[最終更新日]2023年10月2日 [記事公開日]2021年4月13日
【転職がうまくいかない20代へ】7つの原因と対策法をプロが解説
はじめて挑む転職活動。20代ということもあり、なかなかうまくいかないと悩む人は多くいます。
20代での転職は社会人経験の少なさから武器となるスキルが少ないため、新卒時よりも厳しいと感じていると思います。実際、「うまくいかない」と悩む人は多くいますから、厳しい転職活動であることには間違いありません。
しかし、うまくいかないと思ったままでは転職は成功しませんので、早急に改善しなくてはなりません。
では具体的にどのように対処していけばよいのでしょうか?
今回のコラムではそんな20代が転職でうまくいかないと感じる原因についてご紹介していきます。うまくいかないと感じる原因を事前に知っておくとつまづいた時に対処することができますので、しっかりと把握しておきましょう!
20代が転職でうまくいかないと悩む7つの原因
20代の転職で失敗が続くと、そのあともうまくいかないといった状況に陥ってしまいます。「うまくいかない」と悩む人の特徴的な原因は、ほぼパターン化されています。その典型例をこちらに示すので、自分はこれに当てはまっていないかを確認してみましょう。
(1)転職活動のゴールは「今の会社を辞めること」
在籍する会社に関して、居心地の悪さを感じているから転職を検討しているという状態です。「会社を辞められたらそれでOK、新しい会社で心機一転頑張ろう」という、ライトな考えだけで動いていないでしょうか。心機一転頑張ろうという気持ちだけでは妥協が生まれてしまいますし、転職先企業に対する下調べ不足なども生まれるでしょう。その結果、転職後すぐに企業に対する違和感が沸き上がり、これまで在籍した会社でも感じたような居心地の悪さを再び感じるようになります。
転職活動のゴールは、自分のスキルで転職先に貢献をすることです。その先を見据えて行動を起こさなければ、転職活動はいつまで経っても成功しません。
(2)自身の経験やスキルやキャリア不足
転職を繰り返す人の中には「自己研鑽を求めて転職したい」「自分のスキルを正当に評価してくれる会社を希望したい」というような人も見られます。転職理由だけを切り取ってみると及第点が得られますが、履歴書の中身はどうでしょうか。
1年未満の在籍歴で転職を検討しているというような場合や、国家資格や技能も持たずに「スキルやキャリアを評価してほしい」というケースは、企業が一番嫌うパターンです。転職希望者を受け入れる企業が求めるのは、「スキルやキャリアを持ち、即戦力として働いてくれる人材」です。これにプラスし、業界に精通している人や仕事に関する人脈を持っている人なら大歓迎でしょう。
企業が求める転職希望者の人物像を把握することなく、自分の力を評価してほしいというのは、転職の方向性としては間違っていると言えるでしょう。
(3)自信過剰/自己肯定感の低さ
「20代だから、若さで勝負したい」というように意気込みだけで、転職を押し通そうとする人も見られます。若さがあれば何でもできるといった考え方は、企業には通用しません。また、先に記した「自分のスキルを正当に評価してくれる会社を希望したい」という転職理由は、場合によっては「自信過剰」ととられる可能性があります。
それとは逆に、自己肯定感が低い人も企業は嫌う傾向にあります。自分を過少評価してしまうことでモチベーションが下がり、退職の意思を持ち始めることがあるからです。自己分析をした結果、転職のきっかけは「自分は仕事ができない、向いていない」という理由であれば、メンタル面を見直してから転職に臨むべきでしょう。
(4)長期的なキャリア目線の欠落
20代で転職を繰り返す人の場合、「自分の資格やスキルを職場で活かせない」という理由がきっかけとなる場合があります。もし、保有する資格やスキルを活かして地位向上を目指すのであれば、転職は得策ではありません。転職先でスキルや資格を活かしたいというのであれば、前職で責任者や管理者として届け出て業務を担っていた場合に限ります。
転職すれば、どんなに仕事で使える資格を保有していても、ゼロからのスタートになります。20代であれば、まだまだ構築したキャリアパスも半ばの状態でしょう。長期的なキャリア目線が欠けていると、どんなに転職を重ねても、あなた自身のスキルが評価されることはありません。
(5)転職理由は「私」ではなく「会社」や「他人」
