[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年8月26日

中途採用に臨むベストな時期とは?ゴールから逆算して決めるスケジュール

中途採用に挑むけど、どう行動すればいいのかわからない。そう悩んでいませんか?

中途採用は新卒のようにスケジュールが決められていませんから、どうすればいいのかわからないと悩むのは当然のことでしょう。

では具体的に中途採用におけるベストな時期やスケジュールとはいつなのでしょうか?その真相をこのコラムからチェックしていきましょう!

主に中途採用が行われる時期

主に中途採用が行われる時期

求人件数の増える多くの場合は、決算期や新しいプロジェクト、大きな案件が動く時です。時期で言えば、1月~3月、長期休暇前、それから9月頃も活発化する傾向にあります。中途採用が活発に行われる時期は、自分が希望している企業はもちろん、普段あまり求人を出していないレアな企業を目にする機会も増えてきます。

1月~3月は、年度末に辞めてしまう人の欠員補充が目的で募集をしていることが多く、狙い目です。8月や年末年始なども欠員が出やすいため、求人が出ていることがあります。9月に求人が出る理由は主に2つあります。一つは、夏のボーナスが6月に支給され、その後7月や8月頃に辞めてしまう人がいるためです。きりのいい時期に辞めよう、せっかくならボーナスまで頑張って、お盆前には辞めてしまおうと考えている人がいます。年末も同じ理由で辞めてしまうため、それが1月以降に求人が増える理由でもあります。

もう一つは、春にある新卒採用が落ち着くのが秋頃だからです。人事担当もそれまでは次年度の新卒募集に向けて、就活生の面接や内定の連絡などで非常に忙しいです。それが落ち着くのが、ある程度内定を決めた9月、10月頃になります。

中途採用で転職を狙うベストな時期

中途採用で転職を狙うベストな時期

中途採用にも繫忙期と閑散期があります。人によって内定がもらいやすかったり、希望する企業が求人にあったりと、ベストな時期が異なります。そのため、一概にどの時期が一番狙い目だとは言い切れません。その時期の特性をしっかりと理解し、メリットとデメリットを踏まえて自分に合う時期を考えます。

繁忙期は、1月~3月の年度末、9月が該当します。求人数も求職者数も共に増えている時期です。メリットは、求人数が多いために選択肢の幅が広いという点と、企業に馴染みやすい点です。中途採用を積極的に行う時期は、どの企業も他の時期と比べて、求人が出ている確率が高くなります。様々な企業の中から自分に合った企業を絞ることができるため、妥協することがなくなります。異業種転職も上手くいきやすい時期であるため、キャリアチェンジ、キャリアアップの可能性も高まります。

さらに、中途採用を積極的に行っているということは、企業が組織体制を見直している時期であるとも言えます。現社員でも異動や退職している人が多く、欠員が出ています。そこに新しい人材を組み込み、新体制を確立しようとしている時期です。中途採用の人を歓迎するムードが会社全体でもできているので、馴染みやすいと言えます。この時期は複数名採用することも珍しくないため、中途採用の同期もできやすいです。新しい職場に行くにあたり、同期の存在は大きく、人間関係の不安も払拭されやすいです。

その分、繁忙期ならではのデメリットもあります。まず、倍率が格段に高い点です。求人数が多い分、求職者数も増えています。ただライバルが増えるだけであれば問題ないのですが、この時期を狙って優秀な人材が活動していることもあります。

狙っている企業が有名企業や大手企業、人気企業である場合は、当然ですがライバル数も増え、その中に優秀な人が混ざっていると、さらに難易度が高くなってしまいます。求職者数が集中しやすい企業を希望する場合は、入念な準備が必要です。

逆に、閑散期は8月上旬や12月です。既に夏冬のボーナスが支給された後や、長期休暇前ということで、企業自体も落ち着いた雰囲気で業務をしていることがあります。一般的には1月や9月頃から繁忙期に入るため、8月上旬や12月の転職はあまりうまくいかないと考えている人もいますが、だからといって求人数が0というわけでもありません。

