[最終更新日]2023年9月29日 [記事公開日]2021年3月5日
転職を始めるベストな時期は?転職活動にかかる期間から紐解きます
初めての転職活動に挑むうえでまず考えるのが「転職を始める時期」ですよね。新卒の時はスタートが明確でしたし、「卒業式まで」というタイムリミットもあったことから就活がやりやすかったことだと思います。
しかし転職活動をスタートさせる時期は自分で決める必要がありますし、卒業式というタイムリミットもありませんから、いつから始めて、どれぐらいの期間で終わらせるべきなのかと頭を抱えていることだと思います。
では実際、転職を始める時期はいつがベストなのでしょうか?転職活動自体はどれぐらいの期間がかかるものなの?
今回このコラムではそんな転職を始めるベストな時期と転職活動にかかる時間についてご紹介していきます。合わせて全体の流れや転職をスタートする時期までにすべき準備、効率的な進め方などをご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
転職活動にかかる期間と全体の流れ
転職活動では、仕事探しを始めてから実際に入職するまでにかかる期間は、約3か月~6か月程度と言われています。人によってはもっと短い期間でサッと決まることはありますが、平均よりも長くかかってしまう人も、もちろんいます。そのため、焦らず慌てず、どっしりと構えて自分にピッタリの仕事探しをする必要があるでしょう。
職場を既に退職してしまっている人は、半年も収入が途絶えた状態では生活することが難しいかもしれません。精神的に仕事を続けることが耐えられずに退職した場合には、条件や待遇面を妥協してでも、できるだけ早く入職できる仕事を探すことを考えたほうが良いでしょう。
しかし、働きながら転職活動をしているなら、条件や希望に合った仕事が今すぐに見つかるとは限らないため、仕事を続けながらピッタリの仕事が見つかるまで根気よく探すことが必要です。何を優先するかによって、仕事選びで何を重視するべきかが変わります。
転職活動にかかる期間を3ヶ月とすると、この3ヶ月はどんな作業にどのぐらいの日数をかけるのが目安なのでしょうか。まず最初の1週間~3週間ぐらいは、仕事探しを初めてからの準備期間となります。履歴書や職務経歴書を準備するのか、求人サイトや転職サイトへ登録し、エージェントとヒアリングをしながら自分にピッタリの求人があるかどうかを模索していきます。
時期によっては、求人募集が多く出されていることもあれば、条件や希望に合った求人がすぐに見つからないこともあります。そのため、ケースバイケースで求人募集探しにかける時間が3週間よりも長くなることもあります。
転職活動を始めて3週間目から4週間目ぐらいには、見つけた求人募集に対して、自分なりに情報収集をするリサーチ期間となります。募集要項には記載されていない部分、例えば職場の雰囲気や評価制度、有給取得率などについて、ネットをはじめとする多種多様な情報源から、できるだけたくさんの情報を収集しましょう。そして、面接に向けての準備を行います。面接に向けての準備では、想定される質問に対する答えを準備したり、こちらから会社に聞きたい質問事項をかき出すなど、できることから始めるのがおすすめです。
スムーズに転職活動が進めば、仕事探しをスタートしてから4週目から5週目ぐらいで面接を受けるところまでたどり着くことが多いです。中途採用では、応募するとすぐに面接日が設定されることが多いため、応募する段階である程度面接の準備ができていることが大切です。面接は複数回行われることが多く、最初は人事の採用担当者、2次面接では配属先の上司や先輩社員、そして最終面接では役員が対応してくれるのが一般的です。
面接をすべて終えると、内定を受け取ります。目安としては、積極的に仕事探しをしている人なら、転職活動をスタートしてから2か月~3ヶ月ぐらいです。
内定を受け取ったら、すぐに職場に退職願を提出してください。退職をなかなか言い出せないという人は多いですが、退職願いを出さなければ退職できませんし、退職もできません。退職届を提出したら、その後は上司や周囲、人事と相談しながら、業務のキリが良い所で退職できるように調整や引き継ぎを行っていきます。この作業は人によって異なりますが、内定を受け取ってから1ヶ月ぐらいを目安に新しい職場へ入職できるように手配するのが目安です。
転職活動を始めるのにベストな時期
