[最終更新日]2023年10月2日  [記事公開日]2021年5月13日

フリーターだけど就職するのが怖い…。恐怖心を払拭する方法教えます

1990年代半ばから後半にかけて、バブル経済崩壊の悪影響を直接的に被ったと分析されている就職氷河期世代の多くが50代を迎えようという段階になっても、いまだにフリーターとして派遣社員やアルバイトという地位に甘んじている人は大勢います。

そして、一度も正社員としての経験もない上に、結婚した経験もないという人も多く含まれていることが現実です。

時代の不利益を被ったと言えば、そういう側面があることも否定できませんが、同世代を見渡せば正社員としてのキャリアを積んできた人の方が多いのも現実です。

他の世代と比較すれば、そうした非正規の労働者の割合が多い世代であることは数字が証明していますが、ただの言い訳と糾弾されれば、その意見を全否定することも難しいでしょう。

そうした人たちが、こんなはずではなかったと時代や自らの不運へと責任転嫁をしたくなる気持ちも理解できます。しかし、より現実的な女性たちから見れば、結果は結果として結婚相手としては選べないと思っても仕方がありません。実際問題として、50代になろうかという独身男性の割合は急増しているのです。

フリーターだけど就職が怖いという悩み

フリーターだけど就職が怖いという悩み

そうした今の現実を見るにつけ、長期的な将来像を案じ、現状のフリーター生活から正社員に転職して働きたいと考えている人は少なくないでしょう。しかし、実際に行動に移そうと思うと、どうしても怖くてしり込みしてしまうという人が多いことも事実のようです。

実際にそうした怖さを感じている、ある男性の体験です。彼は新卒として、一度は正社員として就職した経験も持っていました。しかし、入社して早々、同期と比較して自分だけが仕事の覚えが悪いことを自覚し、分からないけど自分だけ聞き返せないと思い込んだのです。

それゆえに、分からないからこそ失敗ばかりを繰り返してしまうという悪循環に、初めのたった1カ月の間で陥ってしまいました。失敗してもその原因が分からないから改善できない状態に耐えられずに、とうとう入社後2カ月も経たずに辞めてしまったのです。

一方で、このままではいけないという危機感はありましたので、職種が向いていなかったのだと思い直し、第二新卒としては特に珍しいわけではない、本来志望していた業種への就職の思いをやはり断ち切れずという理由とともに、他業種への転職を果たしました。しかし、そこでは遅れてきた就職のタイミングによって、すでにその職場で確立しつつあった人間関係の輪に入っていけず、人間関係を理由にやはり数カ月で辞めてしまいました。

正社員として2度も就職したにも関わらず、いずれも数カ月ももたずに辞めてしまった経験は、自分自身にとっても大きな禍根となり、自信を失った彼は新しいことへのチャレンジを怖れるようになってしまいました。

今はアルバイトをしながら現在の生活を支えていますが、正社員の仕事であってもアルバイトの仕事であっても、人間関係の難しさや仕事ができる、できないという評価があることは変わりませんので、失った自信は回復するどころか、悪化する一方です。このままではいけないと将来への不安を感じている毎日ですが、怖くて再び正社員登用へのチャレンジを躊躇しているままです。

他にも、他者とのコミュニケーション力は高いと自己分析できていても、自分の学歴の低さに自信が持てずに、正社員登用への希望はあっても行動に移すのが怖いという学歴コンプレックスも、就職を躊躇する理由の一つにあるようです。

こうした実体験を持っているフリーターも多く、ある20代後半の女性は、高校中退の自分でもアルバイトなら全く働くことは怖くないそうです。このようなタイプの人は、シフトへの柔軟な貢献などを評価されることも多々あることでしょう。彼女もそうした貢献への自負はありますし、今ではアルバイト探しの情報もアプリなどを通して簡単に入手できる時代なので、特に大きな難しさを感じなくとも、次々とアルバイトの経験を重ねてきました。

しかし、話が正社員登用となれば、これまでの学歴や職歴が大きく問われることになり、シフトの薄い時間に入れるからという理由だけでは採用してもらえません。企業側の求めるフィールドで勝負しなくてはならないというプレッシャーは従来の比ではなく、アルバイトしかしたことのない学歴の低い自分に務まるだろうかと考えると、怖くなってしまったそうです。

頼られるままにシフトをこなしてきた結果、それなりに忙しかったこともあり、特に何か資格を取得したわけでもなく、正社員への挑戦を前にこれまでの自分を振り返ると、何も未来志向の努力をしてこなかったと気付き、その自己嫌悪感からさらに自信をなくすという悪循環に陥りました。彼女もやはり、正社員登用へのチャレンジに躊躇している状態です。こうした実体験をしている人は、社会が思っている以上に多いのが現実なのでしょう。

就職が怖くなくなる2つの要因

就職が怖くなくなる2つの要因

では、現在フリーターである人たちが、なぜそんな怖い思いをしてまで、それでも正社員として採用されることを希望しているかと言えば、それだけ正社員になることで得られるメリットが大きいということを知っているからです。

ですから、もし自分が正社員になれたら、どれだけ今のフリーター生活から大きく変化するかを思い描けば、怖くても挑戦してみようと思えるでしょう。正社員として就職する意味を考えれば、将来的な安定を得られて結婚も可能になるというメリットだけでも、十二分に大きな動機になり得ます。このモチベーションを強く持てれば、怖さを克服することも容易になることでしょう。