転職理由を問われた時、人間関係に疲れたという理由や会社で閑職に回されたなど、主語が「会社」や「他人」になっているなら、間違いなく転職はうまくいきません。自分が転職理由になく、他の対象に責任を押し付けるようなケースは、何度でも同じことを繰り返すからです。
転職に限らず、職務上でも誰かに責任を押し付けるでしょう。仲間に責任を押し付けるのはともかく、取引先の企業に責任を押し付けるような可能性もあるため、企業側は受け入れるべき人材ではないとジャッジしてしまいます。
(6)自分に対する甘えや妥協
「転職理由は会社のせい」「自分は悪くない、悪いのは相手方」と主張することもそうですが、自分に対して甘えがある人は、転職もうまくいきません。勤怠に問題があるという場合もそうでしょう。しかし、その原因がメンタル面に関する何らかの疾患に起因している場合は、治療を進めていく必要があります。
このほかに「この会社でいいや」という妥協も、転職がうまくいかない原因です。企業研究を怠り、応募条件のハードルが低い会社や通勤しやすい立地の企業などを選んだ結果、違和感を覚えるといった失敗につながってしまいます。急いで転職を決めたいという焦りも禁物です。
(7)自分プロデュースの失敗
今時の言葉で言えば、「キャラ設定」が意味合いとしては近いかもしれません。いわゆる自己分析の結果、「どういった点が企業に向けたアピールポイントとなるか」「自分の強みは何か」などを洗い出し、理想の自分になれるよう、準備を行うことを「自分プロデュース」と言います。
無理にキャラクターを作ると、面接の段階で見透かされてしまいますし、自分を持たない、いわゆる自己肯定感が低い状態なら、企業は採用を見送ります。いずれの場合もプロデュース失敗と言えるでしょう。自信を持つことや見栄を張らずに自分の弱さや強みをアピールできるようにすることが、自分プロデュースとして正しい方法です。
「20代転職」の実態と今後の傾向
20代転職の実態を見ると、成功している人と失敗している人に二極化されます。もちろん、二極化は当たり前のことなのですが、実際は失敗している人、苦戦している人の割合が多い傾向にあることがわかりました。
2021年春現在、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業側も時短勤務やテレワークなどのあおりを受けており、第二新卒・転職希望者向けの求人が大幅に減っている傾向にあります。テレワークなどが急増する昨今では、IT業界を中心に求人は増えている傾向にありますが、ピンポイントな業界であるため、すべての求職者が恩恵に預かっているわけではありません。また、20代に対する求人は、全般的に「業界の経験不足」や「スキル不足」を理由に敬遠されがちです。
自分が希望する業界に求人がないという場合、異業種転職を検討する20代も見られます。未経験でも引く手あまたな業界があることは間違いありませんが、最終的に向き不向きが影響し、離職する人も少なくありません。自己分析や企業研究を行わず、妥協した結果とも言えるでしょう。
今後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が終止符を打ち、事業なども活性化すれば、マンパワーも広く求められるようになるでしょう。しかし、新卒採用を見送っている企業が増えているほか、在籍社員を一時帰休させている企業も見られるため、20代を対象にした転職に関しても、現状は見通しが立たない状況です。大きな理由がない限り、転職の検討に慎重になるべきでしょう。転職を成功裏に収めたい場合は、転職エージェントなどを介した転職活動をおすすめします。
20代が転職でうまくいかないと悩む原因別対処法
20代が転職でうまくいかないと悩む場合、トラブルに対する対処を施すことで、驚くほどうまくいくことがあります。失敗が続いてしまった場合、何がダメだったのかを振り返り、最善の方法を取り入れていくことをおすすめします。先に掲げた原因に対する対処法をまとめました。
(1)転職活動のゴールを定めよう
転職活動のゴールは、「転職先の企業に入社すること」でもありません。会社を辞めることよりは一歩前進していますが、ここをゴールに設定してしまうと、入社が決まったとたん、燃え尽きてしまうことがほとんどです。これでは転職の意味がなく本末転倒になるでしょう。また、転職の失敗につながりやすいパターンとも言えます。