この時期は求職者も転職活動が落ち着いている時期です。つまり、ライバスが少ないのです。意外にレアな企業が求人を出していても、他の求職者数が気づいていないケースもあります。企業側からしても、応募者数が極端に多くないので、求職者とじっくりと向き合ってくれることがあり、求職者も企業としっかり話をする機会があります。

また、閑散期だからこそ、即採用される場合があります。多くの場合は、急な欠員に対する人員補填や、長期休暇に向けて業務を滞りなくやってくれる人材を確保したいと考えています。短期募集である場合もありますが、そこからの経験次第で常勤になることもありますし、その経験が次の転職活動で有利になることもあります。

ただし、当然、求人数も減っているため、選択の幅が狭くなりやすいです。希望している企業から求人が出ていないこともあります。すぐにどこでもいいから転職したい、という人であればさほど問題にもなりませんが、キャリアアップなどを狙っている人からしたら、避けるべき時期であるとも言えます。

このように、中途採用の内定をもらいやすい時期はその人の目的によって変わってきます。キャリアアップなど、自身の将来のためやこれからのために転職をしたい人は繁忙期を狙いましょう。逆に、短期間でいいから仕事をしたい、即採用を貰いたい、この経験を活かして繁忙期の本命企業にアピールしたい、という人は閑散期を狙うことをオススメします。

中途採用を成功させるためのスケジュール

中途採用を成功させるためのスケジュール

中途などの転職活動をするにあたり、初心者でもオススメできるやり方は、ゴールからスケジュールを逆算して作ることです。通常のやり方では、まず企業の情報収集をして、その後に書類を作って、と時系列で計画を立ててしまいがちです。しかし、最初に目的、つまり転職予定日を決めて、そこからどのように行動していくのかを逆算して考えましょう。

ゴールから決めるには理由があります。勢いにまかせて突っ走る転職を防いだり、ただなんとなく転職してその後抱えるリスクを回避したり、と様々な役割があるのです。

リスクとは、とりあえず自分に合いそうな求人を探し出し、なんとか無事に内定が決まったものの、長く勤めるような会社ではなかった、というケースです。もしくは、焦って今の会社を退職して、無収入期間ができてしまわないように内定をもらった、それっぽい良さげな会社に入社することになったが、入ってみると理想とかけ離れていた、などです。

特に、転職活動は今後のキャリアプランや人生を見直すための重要な機会です。焦って思わぬ方向に行ってしまったり、妥協してしまったりすると後々自分が後悔してしまいます。しっかりと目標を立てることで本当に行きたい企業が徐々に分かってきます。

また、ゴールを決めておけば、どのようなタイミングで今の会社を退職するのかもじっくり考えることができるため、逆算スケジュールを立てることが重要なのです。退職した人も、ダラダラとしてしまう期間を無くし、メリハリのある転職活動に持っていくことができます。

逆算スケジュールを立てるには手順があります。ゴールを決め、退社と入社の準備、応募と面接、情報収集と検討の順番で考えていきます。ゴールは、いつまでに転職したいのかを決めます。具体的な日にちでもいいですし、半年後、新年度に切り替わるタイミング、年始までに、何歳までになど、設定の仕方は自由です。

また、採用人数は何人なのか経験やスキルはどの程度必要なのか、企業が求める人物像はどのようなものなのかなど、選考において必要とされる情報を集めて整理しておきましょう。それを踏まえ、どの時期に内定をもらっておきたいのかの目星もつけておきます。内定をもらって入社を待ってもらえるのは長くて3ヶ月、通常ですと1~2ヶ月となります。その間に、今の会社で退職の準備を進めなければいけません。