正社員として活躍できるようになりたいと思うなら、もし現在フリーターとしての生活が不規則な生活リズムの元に成り立っていれば、早寝早起きの生活習慣を改善することも必要です。早起きがつらいからフリーターのままでいいやと思ってしまう人であっても、その先により安定した生活基盤や結婚、パートナーと子供との生活を思い描ければ可能ではないでしょうか。フリーターから脱却して正社員になることは、メリット以外、何もありません。

企業は採用した正社員に研修の機会を与えるものであると知ることも、怖さの軽減につながるでしょう。自分自身に正社員としての経験がないことを不安に思うことは仕方ありません。社会人としての一般常識やマナーは就職してまず初めに要求されることですが、日本ではアルバイトでも平均のレベル以上の接客を求められますので、実はもう身についている人が多いと思われます。

正社員としての仕事が自分に務まるだろうかと不安になることも当然ですが、一般的な日本の企業では研修制度がしっかりしているので、学歴コンプレックスを抱えているフリーターであっても大丈夫である、と誰かが教えてあげられる機会があれば可能でしょう。

アルバイトの立場から社員の働きぶりを見れば、できる社員もいればできない社員もいるという結論に落ちつくはずです。要は、アルバイトであっても正社員であっても、仕事ができる人もいればできない人もいるのが現実です。

この事実が腑に落ちれば、自分だけ正社員には向いていないと思う必要などないことが分かるでしょう。正社員になればより責任の大きな仕事も任されるようになりますが、それを自分の中でやりがいに変換できれば、むしろ自分の裁量で仕事に取り組める面白さを知り、経験値も急増させられ、怖さを上回ることも可能なはずです。

恐怖感を払拭し、就職を目指すための対策法

恐怖感を払拭し、就職を目指すための対策法

そうは言っても、就職への怖さを抱えているフリーターにはどのようなアドバイスを送ればよいのでしょう。そのためには、もう少し詳しく怖さの原因を探る必要があると思われます。この怖さの原因を明確にし、そのためのソリューションを模索できる土台を作ることが重要です。

まずは、やはり経験不足と情報不足の解消が不可欠です。暗闇の中を手探りで進むことは、どのような分野であっても怖いという感情に支配されがちです。しかし、明るい場所で全体が見えてさえいれば、あらゆる危険は事前に予知できますし、それに備えることも逃げることも可能です。そういう気持ちの余裕があれば、怖さというものは半減するものです。

具体的には、学歴も低く、正社員経験のないフリーターにも正社員への道は開けているという事実を知れば、まずそこで思い悩むことから解放されます。それは知るということによって、明かりがともったからです。正社員はどのような仕事を実際にしているのかを知れば、今まで自分がアルバイトでしてきた経験と重ねることで、自分にもできるかもしれないという希望を持つことも可能です。

さらに、その企業がどのような研修制度を用意しているかを知れば、その研修によって成長できる自分の姿を想像することが可能です。同じような経歴の人が、現在、実際に正社員として活躍している実体験に触れれば、他の人にもできるのなら自分だって、と奮い立たせることも可能でしょう。こうした想像の上でふくらんでしまう怖さは、実際に知ることでほとんど解消できるものです。

別な種類の怖さとして、自分が受け入れられないことによって感じる疎外感や劣等感に直面することを怖がる可能性もあります。新卒として就職活動を行っている大学生たちも経験するであろう劣等感は、面接に何度も失敗すれば当然のように抱く感情です。過去に面接でひどいことを言われた経験があれば、なおさらトラウマのように感じているかもしれません。人間であれば、他者から否定や拒絶をされれば傷つくのは必然です。そして、就職の際の面接というのは、社会的に否定されたとか、拒絶されたと感じる機会でもあります。

ここでも、やはりメンターのような存在がいる人と、誰もアドバイスをくれる人も頼れる人もおらず、ひとりで悶々と落ち込む人とでは、その後の展開は変わってくるでしょう。ひとりで悩んでいると、一般的には負のループから抜け出すことが困難になります。だからこそ、自分の不安を吐露できる相手がいれば、心強いはずなのです。その相手は家族や友人に頼ることももちろん可能ですが、就職というキーワードで相談するなら、やはりプロフェッショナルの就職専門エージェントに登録するのが最適な方法でしょう。

彼らは就職に関する情報を、一個人のフリーターとは比較が不可能なほど大量に持っています。その広範囲に精通している情報を元に、どのような準備を行えば、面接を通ることが可能かというアドバイスを得られるはずです。プロの助言に従って、自分が拒絶されるリスクを減らすことができると思えれば、それは怖さを克服できるメンタルにつながっていくでしょう。

まとめ

就職を怖がる気持ちは、ほとんどの人が経験する気持ちではないでしょうか。何もそう感じてしまう人だけが特別なのではありません。さまざまな理由でフリーターとしてやって来た人が一念発起して正社員を目指すことは、経済的にも社会的にもメリットしかありません。ぜひ目指すべきだという気持ちを大きく持ち、それをモチベーションにすれば困難な就職活動も乗り切れるはずです。自分の将来において、安定した基盤の上で、結婚もして子供たちと一緒に暮らしている姿を思い浮かべられれば、怖いと思う気持ちもきっと克服できるはずです。

その支えとなるのが、実際の情報に精通することであり、知ることによってほとんどの種類の不安からくる怖さは解消できるでしょう。暗中模索にならないためにも、就職に関する情報を広く深く持っているプロフェッショナルである就職エージェントのコンサルティングと就職支援を受けることをおすすめします。きっと、フリーターであった自分を歓迎してくれて、成長する機会を与えてくれる企業に出会えるはずです。

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