[最終更新日]2023年9月27日  [記事公開日]2021年7月30日

第二新卒の転職にハローワークは役立つのか?

新卒で入社した会社を早期に退職し、第二の人生をスタートしようと励む第二新卒の方々にとって、実のある就活サポートは非常にありがたい存在です。そこで、とりあえずは地元にあるハローワークへ足を運んでみるという人は多いのではないでしょうか?

ハローワークには全国の主だった求人情報が集まっていて、だれでも気軽に利用できるという特徴があります。しかも、無料で手厚いサポートが得られる点も利用価値になってます。ここでは、第二新卒の方にとってハローワークがどのような利用価値をもっているのか、メリットやデメリットについて確認していきましょう。なお、採用率を高めるために、ハローワークよりも頼りになる就活手段についても説明していきます。

ハローワークとは?

ハローワークとは?

ハローワークとは、行政(厚生労働省)が運営する公共サービスで、広く国民や国内在住者へ就職支援を行う機関です。国内には約550ほどのハローワークが設置されていて、都市部はもちろん、地方の隅々までサービス提供エリアが広げられているのが特徴です。

こちらでは企業側の求人活動を実戦的に援助する形で、全ての企業の発する求人の窓口となります。同時に就職を希望する人々へ適切に求人情報を提供し、求人への応募から採用までにおけるサポートをしています。国の機関であり、双方ともに無料でサービスを利用できることから、若年層から定年退職後の転職希望者にまで幅広く求人情報が網羅されている、実用性の高い就職支援サービスと言えるでしょう。

ハローワークを利用する場合、就活者はまず最寄りのハローワークを訪れて、総合窓口で登録をします。この登録では個人的な情報とそれまでの履歴・職歴や培ったスキルや資格、希望する職種や給与レベル、勤務形態などを記入して、効果的にマッチングできるように準備します。なお、登録にてハローワークカードが発行されますので、以後のサービス利用時には必ず携帯するようにします。

準備が整いましたら、いよいよ求人検索に取り掛かります。ハロー枠には複数の検索用端末が設置されていますので、そこで現時点で紹介されている求人情報を閲覧することができます。応募したいと選んだ求人に関しては、担当職人が窓口となって求人元の企業へ採用テスト・面接への申込をしてくれます。求人検索が苦手という人は、担当職員に相談して、条件に合う求人を探してもらうことも可能です。

また、自分に合う仕事が分からないとか、やりたい仕事が見つからないなどの悩みは、ハローワークのキャリアカウンセリングや自己分析セミナーなどを利用することができます。その他にも、専門的なスキルの向上や、資格取得のためのスクールやセミナー参加もハローワークがサポートしてくれますので、利用次第では実に有益な支援機関だと言えるでしょう。

第二新卒がハローワークを使うメリット

第二新卒がハローワークを使うメリット

就活でハローワークを利用するメリットは主に次の3つです。

まず一つ目は、地元の就職に強いということがあります。それは地元のすべての企業がとりあえずハローワークで求人活動をするからです。基本的に求人活動には大きな費用が発生します。力のある宣伝メディアを利用する場合は、基本的にある程度高額な費用が掛かります。その点、ハローワークは無料サービスですし、国の信頼性と利便性が備わっていて、求人活動にはとても有益だからです。

ですから、地元で就職を希望する場合、とにかくハローワークも利用する価値があります。一般の求人誌や求人サイトでは掲載されていない地元企業や職場の求人がとても多いことが分かるでしょう。もちろん、全国550箇所のハローワークに集まっている求人情報を全て端末で検索することができます。その総数は大手求人サイトの情報量と比較しても圧倒的に多いのです。この点で、ハローワークの利用メリットがずば抜けて大きいと言えるでしょう。

二つ目は、無料でキャリアカウンセリングや自己分析セミナー、職業訓練が受けられることです。これは職業安定法によって定められていることですが、ハローワークには『求職者に対して公共職業能力開発施設による職業訓練の受講を斡旋する義務がある』のです。このサービスを利用して、希望する就職先で必要となる質の高いスキルや知識、資格を取得することも可能です。

三つ目は採否が必ず通知されることです。ハローワークを通して求人に応募しますと、その合否は必ず個人へ通告されます。なお、ハローワークでもその情報を共有しますので、採用面接を受けたまま放置される心配がありません。結果は決まりの通りに通告され、不合格ならすぐにハローワークで次回の就活に入れる点もメリットと言えるでしょう。では次に、ハローワークを利用するデメリットですが、こちらも主に3つあります。

一つ目は募集要項と実際の条件が異なることが多いことです。この点については実際のデータもあり、平成30年度には2967件もクレームが厚生労働省に寄せられていました。この数値が大きいかどうかですが、求人数の割合からすれば小さいと言えるかもしれませんが、ハローワークの構造的な欠陥がある点は否めません。

まず、無料で広く求人活動をサポートするというシステム上、担当職員の絶対数が不足しています。それで、求人を受け付ける際の審査や情報確認がほとんどできないのが現状です。また、求人の応募期間が日程だけを簡単に延長することができるため、採用条件が古い条件のままになっていることも問題でしょう。しかも、利用する企業が何が何でも人材確保を優先して、その結果誇大広告的な条件を掲載するケースがあります。これに対してハローワーク側からの明確な罰則規定が示されていません。

大手の転職サイトや転職エージェントであれば、紹介する求人内容をきちんとチェックしますから、募集条項と違う対応になるケースは非常に少ないのです。

二つ目は、自分で動かなければ就活は進まないことです。一見当たり前のことではありますが、求人情報のチェックは端末を通して自分で行いますし、相談も希望や条件を受けてコンサルタントがそれにこたえる形になりがちです。ハッキリ言って、ハローワークでは要望に応える支援が主で、積極的にサポートしてくれる職員はそれ程多くないことを知っておいてください。