中途採用の求人募集は、年間を通してバランスよく出されるわけではありません。比較的多く出される時期がある一方で、あまり見かけない時期もあります。たくさん求人募集が出されている時期なら、条件や希望に合わせて選びやすくなるでしょう。しかし求人募集が少ない時期だと、希望に合った仕事が見つからず、妥協しなければいけないかもしれません。そう考えると、転職活動を始める時期としてベストなのは、求人募集が多く出される時期と言えます。
1年の中で、求人募集が多くなる時期は2月と10月ぐらいです。4月には多くの会社で新入社員を迎えますし、会社としても期初となります。そのため、4月から新しい職場で働きたいという人たちが1月ぐらいから転職活動を初めて退職届を提出するため、2月に入ると求人募集が増えやすくなります。
9月から10月にかけても、求人募集が多くなります。これは、9月末で期末や半期末を迎える会社が多いためで、10月から新しい決算期が始まるからです。また、夏の間に仕事を退職したり転職活動をする人が増え、9月ごろから求人募集が増えてくるわけです。
2月と10月の求人募集では、一般的に即戦力を求める企業が多いという特徴があります。会社の決算時期というキリが良い所で退職する社員の多くは、会社へのそうした配慮ができる人です。つまり、仕事の面でもバリバリ働ける人で、ステップアップとしての転職をする傾向にあります。そのバリバリ働いていた人の欠員補充ということで、必然的に即戦力として働ける人を企業は求めるのでしょう。
求人募集が少ない傾向にある4月から8月の期間は、転職活動をするにはあまり適した時期ではありません。この時期は、4月から働き始めたばかりの人にとっては、まだ退職を考える時期ではありません。それに会社側も、この時期には新人の研修や教育などに力を注ぐため、中途採用の優先順位はどうしても低くなりがちなのです。
未経験者可の求人募集を探している人は、10月よりも2月の方が狙い目です。2月の求人募集では、中途採用の人も4月入社となるケースが多く、場合によっては新人社員と一緒に研修を受ける事ができます。会社側としては、新人と一緒に未経験者にも教育と研修を受けさせることができ、手間が省けるというメリットがあります。
転職活動をスタートする時期までに準備すべきこと
転職活動をスタートする際には、いくつか準備しておきたいことがあります。1つ目は、履歴書と職務経歴書を準備するという点です。履歴書は、市販されているテンプレートに記入すればOKですが、近年では特技の項目や職歴の項目が広く確保されているテンプレートがあったり、パソコンで記入した上でプリントアウトできる履歴書もあります。
いくつかテンプレートをチェックして、自分のニーズに合っているものや、アピールしたい部分のスペースが多めに確保されているフォーマットを選ぶと良いでしょう。
もしも現在、社員寮で生活している人は、転職に伴って転居が必要となります。資金面の準備もしておいた方が良いでしょう。転職先にも社員寮があれば、敷金や礼金などが不要で入居できるかもしれません。しかしそうした福利厚生がなければ、自分でアパートを契約しなければいけません。実際の転居は、職場が見つからなければできないので、転職活動をスタートすると同時に物件探しをする必要はないでしょう。しかし、資金は必要になるかもしれないので、あらかじめ準備しておくのが安心です。
転職活動を始める時期に、仕事を続けるか辞めるかについてですが、資金面で6か月~1年程度収入がなくなっても生活できる人なら、退職するという選択肢もアリです。しかし、資金面で苦しい人は、先走って退職してしまうと、思ったより転職活動が難航すると、生活できなくなってしまうリスクが高くなります。
また、社員寮で生活している人は、仕事が決まっても決まらなくても退職と同時に退居しなければいけません。そのため、仕事を辞めるかどうかについては、置かれている状況によって決めることをおすすめします。
仕事探しを始める際には、面接の準備についてもある程度始めておくのが安心です。中途採用の求人募集では、応募したら即日や翌日に連絡があり、すぐに面接の運びとなることが珍しくありません。応募してからのんびり面接の準備をしようかなと考えていても、間に合わない可能性があるのです。そのため、仕事探しと並行して面接対策についてもきちんと準備しておきたいものです。