転職活動のゴールは、「自分のスキルで転職先に貢献をすること」「転職先の会社でキャリアアップしていること」というように、転職後の自分をイメージしましょう。そのためには、自己分析や企業研究を重ねて、自分はこの企業に貢献できる人材になれるかをしていく必要があります。何度も検討を重ねて、応募先の企業を決定しましょう。
(2)まずはスキルを磨こう
転職希望者を受け入れる企業が求める人物像のキーワードは【即戦力、リーダーシップ、経験、スキル、精通】などに代表されます。なぜ、第二新卒や転職希望者が優遇されるかというと、社員教育をする手間が省けることと、即戦力で働いてもらえるメリットが優先されるからです。
20代というと、実務経験が少なく、即戦力して働いてもらうには時間を要するといった点で敬遠されがちです。また、資格保有者を求めていたとしても、会社に必要なのが資格を活かした実務経験や管理者・責任者としての経験だったら、門前払いになってしまう可能性も否めません。
現在在籍する企業で、スキルを伸ばす時間は作れますか?また、思い描いたキャリアを構築するための道は残されていますか?現在の転職事情を考えて、転職の失敗を重ねるよりも、現在の職場で自分の強みを高めるための錬成期間を設けてみませんか。
会社が辞められない、転職が遠のく、と焦ってしまうかもしれません。しかし、スキルや経験を伸ばせる余地が残されているのであれば、少しだけ待ってみませんか。ベストタイミングで転職を目指せば、あなたという人材を高く評価してくれる企業が増える可能性が高まります。
(3)自分の自信に根拠を持とう
「20代という若さで勝負」というように、根拠のない自信を持っている人は、企業として採用を見送りたいと思ってしまいます。自信を持つことは大切ですが、アピールできるポイントをきちんと押さえることが大切です。なぜ自信を持っているのかを面接で説明できるまでにしておくと、好印象を与えられます。もちろん、不得手なことや弱みもきちんと説明できるようにすることが大切です。
(4)3年後の自分を思い描こう
その企業に転職を検討した時、3年後にはどうなっているか、その時の自分を思い描いてみましょう。ほとんどの人が、その転職先の会社でキャリアを積んでいる自分を思い描けるのではないでしょうか。このイメージが、自分自身が「その会社へ転職するための自信」につながります。また、キャリアを積むためにはどうすべきか、企業研究を重ねるようになりますし、資格取得など前向きになれることでしょう。
(5)転職理由のブラッシュアップ
転職理由として「私が○○をしたいと思った」「私の○○を御社で活かしたいを思った」というように、転職理由の主語を「私」に変えましょう。「人間関係に疲れて転職を検討した」「前職場では自分の昇任のチャンスがなくなった」というような、自分以外のものを転職理由の主軸にしないことが大切です。
ネガティブな意見で転職する人は急増していますが、それは転職先に伝えるべきことではありません。転職理由のブラッシュアップを行い、転職先企業が納得できる回答を見つけましょう。
(6)転職に妥協はNG
転職先を早く決めて退職したいと思う場合、手あたり次第応募をして、決まった職場に転職するという考え方を持つ人もいることでしょう。この妥協が、将来的な「違和感」を生み出す結果となるでしょう。
転職先に妥協をせず、自分が極めたい職種や企業を検討するようにしましょう。しかし、妥協をしないで吟味が続くと、本当に良い転職先は見つからなくなってしまい、転職の機会を失ってしまう可能性もあるでしょう。タイムリミットを決め、短期間で転職先が決まるよう、研究を重ねましょう。
(7)自分プロデュースを始めよう
自分に自信を持つためには、今の自分を受け入れることが大切です。現在の職場に対し、なぜネガティブな気持ちを持つようになったのかも考える必要があるでしょう。自分の思考の傾向を知り、別の考えを持てるように心がけることで、ポジティブシンキングができるようになります。また、数年後の自分を思い浮かべ、どうしたら目標を達成できるかを考え、実践することも自分プロデュースの手段です。
まとめ
20代の転職がうまくいかない原因や現在の転職の現状とともに、対処法をまとめました。転職市場が縮小されている今、転職は得策ではないという段階の人も見られるのが20代の現状です。スキルを磨くために転職のタイミングを見送ることも含め、現状の対策を講じていきましょう。(2021年現在)
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