次に、退社の時期を決めます。2週間前に言えば辞めることもできますが、引継ぎやその他の手続などを含めると、1か月前には退社する意向を上司などに伝えないといけないという会社のルールがあることがほとんどです。また、有休消化や、退職して少し休養期間を設けよう、ボーナスを貰ってから退職しよう、という考えもあります。会社と自分の無理ないスケジュールを組み、引継ぎ相手のことも考え、スムーズにいくような退職にしましょう。特に、会社の繁忙期は避けた方がいいため、その辺の配慮も要ります。

既に会社を辞めてしまっているのであれば、すぐにでも働くことは可能です。しかし、転職先が内定を出してから準備して、どのくらいから働いてほしいという意向もあります。せっかく転職が決まってもすぐに働けないかもしれない、ということを念頭に入れて、その後の予定を計画しましょう。内定をもらいたい時期まで決まると、今度はいつ応募するかです。一般的には、応募して書類選考、面接などを経て内定が決まるまでは、およそ1ヶ月程度を要します。いかに短期間で終わらせるようなスケジューリングをするかが大切です。

通常、転職活動をするにあたり、応募先が1社だけということはあまりありません。何社か複数応募することがありますが、その場合、面接の日も被ることがあります。しっかりと無理ない日程調節をし、絶対に面接日が被らないように注意しましょう。

書類選考などを経て、面接になるパターンが比較的多いです。その場合、応募して1~2週間後に面接日が組み込まれることが多く、特に平日の日中の場合がほとんどです。仕事を辞めた場合は自由に動ける分、どうしてもスケジュールを詰め込みすぎて面接日に予定が被ってしまうということもあるため、書類選考から1~2週間後は、外出などの予定を入れないようにしましょう。

ここまでの日程が決まったら、最後に応募前の情報収集期間がどのくらいになるのかを計算します。つまり、転職活動のスタート地点をここで決めるということになります。実は、面接などよりもここが最も重要となっています。事前準備を怠らなければ転職活動のテンポも良くなり、長期化させてしまうリスクも軽減されます。具体的には、スキルや経験の自己分析などから始めていきます。今までどのような仕事でどのようなスキルを身につけ、その過程でどのような経験をしてきたのかを考えます。また、そのスキルや経験がどんな時に活用できるのかも考えておきましょう。

せっかくいいスキルを持っていても、それが活かせない場やレベルではダメです。応募する企業を絞るにあたり、自分のレベルにいかに合っているかを見極めましょう。漠然と求人を眺めるのではなく、採用基準や採用動向、転職後の平均的な給与や求められるスキル、資格などをきちんと調べておきましょう。ただ雰囲気が良さそう、家から近い、なんとなくここは名前が有名だから、という見かけだけだと、どれも魅力的に見えてしまうからです。

これらが決まると、書類の書き方や面接用のスーツのチェックにまで手が回るようになり、スムーズな転職活動ができるようになるでしょう。実は、web応募の際は簡易的な履歴書のみでよかったのに、急に決まった面接ではきちんとしたものの提出を求められることがあります。そこで証明写真の準備だったり、履歴書の用意だったりで焦ってしまう人もいます。ここで躓かないようにも、応募する前から準備を怠らないようにしましょう。

スーツでも同じことが言えます。仕事をしている人ならあまりないですが、既に辞めて時間が経っていると、スーツがよれていたり、皺があったりと思わぬトラブルに見舞われることもあります。髪の伸ばしっぱなし、無精髭などにも、面接においては清潔な印象が大事なため、注意が必要です。こういった履歴書やスーツなど、躓くべきではない部分で足を引っ張られないよう、しっかりと確認しておくことが成功への第一歩です。

まとめ

転職に最適な時期は個人差があります。どのような目的で転職するかによって、選ぶべき時期が変わってくるからです。しかし、スケジューリングは逆算する方がテンポよく、無駄のない日程を組めるため、オススメです。どうしてもスタートから考えてグダグダしてしまう傾向にある人は、ゴールから決めるようにしましょう。確実に全ての土台を固めてから選考に臨む方が、自分の本当にやりたい仕事もおのずと見つかってきます。

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