面接対策としてできることは、前職について聞かれそうな質問を想定し、答えを準備しておいたり、どんな仕事をしたいのかという点を明確にするなど、質疑応答のシミュレーションをするのが安心です。こちらからの質問も、ネットで探せばすぐに答えが見つかるような質問ではなく、知りたいけれどネットでは見つけられなかったような質問にするのがおすすめです。
また面接の際に着る服なども、この段階で準備しておきましょう。普段からスーツで仕事をしている人なら、新丁する必要はありません。しかし、普段カジュアルな服装で働いている人は、手持ちのスーツが着られるかどうか、フィット感などを確認しておくのが安心です。スーツの上着のボタンを締めた状態で着席できるかどうかを目安にすると良いでしょう。スーツはフィット感が大切なので、持っていなければできるだけ早い時期に準備しておくのがおすすめです。
効率的に転職活動を進める方法
転職活動を始める時期は、転職を考えた時がベストという人はいるでしょう。職場で耐えがたい苦痛やストレス、ハラスメントを受けている人なら、ベストな時期を模索するよりも、今すぐに退職したほうが、精神衛生上は良いかもしれません。しかし期間を若干調整できるなら、できるだけベストな時期を選ぶのが賢明です。
転職活動をスタートする際には、いつ入社したいのかを考え、そこから3か月~4ヶ月ぐらい逆算して開始時期を決めるのがおすすめです。その際には、ボーナスや退職金の支給条件や年末調整などの手続きのタイミングなども念頭に入れるのが便利です。特にボーナス支給では、退職の時期を数週間遅くすればボーナスを満額もらえたのに、という事態が起こりかねません。
会社によって支給条件は異なるので、もしも時期的に調整できるなら、検討すると良いでしょう。また退職金も、勤続何年なら支給対象となるといった条件が会社ごとに設定されています。数週間でも条件を満たさなければ受け取ることができません。転職後にはいろいろな支出が必要になることは多いですし、数週間ずらすだけで受給できるなら、受け取りたいものです。
転職活動を始める時期を決める際には、退職できる時期から逆算することも必要です。例えば何かのプロジェクトに携わっている人は、プロジェクトを途中で放り出して転職するのは、後味が悪いですし、社会人として好ましくありません。その場合には、プロジェクトが一段落しそうな時期から3ヶ月~6か月を逆算し、仕事探しをスタートするのがおすすめです。
実際の転職活動に何カ月かかるか分からない状態で、いつから仕事探しをスタートするかを決めることは、簡単そうで難しいかもしれません。仕事探しを始めてから実際に新しい職場で働き始めるまでにかかる期間は人それぞれですが、目安としては4カ月ぐらいを見ると安心できるのではないでしょうか。
ただしこれは、積極的に仕事探しを進めた場合にかかる平均的な期間です。条件が良い仕事があれば検討しても良いかな、というぐらいなら、もう少し期間に余裕をもって仕事探しをしたほうが、納得できる転職先を見つけられるかもしれません。
転職活動は、どんな求人募集が出ているのかをチェックし始めてから、実際に新しい職場で働き始めるまでを指します。内定を受け取ってから入職までにどんな手続きが必要かは人によって異なりますが、職場での退職に関する手続きだけでなく、役所での手続が必要となったり、転居に伴って引越しの準備などが必要になることもあります。そのため、できるだけ効率的に無駄なく進めるためには、時系列でTo Doリストを作り、漏れないように工夫しながら進めるのがおすすめです。
また退職に際しては、残っている有給を消化することも必要です。会社によっては、有給消化をサポートしてくれる所はあるものの、退職するなら有給は使わせないという姿勢の職場も少なくありません。
できるだけ波風立てることなく退職し、労働者の権利でもある有給もしっかり消化するためには、退職直前までたくさんの有給を残すのではなく、仕事探しを始めてから少しずつ使うことをおすすめします。計画的に有給を取得すれば、周囲から後ろ指をさされる心配がありませんし、退職に伴うトラブルを最小限に抑えることにもつながります。
まとめ
転職活動を始める時期は、人によってケースバイケースで異なりますが、求人募集が多くなる2月や10月ごろがおすすめです。仕事探しをスタートしてから入職するまでの平均的な期間である3ヶ月~4ヶ月ぐらいを確保して、退職できそうな時期から逆算することで、いつから仕事探しをスタートすれば良いのかを決めやすくなります。
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