一方、転職エージェントであれば、スカウトメールやマッチングアプリが利用できますし、担当コンサルタントが積極的に可能性を引き出すサポートをしてくれます。確かに、自分の就職は自分で行うべきとの意見はあるかもしれませんが、実は就活は多くの人が思う以上にハードルの高い行動です。明確な道しるべはありません。人によっては、圧倒的な情報が撒き散らかった砂漠をあてもなく歩くような不安感があるかもしれません。数多く提供された求人の中から、自分に合っていると思える求人を見つけるだけでも大変なことなのです。

三つ目に、条件の良い求人が見つけにくいことがあります。これは企業側のハローワークの利用方法に問題があるかもしれません。企業としては、できればそこそこの条件で従業員を集めたいという希望があります。しかし、優秀な人材もある程度は確保しなければなりません。そこでハローワークでは、そこそこの条件で広く浅く従業員を募集します。そして技術や知識、資格が必要な部署に配属する従業員を転職エージェントなどで非公開で募集するといったケースがよく見られます。

このため、ハローワークに集まる求人では、あまり条件の良いものが見られません。一方、転職エージェントで就職した人は、ハローワークと同じ仕事をしている場合でも雇用条件が良いというケースが多々見られます。

第二新卒でハローワーク利用が向いている人・向かない人

第二新卒でハローワーク利用が向いている人・向かない人

さて、ここまでハローワークの特徴やメリット・デメリットを確認してきましたが、実際に第二新卒の方にとって役に立つのかどうかも押さえておきましょう。第二新卒でハローワーク利用がメリットになるのは次のようなケースです。

まず、都市部ではない地元密着型の企業・職場の求人を探している人です。自分が住み慣れた土地で仕事をして、今までの生活習慣を守りたいという人は、圧倒的に地元企業の求人が集まるハローワークに利用メリットがあります。なお、地元企業ですから大手のような待遇は望めませんが、ハローワークでも他の求人サイトでも紹介されている求人情報の内容に大きな変化がない点に注目できます。先に述べたような、転職エージェントによる好条件の非公開求人の量も限定的ですから、あまり雇用条件の良さにこだわらない場合は、ハローワークのサービス内でも安心して就活できるでしょう。

第二新卒者には、もう少しスキルや資格などを習得してから就活をしたい人もいるでしょう。そういった場合にハローワークは利用メリットがあるでしょう。相談窓口では、その地域で受講できるセミナーや職業訓練プログラムの申し込みが可能です。そういったスキルアップのプログラムは費用が掛からないものが多く、プログラム終了後に条件の良い就職先も紹介されます。またカウンセリングで面接や履歴書のサポートも得られるます。

できれば自分のペースで就活したいという人、転職サイトなどに依頼するのが気が引けるという人はハローワークを利用するメリットがあるでしょう。

一方、第二新卒でハローワークの利用が向かない人もいます。実はハローワークでは、行政の第二新卒に対して積極的な求人を探すシステムがありません。どの求人も幅広い対象者へ向けた内容になっています。ですから、年齢指定で検索しても、その中で第二新卒に特化した求人を絞り込むことはむずかいいと言えるでしょう。そういった情報処理をしていないので、求人内容に記載されたとしても相談者は、それをキーワードに検索することもできません。

つまり、ハローワークでは第二新卒というメリットが活かしにくいということです。また、第二新卒で地元以外の求人を探す場合も利用メリットが半減するかもしれません。むしろ、一般の求人サイトの方が情報収集しやすいでしょう。

ハローワークよりもオススメなエージェント

ハローワークよりもオススメなエージェント

第二新卒の方がそのメリットを活かした就活をしたいのであれば、先に述べた通り、ハローワークでは物足りない場合が多々あります。そこで、自分の希望をしっかりと満たした納得の就職を望む場合は、実績のある転職エージェント(就職支援エージェント)を利用する方が良いでしょう。

その理由は、まず転職エージェントならば、求職者の能力やスキル・専門知識をもとに、雇用する上でのメリットを応募企業に効果的にアピールできます。アピールポイントはキャリアコンサルタントが客観的に判断しますから、自分では気が付かなかった強みまでも発見できるかもしれません。

さらに、自分が進むべき目標や方向性を絞り込むサポートも得られます。どんな仕事にするか悩んでいる場合や目標が見つからない場合でも、丁寧な相談・打ち合わせで、共に求人探しをしてくれるので安心です。ちなみに、この点はハローワークの担当者に期待するのが難しい部分です。

スキルアップや知識習得、資格取得のサポートも用意されています。有料・無料の部分は選択が必要となりますが、ハローワークが提供する内容よりも質が高く、より実践的な点に注目できるでしょう。

更に応募から会社との交渉、応募書類の作成に面接対策まで、採用率を高めるノウハウを持っていますし、就職後でもいろいろと相談や仲介をしてくれるといったメリットもあります。納得の就活を求めるのであれば、やはりハローワークよりも転職エージェントの方が利用メリットは高いと言えるでしょう。

まとめ

現在では、第二新卒者は社会ニーズ的には新卒者とまったく同じ価値があるとされています。事実、国内企業のほとんどが人材不足で苦しむ現状です。第二新卒のメリットが活かせる求人は、いたるところで多種多様に出されています。

ただし、そういった好条件な求人を見つけるにはハローワークだけのサポートでは不十分かもしれません。自分が希望する条件の求人を的確にとらえ、採用に向けての手厚いサポートが得られる転職エージェントの利用は、現在の第二新卒者にとても大きな利益をもたらすことを承知しておいてください。

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