社で働きたいのか」を知りたいのです。志望動機が不十分だと、面接官は「うちの会社でなくてもいいのでは?」と思ってしまいます。理想的な志望動機は、「なぜ御社を志望する必要があるのか?」を強調することです。そのためには、会社の分析、特に事業内容の分析が重要です。

回答例:私は大学時代、志望する企業からなかなか内定をもらうことができませんでした。とても悔しい思いをしましたが、この悔しさをバネに気持ちを切り替えて、実績がはっきりと表れる営業マンとして頑張りたいと考えています。

(5)「自己PRをしてください」

自己PRでは、応募先の企業で活用できるスキルや経験があることをアピールしましょう。社会人経験のない既卒であっても、雇用主は一日も早く有能な社員になってほしいと思っています。そのため、即戦力となる人材であることをアピールすることが大切です。これまでのアルバイト経験やサークル活動、ゼミ活動など、応募先の企業で使えるスキルや経験と関係することを話題にしてください。

回答例:これまで1年半にわたり、不動産の営業アシスタントのアルバイトをしていました。営業資料の作成が主な仕事でしたが、先輩社員と一緒にお客様の前に出ることもあり、先輩社員の営業を見ながら、営業の流れやノウハウ、トーク術、ビジネスマナーなどを学びました。この経験を貴社での仕事に活かすとともに、自分に足りない知識を補い、一日でも早く戦力になれるように精進していきたいと考えています。

(6)「今、最も興味を持っていることは何ですか?」

基本的には、これから社会に出る人間として、子供じみていると受け取られるようなものでなければ、どんな話題でも構いません。経済、政治、スポーツ、業界の時事的な話題、自分の職種に関することなどでも問題ありません。逆に、目立とうとして、突拍子もない内容や、笑いを取ろうとしていると受け取られるようなことを話すべきではないでしょう。

回答例:今一番興味を持っているのは「note」というサービスです。これは自分で書いた文章や写真、音楽、動画などを投稿できるサービスです。学生の頃から自分の文章や音楽を収益化したいと思っていて、毎日のようにいろいろなウェブサービスをチェックしていました。しかし、これまで試してきたサービスは、いずれもコンテンツに広告を掲載することでしか収益を得ることができず、自分の作品に対価を支払ってもらうことは簡単ではありませんでした。しかし、「note」の登場により、実力のあるクリエイターは、これまで以上に収入を得やすくなると思います。また、時間や場所にとらわれない働き方も、ますますしやすくなると思います。

(7)「弊社に入社後、どのような仕事をしていきたいですか?」

このような入社後の働き方に関する質問は、現在の自分のスキルや強みと関連付けることが効果的です。これまでのアルバイトや大学での勉強、サークル活動などの経験から、自分には何ができると思うか、なぜそれができると思うかを具体的に伝えてみましょう。

回答例:入社後はぜひ営業として働きたいと考えています。大学時代に飲食店でアルバイトをしていたのですが、そこで学んだスキル、つまり相手が何を求めているかを常に探し、それを実行するという経験は、お客様と直接接する営業職で最も生かすことができると考えます。

(8)「採用されなかったらどうしますか?」

面接官がこの質問をするのは、応募者を動揺させ、その会社に入りたいという純粋な気持ちがあるかどうかを確認するためです。この質問をされたからといって、不採用になったわけではありませんので、冷静に対応しましょう。この類いの質問には、入社の動機を話すのがベストです。はっきりと他の会社は考えられない、と言いきるのも有効です。

回答例:御社は私の第一志望であり、御社の一員として、○○の分野を成長させるために働きたいと強く思っています。正直なところ、もし採用されなかったら、とても残念だとしか言いようがありません。申し訳ありませんが、今は次のステップを考えることができません。

(9)「失敗した経験がありますか?」

「失敗したことはありますか」という質問は定番中の定番なので、答えに窮しないようにストーリーを用意しておく必要があります。社会人である以上、失敗は避けられません。失敗から何を学び、どのように克服したかを語ることで、によって、社会人としての資質があるかどうか、入社後の成長が期待できるかどうかを判断してもらえます。

回答例:販売員のアルバイトをしていたとき、ある商品について間違った情報を伝えたところ、お客様から「あなたからは買いたくない」と言われました。自分のミスでお客様を失ってしまったことをとても残念に思いました。また、中途半端な知識と自信でお店に立っている自分が悔しかったですね。それからは、どんな質問をされても答えられるように、商品についての知識を深めるようにしました。それでもわからないときは、先輩に聞いて、時間をかけてでも正しい情報を伝えるようにしています。

(10)最後に何か質問はありますか?(逆質問)

面接の最後には、100%の確率で逆質問がなされます。面接における逆質問の時間は、単純に聞きたいことを聞く時間でもありますが、自分をアピールする時間でもあります。自分をアピールするための質問をするのがベストです。

回答例:未経験で入社し、現在活躍している人はどんな人ですか?そのような人たちの仕事に対する姿勢には、どのような特徴がありますか?

上記のような質問は、あなたの仕事への意欲を示すことになります。また、面接官に好印象を与えることができます。

既卒面接で好印象を狙うための対策法

既卒面接で好印象を狙うための対策法

面接官は友人や先輩ではありませんから、話が下手だとわざわざ理解しようとはしてくれません。何を言っているのかわからない人だと思われてしまうのです。そうならないためには、わかりやすく、初対面でも面接官に理解してもらえるような話し方をする必要があります。面接に限らず、ビジネスコミュニケーションでは、論理的に話すことが大切です。論理的に話すためのポイントは、「結論」「全体」「詳細」の順に話すことです。この2つの基本を意識し、それに基づいた型を適用するだけで、理解されやすい話し方ができるようになります。面接官は、候補者の成長意欲や可能性を見ています。

エピソードを話すときには、面接官にそのエピソードをイメージさせ、「成長意欲がある」「これからも成長していくだろう」と思わせることが大切です。そのためには、エピソードの中に具体的な数字や変化を盛り込むことが効果的です。

また、事実の積み重ねである過去を、客観的に、ありのままに語ることも大切です。一方、未来を語るときは、情熱をアピールするようにしましょう。面接は、理屈や理論を超えた情熱を伝えられる場でもあります。自慢や見栄を張らず、これまでやってきたことを正直に話し、社会人としてもっと上を目指すという強い気持ちを伝えてください。これらの面接対策を行うことで、卒業面接で好印象を与えることができるでしょう。

まとめ

以上、既卒の面接の流れと、よくある質問を解説しました。基本的には新卒者の面接と大きな違いはありませんが、質問される内容には多少の違いがあります。そのため、既卒者の就職活動では、既卒用の面接の準備が欠かせません。しかし、事前にしっかりと準備をしておけば、慌てる必要はありません。前述の通り、質問内容はある程度予想できますので、自分なりの答えを用意しておきましょう。準備をすればするほど自信がつき、就職活動が成功する可能性が高くなります。

ジールコミュニケーションズお問い合わせ

ジールコミュニケーションズでは、新卒・既卒での就職活動、第二新卒、中途で転職活動をはじめ、企業向けの採用支援や学校・キャリアセンター向けのサポート支援を行っております。豊富な実績や手厚いサポートによってお客様に向き合った支援サービスをご提供いたします。
お問い合わせよりお気軽にお悩みや希望をご相談ください。

問い合わせから相談する